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結論から書きます。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオは、国内債券・外国債券・国内株式・外国株式を各25%とすることが公表されています。この「配分を決めて守る」という考え方は、私も自分の資産で真似しています。ただし、GPIFと同じ配分にすれば安心、という話ではありません。年金全体の運用とひとりの家計では、前提がまるで違います。その違いを先に書いたうえで、50代の私が何を参考にして何を参考にしなかったかを整理します。
筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点のものです。記載した数字はGPIFの公表資料で確認できたものに限り、確認できなかったものは本文でそう書いています。
GPIFの基本ポートフォリオ(公表されている中身)
GPIFは2020年度から、次の4資産を各25%とする基本ポートフォリオを使っています。
| 国内債券 | 25% |
| 外国債券 | 25% |
| 国内株式 | 25% |
| 外国株式 | 25% |
実際の保有比率は、相場が動くので目標どおりぴったりにはなりません。GPIFが2026年1月16日の新年メディア懇談会で公表した資料によると、2025年9月末時点の実際の比率は国内債券26.29%、外国債券24.16%、国内株式24.45%、外国株式25.10%でした。25%から少しずれていますが、許容する幅の中に収めています。
運用資産額は2025年9月末時点で約278兆円です。この記事を最初に書いた2025年3月の時点では約225兆円と書いていましたが、その後の運用で増えています。古い数字をそのまま置いておくと誤解を招くので、ここは書き換えました。
GPIFの運用実績として公表されている数字
当時の記事には「過去10年間で年率6.81%」と書いていました。今回この数字の出どころを探しましたが、GPIFの公表資料の中で見つけられませんでした。ですので外します。
代わりに、GPIFが公表している数字を書きます。市場運用を始めた2001年度から2025年度第2四半期までの収益率は年率プラス4.51%で、累積の収益額はプラス180兆円です。四半期ごとの数字では、2025年度第1四半期がプラス4.09%、第2四半期がプラス5.52%でした。
年率4.51%というのは、25年近く続けた結果の平均です。この25年のあいだには、リーマンショックもコロナ禍もありました。下がった年も当然あります。「毎年4.51%増える」という意味ではないことを、私は自分に言い聞かせています。
年金の運用と、ひとりの家計はどこが違うのか
ここがこの記事でいちばん書きたかったところです。GPIFの配分をそのまま自分に当てはめようとして、私は一度手が止まりました。前提が違うことに気づいたからです。
1つめは、時間の長さです。GPIFは終わりのない運用をしています。今年下がっても、受け取る人は何十年にもわたって入れ替わり続けるので、回復を待てます。私の場合、お金が必要になる時期がある程度決まっています。50代の私にとって、下がったまま10年戻らない相場は、待てる話ではなくなります。
2つめは、お金が出入りする向きです。GPIFには保険料が入り続けます。相場が下がったときにも買い続けられる仕組みがあるということです。私は50代で、これから先は入ってくるより出ていくほうに傾いていきます。下がったときに買い増せる余力は、GPIFほど大きくありません。
3つめは、取り崩し方です。GPIFは必要な分を年金の支払いに回しますが、私の家計では、生活費を資産のどこから出すかを自分で決めなければなりません。売って現金にするのか、配当で受け取るのか。ここは配分の話とは別の問題として考える必要がありました。
4つめは、税金です。GPIFの運用益には私たち個人と同じ課税はされません。私が同じ配分を組んでも、売ったときや配当を受け取ったときに税金がかかります。手元に残る利回りは、同じ数字にはなりません。
この4つを並べてみて、私は「GPIFと同じ配分にすれば年金と同じように安心」という考え方をやめました。真似するのは配分の数字ではなく、配分を先に決めて相場に合わせて動かさないという姿勢のほうだと思っています。
私が参考にしたのは「決めて守る」という部分だけ
GPIFが25年続けてきてプラスになっているのは、当て方がうまかったからではなく、決めた配分から大きく外れないようにし続けたからだと私は受け取っています。上がっている資産は増えすぎた分を売り、下がっている資産は買い足して、25%に戻す。これを機械的にやっています。
私も自分の資産について、株式と現金の割合をあらかじめ決めています。暴落のときに「全部売ってしまいたい」と思うことはありますが、そこで配分を変えないと決めておいたので、動かさずに済みました。ウォーレン・バフェットのやり方を真似していて、良い会社を割安なときに買って長く持つには、まずこの我慢ができる形を作っておくことが先だと感じています。
逆に、GPIFから真似しなかったのは4資産を均等にする部分です。私は外国債券をほとんど持っていません。理由は単純で、為替が動いたときに自分で説明できる自信がなかったからです。わからないものは買わないことにしています。
まだ増やしたい時期に、私がしていたこと
当時の記事では、15年以上運用できるなら全世界株式や米国株式のインデックスに毎月積み立てる、という書き方をしていました。ここは今も考えが変わっていません。
ただし当時は、具体的な投資信託の名前と「過去50年の平均リターンは約7〜8%」「2023年は24.2%、2024年は20%」といった数字を並べていました。今回、商品名と利回りの数字は外しました。利回りは時期によって変わりますし、私が書いた数字の出どころを確かめられなかったからです。特定の商品を名前で挙げて数字を添えると、推奨しているように読めてしまうことも気になりました。
私が自分の積立で決めているのは、毎月同じ日に同じ額を買うことと、相場を見て金額を変えないことだけです。上がった月も下がった月も同じ額にしておくと、判断する回数が減ります。50代になって、判断の回数を減らすことがいちばん効いていると感じています。
配当収入を増やしたい時期に、私がしていること
資産を増やす段階から、入ってくるお金を作る段階に移るときの話です。私はいま、この移行の途中にいます。
私がしているのは、配当を長く出し続けている会社を、割安だと思えるときに少しずつ買うことです。会社の数は30社以上に分けています。1社あたりの比率が小さくなるので、1社が減配しても生活に響きにくくなります。
当時の記事では、米国の債券ETFや高配当ETFを銘柄コードつきで並べ、それぞれの利回りを書いていました。利回りの数字は確かめられなかったので外しました。ETFそのものを否定する意味ではなく、私がその数字を保証できないという意味です。
私自身は国内の会社を中心に持っています。理由は、決算資料を日本語で自分で読めるからです。英語の資料を読み切る自信がないものを、生活費の元にはしたくありませんでした。これも、わからないものは買わないという線の引き方です。
債券と現金をどう考えているか
GPIFは国内債券と外国債券で合計50%を持っています。この比率を見て、株式100%にしない理由があるのだろうと私は考えました。
私の場合、その役割を債券ではなく現金に担わせています。数年分の生活費を現金で持っておけば、相場が下がっている時期に株を売らずに済みます。債券と現金のどちらが良いかという話ではなく、私にとって中身がわかりやすいほうを選んだという話です。
金利が上がる局面では債券の価格は下がります。この仕組みを自分の言葉で説明できるようになるまで、私は債券を買わないことにしました。
私が気をつけている3つのこと
1つめは、GPIFの配分を「正解」として扱わないことです。GPIFは公的年金という、私の家計とはまったく違う目的のために作られた配分を使っています。参考にはなりますが、そのまま使える設計図ではありません。
2つめは、年齢で機械的に決めないことです。当時の記事では「50代前半から60代前半は株式メイン」「50代後半以降は配当重視」と年齢で線を引いていました。いま読み返すと、これは乱暴でした。年金をいつから受け取るか、退職金があるか、住まいが持ち家か賃貸か、支えている家族がいるか。同じ年齢でも前提が違います。
3つめは、数字を自分で確かめてから書くことです。この記事を書き直して気づいたのは、当時の私が出どころを確かめずに利回りや実績を並べていたことでした。確かめられなかったものは外し、外したことを本文に書くようにしました。
ここに書いたのは私の保有状況と考え方の紹介であり、推奨ではありません。年金制度や税金の具体的な判断については、私は専門家ではないので、税理士や年金事務所など、答えを出せる方に確かめていただくのが確実だと思います。
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配分を決めて守るには、いま自分が何をどれだけ持っているかが一目で見えることが先だと私は感じています。私は積み立てる分と配当を受け取る分で口座を分け、比率がずれたときに気づけるようにしています。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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