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老後のお金のことばかり考えてきました。でも結論から書くと、お金の不安だけを消しても、私の老後の不安は半分しか減りませんでした。残りの半分は、働く力と、人とのつながりでした。この記事は、橘玲さんの『幸福の「資本」論』に出てくる「3つの資本」という考え方を手がかりに、50代の私が自分の老後の設計を組み直した記録です。
※私は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。この記事は私個人の記録で、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。年金や税の制度は条件が細かく、人によって答えが変わります。具体的な判断は年金事務所や税理士、税務署にご相談ください。記事中の数字と制度は2026年10月時点で確認できたものです。
この記事で直したところ
以前のこの記事には「究極の勝ち組老後」「残酷な現実」「一番の地獄」といった言い方が入っていました。読み返して、読んでくださる方を脅かすような書き方になっていると思ったので、全部直しました。「働くことを強くおすすめします」「やらない手はありません」という押しつけも外しています。
もう一つ、会社員の年金の平均受給額を「月10〜15万円程度」と書いていましたが、この幅の出どころを確かめられませんでした。年金額は加入期間と報酬でまったく変わるので、平均の数字は本文から外し、自分の見込み額を確認する方法だけを残しました。
お金の不安を消すだけでは足りませんでした
私は50代です。老後のお金が足りるかどうかを、ずっと計算してきました。計算してみて、数字のうえでは何とかなりそうだとわかった時期があります。それでも不安は残りました。
何が残っていたのかというと、「毎日やることがなくなったらどうしよう」と「話す相手がいなくなったらどうしよう」でした。これはお金では解決しない種類の不安でした。
橘玲さんの本にある「3つの資本」
そのころ読んだのが、橘玲さんの『幸福の「資本」論 あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」』(ダイヤモンド社)という本です。人が幸せを感じる土台を、3つに分けて考えます。
- 金融資産:お金、株、不動産など。人や会社や国に頼らなくても暮らせる自由につながるもの
- 人的資本:働く力、身につけた技術、健康。自分の力で誰かの役に立てること
- 社会資本:家族、友人、地域とのつながり
私がやっていたのは、1つめだけを必死に積み上げることでした。3つに分けて書き出してみて、自分がどこに手をつけていなかったのかが、はじめて見えました。
老後の生活費は、想像ではなく家計簿の実績から出しました
老後にいくら必要か。この出発点は、今の生活費です。
私は最初、「月30万円くらいかな」と頭のなかで決めていました。でも家計簿アプリの記録を1年分見返したら、思っていた金額とずれていました。想像で作った数字だと、何度計算しても不安が消えなかった理由がこれでした。
実績から出した金額には、納得があります。納得できる数字があると、足りない分がはっきりして、やることが決まりました。
必要な生活費を「3つの収入」に分けて考える
仮に必要な生活費が月30万円だとして、これを一つの財布で用意しようとすると、気が遠くなります。私は3つに分けました。
- 働いて得る収入
- 公的年金
- 資産からの収入(配当金や取り崩し)
たとえば働く分で10万円、年金で15万円を見込めるなら、資産から作りたいのは月5万円です。65歳から90歳までの25年なら、年60万円の25年分で1,500万円。この1,500万円が、私が準備する「老後資金」の正体でした。
数千万円という漠然とした目標より、「月いくらを資産で埋めるか」のほうが、私には手が動きました。
働く力は、どのくらいの資産に相当するのか
ここで私が驚いた計算があります。配当の利回りが年4%だとして、配当金で月10万円(年120万円)を受け取るには、元本が3,000万円必要です。
逆から見ると、月10万円を稼げる力には、3,000万円の資産と同じだけの働きがあるということになります。もちろん利回りは会社の業績や株価で変わりますし、資産は働けなくなっても減りません。同じものではありません。それでも、働く力を数字に置き換えてみると、私はこれまで人的資本を軽く見すぎていたと思いました。
私がYouTubeで話しているのも、ここに入ります。得意なことで月いくらか稼げる形を50代のうちに作っておくと、資産を取り崩す速度がそのぶん遅くなります。
年金の見込み額は、自分の数字で確かめる
年金の受給見込み額は「ねんきんネット」で試算できます。平均額の話は参考になりません。加入期間と、これまでの報酬で人によってまったく違うからです。私も自分の見込み額を見るまでは、ずいぶん違う金額を想像していました。
増やす方向としては、受給開始を繰り下げる、厚生年金に長く加入する、iDeCoを使うといったやり方があります。ただ、繰り下げも税や社会保険料の扱いが絡むので、自分の場合にどうなるかは年金事務所や税理士に確かめるのが確実でした。私もそうしました。
資産からの収入は、新NISAの枠のなかで作っています
新NISAの非課税で持てる上限は、1人あたり1,800万円です(2026年10月時点)。私はこの枠のなかで、インデックスの投資信託と、日本の高配当の会社を組み合わせています。
取り崩し方にも種類があります。運用をやめて現金を取り崩す、運用を続けながら毎年決めた割合だけ取り崩す、元本には手をつけず配当金だけ使う。私が選んだのは3つめです。買ったら売らないと決めてしまったほうが、相場が荒れた日に手が動かないからです。
どの会社を買うかは、ウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。決算を自分で見て、良い会社を割安なときに買って長く持つ、わからないものは買わない。その3つだけです。
足りなかったときのことも、先に決めておきました
計画どおりに貯まらないかもしれません。働けなくなるかもしれません。そのときにできることは一つで、生活費を下げることです。
だから私は、「自分にとって幸せだと感じられる生活費はいくらか」を先に知っておくことにしました。下げられる余地がどこにあるかがわかっていれば、その日が来ても慌てません。これが私の見つけた一番の備えでした。
3つの資本に話を戻すと、金融資産を育てながら、細く長く働いて人的資本を保ち、そこから生まれるつながりで社会資本を保つ。50代の今、私が組んでいるのはこの形です。
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3つの収入のうち、資産からの収入だけは自分で用意するしかありません。私は新NISAの枠を使って、1株から買える口座で少しずつ積み上げています。銀行の窓口ではなくネット証券にしたのは、手数料と、自分で選べる範囲の広さが理由でした。
私が実際に使っているのは次のとおりです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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