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結論から書きます。私は「いい人」をやめることにしました。そうしたら人が離れていきましたが、思っていたほどつらくありませんでした。この記事は、そう思えるようになるまでに助けになった3つの考え方の話です。投資の話はほとんど出てきません。
当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておりません。この記事は私の経験と考えを書いたもので、同じやり方をおすすめするものではありません。
人が離れていくのがつらかった
私は孤独です。友達も、同僚も、見てくれていた人も離れていきます。長いあいだ、それが苦痛でした。そのたびに自分が悪いと自分を責めて、直そうと努力して、息苦しくなって、周りから「それでいいのよ」と褒められても、幸せだとは思えませんでした。自分らしく生きていなかったからです。
浴びせられてきた言葉は覚えています。「それはおかしい」「こうすべき」「変わってるね」「黙っていればいいのに」「なんでそんな考え方をするの」。ひとつひとつは小さいのに、積み上がると自分の形がわからなくなりました。
いい娘、いい子、いい会社員、いい客室乗務員、いい妻、いい母親。全部やってきて、疲れました。死ぬ前くらいは自分らしく生きたいと思って、従うのをやめました。
瀬戸内寂聴さんの考え方:孤独は治すものではない
寂聴さんは晩年、人は生まれるときも死ぬときも一人で、孤独なのが当たり前だ、寂しいと思うから苦しくなるのだ、という趣旨のことを語っていました。私はこれを読んで、孤独を「治すもの」として扱っていたことに気づきました。
寂聴さんは51歳で出家して、愛した人とも別れて、一人で机に向かって書き続けた人です。それでも自分をかわいそうだとは言いませんでした。一人だから書けた、一人だから人の痛みがわかった、という受け取り方をしていたそうです。
出家するまでは、ずいぶん叩かれた人でもあります。女のくせに、母親失格、といった言葉を浴びせられています。叩かれた側の人が、あとから「いい人をやめた日から人生が始まった」という言い方をしていたことが、私にはいちばん効きました。
私にとって孤独は、誰にも認められなくても自分が自分を認める時間になりました。資料を作っている時間は、苦しさを忘れられます。少しずつ増えていく数字は、自分から自分への「大丈夫」という励ましのようなものです。
美輪明宏さんの考え方:正負の法則
美輪さんがよく話しているのが「正負の法則」です。良いことがあれば悪いこともあり、悪いことがあれば良いこともある。人生はプラスとマイナスが釣り合うようにできている、という見方です。
つらい時ほど背筋を伸ばして口紅を濃く塗りなさい、みすぼらしい顔をしていると不幸が寄ってくる、という趣旨のことも言っています。これは私にも使えました。気持ちが落ちている日は、形から整えると少し戻ります。
自分のことに重ねると、勤めていた会社が破綻したのは大きな「負」でした。でもあの経験がなければ、いまのように自分で決算を読んで投資することもなかったと思います。配当が振り込まれる記録や、残っている動画と資料は、今月もちゃんと生きたという証のようなものです。
「変わってる」と言われたときの受け取り方
美輪さんは戦後、男でも女でもない姿で銀座を歩いて、石を投げられ、唾を吐かれ、仕事を干されても化粧を落とさなかった人です。その人が「変わってる」という言葉について、替えがきかないということだ、量産品ではないということだ、という趣旨の受け取り方を示しています。
私が浴びせられてきた言葉を並べ直すと、おかしい、黙っていればいい、変わってる、なんでそんな。これを「上等な悪口を集めてきた、それ全部財産」と読み替えると、少し笑えました。言われた言葉は変えられませんが、置き場所は変えられます。
人が離れていくのは本物になってきた証拠だ、嘘の自分のまわりには嘘の人が集まる、という言い方も寂聴さんの本にありました。本物には本物が集まってくる、ただし時間はかかる、と。いまはそこを待っているところです。
成田悠輔さんの考え方:他人の評価を最適化しない
成田さんは、人間は他人の評価を最大化しようとして自分の幸福を最小化してしまう、という趣旨の話をします。これを読んで、私がやってきたことの正体がわかりました。
いい娘、いい妻、いい母親、いい会社員。これは全部、他人の評価という計算式を良くするための作業でした。血のにじむような努力でやってきて、自分の幸福のほうはゼロのままでした。計算式を間違えていたのです。
だから、良くする対象を「自分の自由度」に切り替えました。見てくれる人がゼロでも作り続けられる人と、何万人いないとやらない人では、前者のほうが強い。外からの数字に頼っていないので、外が消えても壊れないからです。
人生の計算式から「他人」という不安定な数字を外す。そうすると、前の計算式を前提にしていた人の居場所がなくなるので、離れていくのは当たり前のことでした。間違えたから離れたのではなかった、とわかっただけで、だいぶ軽くなりました。
「いい人」をやめて、私が決めた3つのこと
- 孤独を治そうとしない。寂しいと思うから苦しくなるのなら、まず治す対象から外します。
- 負の出来事を、正とセットで覚えておく。破綻も、離れていった人も、そのあとに起きたことと一緒に思い出すようにしました。
- 良くする対象を自分の自由度にする。他人の評価は、私が動かせない数字なので外しました。
それから、一人で立つには気持ちの話だけでは足りないことも、やってみてわかりました。自分の名義の口座と、自分の名前で振り込まれる配当があるかどうかで、言える言葉が変わります。私が投資を続けているのは、お金を増やしたいというより、誰かに合わせなくても生きていける幅を少しずつ広げたいからです。
屈辱も、惨めだった気持ちも、幸せだった時間も、全部自分だけの持ち物です。離れていく人を追いかけるのはやめました。今日もこの時代を生き抜いていこうと思います。明日はシミ取りに行ってきます。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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