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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代・60代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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持株会だけで老後は大丈夫?|奨励金の得と「勤務先1社への集中」の怖さを、JAL破綻を経験した私が考えました

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自社株が全部ゼロになりました 持株会は続けるかやめるか 1億円への道
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「持株会の株が集中投資になると聞いて不安になりました。私はほとんど持株会で投資していて、今は株価も上がっています。でも、自分もそこで働いています。大手で上場もしているし大丈夫だと思っていたのですが、働く力も、お金も、人とのつながりも、全部一社に集中しています」。こんなご質問をいただきました。

この方は、30年前の私とほとんど同じです。私は日本航空で約30年働き、現役の社員として2010年の経営破綻を経験しました。結論から書くと、その不安は正しいと思います。ただ、「持株会をやめる」かどうかではなく、老後の資産の何割を勤務先1社に置くのかを考えることが大事だと、私は考えています。

※この記事は私の経験と考えの紹介であり、特定の会社への投資や持株会への加入・退会をすすめるものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。内容は2026年8月時点のものです。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

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持株会とは:会社が用意する、自社株の積み立て

持株会は、会社が用意してくれる「自社株専用の積み立て」のようなものです。毎月のお給料から決めた金額が天引きされ、みんなのお金をまとめて自社株を買い、自分の持ち分として積み上がっていきます。100株を買うお金がなくても、毎月1万円などの定額で少しずつ買えるのが特徴です。

最大の得は「奨励金」

会社によっては、持株会で自社株を買うと、会社がお金を足してくれます。これが奨励金です。たとえば奨励金が10%なら、1万円を出すと1万1,000円分の株が買えます。年12万円なら13万2,000円分、10年で120万円なら132万円分です(株価の変動や税金を考えない単純な例です)。買った瞬間に10%の補助がつくのは、自分で証券会社から買う場合にはない強みです。奨励金の割合や上限は、会社ごとに大きく違います。

いちばん怖いのは、勤務先1社への集中

自分の会社の業績が悪くなると、株価が下がり、ボーナスが減り、給料も減るかもしれない。最悪の場合はリストラや倒産で、退職するころには持株会の資産まで大きく減っている。こうしたことが同時に起こり得ます。

たとえば金融資産2,000万円のうち1,000万円が勤務先の株で、その株価が70%下がれば、それだけで700万円の含み損です。同じときに会社の経営も悪くなっていれば、家計へのダメージは二重になります。

奨励金だけで判断しないことも大切だと思っています。奨励金10%で1万1,000円分を買っても、株価が50%下がれば5,500円です。「奨励金10%なら10%もうかる」わけではありません。

JALの破綻で、私が見たこと

JALは2010年に会社更生法を申請し、旧JAL株は100%減資で、文字どおり紙切れになりました。持株会で何十年も積み立ててきた先輩たちの自社株も、ゼロになりました。給料やボーナスは大きく下がり、企業年金も減らされ、早期退職や人員削減で、同僚が次々と会社を去っていきました。

そして「JALの社員」という看板にも、それまでの意味がなくなりました。そのとき手元に残るのはお金だけです。そのお金まで同じ会社の株に偏っていたら、老後の土台は一本足になってしまいます。

破綻しなくても、株主が大きく損をすることはある

持株会の怖さは、倒産した会社だけの話ではありません。大手で上場していても、不正会計や事故、業績の悪化で株価が長く低迷し、上場廃止になったり、株価が数分の1になったりした例はいくつもあります。会社は残っても、株主は大きく損をする。「大手だから大丈夫」「上場しているから大丈夫」は、私の経験からも成り立たないと思っています。

一方で、2012年からのアベノミクス相場では、日経平均が数倍になり、持株会を長く続けた社員の資産が大きく増えた会社もあります。持株会は、会社が育てば大きな味方になる制度でもあります。だからこそ、良いか悪いかではなく、どれだけの割合を置くかが問題だと私は考えています。

持株会と付き合うために、私が考える2つの問い

  1. 老後の資産全体の何%を、勤務先1社に置いていいか:給料や退職金、企業年金もすでに同じ会社から受け取っていることを考えると、私は株まで大きく偏らせないほうがいいと考えています
  2. もし自分がこの会社に勤めていなかったとしても、この株をこの値段で買いたいか:会社への愛着と、投資としての判断を分けて考えるための問いです

持株会を続けながら、一定の額になったら少しずつ引き出して、ほかの会社や広く分散したインデックスファンドに移す、という考え方もあると思います。

まとめ:お金だけでなく、生き方も分散する

作家の橘玲さんは『幸福の「資本」論』で、人の幸せを支える資本として、金融資本(お金)、人的資本(働いて稼ぐ力)、社会資本(人とのつながり)の3つを挙げています。会社人生を送ってきた人は、働く力も、人とのつながりも、そしてお金も、全部が会社の中にあることが多い。定年の日、その2つが一日で消え、残るのはお金だけです。

私が退職後に発信を始め、デパ地下でパートをし、占い師としても活動しているのは、看板と収入と人とのつながりを、一つの会社の外に複数持っておきたいからです。持株会は、会社を支える良い制度です。そのうえで、自分の資産だけは会社の外にも置いておく。持株会の話は、お金の分散だけでなく、生き方の分散の話でもあると思っています。

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