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先に結論を書きます。「投資で増えたお金に、税金だけでなく社会保険料までかかる」という話は、すでに検討中ではなく、法律として成立しています。ただし、対象はまず75歳以上の医療保険で、始まるのは2030年ごろという見通しです。そして私は、これを理由に株を売るつもりはありません。
私は今、年間で約545万円の配当金を受け取っています。ですから他人事ではありませんでした。「では自分の保険料は実際いくら増えるのか」を、公表されている資料をもとに自分のケースで計算してみました。
この記事では、すでに決まったことと、これから政令などで決まることを分けて書きます。知らないままでいると慌てやすい話だと思うので、私が確認した順番のまま整理します。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。制度の内容は2026年9月時点で私が確認したもので、今後変わります。個別の税・社会保険の判断は、お住まいの自治体や専門家にご確認ください。
すでに成立したこと|2026年5月29日の改正法
「健康保険法等の一部を改正する法律」が、2026年5月29日に国会で成立しました。ここは検討段階ではなく、成立済みの事実です。この法律の柱のひとつが、今回のテーマである「金融所得の反映」です。
「金融所得」とは何を指すのか
金融所得とは、株の配当金、投資信託の分配金、株を売って出た利益のこと。つまり「投資で増えたお金」です。
何がどう変わるのか
これまで、証券会社の「特定口座・源泉徴収あり」——税金を証券会社が代わりに納めてくれる口座です——で受け取った配当や利益は、確定申告をしなければ医療保険料の計算に入りませんでした。
それが今回の改正で、75歳以上の方が入る「後期高齢者医療制度」について、確定申告をしてもしなくても、配当などの金融所得を保険料と病院の窓口負担の計算に入れることになりました。
なぜそうなったのか
これまでは、同じ配当500万円を受け取っていても、確定申告をした人は保険料が高くなり、しなかった人は低いという差がありました。「申告するかどうかで負担が変わるのは不公平だ」というのが、今回の見直しの理由です。筋は通っていると私は思いました。
まだ決まっていないこと|開始時期と計算方法
ここからは、成立済みの事実とは分けて読んでいる部分です。
法律には「公布から5年以内に、政令で定める日から始める」と書かれています。成立が2026年ですから、始まるのは早くても2030年、遅ければ2031年ごろという見方が有力です。証券会社が配当の情報を役所に提出し、それを市町村が確認できる仕組みを一から作るのに数年かかるためです。
細かい計算方法も、これから政令という形で決まります。ですから「明日から」の話ではありません。ただ、法律としてはもう決まっているという点は押さえておきたいと思いました。
NISAは対象外という前提
NISA口座の配当や利益は対象外という前提で制度が作られています。ここは今のところ聖域です。
整理すると、決まったのは「75歳以上の医療保険から」「NISAは対象外」の2点。まだ決まっていないのが「具体的な開始日」と「計算方法」です。私は今50代なので、2030年でも50代後半。75歳まではまだ時間があります。ただ、いずれ対象年齢が引き下げられる可能性は小さくないだろうと、私は見ています。
配当545万円の私で計算するとどうなるか
ここからは私のケースです。私は50代ですから、この制度が直接あてはまるのはかなり先です。それでも「もし今75歳で、年間545万円の配当を受け取っていたら」というモデル計算をしてみました。公表されている試算をもとにした、配当収入がおよそ500万円ある75歳以上の方のモデルです。
| ケース | 医療保険料(年) | 窓口負担 |
|---|---|---|
| これまで(確定申告なし) | およそ1万円台 | 1割 |
| これまで(確定申告あり) | およそ50万円 | 3割 |
| 改正後(申告の有無によらず) | およそ50万円規模 | 3割になる可能性 |
1つだけ補足させてください。「確定申告なし」の行は、配当以外の収入が少ない方を想定した試算です。保険料は本来、年金など他の収入でも決まりますから、年金がしっかりある方は配当がゼロ扱いでも、もともと数万円から十数万円の保険料はかかっています。あくまで「配当が計算に入るかどうか」で、いくら変わるかを見る比較です。
同じ配当収入でも、申告するかしないかだけで年間50万円前後の差があったわけです。この「申告した人だけ負担が重くなる」歪みをなくすのが今回の改正、という理解をしています。
ですから私の545万円が計算に入ると、保険料は年間およそ50万円規模になると考えられます。保険料には「これ以上は取らない」という上限(賦課限度額)があるので青天井ではありませんが、上限近くまで行く水準です。月に直すと、保険料だけで月4万円ほどの負担増になり得る計算でした。配当545万円は月にすると約45万円ですから、そこから月4万円。正直、小さくはないです。
この計算で気をつけている3つのこと
- あくまでモデル計算です。保険料の料率は都道府県で違い、細かい計算ルールはこれから決まります。
- 年金など他の収入との組み合わせで結果は変わります。
- 負担が増えても、配当545万円が消えるわけではありません。もらった中から負担する形になります。
10年前にも同じことがありました|2014年の増税
ここからが、今日いちばん書きたかった話です。「税金が変わったから投資をやめる」——これ、約10年前にもまったく同じことがありました。
2014年(平成26年)1月まで、株の配当や売却益にかかる税金は特別に安く抑えられていました。おおよそ10%、正確には復興特別所得税を含めて10.147%です。もともとリーマン・ショック後の時限的な措置でしたが、それが2014年から本来の20%台に戻りました。
その後の日本株はどうなったか。上がったり下がったりを繰り返しながら上昇し、2024年には日経平均がバブル期の高値を34年ぶりに超え、3月には初めて4万円台に乗りました。直近では7万円を超える場面もあります。
- 1万6千円から4万円まで=およそ2倍半
- リーマン・ショック後の底、7千円台から今=約10倍
もし2014年に「税金が10%から20%に上がるのが嫌だ」という理由だけで投資をやめていたら、10%分の税金を惜しんだために、そのあとの資産がおよそ2倍半になっていく10年間を丸ごと逃していたことになります。
100万円の利益で言えば、税金の差は10万円です。でも、その100万円を投資に置いたままにしていれば、200万、400万円に育っていたかもしれません。目先の10%に気を取られて、その先の何倍かを手放してしまう。そういう構図です。
もちろん「だから今すぐ買えばいい」という話ではありません。過去がそうだったからといって、これからも同じように上がる保証はどこにもありません。私が言いたいのは、「税金や制度が変わった」という一点だけを理由に、長期の投資そのものをやめる理由にはならないということです。
税金や保険料の負担は、これからもっと増えると私は思っています。でもNISAのように、優遇が広がることもあります。そのたびに一喜一憂するより、自分が納得して決めた形を淡々と続けたい。企業が育つ力は税金や為替より強い——ウォーレン・バフェットのやり方を真似している私は、そこを信じています。
私がこれからやろうと考えている3つのこと
おすすめではなく、あくまで私の考え方です。
1. NISA枠を今まで以上に大切に使う
NISAは税金がかからないだけでなく、保険料の計算にも入らない前提です。つまりNISAの価値が、今回の改正でもう一段上がりました。特定口座とNISA、どちらで持つかの意味が変わってきます。
2. 「出口」で一度に売らない
株を売った利益も金融所得です。ある年にまとめて売ると、その年だけ所得が跳ね上がり、保険料や窓口負担の判定に響く可能性があります。取り崩すなら少しずつ、平らにしていこうと考えています。
3. 制度の続報を追う
細かい計算方法はこれから政令で決まります。確定した話と、まだ決まっていない話を分けて追いかけるようにしています。
まとめ
- 金融所得を医療保険料に反映する法律が2026年5月29日に成立(成立済み)。 対象はまず75歳以上。
- 開始は2030年ごろの見通し、計算方法はこれから政令で決定(未確定)。
- 配当545万円のモデル計算では、保険料は年50万円規模、窓口負担3割になる可能性。 ただし都道府県差やほかの収入で変わります。
- NISAは対象外の前提。 慌てて売らず、口座の使い分けと出口の平準化を考えていきます。
「知らないと損」を「知っていてよかった」に変える材料になれば嬉しいです。
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50代から始めても、60代、70代で「あの時始めてよかった」と思える日が来ると、私は思っています。私は、買ったら売らないと決めました。配当金を信じて持ち続ける、というやり方です。
私はYouTubeもやっています。毎日夜9時からライブ配信をしていますので、よろしければ遊びに来てください。YouTubeチャンネルはこちらです → https://www.youtube.com/@buffettkaoru
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今回の改正で、私の中ではNISA枠の価値がもう一段上がりました。同じ会社を「NISAで持つか、特定口座で持つか」を考えるようになったので、両方を同じ画面で管理できて、しかも1株から買い足せることが私にとっては大事な条件でした。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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