※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
インデックス投資で積み上げたお金を、老後にどう取り崩すか。4%ルールという言葉をよく見かけるので、もとの研究と証券会社のサービスを自分で確かめ直しました。もとの研究は1926年から1995年までの米国のデータで、株式50%・債券50%、30年間にわたって毎年4%ずつ取り崩したときに資産が残っていた割合が約95%というものでした。そして日本の証券会社は2025年12月に状況が変わり、SBI証券も楽天証券もNISA口座で定率の取り崩しを設定できるようになっています。
私は投資助言・代理業の登録を受けていません。この記事は私が一次資料を読んで自分の取り崩しをどう決めたかという記録で、売買を勧めるものではありません。数字と制度は2026年10月時点のものです。
4%ルールは「1年分として資産の4%を使う」考え方
4%ルールは、仕事を辞めたあとに毎年、資産の4%を生活費として取り崩していくという考え方です。裏返すと、1年間の生活費の25倍を用意しておけば足りる、という目安になります。
年間の生活費が180万円なら、その25倍は4,500万円です。日本には公的年金があるので、私は「生活費のうち年金で足りない分」だけをこの計算に入れています。
もとの研究を自分で確かめた:1926〜1995年の米国データ
4%という数字のもとは、1998年に米国個人投資家協会(AAII)の機関誌に載った、トリニティ大学の研究者(Cooley、Hubbard、Walzの3氏)の論文です。中身は次のとおりでした。
- 対象期間は1926年から1995年までの実際のリターン
- 30年という区切りを1年ずつずらして、41通りの30年間を数えている
- 株式50%・債券50%の組み合わせで、毎年4%(物価の上昇に合わせて金額を増やす)を取り崩した場合
- 30年後に資産が残っていた割合は約95%
ここで私が引っかかったのは、これが「将来の予測」ではなく「過去70年の実績を区切って数えた結果」だということです。平均成長率を何%と仮定して計算したものではありません。元の論文を紹介したAAIIの記事そのものが、対象期間を2007年まで伸ばせば失敗する割合は上がると書いています。
もとは米国の株と債券の話なので、全世界株式やオルカンに同じ数字をそのまま当てるのは無理があると私は考えました。
現金のまま置いた場合を計算してみた
比べるために、利息がつかない現金のまま置いた場合を計算しました。
1億円を現金で持ち、毎年400万円(最初の4%にあたる額)を使っていくと、1億円を400万円で割って25年です。25年で底をつきます。30年はもちません。物価が上がれば必要な金額も増えるので、25年より早く尽きることになります。
ここが、現金だけで持つことの怖いところだと私は思いました。減るスピードが先に読めてしまう。
定額で取り崩すか、定率で取り崩すか
取り崩しには、大きく2つのやり方があります。
定額は、毎月あるいは毎年、決まった金額を売る方法です。生活費の計画は立てやすい代わりに、相場が下がっている時期に多くの口数を売ることになります。
定率は、その時点の保有口数に対して決まった割合を売る方法です。資産が減った年は受け取る金額も自然に減るので、お金が尽きる時期を後ろにずらしやすい。そのかわり、毎回の受取額が変わります。
4%ルールという言い方は定率に近く聞こえますが、もとの研究は「初年度に4%を取り、翌年からは物価上昇の分だけ金額を増やす」という定額寄りのやり方で計算されています。言葉が似ていても中身が違うので、私はここを分けて考えるようにしました。
2026年10月時点で、取り崩しの設定はどうなっているか
ここは2025年の年末に大きく変わったところです。
SBI証券
SBI証券の投資信託の定期売却サービスは、2025年12月6日から定率指定と期間指定が加わりました。同時にNISA口座での定期売却も設定できるようになっています(SBI証券 2025年12月3日のニュースリリース)。
- 定額指定:1回あたり1,000円以上、1円単位
- 定率指定:保有口数の0.1%から50%を0.1%単位で指定。上限金額も決められる
- 期間指定:最終受取年月を決めて、保有口数を受取回数で等分する。最長50年(600回)
- 対象口座:NISA口座(旧NISAを含む)、一般口座、特定口座。ジュニアNISAは対象外
- 売却手数料:無料
- 対象外の商品:ETF、外貨建てMMF、SBIラップ、ROBOPROなど
楽天証券
楽天証券の定期売却サービスは、金額指定・定率指定・期間指定の3つから選べます。対象口座は一般・特定・NISA・旧NISA・法人口座で、ジュニアNISAは指定できません。金額指定は1,000円以上、1円単位です。
ただし定率指定の最小単位については、楽天証券のページの中でも0.1%単位と書かれている箇所と0.01%単位と書かれている箇所があり、一致していませんでした。私は申し込む前に自分の画面で確かめることにしています。
NISA口座で取り崩すときに私が見ている数字
NISA口座の中で売ったときの利益と、受け取る配当金には税金がかかりません。年間の投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、併用すると年360万円まで。生涯で使える非課税保有限度額は1,800万円、そのうち成長投資枠で使えるのは1,200万円までで、非課税で持てる期間に制限はありません(金融庁「NISAを知る」2026年10月時点)。
一方で、NISA口座で出た損失は、特定口座や一般口座の利益と損益通算ができません。取り崩しの段階では利益が出ている前提で考えてしまいがちですが、ここは私が頭に入れておいたところです。
税金の具体的な扱いは、それぞれの口座の事情で変わります。判断の部分は税理士や税務署に相談するのが確実だと私は考えています。
私が自分の取り崩しをどう決めたか
私は、インデックスを取り崩して暮らすのではなく、配当を出してくれる会社を持って、その配当金で暮らす形を選びました。買ったら売らないと決めたのは、売る判断を毎年しなくて済むからです。
ウォーレン・バフェットのやり方を真似したいと思っているので、良い企業を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で開いて見る、わからないものは買わない、という3つだけを守るようにしています。取り崩しの率を何%にするかという計算は、私の場合はそこまで出番がありませんでした。
ただ、インデックスで積み上げた分も持っています。その分については、定率で少しずつ受け取るやり方が自分には合っていると考えて、設定の画面だけ先に確かめておきました。
前に書いていたことで、取り下げたところ
この記事を最初に書いた時点では、「SBI証券はNISA預りの投資信託が定期売却の対象外なので、相場が上がっているときにNISAを解約して特定口座に移し替えればよい」という話を載せていました。2025年12月の変更でNISA口座が対象になったので、この部分は取り下げます。それに、非課税の枠を自分から手放して課税口座に移すというのは、今の私なら選びません。
数字では、「30年間で資産が残る確率は92.2%」「失敗する確率は8.8%」「1900年から2019年までの120年間の研究」と書いていた部分を外しました。一次資料にたどり着けなかったからです。92.2%と8.8%は足しても101%になってしまい、計算も合っていませんでした。全世界株式50%・債券50%なら引き出し率を3%に、全世界株100%なら3.5%にという数字も、出どころが確かめられなかったので外しています。
この記事は私が公表資料を読んで考えた記録で、特定の商品や売買を勧めるものではありません。数字と制度は2026年10月時点のものです。
あわせて読みたい関連記事
- 「年金にあと月5万円」を60歳から配当金で作ると元本はいくら?
- 余命5年と言われた私が1億円のインデックスを全額解約した理由
- オルカンとS&P500|円高で評価額が下がっても私が積立をやめないと決めた理由
無料でお配りしているもの
高配当株で資産づくりを始めるなら、この4つが近道です。
- 【完全無料公開】高配当株・銘柄選びチェックリスト ― 会社選びの基準を1枚に整理しました。
- 【無料配布】高配当株ポートフォリオ管理シート ― 保有株と配当金を「見える化」して、続けられるようにするシートです。
- 【無料】高配当株 配当管理シート(CSV対応) ― SBI証券のCSVを読み込んで、配当金をまとめられるシートです。
- 私の保有している会社の一覧 ― 私が実際に持っている会社と、取得単価・評価損益を公開しています。
50代から始めても、60代、70代で「あの時始めてよかった」と思える日が来ると、私は思っています。私は、買ったら売らないと決めました。配当金を信じて持ち続ける、というやり方です。
私はYouTubeもやっています。毎日夜9時からライブ配信をしていますので、よろしければ遊びに来てください。チャンネル登録はこちらから → https://www.youtube.com/@buffettkaoru
定率で取り崩す設定が自分の口座にあるか確かめる【PR】
※ここから先は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。当ブログ経由でお申し込みいただいても、あなたの費用が増えることはありません。
取り崩しの話は、設定画面を自分で開いてみないと腹に落ちませんでした。私が実際に口座を持っていて、投信の定期売却の画面を確かめたのは次の2社です。
私が実際に使っているのは次のとおりです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
・SBI証券|単元未満株「S株」に対応。日本株も投資信託も1つの口座でまとめられます。
▶ SBI証券の公式サイトを見る
・楽天証券のNISA|NISA口座のページです。取扱商品やポイントの条件を、ほかの会社と見比べたいときに。
▶ 楽天証券のNISAページを見る
※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


コメント