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JAL123便墜落事故の賠償と責任|公表されている記録でたどる補償の経緯

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JAL123便の事故の賠償について、私が調べて確かめられたことを書きます。先に結論です。ご遺族が受け取られた金額は公表されていません。公表されているのは、事故原因として国の報告書が何を認定したか、日本航空とボーイング社が民事で責任を認めていたこと、そして示談と訴訟がどこまで進んでいたかの内訳です。この記事はその三つを順番にたどります。亡くなった方を数で語ったり、金額を記事の売りにすることはしません。私は日本航空で国際線の客室乗務員をしていましたが、在職中に社内で知った事柄も書いていません。

筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点のものです。

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結論:金額は公表されていません。確かめられるのは責任の所在と経緯です

  • 事故原因は、1987年6月公表の運輸省航空事故調査委員会の報告書が、機体後部の圧力隔壁の修理が適切でなかったことと推定しています
  • 日本航空とボーイング社が民事で責任を認めていたことは、1989年の参議院質問主意書の記述で確かめられます
  • 示談と訴訟の進み方は、1988年8月23日の答弁書に内訳が残っています
  • 「1人あたりいくら」という金額は、一次資料で確かめられませんでした。和解は個別で、内容は公表されていないものが多いはずです

1985年8月12日に起きたこと

事故が起きたのは1985年(昭和60年)8月12日です。乗客乗員524人のうち520人が亡くなり、4人が救出されました。単独の航空機事故としては世界で最も多くの方が亡くなった事故とされています。

報告書が原因として認定したこと

事故原因について私が基準にしているのは、運輸省航空事故調査委員会の事故調査報告書です。1987年(昭和62年)6月に公表されました。賠償の責任を考えるときも、まずここを読むのが順番だと思っています。

1978年のしりもち事故と、その修理

1978年(昭和53年)、この機体は大阪国際空港でしりもち事故を起こし、機体後部の圧力隔壁が損傷しました。報告書は、そのときの修理が適切でなかったことを事故原因と推定しています。

隔壁の接合部には、リベットが1列でしかつながっていない部分がありました。報告書は、その部分に多数の疲労亀裂が見つかったことを、原因を推定した根拠としています。

なぜ点検で見つからなかったのか

修理した部分に生じた疲労亀裂は、点検で見つからないまま進みました。強度が下がった隔壁が客室の与圧に耐えられなくなって壊れ、そのあと垂直尾翼と油圧の操縦系統が損壊して、主操縦機能が失われたとされています。

7年という時間のあいだに、亀裂が少しずつ進んでいた。報告書を読んでいていちばん重いのはここでした。

ボーイング社の立場

圧力隔壁の修理を行ったのはボーイング社です。報告書はその修理が適切でなかったと推定しているので、製造者としての責任がここに関わります。

1989年の参議院質問主意書には、ボーイング社と日本航空の両社が「民事訴訟においても明確にその責任を認めている」という記述があります。これは議員が質問の中で述べた記述で、政府がそう認定したものではありませんが、両社が責任を認めていたことは記録に残っています。

日本航空の立場

日本航空は修理をボーイング社に委ね、その後の点検でも不具合を見つけられませんでした。運航する会社としての点検・確認の責任が、ここに関わります。

事故のあと、当時の日本航空の社長が辞任しています。公表されている事実として確かめられるのはここまでで、社内でどういう判断があったかについては、私は書きません。在職していた者が中で聞いた話を書くことはしないと決めています。

刑事では責任が確定していません

群馬県警は、業務上過失致死傷の疑いで、ボーイング社・日本航空・運輸省の関係者あわせて20人を書類送検しました。結果は全員不起訴です。1990年には東京高裁が遺族の不服申立てを退け、業務上過失致死傷罪の時効が成立しました。

刑事と民事は別に動きます。刑事で責任が確定しなかったことと、民事で両社が責任を認めて賠償したことは、どちらも同じ時期に起きています。「誰も責任をとっていない」という言い方を見かけますが、それは正確ではないと私は思っています。

補償はどう進んだのか

ここがいちばん一次資料にあたれたところです。1988年(昭和63年)8月23日の答弁書に、1988年6月30日現在の内訳が残っています。参議院議員・木本平八郎さんの質問主意書「日航機事故犠牲者の補償に関する質問」に対する、内閣総理大臣・竹下登名での答弁です。

区分 1988年6月30日現在
示談が成立 308
示談交渉中 118
示談未交渉 8
訴訟係属中 86

事故から約3年の時点で、まだ交渉中の方も、訴訟を続けておられる方もいた、ということです。答弁書には、生活に支障が出ないよう仮払金の支払い等を行っていると聞いている、という記述もあります。

また、ご遺族への補償は基本的に当事者間の問題と考えるとしたうえで、国は航空運送事業者を監督する立場から誠意をもって対応するよう指導している、と述べられています。

翌年の質問主意書では

1989年(平成元年)10月19日提出の質問主意書(提出者・北村哲男参議院議員)には、「両社は既に八十五%の遺族に対し賠償金の支払いを履行しており」という記述があります。これも議員の記述であり、政府が認定した数字ではありません。

「1人あたりいくら」を、私が書かない理由

この記事はもともと、金額を見出しに書いていました。書き直しました。

理由は二つあります。ひとつは、確かめられないからです。和解は個別に結ばれたもので、内容は公表されていないものが多いはずです。確かめられない数字を書けば、その数字だけが独り歩きします。

もうひとつは、520人の方々を「1人あたり」と数えたくないからです。ご遺族がいまも読まれる可能性のある記事で、受け取られた額を売りにすることは、私にはできません。

報告書と違う説について

この事故については、報告書の結論と違う説をとる本や記事もあります。この記事では扱いません。私は国の調査報告書を基準にすると決めていて、それ以外の説を紹介することも、反論することもしないことにしました。

報告書そのものは、調査を引き継いだ運輸安全委員会のサイトで公開されています。内容をやさしく整理した解説資料もあります。私はまず解説から読み、そのあと報告書の該当部分を見にいきました。人の要約ではなく原本を読む、というのはここでもできることです。

この事故のあとに変わったこと

事故当時の調査は、運輸省の中に置かれた航空事故調査委員会が行いました。その後、国の運輸事故調査は常設の運輸安全委員会に引き継がれ、報告書や解説資料が公開される形になっています。

40年前の報告書を、いまも誰でも読める。当たり前のことではないと思います。賠償の金額や負担割合のように公表されていないこともありますが、原因の調査結果については国がきちんと公開しています。

この事故を調べて、私が自分の投資で変えたこと

ここから先は、私自身の話です。

この事故のあと、日本航空という会社がどう変わっていったかを、私は現場で見てきました。安全のためにできたルールもありましたし、経営のために削られていったものもありました。どちらも見たので、安全にお金を使っているかどうかは会社の外からは見えにくいのだと思っています。

それで私は、投資先を考えるときに、決算の数字だけでなく統合報告書や安全報告書を読むようになりました。何にいくら使ったと書いてあるか。去年と比べて増えているか減っているか。書いていない会社もあります。わからないものは買わない、というのは、ウォーレン・バフェットのやり方を真似しているつもりです。

まとめ

  • 事故原因は、1987年6月公表の報告書が、機体後部の圧力隔壁の修理が適切でなかったことと推定しています
  • 圧力隔壁の修理を行ったのはボーイング社で、日本航空は点検で不具合を見つけられませんでした
  • 刑事では関係者20人が全員不起訴となり、1990年に時効が成立しました
  • 民事では両社が責任を認めていたことが、1989年の質問主意書の記述から確かめられます
  • 1988年6月30日現在の示談・訴訟の内訳は、同年8月23日の答弁書に残っています
  • ご遺族が受け取られた金額と、両社の負担割合は公表されていません

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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。

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当ブログで紹介している投資情報はあくまでも参考情報であり、特定の銘柄・投資商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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