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結論から書きます。手元にあった個人年金保険の証書を開いて、「返戻率110%前後」という数字を年あたりの利回りに直してみたら、だいたい年0.5〜0.8%でした。20年以上かけて1割ちょっと増える、という形です。私はこの数字を見て、「増やすための場所」としては自分には合わないと考え、保障としての役割をどう見るかを別に考え直しました。
当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておりません。本記事は私自身が考えた過程の記録で、特定の商品の解約や購入をおすすめするものではありません。本文中の数字は2026年3月時点のもので、契約内容は会社や時期によって大きく変わります。税金や社会保険料の具体的な判断は、税理士や税務署にご相談ください。
「返戻率110%」を年あたりに直してみる
保険の資料に大きく書かれているのは「返戻率」です。払い込んだ総額に対して、受け取る総額が何%になるか、という数字です。110%と書いてあると、1割増えるように読めます。
ただ、ここには期間が入っていません。私の場合は、払い込みが10年近く、受け取りが始まるのがそのさらに10年以上あとでした。つまり1割増えるまでに20年以上かかります。
ざっくりした目安として、「返戻率110%を20年で達成する」場合、年あたりに直すと0.5%前後になります。25年なら0.4%を切ります。資料の数字そのものは正しいのですが、年あたりに直すと見え方がかなり変わりました。
- 返戻率は「合計でいくら増えるか」。期間が長いほど大きく見える
- 年あたりの利回りは「1年でいくら増えるか」。他の置き場所と比べられる形になる
- 私は比べたかったので、年あたりに直してから考えることにしました
保険料の中から引かれているものを、私はこう整理しました
なぜ年0.5%前後に落ち着くのか。私が保険証券と契約のしおりを読んで整理したのは、払い込んだお金の全部が積立に回っているわけではない、ということでした。
- 契約の初期にかかる費用
- 契約を管理するための費用
- 年金として受け取るときの管理費用
- 死亡時の保障にあたる部分のコスト
この内訳と率が、私が読んだしおりには具体的な数字で書かれていませんでした。ネット上では「年1.7〜3.0%程度」という数字も見かけましたが、出どころを一次資料で確かめられなかったので、ここでは率としては書きません。確かめられたのは「複数の費用が差し引かれる仕組みになっている」という点だけです。
私が納得したのは、保険会社が預かったお金を運用していて、その運用成果から会社の運営費と利益を取り、残った分が契約者に戻ってくる、という順番になっているところです。だから手元に残る年あたりの利回りは、運用されている中身の利回りよりも低くなります。これは悪意というより、商品の作り方としてそうなっている、というのが私の理解です。
他の置き場所と並べてみる
年あたりに直したので、他の置き場所と同じ表に並べられるようになりました。2026年3月時点で私が確かめられた範囲での、おおまかな水準です。
| 置き場所 | 年あたりの目安 | 私が感じた性格 |
|---|---|---|
| 銀行の普通預金・定期預金 | ほぼ0%台の前半 | いつでも出せる。増えることは期待しない |
| 貯蓄型の個人年金保険 | 0.5%前後(返戻率110%を20年で達成した場合の計算) | 途中で解約すると元本を下回ることがある |
| 株式のインデックス投資 | 将来の利回りは誰にもわかりません | 値動きがある。下がった年も持ち続けられるかが前提 |
よく見かける「インデックスなら年5%、年7%」という数字は、過去の平均から作った想定値です。私はこれを「将来の約束」としては使わないことにしました。保険の0.5%は契約書に書かれた数字、インデックスの数字は過去の記録にすぎない、という性質の違いがあるからです。この違いを押さえないまま差額だけを並べると、数字が大きく出すぎると感じました。
受け取るときの税金で、私が見落としていたこと
ここは成立済みの制度の話です。年金形式で分割して受け取る場合、増えた部分は雑所得として扱われます。受け取った額から、それに対応する払込保険料の分を差し引いた残りが所得になる、という計算です。
私が見落としていたのは、この雑所得が公的年金やパート収入に合算されるところでした。金額としては大きくなくても、所得が増えることで健康保険料や介護保険料の計算に影響する可能性があります。どこまで影響するかは、住んでいる市区町村や他の所得によって変わるので、私には計算しきれませんでした。
一方で新NISAの枠の中で持っている分は、売ったときの利益にも配当にも税金がかかりません。同じ「増えた分」でも、片方は所得に合算されて、片方は合算されない。この差は、年あたりの利回りの差とは別に効いてきます。
ただし、生命保険料控除で毎年の税負担が下がっていた分もあります。私はこの両方を並べないと比べたことにならないと考えました。具体的な金額は人によって全く違うので、具体的な判断は税理士や税務署にご相談ください。
検討段階の話と、成立済みの話を分けて考えました
私が調べた範囲では、上に書いた雑所得の扱いと新NISAの非課税は、すでに成立している制度です。
一方で、保険の税制の見直しや控除の縮小といった話は、見かけることはあっても2026年3月時点で成立したものとして確かめられませんでした。だから私は、検討段階の話を前提に今の契約をどうするかは決めないことにしました。
それでも保険を残す理由が残る場合
年あたりの利回りが低いから解約、という単純な話にはなりませんでした。私が「残す理由になりうる」と考えたのは次の点です。
- 死亡時の保障が、今の家族の状況に対して必要な形で付いている
- 値動きのある資産を持つと、下がった年に売ってしまいそうだという自覚がある
- 解約すると払った額を下回る時期にあり、数年待てば下回らなくなる
- そのお金を数年以内に使う予定があり、値動きに晒したくない
私の場合は、保障の部分は別の形で足りていました。だから「増やす場所」としての役割だけを見直すことにしました。この判断は人によって逆になると思います。
私が確かめた順番
50代になってから、私は手元の契約を一つずつ開き直しました。その順番を書いておきます。
- 保険証券と契約のしおりを出してきて、払込総額と受取総額を自分で足し算する
- 払い込みが終わる年と、受け取りが始まる年を書き出して、何年かかるかを数える
- 返戻率を、その年数で年あたりに直す
- 解約返戻金の額と、払込済みの額を比べて、今やめたらどうなるかを確かめる
- 生命保険料控除で毎年いくら軽くなっているかを、源泉徴収票か確定申告の控えで確かめる
- 保障の部分が今の自分に必要かどうかを、金額ではなく役割で考える
この6つを紙に書き出すまで、私は自分の契約の年あたりの利回りを知らないままでした。資料に書いてある数字を読んだだけでは、他のものと比べられる形になっていなかったのです。
私がウォーレン・バフェットのやり方から借りた考え方
私の投資は、ウォーレン・バフェットのやり方を自分の手の届く範囲で真似しているだけです。良い企業を割安なときに買って長く持つ。決算は自分で開いて読む。中身がわからないものは買わない。この3つです。
この3つめが、保険を見直すきっかけになりました。私は長いあいだ、自分の年金保険がどういう仕組みで増えているのかを説明できませんでした。企業に投資するときは有価証券報告書を開いて自分で確かめているのに、保険は資料の返戻率だけを見て納得していた。そこが揃っていなかった、というのが正直なところです。
今は、増やすための部分は企業への投資で、守るための部分は保障で、と自分の中で役割を分けています。どちらが優れているという話ではなく、役割が違うものを同じ土俵で比べていたのが私の失敗でした。
確かめられなかった数字について
この記事を書くために調べた中で、次の数字は出どころを確かめられませんでした。だから本文では使っていません。
- 貯蓄型保険の内部コストが「年1.7〜3.0%」だという数字。出どころは確かめられませんでした
- 保険会社が実際に何%で運用しているかという数字。公開資料からは特定できませんでした
- インデックス投資の「直近12年の年利14%」という数字。期間の取り方で大きく変わるため、将来の目安としては使えないと判断しました
最後にもう一度書きます。私がやったのは、資料の返戻率を年あたりに直して、他の置き場所と同じ表に並べただけです。その結果、自分にとっては「増やす場所」ではないと判断しました。けれど保障としての役割や、値動きに耐えられるかという自分の性格は人によって違うので、同じ結論になるとは思いません。これは私がどう考えてどう決めたかという記録で、解約や購入のおすすめではありません。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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