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結論から書きます。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の理事長は内田和人氏で、2025年4月1日付の就任です。2026年1月16日にGPIFが公表した資料でも理事長として名前が出ており、2026年10月時点でも在任中であることを確認しました。運用資産額は2025年9月末時点で約278兆円、基本ポートフォリオは4資産を各25%です。この記事では、公表資料に書かれていることだけを整理します。人物の評価や、これからこうなるという予想は書きません。
筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点のものです。数字と経歴はGPIFおよび厚生労働省の公表資料で確認できたものに限り、確認できなかったものは本文でそう書いています。
この記事を書き直した理由
この記事はもともと「年金運用225兆円を託される男!」という見出しで、理事長個人を煽るような書き方をしていました。本文にも「金融のプロ中のプロ」「日本の年金を守る投資の先生」といった言い方が入っていました。
GPIFの理事長は公職です。私が外から人柄や力量を評価する立場にはありません。公表されている経歴と方針だけを書く形に直しました。運用資産額も当時の225兆円のままになっていたので、新しい公表値に書き換えています。
GPIFは何をしている組織か
GPIFは、国民年金と厚生年金の積立金を預かって運用する独立行政法人です。私たちが払った保険料のうち、いますぐ年金の支払いに使わない分を預かり、長い時間をかけて運用しています。
運用で増えた分は、将来の年金の支払いに充てられます。つまりGPIFの運用成績は、私たちが受け取る年金の原資の一部に関わってきます。私が他人事として見ていない理由はそこです。
運用資産額は2025年9月末で約278兆円
GPIFが2026年1月16日の新年メディア懇談会で公表した資料によると、運用資産額は2025年9月末時点で約278兆円です。
この記事を最初に書いた2025年3月の時点では約225兆円と書いていました。その後の運用と市場の値動きで増えています。1年半前の数字をそのまま置いておくと誤解を招くので、ここは書き換えました。
基本ポートフォリオは4資産を各25%
GPIFは2020年度から、次の配分を基本ポートフォリオとしています。
| 国内債券 | 25% |
| 外国債券 | 25% |
| 国内株式 | 25% |
| 外国株式 | 25% |
実際の保有比率は相場で動くため、目標どおりぴったりにはなりません。2025年9月末時点の実際の比率は、国内債券26.29%、外国債券24.16%、国内株式24.45%、外国株式25.10%でした。いずれも25%から少しずれていますが、あらかじめ決めた幅の中に収めています。
公表されている運用実績
当時の記事には「ここ10年で年率6.81%のリターン」と書き、「100万円が10年で約190万円」という例まで添えていました。今回この数字の出どころをGPIFの公表資料の中で探しましたが、見つけられませんでした。ですので外します。
GPIFが公表している数字は次のとおりです。市場運用を始めた2001年度から2025年度第2四半期までの収益率は年率プラス4.51%、累積の収益額はプラス180兆円です。直近では2025年度第1四半期がプラス4.09%、第2四半期がプラス5.52%でした。
年率4.51%は、25年近く続けた結果の平均です。この間にはリーマンショックもコロナ禍もあり、大きく下がった年もありました。毎年4.51%ずつ増えてきたという意味ではありません。
理事長の経歴(公表資料に記載されているもの)
厚生労働省が2025年3月25日に公表した人事の資料に、経歴が記載されています。そこに書かれている範囲で書きます。
| 生年 | 1960年7月12日 |
| 1985年 | 慶應義塾大学商学部卒業、三菱銀行入行 |
| 2018年 | 株式会社三菱UFJ銀行 取締役常務執行役員(市場部門長) |
| 2019年 | 同行顧問、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 会長 |
| 2022年 | エムエスティ保険サービス株式会社 会長、日本大学 理事 |
| 2025年4月1日 | GPIF 理事長 |
このほか、百五銀行の監査役も務めているとされています。なお当時の記事では「2017年常務に」と書いていましたが、公表資料では2018年でしたので直しました。年齢も「64」と書いていましたが、年齢は時間が経つとずれるので、公表されている生年月日に置き換えています。
選任の根拠として示されているもの
当時の記事では、福岡資麿厚生労働大臣が起用理由について「資産運用やマーケット業務に長年携わり、専門的な知識・経験が豊富だから」とコメントした、と書いていました。今回この発言の出どころを探しましたが、確かめられませんでした。ですので、この引用は外します。
厚生労働省の公表資料に根拠として記されているのは、独立行政法人通則法第20条第1項です。この条文は、法人の長はその業務に関して高度な知識と経験を持つ人、またはその業務を適正かつ効率的に運営できる人から任命する、という内容です。
公表資料から読み取れるのはここまでです。なぜこの人が選ばれたのかという理由を、私が推測して書くことはしません。
公表されている運用方針
当時の記事では「株式の比率をこれ以上上げない」「安定的な運用を続ける」「長期的な視点でじっくり増やす」という3点を方針として挙げていました。このうち、基本ポートフォリオを4資産25%ずつで維持していることは2026年1月の公表資料で確認できます。株式比率をこれ以上上げないという明言については、私が探した範囲では見つけられませんでした。
基本ポートフォリオは5年ごとの財政検証に合わせて見直される仕組みになっています。将来の配分がどうなるかは、その見直しの結果を見るまでわかりません。
その後の動き(2026年4月)
この記事を書いたあとの動きも、確認できたものを足しておきます。
2026年4月1日付で、日本総合研究所の主席研究員である翁百合氏がGPIFの経営委員会委員長に就任しました。任期は5年です。経営委員会は、年金積立金を株式や債券などにどう配分するかを決め、GPIFの業務を監督する役割を担っています。
翁氏は2026年4月6日の記者会見で「長期的観点で安定的、効率的に管理運用を行い、国民の利益につなげていくことが重要だ」と述べたと報じられています。
私がこの話から自分の投資に持ち帰ったこと
GPIFの仕組みを見ていて私が参考にしているのは、配分を先に決めて、相場に合わせて動かさないという部分です。上がった資産は増えすぎた分を売り、下がった資産は買い足して、決めた比率に戻す。これを機械的に続けています。
私も自分の資産について、株式と現金の割合をあらかじめ決めておきました。暴落のときに全部売ってしまいたくなることはありますが、そこで配分を変えないと決めておいたので、動かさずに済みました。ウォーレン・バフェットのやり方を真似して、良い会社を割安なときに買って長く持つには、先にこの我慢できる形を作っておくことが必要だと感じています。
一方で、GPIFと同じ配分にすれば自分も安心だ、とは考えていません。GPIFは終わりのない運用ができ、保険料が入り続け、私たち個人と同じ課税もされません。50代の私の家計とは前提が違います。真似するのは数字ではなく、決めて守るという姿勢のほうだと思っています。
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GPIFの資料は誰でも読めますが、自分の配分がいまどうなっているかは自分で見るしかありません。私は保有と配分が一目で見える状態にしておくことを先にしました。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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