結論からお伝えします。私のポートフォリオには、株価が4倍以上になった銘柄もあれば、マイナス10%以上の銘柄もあります。それでも私は、どちらも売っていません。
この記事でお伝えしたいのは「どの銘柄がダメだったか」ではありません。なぜマイナス銘柄も4倍になった銘柄も売らずに、資産全体は右肩上がりを続け、総資産1億円超・年間配当400万円以上を生み出せているのか——その仕組みです。
私は48歳から投資を始め、50歳で30年勤めたJALを病気で退職しました。投資の素人で、退職金500万円の私でもできた方法です。大きく勝つことはないけれど、「負けない投資家」への第一歩として読んでいただければと思います。
まずはポートフォリオの成績表(全体像)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 保有銘柄数 | 78銘柄 |
| 資産総額 | 1億530万円 |
| 購入額(取得原価) | 7,605万円 |
| 評価損益 | +2,925万円 |
| 年間配当金(税引前) | 約400万円(月平均 約30万円) |
| 配当利回り | 4.81% |
業種はサービス・化学・卸売など幅広く分散し、景気敏感株とディフェンシブ株のバランスもほぼ半々。これが安定の土台です。
ベスト銘柄|資産を牽引した勝ち組の中身
1位 日本電技|取得1,769円 → 7,570円
空調計装工事の会社です。一度導入するとメンテナンスで稼ぎ続けるストックビジネスが非常に強い企業です。地味ですが、こういう企業が強いんです。
これからの時代、この強みを後押しするのがAI工場やデータセンターの増加です。AIを動かす巨大なサーバーは24時間フル稼働で凄まじい熱を発します。この熱を放置すれば精密機器はすぐに故障するため、工場内を一定の温度・湿度に保つ超精密な空調制御が欠かせません。一般的なオフィスビルとは比較にならない高度な計測と自動制御が求められるこの分野は、まさに日本電技の得意領域です。
派手なIT銘柄が注目されがちですが、その裏で「冷やす技術」を握っている企業にこそ出番があるのかもしれません。
2位 三井住友フィナンシャルグループ|YOC 9.51%
3位 三菱UFJフィナンシャル・グループ|YOC 9.18%
ここで注目していただきたいのがYOC(Yield on Cost=取得単価ベースの配当利回り)です。「私が買った値段に対して、今どれくらいの配当利回りがあるか」という数字です。
たとえば三井住友FG。今の株価で買うと利回りは3.55%ですが、私は1,651円という安値で買っているので、取得単価に対する利回りは9.51%になります。100万円の投資で毎年9万5,000円の配当を受け取っているのと同じことです。三菱UFJも9.18%です。
優良な高配当株を長く持ち続けると、株価が上がって資産が増えるだけでなく、増配によって「自分だけの超高利回り債券」に進化していきます。これが私が長期投資を続ける最大の理由です。
YOCが育つ仕組み
増配する企業を選んで投資すると、企業の成長にともなって1株あたりの配当金が増えていきます。分子(配当金)が増えても分母(買った値段)はそのままなので、持ち続けるだけで利回りが勝手に育っていくのです。当初は利回り3%だった企業が、数年後には取得単価に対して10%超のお宝株に化ける。この果実を得るには、相場の変動に一喜一憂せず、企業の成長を信じて待ち続ける忍耐力が必要です。
ベスト銘柄に共通する5つの特徴
- 生活に不可欠なインフラ・金融・通信であること。景気が悪くても電気は使うし、スマホは手放せません。
- 非減配から増配を続ける強固な財務。配当を減らさない、むしろ増やし続ける体力がある企業を選んでいます。
- YOC(取得単価ベース利回り)が大幅に上昇していること。
- 広範な分散投資でリスクを抑えていること。
- 感情ではなく数字で判断すること。「上がりそう」「今は危険かも」という感情を排除し、上がっても下がっても手放さない長期保有を徹底しています。
「この会社が好きだから」「なんとなく上がりそうだから」といった感情は一切挟みません。プロでも相場は読めないからです。決算書と配当の推移、この数字だけを信じて投資を続けてきた結果が、このベスト銘柄です。
ワースト銘柄|含み損を抱えている銘柄と、その理由
| 順位 | 銘柄(コード) | 損益 | 下落の主な要因 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ニホンフラッシュ(7820) | ▲16万円(約-10%) | 主力の中国不動産市場の停滞長期化。住宅着工減が内装ドア事業の逆風に |
| 2位 | モリ工業(5464) | ▲15.5万円(-7.1%) | 鉄鋼原料価格の高騰と景気減速懸念によるステンレスパイプ需要の軟化 |
| 3位 | ノエビアホールディングス(4928) | — | 原材料費・物流コスト上昇、国内消費の伸び悩み、中国の化粧品需要回復の遅れ |
| — | プラネット(2391) | — | データ量の微減とIT投資(サーバー刷新)優先による一時的な利益圧迫 |
| — | アサンテ(6073) | — | 住宅着工件数の減少と物価高によるリフォーム意欲の抑制 |
| — | 積水ハウス(1928) | — | 米国の住宅ローン金利の高止まり。米国戸建住宅事業に注力しているため影響が出やすい |
| — | 丸紅(8002) | — | 株価上昇後に追撃買いをして平均取得単価が上がったため。トレンド自体は強い |
「えっ、あの積水ハウスや丸紅もマイナスなの?」と思われたかもしれません。でも、株価が下がっているのは企業が悪いからではありません。すべての企業に共通しているのは、ビジネスの構造そのものは非常に強固だということです。
それでも売らない理由は「配当」
ワースト1位のニホンフラッシュ。株価は10%下がりました。しかし配当利回りは4.33%あります。ノエビアHDに至っては、株価はマイナスですが配当利回りは5.05%です。
株価は下がっても、企業がしっかり利益を出して高い配当を出し続けているかぎり、それが株価の下支えになります。「これだけ配当が出るなら、これ以上は売られないだろう」という安心感です。
財務が健全で配当が出ているかぎり、一時的な株価下落は気にしません。むしろ安く買い増しするチャンス。人が「危ないかも」と気持ちで遠ざかっているときに買い増すことが、高値づかみをしない私のやり方です。
なぜ全体で勝てるのか|分散という「負けないためのルール」
78銘柄に分散していれば、仮にワースト1位の銘柄が倒産したとしても、資産全体への影響は1%程度です。業種を分散し、景気敏感株とディフェンシブ株を組み合わせることで、暴落が来ても、どれかの銘柄が利益を出してカバーしてくれる体制になります。
投資の世界で一番やってはいけないこと、それは「一発退場」です。全財産を1つの銘柄に賭けるようなギャンブルはせず、「負けないためのルール」を作ることで、安心して投資を続けられます。
私が分散にこだわる理由|JAL破綻を社員として見たから
私がこれほど分散を重視するのは、JAL(日本航空)の経営破綻を社員として目の当たりにしたからです。
かつて日本を代表する大企業だったJALが倒産し、その株券が「ただの紙切れ」になったとき、多くの投資家が市場からの退場を余儀なくされました。社員でさえ、こんな大きな会社が潰れるなんてと路頭に迷ったのです。
どんなに盤石に見える企業であっても、一社にすべてを託す集中投資は、その一撃で資産のすべてを失うリスクと隣り合わせです。だから私は多くの銘柄に分散し、地味でも強い企業を積み上げています。「どれか1つがダメになっても大丈夫」という心の余裕こそが、暴落時にパニック売りをしない最大の秘訣です。
50代60代からこの投資法を始める方へ
これから資産形成を始める方に、私が意識していることをまとめます。
- IR資料、会社四季報、過去の配当実績。データで分析し、「10年以上保有できるか」で考える。
- アナリストの予想やニュースのヘッドラインに踊らされない。
- 「暴落が怖いから売る」「急騰しているから飛びつく」——この感情が一番の敵。
- 未来の株価は誰にもわからないが、現在の配当金は確実な事実。
- 長い時間を味方につけ、広く分散し、複利効果を最大限に活かす。
華やかな「億り人」を目指すのではなく、自分のお金に長く働いてもらう。財務の安定した強い企業に資本を預けて育ててもらう。これが私たちの「自分年金」になります。
私は50歳でJALを病気で退職したとき、将来への不安でいっぱいでした。でも、コツコツとこの投資を続けてきたおかげで、今は心穏やかに暮らせています。毎年の安定したキャッシュフローは、生活の質と心の余裕、そして冷え切っていた人間関係まで変えてくれました。
よくある質問
含み損の銘柄は損切りしなくていいのですか?
私は、株価ではなく「配当を払い続ける力があるか」で判断しています。業績が構造的に崩れて減配・無配になったなら見直しますが、一時的な市況で下がっているだけなら保有を続けます。ただしこれは私の方針であり、すべての方に当てはまるものではありません。
78銘柄は多すぎませんか?
1銘柄あたりの比率が下がるほど、1社の倒産が資産全体に与える影響は小さくなります。私の場合、1銘柄が消えても影響は1%程度です。管理が大変に見えますが、売買をしないので実際の手間はほとんどありません。
YOCが9%を超えるのは特別な銘柄だからですか?
いいえ。安いときに買えたことと、その後に企業が増配を続けたこと、この2つが重なった結果です。買った時点では普通の利回り3%前後の銘柄でした。
いくらから始められますか?
単元未満株(1株から買える仕組み)を使えば、数千円から始められます。いきなり大きな金額を入れず、業種を分けながら少しずつ積み上げるのが、私のやり方です。
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高配当株を分散して持つなら証券口座から
78銘柄に分散するには、1株単位で買える環境があると始めやすくなります。単元未満株の取り扱いや手数料は証券会社によって差があります。
まだ証券口座をお持ちでない方は、「どこで口座を作るか」が将来の資産額を大きく左右します。 数ある証券会社の中でも、圧倒的な支持を集めているのがSBI証券と楽天証券です。 動画の概要欄に、公式のリンクを載せていますのでそこから申し込みができます。 SBI証券 は、日本の個別株や米国株をやるなら手数料も安くて最強です。 楽天証券は、画面が見やすくて初心者に優しいですし、楽天ポイントで投資ができるのも嬉しいです。 私はYouTubeで毎日夜9時からライブ配信をしています。 この動画が役にたったよという人はチャンネル登録といいねボタンをよろしくお願いします。※本記事は筆者のポートフォリオの記録および個人的な考えをまとめたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。筆者は投資助言業の登録を受けていません。筆者は本記事に登場する銘柄を保有しています。記載の株価・利回り・損益は執筆時点のもので、最新の情報は各社IRおよび証券会社の公式サイトでご確認ください。配当は業績や方針により減配・無配となる可能性があり、株価下落により元本を割り込む可能性があります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。なお本記事にはアフィリエイト(PR)リンクが含まれる場合があります。

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