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資産が1億円を超えたとき、正直に言うと、私の不安は消えませんでした。「1億円あれば老後は安泰」とよく聞きますし、私もそう思って48歳から走ってきました。でも実際に超えてみてわかったのは、不安の正体は金額ではなかった、ということです。
不安の正体は、自分に必要な金額を一度も計算したことがないことでした。この記事では、私の口座の数字と、不安を消すために私が答えた5つの質問をまとめます。紙とペンがあれば、読み終わったその場でできます。
※この記事は私自身の経験と考えの記録であり、特定の金融商品や会社への投資をすすめるものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。口座の数字は2026年9月時点のものです。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。
私の口座の数字
- 特定口座の日本株:評価額1億1,807万円、含み益4,073万円
- NISA成長投資枠:807万円
- 日本株は79社。これに米国ETFを合わせたのが私の全資産です
- 年間の配当金は、税引き前でおよそ570万円
数字だけを見ると順調に見えるかもしれません。でも、含み損の会社も10社あります。ニホンフラッシュがマイナス37万円、モリ工業がマイナス29万円、プラネットがマイナス20万円などです。1億円あっても、全部の会社で勝てるわけではありません。相場が荒れれば、1日で数百万円減ることもあります。
2,000万円から1億円へ。そのとき考えたこと
私は日本航空で約30年、国際線の客室乗務員をしていました。JALの経営破綻を株主として経験し、持っていた株の価値はゼロになりました。
そこから48歳で投資を本格的に始め、eMAXIS Slim S&P500というインデックスファンドに集中して投資して、2,000万円が1億円になりました。今も口座の隅に、そのファンドが少しだけ残っています。私の原点のようなものです。
1億円を超えたときは、もちろんうれしかったです。でもその夜、私が考えていたのは「これ、いつ使えるの?」ということでした。インデックスファンドは、取り崩さないとお金になりません。老後は毎月、自分の資産を売って減らしていく暮らしになります。暴落の年に取り崩したらどうなるのか。90歳まで生きたら足りるのか。認知症になったら誰が売るのか。資産1億円は、私にとって答えではなく、新しい不安の始まりでした。
だから私は、約1,600万円の税金を払ってでも売って、配当という形で現金が振り込まれる高配当株に切り替えました。これは私個人の判断で、インデックスと高配当株のどちらが優れているという話ではありません。
不安の正体は「答えていない質問」だった
「1,000万円じゃ足りない」「3,000万円あれば……いや、5,000万円?」「やっぱり1億円?」。目標の金額を上げても、不安は消えないと私は思っています。計算していないから、いくらあっても「足りないかもしれない」が残るのです。逆に言えば、計算さえすれば、1億円なくても不安はかなり小さくなります。
私の不安を消した5つの質問
- あと何年、働きますか?:私は50代の今もデパ地下でパートをしています。働く年数が1年延びるだけで、必要な老後資金は数百万円単位で減ります。完全に仕事をやめる年齢を、仮でいいので1つ決めます
- 年金は、いくらもらえますか?:ねんきん定期便で確かめます。月14万円なのか月18万円なのかで、話はまったく変わります。夫婦なら2人分を足します
- 毎月、いくらで暮らせますか?:理想ではなく、今の生活費です。私の場合、ぜいたくをしなければ月25万円あれば十分でした。ここで「毎月の不足額=生活費−年金」が出ます
- いつ、投資を「やめ」ますか?:80歳を過ぎても株価に一喜一憂する暮らしをしたいか。私は、売らなくていい、判断しなくていいという理由で高配当株を選びました。自分なりの出口を1行で書きます
- 子どもに、いくら残しますか?:「全部残す」も「1円も残さない」も正解です。ただ、決めていないと、怖くてお金を使えない老後になります。資産があるのに使えない人を、私は周りで何人も見てきました
5つの答えから、必要な金額を計算する
5つに答えると、必要な金額はこう出せます。
(生活費 − 年金)× 12か月 × 仕事をやめてからの年数 − 退職金など
たとえば不足が月5万円で、65歳から95歳までの30年なら、5万円×12か月×30年=1,800万円です。1億円は必要ありません。医療や介護の備えは別に考える必要がありますが、「青天井の不安」が「計算できる数字」に変わる。これがいちばん大事なことだと思っています。
まとめ:必要だったのは金額ではなく、5つの答え
老後に本当に必要だったのは、1億円ではなく、5つの質問の答えでした。私は1億円をつくってから気づきましたが、紙に5つ書くだけなら、お金は1円もかかりません。
出てきた毎月の不足額を配当金で埋めるにはいくら必要か、という計算は、関連記事にまとめています。繰り返しになりますが、この記事は私の経験の紹介であり、特定の商品や会社への投資をすすめるものではありません。
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