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結論から書きます。100万円を米国の株や投資信託に入れるとき、私がいちばん時間をかけたのは商品選びではなく、円建てで買うのかドルで買うのかと、そのあとで税金と手数料がどこで発生するのかの確認でした。ここを先に決めておくと、あとから慌てることがほとんどなくなりました。この記事では、私が自分の口座で確かめた12のことを、順番に書いていきます。
記事の中で会社名や商品名が出てきますが、これは私が調べたことと保有状況の紹介であり、買うことをおすすめするものではありません。
当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておりません。特定の銘柄や金融商品の売買を勧めるものではなく、最終的な判断はご自身でお願いいたします。記事中の数字や制度は2026年3月時点で私が確認したものです。税金や社会保険の具体的な判断は、税理士や所轄の税務署、市区町村の窓口にご相談ください。
円建てとドル建て、私はどう使い分けているか
日本の証券会社で買える投資信託は、ほぼすべて円建てです。100万円をそのまま入れれば、ドルを自分で用意しなくても米国の会社に投資できます。中で勝手にドルに替えてくれている、という形です。
では「どうしてもドルで持ちたい」ときはどうするか。私の場合は、投資信託ではなくETFを自分でドル決済で買いました。VOOのように、米国の市場で売買されているものです。ドルのまま配当を受け取れますし、円に戻すタイミングを自分で選べます。そのかわり、為替の手続きと税金の整理は自分の仕事になります。
アメリカでETFが選ばれている理由
アメリカではETFのほうが人気だと聞いて、私も理由を調べてみました。よく挙げられているのは、ETFには現物をやりとりする仕組みがあって、ファンドの中で利益が確定しにくい、つまり税金の面で有利になりやすい、という説明です。ただ、これは米国の税制を前提にした話です。日本に住んでいる私たちにそのまま当てはまるわけではありませんでした。日本の口座で買う場合は、NISAを使うかどうかのほうが効き方が大きいと、私は受け止めています。
分配利回りは何%が目安なのか、私の見方
「分配利回りは何%がいいんですか」とよく聞かれます。私は、年齢というより、そのお金を何年後に使うかで変わると考えています。
- まだ使わないお金|分配は出ないほうが私は好きです。受け取らずに中で再投資されるぶん、育つのが早くなります。受け取れば、そのたびに税金を払うことになります。
- これから使うお金|年3〜4%くらいの分配があると、元本を取り崩さずに暮らしの足しにできる、という解説をよく見かけます。出どころのはっきりした公式な基準ではなく、ある投資家の解説で挙がっていた目安です。私も自分の配当の箱は、だいたいこのあたりを見ながら組んでいます。
利回りが高いほうが良さそうに見えますが、私は逆に警戒します。利回りは「配当÷株価」です。会社が苦しくて株価が下がっただけでも、数字は大きくなります。私は利回りの数字より、その会社が何で稼いでいて、その稼ぎが続きそうかを決算で見るようにしています。これはウォーレン・バフェットのやり方を真似しているところです。
ドルのまま置いたお金に、あとから税金がかかる
ここが私がいちばん驚いたところです。ドルで買った株を売ってドルのまま置いておく。これだけなら何も起きません。ところが、そのドルを円に戻した時点で、円に対して得をした分が所得になります。株の利益とは別の話です。
この為替の利益は、株の利益のように20%ちょっとで終わりません。雑所得として、ほかの所得と合わせて課税されます。給与や年金が多い方だと、税率がそのまま上に乗ります。私はこれを知らずに一度まとめて円に戻しそうになって、慌てて止めました。
合算されると、税率はどのくらいになるのか
為替の利益は雑所得として、給与や年金と合わせた金額に対して課税されます。所得税の税率は階段状になっていて、これに住民税が約10%加わります。2026年3月時点で私が確認した目安です。
| 課税される所得金額 | 所得税率 | 住民税を含めた目安 |
| 195万円以下 | 5% | 約15% |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 約20% |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 約30% |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 約33% |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 約43% |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 約50% |
| 4,000万円超 | 45% | 約55% |
株の利益なら約20%で終わります。為替の利益はこの表の段に乗ります。同じ100万円の利益でも、もともとの所得が多い方のほうが重くなる、ということでした。別途、復興特別所得税もかかります。実際の金額は控除の状況で変わりますので、ご自身の数字は税務署か税理士にご確認ください。
特定口座に入れておけば大丈夫、とはならない
日本株や米国株の売買益は、特定口座なら証券会社が計算して引いてくれます。ただし為替の両替そのものは、証券会社の損益計算の外側です。口座の中で起きているのに、自分で計算して申告することになります。私はここを取り違えていました。
気づかれないだろう、は通りませんでした
私が調べて確認できた範囲では、入口は3つありました。
- 国外送金等調書|一定額を超える海外との資金のやりとりは、金融機関から税務署に報告される仕組みがあります。
- CRS(共通報告基準)|海外の金融機関にある口座の情報が、国をまたいで交換されます。日本も参加しています。
- 証券会社の取引データ|国内の証券会社なら、両替の記録も取引の記録も残っています。
あとから指摘されると、本来の税金に加えて加算税と延滞税が乗ります。何年かさかのぼって一度に請求されることもあると聞きました。金額の話というより、気持ちがしんどいだろうなと思います。私は毎年きちんと出すほうを選びました。具体的な計算や、自分がいくらになるのかは、税理士か税務署に確認していただくのが確実です。
20万円ルールと住民税|成立済みのルールと、検討段階の話
成立済みで、いま効いているルール
- 申告しなくてよい場合|特定口座(源泉徴収あり)の中で売買と配当が完結していて、ほかに申告すべきものがない場合です。証券会社が引いて納めてくれています。
- 申告が必要になる場合|為替の利益、海外の口座での取引、複数の証券会社の損益を通算したいとき、損失を翌年以降に繰り越したいとき。ここは自分でやることになります。
- 20万円ルールの落とし穴|給与以外の所得が20万円以下なら確定申告をしなくてよい、という話があります。これは所得税の話だけでした。住民税には同じ扱いがなく、お住まいの市区町村に申告が必要になる場合があります。私はここを別のものとして覚えるようにしました。
まだ検討段階の話
金融所得を社会保険料の計算に入れる、という議論が続いています。これは2026年3月時点で決まったものではなく、検討段階です。私は決まってから動くつもりで、いま何かを変えることはしていません。確定した制度と、ニュースで議論されている話は、分けて見るようにしています。
為替手数料とスプレッドは、どこまで下がったか
「ドルに替えるとき、片道25銭かかります」という説明を、私は長いあいだ信じていました。実際に自分の口座で見てみたら、条件によっては0銭になっていました。2026年3月時点で私が確認した範囲の話です。
25銭と言われ続けてきた理由
これはもともとの店頭での為替手数料です。各社が競争して引き下げたあとも、古い解説記事がそのまま残っていて、いまも引用され続けている、というのが私の見方です。手数料は変わります。私は自分が使う口座の画面で、そのときの数字を見るようにしています。
0円になる仕組みと、そうならない場合
私が確かめたところ、リアルタイムの為替取引を選ぶと手数料の表示が0円になる場面がありました。ただし、いつでも0円というわけではありませんでした。
- レートが動く時間帯|市場が閉まっている時間や、動きが激しい時間は、提示されるレート自体が広がります。表示上は0円でも、実質の負担は残ります。
- 注文してから約定するまでのずれ|申し込んだ時点のレートと、実際に適用されるレートが同じとは限りません。
投資信託の「1本値」に隠れているもの
いちばん見えにくいのはここでした。投資信託は1日1回の基準価額で売買します。この1本の数字の中に、ファンドが中で行った両替や売買のコストが、もう織り込まれているのです。だから明細に「為替手数料」という行は出てきません。無料になったわけではなく、見えない場所に移っただけでした。
信託報酬が低い商品がいちばん得、とも言い切れませんでした。運用報告書を開くと、信託報酬のほかに売買委託手数料や保管費用が載っています。私は年に一度、持っている投信の運用報告書を開いて、実質でいくらかかったかを見るようにしています。
確定申告をしないほうがいい場合もある
配当や売却益を申告して税金を取り戻せる場合があります。でも私は、全員がやったほうがいいとは思っていません。申告して所得として表に出すと、国民健康保険料や後期高齢者医療保険料、介護保険料の計算にその所得が入ってくることがあります。扶養の判定に影響する場合もあります。
税金が数万円戻っても、保険料がそれ以上増えるなら、やらないほうが手元に残ります。私は毎年、両方を並べて比べてから決めています。この計算はご家庭の事情でまったく変わりますので、税理士や市区町村の窓口に聞いていただくのが確実です。
NISAで取り戻せない税金と、複利の考え方
外国税額控除はNISAでは使えません
米国の会社の配当には、現地で約10%が引かれます。課税口座であれば、確定申告で外国税額控除を使って、その分を取り戻す道があります。
ところがNISAの中では、日本の税金がそもそもゼロです。差し引く相手がないので、米国で引かれた分は戻ってきません。二重課税というより、片方だけが残る形です。これを知って、私は米国の高配当のものをNISAに全部入れるのはやめました。ただ、日本の税金20%がかからないこと自体は大きいので、NISAを使わない理由にはならないと考えています。
複利について私が思っていること
複利は、増えた分がさらに増える、という話です。ただ、私が実感したのは「増える速さ」より「持っていた年数」でした。配当を受け取って使ってしまうと、その効き方が止まります。
そして、現金で置いておくことにもコストがあります。物の値段が上がっていけば、同じ100万円で買えるものが減っていきます。私は、使う予定のあるお金は現金で、10年以上先のお金は会社に預ける、という分け方にしました。
口座の引っ越しでつまずいたところ|NISAとiDeCo
NISAは1人1口座です。A社とB社で同時に使うことはできません。金融機関を変えるには手続きが必要で、年単位での切り替えになります。すでに買った分を、そのまま別の会社のNISAへ移すことはできませんでした。前の会社に置いたままにするか、売るか、になります。
iDeCoは違いました。私は銀行から証券会社へ、そのまま移すことができました。運営管理手数料が会社によってまったく違っていて、長く続けるものなので、この差は小さくありませんでした。NISAとiDeCoは別の制度です。私はここを一緒に考えて混乱しました。
1億円までの年数を計算してみて、わかったこと
元の原稿に「新NISAで億り人になる最短ルート」という計算が入っていました。私も自分で電卓を叩き直してみました。ただ、ここに書く年数は同じ利回りが毎年続いたと仮定した単純な計算です。実際の相場はそうなりません。何年で到達すると約束できるものではないので、目安として読んでいただけたらと思います。
計算してみて私が感じたのは、効いてくるのは利回りの高さより積み立てる金額と、続けた年数だということでした。そしてもう一つ。下がった年に買い増せた人のほうが、あとで差がついていました。NISAの枠を使い切ってしまうと買い増せないので、私は課税口座も残しておくことにしました。暴落は怖いのですが、買える場所を空けておけば、少しだけ気持ちが楽になります。
名前が出てきた会社と商品について、私が調べたこと
以下は私が調べたことと、自分がどう受け止めたかの記録です。買うことをおすすめするものではありません。
配当成長株のETF(SCHD)
米国で配当を増やしてきた会社を集めたETFです。私が見ていたのは、利回りの数字そのものより配当を増やし続けてきた年数と、組み入れられている会社の顔ぶれでした。高い利回りを狙う商品ではなく、少しずつ増えていくことを待つ性格のものだと受け止めています。なお、日本のNISAで買えるかどうかは、取り扱う証券会社と時期によって変わります。ご自身の口座で確認していただくのが確実です。
毎月分配型の投資信託をすすめられた話
無料の相談窓口で「インベスコ 世界厳選株式オープン(毎月決算型)」をすすめられた、というご相談をいただきました。私が確認したのは2つです。毎月分配型であることと、信託報酬が指数に連動する商品よりかなり高めであることでした。
毎月お金が入ってくるのは安心感があります。でも中身を見ると、運用で増えた分だけでなく元本の一部を戻している月もありました。自分の貯金を毎月少しずつ返してもらっているのと、増えた分をもらっているのは、別のことです。
それから、相談が無料である理由も考えました。無料で相談を受けられるということは、どこかで手数料が入る仕組みがある、ということです。悪いことだとは思いません。ただ私は、自分のお金のことは自分で決めたいので、自分が自分の相談相手になれるくらいまで調べるほうを選びました。わからない商品は買わない、というのもウォーレン・バフェットのやり方を真似しているところです。
NTT株が動かない理由を、私はこう受け止めた
「NTTを持っているのに上がらない」というお声もよくいただきます。私が決算と事業の中身を見て思ったのは、次のようなことでした。
- 全国に局舎と回線を持っている会社なので、設備の維持にお金がかかり続ける構造になっています。
- そのかわり、ほかの会社が同じものを作るのは難しく、簡単に替えがきかない事業です。
- 大きく儲ける会社ではなく、配当を受け取りながら持っておく性格の会社だと、私は受け止めています。
- IOWNのような次の技術には期待もありますが、世界で使われるようになるかはまだわかりません。
株価が下がれば利回りは上がります。それで買う人が出てくるので、値動きが落ち着きやすい面もあります。私はこの会社を、増やす役ではなく守る役として見ています。繰り返しになりますが、これは私の保有状況と考えの紹介で、推奨ではありません。
まとめ|100万円を動かす前に、私が確かめた順番
- 円建てで買うのか、ドルで買うのかを先に決める。迷うなら円建ての投資信託から。
- 円に戻すときに税金が出ることを頭に入れておく。為替の利益はほかの所得と合算される。
- 手数料は自分の口座の画面で確かめる。古い解説の数字は当てにしない。
- 申告したほうが得かどうかは、保険料まで含めて比べる。戻る税金より保険料が増えることもある。
- NISAとiDeCoは別の制度として覚える。iDeCoは移せた、NISAの中身は移せなかった。
- 決まった制度と、検討段階のニュースを分けて見る。
私は投資の専門家ではありません。50代になってから、ウォーレン・バフェットのやり方を真似して、良い会社を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で見る、わからないものは買わない、という3つだけを守ってきました。この記事も、うまくいった話ではなく、つまずいた場所の記録として読んでいただけたらうれしいです。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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