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丸紅のIR資料を自分で開いて読んでみました。読み終えて私が受け取ったのは、コーヒーや牛肉、ドコモショップのように暮らしのすぐ近くにある事業を抱えた会社であり、いまの収益の柱は米国のアグリ(農業資材)事業だということ。そして会社自身が2030年度に時価総額10兆円超という長期目標を掲げていることでした。数字が大きいので驚きますが、短期間で利益が倍になる話ではなく、事業を一つずつ積み上げた先にある目標だと私は受け止めています。
当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておりません。本文中の数字は2026年3月時点のもので、私が読んだ資料に書かれていた範囲です。投資の判断はご自身の責任でお願いします。
以下は私の保有状況と、私が資料をどう読んだかの紹介であり、特定の会社をおすすめするものではありません。
コーヒーから子供靴まで、暮らしの中にある丸紅の事業
総合商社は何をしている会社なのかがつかみにくいのですが、丸紅は消費者に近い分野に広く入っているので、私にとっては理解しやすい会社でした。
- コーヒー:日本で飲まれているコーヒーの「4杯に1杯」は丸紅が輸入した豆だと紹介されることがありますが、この割合の出どころは私には確かめられませんでした。輸入商社として大きな位置にいることは資料からも読み取れます。
- 牛肉:米国で育てた「クリークストーン」ブランドの牛肉を日本に届けています。
- 水産物:スーパーに並ぶサーモンやエビも世界中から調達しています。
- ドコモショップ:街のドコモショップの多くを運営するMXモバイリングは丸紅グループです。
- インターネット:マンション向けの高速回線(アルテリア・ネットワークス)も手がけています。
- 衣類と靴:L.L.Beanの日本での事業、子供靴のIFMEも丸紅のブランドです。
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似して、自分が理解できる事業を持つ会社にしか手を出さないことにしています。丸紅は、買い物をしながら事業の中身を思い浮かべられるという点で、私には入り口のわかりやすい会社でした。
いまの柱は米国のアグリ事業(ヘレナ社)
資料を読んで一番印象に残ったのはアグリ事業です。中心は米国の子会社ヘレナ社で、農作物を作って売る会社ではなく、農家を支える会社でした。
- 全米に約500の拠点を持ち、約10万軒の農家に肥料・農薬・種子を直接売っています。
- 土壌を分析して、どの場所にどの肥料をどれだけ撒くかをデータで提案しています。
- 収穫量を上げながらコストを抑えるデジタル農業も支えています。
資材を売るだけでなく助言まで抱き合わせているので、農家との関係が切れにくい。私はここを、丸紅という会社が育ってきた理由として読みました。
利益の7〜8割が非資源という構造
昔の総合商社は原油や石炭の値段で利益が大きく振れる会社でした。私が読んだ資料の時点では、丸紅はアグリ、航空・船舶、金融といった非資源の分野が利益の7〜8割を占める形になっています。
財務面では、ネットDER(純負債資本倍率)が0.5〜0.6倍程度、格付けはA以上を維持と書かれていました。いずれも資料時点の数字なので、買うかどうかを考えるときは最新の決算短信で自分で確かめるようにしています。
「2030年度に時価総額10兆円」をどう読むか
丸紅は中期経営戦略(GC2027)で、2030年度に時価総額10兆円超という目標を掲げています。これは資料を書いた時点の株価の2倍以上を目指すという宣言に近く、達成するには年率10%前後の利益成長を続ける必要があります。
私が読んだ資料では、純利益は4,000億円台の規模でした。仮に年10%の成長が2030年代の入り口まで続けば8,000億円台に届く計算になりますが、これは資料に書かれた目標から逆算した数字で、約束された未来ではありません。商社の利益は世界景気や為替、金利で大きく動くので、私はこの10兆円を「会社が自分に課した宿題」として読んでいます。
「利益が倍になる」という話を私はこう受け止めた
ネット上で「丸紅は利益が倍近くになる」という言い方を見かけたので、何を指しているのか考えてみました。私なりの受け止めは三つです。
- さきほどの10兆円目標から逆算した長期の利益成長の話。
- 一過性の損失が消えて、非資源の安定収益が表に出てきたときの見え方の話。
- 同じ時期に話題になっていた別の商社(双日など)の数字との混同。
どれなのかは私には特定できませんでした。こういう「倍」という言葉は、出どころを確かめないまま受け取ると判断が雑になるので、私は会社の資料に戻って確かめるようにしています。
国の方針と重なる事業を持つことの強みとリスク
総合商社は民間企業ですが、食料とエネルギーの供給網を握っているので、国の方針と重なる部分が多い会社です。穀物やコーヒー、牛肉の安定供給、海外の資源権益の確保、JBIC(国際協力銀行)などと組んだ大型インフラ案件。脱炭素や食料安全保障という国の方向に自社の事業を合わせるのが上手な会社だと感じました。
ただ、これは強みと裏表です。国策として動くからこそ、不安定な地域の案件も抱えますし、外交方針が変わって巨額の減損が出ることもあります。短期の利益より安定供給が優先される場面もあるはずです。私はこの両面をセットで持っておくつもりでいます。
グリーンとデジタルの「双輪経営」とは何をすることか
資料では、既存事業を強くすることと新しい事業を作ることを同時に進める「双輪経営」という言い方が出てきます。軸になるのはグリーン(脱炭素・環境)とデジタルで、具体的には電力事業や次世代事業開発に力を入れると書かれていました。
お金の流れとしては、アグリのように今稼げている事業の現金をグリーン投資や新規事業に回し、そこから戻ってきた利益をまた投資に回す、という形です。言葉としてはきれいですが、投資が利益に変わるまでには何年もかかります。私は毎年の決算で、投資した分がどこまで利益になったのかを追いかけるつもりです。
国が進めたい方向(脱炭素、食料安全保障、デジタル化)と自社の事業が重なっていると、補助金や低い金利の融資を受けやすくなります。これは追い風ですが、追い風が吹いている間だけ強く見えるという危うさもあると私は思っています。
私は丸紅をどう持っているか
私は商社を数社に分けて持っていて、丸紅もその一つです。一社に集めるつもりはありません。理由は単純で、商社の利益は世界の景気や為替で動くので、私には当たり外れを読み切る自信がないからです。だから一度にまとめて買わず、下がった日に少しずつ買い足す形にしています。
買う前にやっているのは、決算短信と中期経営戦略を自分で開いて、どの事業が稼いでいるかを確かめることだけです。良い会社を割安なときに買って長く持つ、わからないものは買わない。ウォーレン・バフェットのやり方のうち、私が真似できるのはこのくらいです。
ここまで書いたのは私の保有状況と資料の読み方の紹介で、特定の会社の売買をすすめるものではありません。数字はいずれも2026年3月時点、私が読んだ資料に書かれていた範囲のものです。ご自身で最新の資料を確かめてから判断してください。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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