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配当金で「自分年金」を作ろうと決めてから、私がいちばん時間をかけたのは会社選びではなく、何社に分けるかという話でした。結論から言うと、私は三十社を一つの目安にして、そこから少しずつ増やしています。理由は、毎月の生活に充てるお金に大きなブレが出てほしくないからです。この記事では、私がなぜその数字にしたのか、そして少ない資金で社数を増やすために使っている仕組みを書きます。特定の会社や証券会社をおすすめする記事ではありません。
※本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の会社や金融商品、金融機関を推奨するものではありません。手数料や取扱商品の条件は各社が随時変更します。本文に具体的な手数料率や銘柄名、株数を書いていないのはそのためです。お申し込み前に、必ず各社の最新の案内でご確認ください。
私が社数にこだわるようになったきっかけ
40代の終わりに、体を壊して働き方を変えることになりました。それまでは、配当が減った年があっても働いて埋められると思っていました。その前提がなくなったときに、はじめて「来年も同じ金額が入ってくるか」を真剣に考えるようになりました。
利回りの高い会社を数社持っていれば、受け取る総額は大きくなります。でもそのうちの一社が配当を止めたら、生活費の一部がその月から消えます。公的年金の足りない部分を埋めるつもりのお金で、それは困ると思いました。
そこから、受け取る額の大きさより、受け取り続けられる形を優先するようになりました。社数の話は、その延長にあります。
三十社を目安にした理由
この数字に厳密な根拠があるわけではありません。私が自分で納得した考え方はこうです。
十社に均等に分けていると、一社が無配になったときに配当収入の一割が消えます。三十社に分けていれば、同じ一社でも三十分の一です。生活費として考えたときに、一割減るのと三十分の一減るのとでは、意味がまったく違いました。
ただし、同じ業種ばかり三十社集めても意味がありません。景気が悪くなるとき、同じ業種の会社はだいたい一緒に悪くなるからです。私は業種が偏らないように並べ直すところまでを含めて、分散だと考えています。
それから、三十社というのは最初から揃える数ではありません。私も一社から始めました。今も途中です。
単元未満株という仕組みを使っている
日本の株式は、原則として百株単位で売買します。この単位だと、一社に数十万円かかることも珍しくありません。三十社に分けるとなると、それだけの資金を先に用意しなければならない計算になります。私にはそれができませんでした。
そこで使っているのが、一株から買える仕組みです。証券会社によって呼び名が違いますが、どこも「単元未満株」や「ミニ株」といった形で用意しています。これを使えば、一社あたり数百円から持てます。社数を増やすことが目的なら、この仕組みがいちばん素直な方法だと私は思っています。
注意している点もあります。単元未満株は、注文できる時間や価格の決まり方が通常の売買と違うことがあります。株主優待の対象にならないこともあります。配当は持っている株数に応じて受け取れますが、議決権はありません。使う前に、自分が使う証券会社の説明をひととおり読んでから使い始めました。
コストについて、私が確認していること
少額で何十回も買うやり方なので、一回あたりの費用は結果に直接きいてきます。
私が確認しているのは三つです。買うときの手数料、売るときの手数料、そして売買の値段がどう決まるか(買値と売値の差が実質的な負担になります)。この三つを、自分が口座を持っている会社の手数料ページで見ます。
この記事に具体的な料率を書かないのは、各社が条件をよく変えるからです。私が以前の記事に書いた数字が、読まれた時点ではもう違っているということが実際にありました。比べるなら、ご自身が見た時点の各社の案内で比べていただくのが確実です。どこが安いかという結論も、積立の金額や回数によって入れ替わります。
私の積み上げ方
やり方は単純です。毎月決めた金額の範囲で、まだ持っていない業種の会社を一社か二社ずつ買い足していきます。相場が高いと感じる月は、金額を小さくします。
一社あたりの金額は、受け取る配当が揃うくらいを目安にしています。どこか一社だけが大きくならないようにするための、私なりの歯止めです。細かい計算はしていません。だいたいで十分だと思っています。
この方法の良いところは、毎月の作業が小さいことです。大きな決断を一度にしないので、判断を間違えたときの傷も小さくて済みます。
会社を選ぶときに自分で決めた線
社数を増やすといっても、利回りの高い順に機械的に買っているわけではありません。私が自分に課している線を書きます。
ひとつは、何で稼いでいる会社かを自分の言葉で説明できること。説明できない会社は買わないことにしました。わからないものは買わない、というのがウォーレン・バフェットのやり方から私が受け取った一番の教えです。
もうひとつは、十年分の決算を自分で見ること。利益が出ている年だけでなく、悪かった年に配当をどうしたかを見ます。据え置いた会社と、減らした会社と、増やし続けた会社があります。この履歴は、会社のIRページで一覧になっています。
そして、会社が公表している配当の方針を読むこと。何を基準に配当額を決めるかが書かれているので、不景気の年にどう振る舞うかの見当がつきます。
世の中には、こうした基準を数値つきで公開している方が何人もいます。私も参考にさせていただいていますが、他の方の基準をそのまま写すのはやめました。数字の意味を自分で説明できないまま使うと、基準に合わなくなったときに判断ができないからです。
高配当ETFで済ませない理由
「分散が面倒なら高配当のETFを買えばいいのでは」と思われるかもしれません。もっともな話だと思います。実際、ETFは一本で何十社にも分かれるので、分散という目的だけならそれが一番早いです。
私が個別の会社を自分で選んでいるのは、分散のためというより、中身を自分で知っておきたいからです。何を持っているかわからないまま配当を受け取るのは、私には落ち着きませんでした。それに、個別に持っていれば、配当の方針が変わった会社だけを外すという判断ができます。
ただ、これは私の性格の話です。決算を読む時間が取れない方や、手間をかけたくない方には、ETFのほうが続きやすいと思います。続かない方法を選ぶほうが、よほど損だと感じています。どちらが正しいという話ではありません。
公的年金と配当の関係を、私はどう考えているか
自分年金という言い方をしていますが、公的年金の代わりにするつもりはありません。足りない部分を埋める位置づけです。
自分の公的年金の見込み額は、ねんきん定期便と日本年金機構の「ねんきんネット」で確認できます。世の中の平均額を見るより、自分の記録で出した金額のほうが役に立ちました。受け取りを遅らせた場合の試算もここでできます。
そのうえで、足りない分がいくらかを出して、配当でどこまで埋めるかを考える。この順番にしたのは、先に目標額を決めてしまうと、無理な利回りを追いかけることになるからです。制度の細かい扱いや税の話は、年金事務所や税務署、税理士に確認するようにしています。
銘柄名と数字を書かなかった理由と、いまの結論
以前のこの記事には、私が買っていた会社の名前と、株価、配当利回り、必要な株数まで書いていました。いま読み返して、二つの意味で良くないと思いました。
ひとつは、数字が古くなることです。株価も配当も毎年変わるので、書いた時点の利回りを見て買うと、まったく違う条件で買うことになります。もうひとつは、株数まで書くと、どう読んでも「これを買え」という話になってしまうことです。私は投資助言の登録を受けていないので、それを書く立場にありません。
私がどの会社を持っているかは、別の形で公開しています。ただ、それは記録として出しているもので、同じものを買っていただくためのものではありません。業種をどう散らすか、何社に分けるか、という組み立て方のほうが、長く使える話だと思ってこの形に書き直しました。
配当で自分年金を作るときに大事なのは、高い利回りを見つけることではなく、少ない金額で社数を増やせる形を作っておくことだと思っています。一株から買える仕組みがあるので、昔よりずっとやりやすくなりました。
私の場合は、三十社を目安に、毎月少しずつ、業種が偏らないように積み上げています。途中ですし、これが正解だとも思っていません。ただ、一社が配当を止めた月に慌てなくなった、という変化は確かにありました。それだけで、社数を増やしてきた意味はあったと感じています。
どなたにも当てはまる答えを示せる立場ではありません。私はこう考えて、こう決めました、という話として読んでいただければ十分です。
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この記事で書いた一株単位の買い方は、口座によって呼び名も条件も違います。手数料と注文できる時間帯は必ず各社の最新の案内で確かめていただきたいのですが、私が実際に少額の積み上げに使っている口座を、参考として挙げておきます。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
・SBI証券|単元未満株「S株」に対応。日本株も投資信託も1つの口座でまとめられます。
▶ SBI証券の公式サイトを見る
・楽天証券のNISA|NISA口座のページです。取扱商品や手数料、ポイントの条件を、ほかの会社と見比べたいときに。
▶ 楽天証券のNISAページを見る
※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
私はYouTubeもやっています。毎日夜9時からライブ配信をしていますので、よろしければ遊びに来てください。チャンネル登録はこちらから → https://www.youtube.com/@buffettkaoru
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