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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代・60代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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ソフトバンクグループは投資会社|NAVとLTVで見た2026年3月期の決算

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先に結論を書きます。ソフトバンクグループ(9984)は、携帯電話の会社ではなく投資会社です。だから私は、この会社を見るときに売上や営業利益から入りません。先に見るのはNAV(時価純資産価値)と、LTV(保有株式価値に対する純有利子負債の比率)の2つです。2026年3月期は親会社の所有者に帰属する当期利益が5兆22億円という大きな数字になりましたが、その多くは持っている会社の評価額が動いた結果です。そして、配当を受け取ることを目的に持つ会社ではありません。

※私は投資助言・代理業の登録を受けていません。この記事は私が決算資料を読んで調べた記録の紹介であり、推奨ではありません。数字は2026年10月時点で確認できたものです。

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ソフトバンクグループは事業会社ではなく投資会社

この会社を調べはじめて最初に気づいたのは、会社自身の説明の順番でした。ソフトバンクグループが出している投資家向けの説明資料は、売上高や利益から始まりません。「保有株式価値」と「NAV」から始まります。

つまりこの会社は、自分のことを「物やサービスを売って利益を出す会社」ではなく「会社を持っている会社」として説明しているということです。私はここに気づいてから、ようやく話が追えるようになりました。

紛らわしいのが名前です。携帯電話の事業をしているのはソフトバンク株式会社(9434)という別の上場会社で、ソフトバンクグループ(9984)はその株式を持っている側です。私は証券コードで分けて見るようにしています。同じ「ソフトバンク」で検索すると決算の数字が混ざってしまうからです。

2026年3月期の決算で確認できた数字

2026年5月13日に出た決算短信で、私が確認できたのは次の数字でした。

  • 売上高 7兆7,986億円(前期比7.7%増)
  • 税引前利益 6兆1,349億円
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益 5兆22億円(前期比333.7%増)
  • 親会社の所有者に帰属する持分 17兆6,218億円
  • 親会社所有者帰属持分比率 29.0%

純利益が5兆円と聞くと、とんでもなく大きく稼いだように見えます。でも投資会社の利益は、保有している会社の評価額が上がれば利益、下がれば損失として出てきます。お金が実際に入ってきた分だけではありません。私はここを、事業会社の純利益と同じものとして並べないようにしています。

NAVとLTV ― 投資会社を見るときの2つの数字

この会社が自分で出している2026年3月末時点の数字です。

  • 調整後保有株式価値 48.3兆円
  • 調整後純有利子負債 8.2兆円
  • NAV(時価純資産価値) 40.1兆円
  • LTV 17.0%

NAVは、持っている会社の価値から借金を引いた残りです。48.3兆円から8.2兆円を引いて40.1兆円。家で言えば、家の値段からローンの残りを引いた手取り分のようなものだと私は理解しています。

LTVは、持っている会社の価値のうち何割が借金かという割合です。17.0%ということは、48.3兆円の資産に対して借金が8.2兆円ということです。この会社は自分で「LTVは平常時25%未満」という目安を置いていて、2026年3月末はその中にありました。

私が投資会社を見るときに怖いのは、保有している会社の価値が下がったときです。資産が半分になれば、借金の額が同じでもLTVは倍になります。だから私はLTVを、好調なときの数字としてではなく「下がったときにどこまで耐えられるか」の目安として見ています。

保有資産の中身はアームとAI関連に偏っている

48.3兆円の内訳として確認できたのは、だいたい次の構成でした。

  • アーム(Arm) 19.2兆円
  • ソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2) 17.2兆円
  • ソフトバンク・ビジョン・ファンド1(SVF1) 3.4兆円
  • ソフトバンク株式会社(9434) 2.9兆円
  • 中南米ファンドほか、その他の上場株式など

会社の資料では、アームとOpenAIの2つで保有株式価値の約65%を占めると説明されています。ここが私には一番大事なところでした。この会社を持つということは、分散された何かを持つことではなくて、半導体設計の1社とAIの1社に大きく賭けることに近い、ということです。

ビジョン・ファンドは、上場していない会社にも投資しています。上場していない会社の評価額は、市場でついた値段ではなく、算定された値段です。私はそこを、上場株式の時価と同じ確かさのものとしては見ないようにしています。

JALの倒産を経験した私が、借金のところで見ていること

私は元の勤め先だったJAL(日本航空)の経営破綻を、中にいる立場で経験しました。あのとき身にしみたのは、黒字か赤字かより先に「支払いの期限が来たときに払えるか」で決まる、ということです。だから今でも、どんな会社を調べるときも借金の段のところで手が止まります。

ソフトバンクグループは借金が大きい会社です。ただ、以前この会社について書かれていた「19兆円の負債」という言い方は、私には大づかみすぎました。借金の総額だけ見ても、同時に持っている資産と手元の現金がわからないと、重いのか軽いのか判断できないからです。

2026年3月末時点で確認できたのは次のことでした。純有利子負債は調整後で8.2兆円。手元流動性は3.5兆円。この先2年間に返す社債は約1.6兆円で、会社は「社債償還2年分を超える手元流動性を維持する」という方針を置いています。つまり、すぐに払えなくて詰まる形にはしていない、ということです。

JALのときと違うのは、資産を売って現金を作る選択肢がある点だと思います。持っているのが飛行機と路線ではなく、株式だからです。ただそれは「売れる値段のときに売れれば」という条件つきでもあります。

配当を目的に持つ会社ではない

私はふだん高配当の会社を中心に持っているので、新しい会社を調べるときはまず配当を見ます。ソフトバンクグループの2026年3月期の配当は、中間が1株22円、期末が1株5.50円でした。

金額が揃っていないのは、2026年1月1日に1株を4株にする株式分割があったからです。中間配当は分割前の株数に対する22円で、期末配当は分割後の株数に対する5.50円。分割後の株数に揃えると、年間で1株あたり11円になります。

株価に対してどれくらいかを計算すると、私がふだん見ている高配当の会社とは桁が違います。この会社は、受け取る配当でコツコツ積み上げる持ち方には向いていない、と私は受け取りました。価値はNAVが増えるかどうかで動く会社だからです。

株式分割そのものについては、会社の価値が増えるわけではないという話を別の記事に書きました。分割があると株価が上がるように見えることがありますが、ケーキを切り分ける数が増えただけです。

私がこの会社をどう位置づけているか

私はウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。自分がわかる商売の会社を、割安なときに買って長く持つ。決算は自分で開いて見る。わからないものは買わない、という3つです。

その基準に当てると、ソフトバンクグループは私には難しい会社でした。アームが設計する半導体の価値と、上場していないAI関連の会社の評価額が妥当かどうか、私には判断がつかないからです。わからないものは買わない、に当てはまってしまいます。

ただ、調べたこと自体は無駄ではありませんでした。NAVとLTVという見方を覚えたので、借金を使って資産を持つ会社を見るときの引き出しが1つ増えました。持っている会社の価値が下がったときにLTVがどう動くか、という見方は、ほかの会社にも使えます。

この記事は、私が決算資料を読んで調べた記録の紹介であり、推奨ではありません。買うか買わないかは、ご自身で決算資料を開いて判断していただくのが一番だと思います。

自分で確かめるときに私が開いた資料

ここに書いた数字は、次の2つから取りました。どちらもソフトバンクグループの公式サイトで誰でも見られます。

  • 2026年3月期 決算短信(2026年5月13日)― 売上高、利益、持分の数字
  • 2026年3月期 決算説明会・投資家向け説明資料(2026年5月13日)― NAV、LTV、保有株式価値の内訳、財務方針

私は決算のたびに、説明資料のNAVとLTVのページだけを先に見るようにしています。そこが動いていなければ、あとはゆっくり読めばいいと思えるからです。

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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。

⚠️ 【投資免責事項】
当ブログで紹介している投資情報はあくまでも参考情報であり、特定の銘柄・投資商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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