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結論から書きます。親が遺したT&Dホールディングスの1株が、いつの間にか110株になっていた。これは株式分割が数十年という時間を味方につけた結果です。世の中には同じように、たった1株を持ち続けただけで大きく育った例がいくつもあります。この記事では、そうした10社を1社ずつ見ていきます。共通していたのは、良い会社をただ長く持っていた、という一点でした。
※当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。この記事は過去の事実を整理したもので、特定の会社の売買をおすすめするものではありません。株数と評価額は2026年3月時点の株価をもとにした概算で、計算の前提によって変わります。
※この記事に出てくる会社は、過去に起きたことの紹介と私の考えであり、推奨ではありません。
親が遺した1株が110株になっていた
ある方から、お母様が遺された株のお話をいただきました。T&Dホールディングスの1株が、110株になっていたそうです。
お母様は、お金を払って買ったのではありません。保険の契約を続けていたら、相互会社から株式会社に変わるときに、契約者へのお礼として1株が配られた。それをそのまま置いていた。それだけです。
その1株が、今は110株。2026年3月の株価で見ると40万円台の資産になっています。元手を払っていないので、利回りという計算もできません。「元手がないから投資できない」という言葉をよく聞きますが、お母様は0円を40万円台に変えていました。
元の1株が、今いくらになっているか
似たような例を並べてみました。いずれも2026年3月時点の株価をもとにした概算で、為替や株価が動けば変わります。
| 会社名 | 最初の1株の価格 | 今の価値(株数) |
| T&Dホールディングス | 0円(契約者への配布) | 約43万円(110株) |
| 第一生命ホールディングス | 0円(契約者への配布) | 約45万円(100株) |
| ソフトバンクグループ | 約11,000円(1994年) | 約1,200万円(約1,296株) |
| Amazon(米国) | 約2,200円(18ドル/1997年) | 約680万円(240株) |
| Apple(米国) | 約5,000円(22ドル/1980年) | 約640万円(224株) |
| ヤフー(現LINEヤフー) | 約200万円(1997年) | 約570万円(12,800株) |
| ニトリホールディングス | 約6,000円(1989年) | 約280万円(約140株) |
| キーエンス | 約50,000円(30年前の推定) | 約110万円(約16株) |
| ファーストリテイリング | 約5,000円(20年前の推定) | 約13万円(3株) |
| オリエンタルランド | 約15,000円(10年前) | 約10万円(20株) |
| NTT(日本電信電話) | 約119万円(1987年) | 約158万円(約10,200株) |
元手がいくらだったかで、3つに分かれます
元手0円|T&Dホールディングス・第一生命
どちらも、相互会社から株式会社に変わるときに、保険の契約者へお礼として配られたものです。お金を払ったのではなく、ただ契約を続けていただけ。待つことがいちばんの仕事だった、という例だと思います。
元手1万円以下|ソフトバンクG・Amazon・Apple・ニトリ
当時のランチ数回分くらいで買った1株が、数十年後に車1台ぶんや家の頭金くらいになっています。安いうちに、これから伸びるかもしれない会社の種を置いておく。その積み重ねの大きさを教えてくれる例です。
元手100万円超|ヤフー・NTT
- ヤフー: 当時200万円を出すのは勇気がいったはずです。その後の値動きは今でも語り草になっています。
- NTT: 119万円で始まった1株は、分割で数は大きく増えましたが、買った時がバブルのピークだったため、元手に対しての伸びは控えめです。買う時期によって結果がここまで変わる、という例でもあります。
長く持たれた10社を、1社ずつ見ていきます
株数は分割の履歴から、評価額は2026年3月時点の株価をもとにした概算です。米国株は1ドル150円で計算しています。
① ヤフー(現:LINEヤフー)
1997年の上場時に1株持っていたら、2分割や100分割を重ねて、今は12,800株になっています。株価は分割のたびに下がりますが、持っている株数は大きく増えました。
- 株数: 1株 → 12,800株
- 今の価値: 約570万円(1株450円前後として計算)
- 補足: ITバブルの頂点だった2000年には、1株で1億6,000万円という値がついたと報じられました。もしそこで売っていれば、という話は今でも語られます。なお、この570万円という数字には、その間に受け取った配当は入っていません。
② ソフトバンクグループ
1994年頃に1株持っていたら、3分割を4回、2分割を3回などを経て、今は約1,296株になっています。
- 株数: 1株 → 約1,296株
- 今の価値: 約1,200万円
③ 第一生命ホールディングス
2010年の株式会社化のときに保険の契約者が受け取った1株が、2013年に100分割され、今は100株です。これだけで数十万円の資産になり、毎年配当も届きます。冒頭のT&Dの例にいちばん近い形です。
- 株数: 1株 → 100株
- 今の価値: 約45万円
④ ニトリホールディングス
1989年頃に1株持っていたら、細かい分割と2分割を4回、さらに直近の5分割を経て、今は約140株になっています。
- 株数: 1株 → 約140株
- 今の価値: 約280万円
⑤ NTT(日本電信電話)
1987年の上場時は1株119万円という値がさの会社でしたが、1対100、1対2、1対2、1対25といった分割を重ね、累積では約10,200倍になっています。上場時の1株は、今の約10,200株に当たります。
- 株数: 1株 → 約10,200株
- 今の価値: 約158万円(2026年3月の株価をもとにした概算)
- 補足: 今は数百円から買える会社になりました。金額の伸びだけ見れば控えめですが、高嶺の花だった会社を誰でも買えるようにしてきた歴史のほうに、私は重みを感じます。
⑥ オリエンタルランド
2014年に1株持っていただけでも、2015年の4分割、2023年の5分割を経て、10年ほどで20株に増えています。
- 株数: 1株 → 20株
- 今の価値: 約10万円
⑦ キーエンス
1.1分割を3年おきに繰り返すという珍しいやり方を長く続け、さらに2分割を2回行って、1株が約16株になっています。
- 株数: 1株 → 約16株
- 今の価値: 約110万円(1株7万円前後として計算)
⑧ ファーストリテイリング(ユニクロ)
分割の回数は他より少ないのですが、株価の伸びが大きい会社です。
- 株数: 1株 → 3株(2023年に3分割)
- 今の価値: 約13万円
- 補足: 20年前の分割調整後の株価から見ると、価値は数十倍になっています。正確な倍率は計算の前提で変わるので、ここでは断定しません。
⑨ Amazon(米国株)
1997年の上場時に1株買っていたら、2分割、3分割、2分割、そして2022年の20分割を経て、今は240株です。
- 株数: 1株 → 240株
- 今の価値: 約680万円(1ドル150円換算)
⑩ Apple(米国株)
1980年の上場時に1株持っていたら、度重なる分割を経て、今は224株になっています。
- 株数: 1株 → 224株
- 今の価値: 約640万円(1ドル150円換算)
数字を並べて見えてきたこと
| 会社名 | 元の1株が今何株か | 今の評価額(概算) |
| ソフトバンクG | 約1,296株 | 約1,200万円 |
| Amazon | 240株 | 約680万円 |
| Apple | 224株 | 約640万円 |
| ヤフー | 12,800株 | 約570万円 |
| ニトリ | 約140株 | 約280万円 |
| NTT | 約10,200株 | 約158万円 |
| キーエンス | 約16株 | 約110万円 |
| 第一生命 | 100株 | 約45万円 |
| T&Dホールディングス | 110株 | 約43万円 |
この表を見ていて思うのは、短い売り買いを繰り返していたら、ここまでの形にはならなかっただろうということです。1株を受け取って、そのまま置いておいた。だから110倍という形になりました。
もうひとつ。これは過ぎたあとだから見える数字でもあります。同じ時期に同じように放置して、会社がなくなってしまった例は表に残りません。私は、この表を「だから持ち続ければ必ず報われる」という話としては読まないようにしています。
私が真似しているのは「持ち続ける」だけ
私の投資は、ウォーレン・バフェットのやり方を真似しているだけです。良い会社を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で見る、わからないものは買わない。この3つだけです。
こうして並べた10社に共通していたのも、結局は「良い会社を長く持っていた」ということでした。特別な技はありません。
まとめ|1株が110株になった話から
- 保険の契約者に配られた1株が、分割を重ねて110株になりました。元手は0円です。
- 株式分割は株数を増やしますが、価値が増えるのは会社が育ったからです。
- NTTのように、買った時期が高すぎると、分割されても元手に対しての伸びは控えめになります。
- 株数と評価額はすべて2026年3月時点の概算で、前提が変われば数字も変わります。
※この記事に出てきた会社は、過去に起きたことの紹介と私の考えであり、推奨ではありません。
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コメント
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