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先に結論を書きます。朝倉慶さんが「靴磨きの少年」の逸話を引いて鳴らしている警鐘を、私は「そういう見方もある」として受け止めました。ただ、自分で数字を並べてみると、日本の家計にはまだ1122兆円の現預金が置かれたままで、NISA口座を持っている人は4人に1人でした。
なので私は、天井かどうかを当てにいくのをやめました。当てられないものを当てようとするより、良い会社を割安なときに買って長く持つほうが、私には続けられるからです。これはウォーレン・バフェットのやり方を真似しているだけで、相場観ではありません。
この記事では、朝倉さんが語っていた内容と、私が自分で調べた数字と、私の受け止めを、はっきり分けて書きます。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は2026年9月時点で私が確認した公表値で、今後変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
朝倉慶さんが語っていたこと(ここまでは朝倉さんの主張です)
朝倉慶さんは、自身のYouTubeチャンネルへのコメントが「全部好意的になってきた」「アンチが減ってきた」という現象に、むしろ警戒感を示していました。普通なら登録者が増えてアンチが消えれば嬉しいはずなのに、相場を長く見てきた朝倉さんは逆に「これは天井のサインかもしれない」と受け取っている、ということです。
ロジックはこう紹介されていました。みんなの考えが一つの方向(株は上がる)に揃ったということは、買える人がもう買い尽くした状態に近づいているということ。相場は需給で動くので、「次に買う人」がいなくなれば上昇は止まり、反転する。だから一方向に意見が偏ること自体が危険信号だ、と。
ここまでが朝倉さんの主張の要約です。私の意見ではありません。
「靴磨きの少年」の逸話とは、どんな話か
朝倉さんが引いていた有名な話がこれです。
1929年の世界恐慌の直前、大富豪のジョセフ・ケネディ(ジョン・F・ケネディ大統領の父)が街の靴磨きの少年に靴を磨いてもらっていたとき、その少年から株の話をされたそうです。ケネディは「靴磨きの少年までが株の話をするなら、もう相場は終わりだ」と直感して、持っていた株をすべて売却した。その直後に大暴落が起きた——という逸話です。
なお、動画では「ロックフェラー」と語られていましたが、この逸話はジョセフ・ケネディのものとして伝わるのが一般的です。人物が誰であれ、語られている教訓は同じです。
要点は、本来は株に縁のない人まで投資を語り始めたときが危ない、という見方です。その人たちが「最後の買い手」だから、彼らが買ってしまえば次に買う人がいない、という理屈ですね。
令和の日本に置き換えると、どんな光景になるか
靴磨きの少年を今の日本に置き換えると、たとえばこんな場面になります。
- 平日の昼間、公園で子どもを遊ばせているママ友同士が「新NISAって何買ってる?」「私はオルカン」「うちは日本の高配当株」と話している
- 美容院で「最近、株でちょっと儲かって」という雑談が普通に交わされている
- 居酒屋で、隣の席のサラリーマンが会社の名前を挙げて投資の話をしている
こうした、これまで投資に関心のなかった層が一斉に「まだ上がる」と語り出したとき、それは靴磨きの少年と同じサインだ——というのが朝倉さんの警告でした。
朝倉さん自身の言葉を借りれば、日本人はまだ現金を多く持っていて「買っていないから上がる」と思っている。でも、その現金がすべて株式市場に流れ込んだときに需給が崩れて天井を打つ、ということです。
ここから先は、私が数字を見て受け止めたことです
ここからは朝倉さんの話ではなく、私が自分で調べて考えたことを書きます。
正直に書くと、私には「日本人がもう株を買い尽くした」とはまだ見えませんでした。ただ、これは「だから上がる」という予測ではありません。私が天井を当てにいかないと決めた理由のほうです。相場がこの先どうなるかは、私にはわかりません。
根拠にした公表数字を3つ並べます。
数字1:家計の金融資産は2286兆円、うち現預金が1122兆円
2025年9月末時点で、日本の家計金融資産は2286兆円と過去最高を更新しました。このうち現預金は1122兆円で、家計資産に占める割合は49.1%。2007年9月末以来の50%割れです。
「現預金が減って投資に回り始めた」と報じられましたが、裏を返せば、まだ資産の約半分、金額で1122兆円が現金のまま置かれているということでもあります。私が見ているのは、この「まだ動いていないお金」の大きさです。
数字2:インフレの下では、現金も黙って減っていく
朝倉さんも動画で強調していた通り、いまは明確なインフレ局面です。現預金のまま置いておくと実質的な価値が目減りするため、株式や投資信託などにお金を回そうとする動きが出やすい、と言われています。
デフレの時代は「現金を持っているのが一番賢い」でした。インフレ下では、現金は持っているだけで実質的に痩せていきます。1122兆円の現金は、そういう圧力にさらされている。靴磨きの少年の話とは逆に、まだ動いていないお金が待っている状態だと私は受け止めました。
数字3:NISA口座は約2,696万。4人に3人はまだ始めていない
NISA口座の総数は2025年6月末で2,696万口座。口座開設が可能な個人の約4人に1人が持っている状況です。18歳以上人口に対する全国平均の口座開設率は24.7%でした。
言い換えれば、まだ約75%、4人に3人はNISAを始めていない。政府目標は2027年12月末までに3,400万口座で、そこにも到達していません。株式を持つのが当たり前の米国と比べると、日本の水準はまだ低いところにあります。
3つの数字を1枚にまとめると
| 指標 | 数字 | 私の読み方 |
|---|---|---|
| 家計の金融資産 | 2286兆円(過去最高) | パイ自体が大きくなっている |
| うち現預金 | 1122兆円(49.1%) | まだ半分が現金のまま |
| NISA口座 | 2,696万口座(普及率約25%) | 4人に3人はまだ参加していない |
| 物価 | 上昇が続いている | 現金の実質的な価値が減っていく |
※いずれも2025年に公表された数字を、2026年9月時点で私が確認したものです。最新の数字は変わります。
それでも私は「天井かどうか」を当てにいきません
ここまで数字を並べましたが、「4人に3人がまだ始めていないから、まだ上がる」と言い切るつもりはありません。需給の話は、私が確かめられる範囲を超えています。朝倉さんの警鐘が当たることも、十分にあり得ると思っています。
私にできるのは、当てにいかないで済む買い方をしておくことだけでした。会社の決算を自分で見て、本業で稼げていて、増配を続けている会社を、割安だと思えたときに少しずつ買う。金額を刻んで、買う時期を分散させる。そうしておけば、天井だったとしても致命傷にはなりにくい、と考えています。
逆に、「みんなが強気だから売る」「みんなが強気だからもっと買う」という判断は、私はしないと決めました。どちらも当てにいく行為で、外れたときに自分の説明がつかなくなるからです。
まとめ:警鐘は警鐘として受け取り、判断は自分の物差しで
朝倉さんの「一方向に意見が偏ったときが危ない」という視点は、私にとってありがたい問いかけでした。実際に、私も自分のコメント欄や身の回りが強気一色になっていないか、時々立ち止まって見るようになりました。
いっぽうで、公表されている数字を自分で確かめたら、「国民全員が買い終わった」という姿にはまだ見えなかった。そこまでが私の確認できたことで、その先は誰にもわかりません。
なので私は、当てにいかずに、育っていく会社を割安なときに買って持ち続けるやり方を続けます。相場ではなく、会社を見る。これだけは変えないつもりです。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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