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レアアースを使わない磁石やモーターの話題が、たびたびニュースに出てきます。私はこうしたニュースを読むとき、まず「レアアースを一切使わないのか、使う量を減らしたのか」を分けて見るようにしています。同じ見出しでも、中身はまったく違う話だからです。この記事では、私がこの分野のニュースをどう整理して読んでいるか、そして自分の投資とどう距離を取っているかを書きます。技術の詳細を解説する記事ではなく、ニュースの読み方の話です。
※本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄を推奨するものではありません。技術の進み方や各社の開発状況については、必ず各社の発表資料や決算資料でご確認ください。記載の数字は2026年10月時点のものです。
脱レアアースのニュースには二つの段階がある
私がいちばん気をつけているのが、ここです。脱レアアースと言われているものには、大きく二つの段階があります。
- 重希土類フリー … 磁石の中でも特に手に入りにくい重希土類(ジスプロシウムやテルビウム)を使わない、あるいは使う量を極限まで減らす方向です。レアアースそのものは使っています
- レアアース完全不使用 … レアアースを含む磁石そのものを使わない方向です。材料を別のものに置き換えるか、磁石を使わない構造のモーターにするかに分かれます
ニュースの見出しだけを見ると、どちらも「脱レアアース」になります。けれど、前者は現在の延長線上にある改良で、後者は作り方そのものを変える話です。実用化の時期も、難しさも違います。私はこの区別がついていない記事を見かけたら、その記事ではなく、元になった会社の発表資料を探すようにしています。
なぜ重希土類が必要になるのか
電気自動車やスマートフォンに入っている強力な磁石は、ネオジムを使ったものが広く使われています。この磁石は強い代わりに、温度が上がると磁力が落ちるという性質があります。モーターの中は熱くなりますから、そのままでは性能が保てません。
そこで、耐熱性を高めるために重希土類を少し加える、という作り方が取られてきました。つまり重希土類は「強さ」のためではなく「熱に耐えること」のために入っている、という理解を私はしています。だから、設計や作り方の工夫で熱の問題を解ければ、重希土類を減らせる余地があるわけです。
レアアースを一切使わないという方向
レアアースをまったく使わない磁石として話題になるのは、鉄を主な材料にしたものです。身近なところでは、酸化鉄を主成分にしたフェライト磁石が昔から使われています。材料が安く、どこでも手に入るのが強みです。
弱点もはっきりしています。同じ大きさで比べると、ネオジムを使った磁石より磁力が弱いという点です。だから、同じサイズで同じ性能を出そうとすると設計の難しさが一気に上がります。私がこの分野のニュースを読むときは、「できた」という発表と、「同じ大きさで置き換えられる」という話を、同じものとして受け取らないようにしています。
磁石そのものを使わないモーターという方向
もうひとつの方向は、磁石を使わない構造のモーターです。コイルに電気を流して磁力を作る方式や、鉄が磁化されやすい性質を利用して回す方式などがあり、どれも仕組みとしては昔からあるものです。
こちらは材料の調達リスクからほぼ自由になれる代わりに、効率や制御の難しさという別の課題を抱えます。実用化の目標時期が数年先に置かれているものが多く、ニュースになった時点ではまだ売上になっていないことがほとんどです。
供給が特定の国に偏っていることが開発の動機になっている
そもそもなぜ、わざわざ難しい道を選ぶのか。理由は、レアアースの供給が特定の国に大きく偏っているからです。材料の調達が外交や輸出規制の影響を受けるというのは、作る側にとっては価格以上に怖い話です。
私はここを、技術の話というより経営判断の話として見ています。少し高くついても、止まらない仕組みを持っておきたい。そう考える会社が増えていること自体が、この分野の動きを押している背景だと理解しています。
私はこうしたテーマのニュースにどう距離を取っているか
正直に書くと、私はこの手のニュースで会社を買うことはほとんどありません。ウォーレン・バフェットのやり方を真似していると自分で言っている以上、自分で仕組みを説明できないものは買わない、というところは外さないようにしています。新しい材料の開発競争は、私には最後まで読み切れません。
それでも読むのをやめないのは、すでに持っている会社や、長く見ている会社に影響する話かどうかを知っておきたいからです。材料が変わるということは、それを作っていた会社の商売が変わるということでもあります。良いニュースとして出ている話の裏で、困る側に回る会社もあります。
発表の段階で株価が大きく動くことがありますが、私はそこを追いかけないと決めました。追いかけて痛い思いをしたことがあるからです。
ニュースを読むときに私が確かめている三つのこと
技術系のニュースを見たとき、私が決算資料や会社の発表に戻って確かめているのは、この三つです。
- 研究段階か、試作段階か、すでに製品に載っているか。どの段階の話なのかで意味がまったく変わります
- その事業がいまの売上や利益のどれくらいを占めているか。占めていないなら、株価が動いても業績の話ではありません
- 本業が今の時点できちんと稼げていて、配当を出し続けられる財務になっているか。将来の話が外れても耐えられるかを見ます
三つめを特に大事にしているのは、私が配当を軸に持ち続けるやり方をしているからです。将来性の話に惹かれて買っても、その会社が今日の現金を生んでいなければ、私は持ち続けられません。
エネルギーや環境のニュースも同じ読み方をしている
この分野の話は、エネルギーや環境の話題とつながって出てくることが多いです。燃料を確保する会社と、それを電気に変える設備を作る会社は役割が違いますし、温室効果ガスを減らす技術にも、出さないようにする話と、出たものを使い直す話があります。
どれも、聞いた瞬間は同じ「環境に良い話」に見えます。けれど投資として見るなら、その会社がそこでいくら稼いでいるのか、稼ぐのはいつからなのかに分けて考えないと判断になりません。私は、環境や技術のニュースほど、数字の出どころを自分で確かめる時間を取るようにしています。
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こうしたニュースを見たあと、私は必ずその会社の決算資料と有価証券報告書に戻ります。そのとき、資料が探しやすい環境かどうかで手間がだいぶ変わります。参考までに、私が実際に使っているものを挙げておきます。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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