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2026年5月6日の日経新聞をはじめ、その日に出ていたニュースから気になった15本を整理しました。
先に結論を書きます。この日はホルムズ海峡の封鎖、円安と為替介入、日中関係の悪化という3つが同時に進んでいて、どれも私の持っている会社の業績と、自分の生活費の両方につながっていました。
そのなかで、私がいちばん自分に関係があると思ったのは株価の話ではありません。株の最低投資額が20年で半分以下になり、平均21万円まで下がっていたという一本です。手が届かなかった会社が買えるようになってきている、ということでした。
数字と日付はすべて2026年5月6日時点のものです。以下に出てくる会社名は、ニュースの内容の紹介と、私の保有状況の紹介です。買うことをおすすめするものではありません。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は2026年5月6日時点のもので変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
中東・ホルムズ海峡で起きていたこと
「どの船舶も危険」という状況が続いていた
ホルムズ海峡では情報戦が激化し、真偽の不明な情報が飛び交うなかで、どの船舶も危険だという専門家の見方が報じられていました。イランによる封鎖は国際法上は違法ですが、米国側の逆封鎖も封鎖に該当するという、二重の矛盾が続いている状況です。
湾内に足止めされた87か国・約2万3000人の船員が孤立し、民間の船員10人がすでに亡くなったことも報じられました。
日本の原油の9割超がこの海峡を通ります。封鎖が長期化すれば、電気・ガス・ガソリンから素材・食品まで、物価が連動して上がっていくことになります。
私の受け止めはこうです。私が持っている商社(伊藤忠・三井物産・住友商事)はエネルギー関連の取引が多いので、原油高は業績に影響します。一方で電気代やガス代の上昇は、私自身の生活費を押し上げます。保有している会社への追い風と、暮らしへの逆風が同時に来ている、ということでした。どちらかだけを見ていると判断を間違えるな、と思いました。
ルビオ長官は「作戦終結」を宣言したが、別作戦が続いていた
イランとの戦争は2月28日に始まり、5月1日が戦争権限法上の60日の期限でした。ロイターの報道によれば、ルビオ長官は作戦の終結を宣言しましたが、ホルムズ海峡の開放は「プロジェクト・フリーダム」という別の作戦と位置づけて、議会からの批判をかわしています。
戦争が終わったと言いながら実は続いている。この構図を知っているかどうかで、中東のリスクの見立てはまったく変わってくると私は受け止めました。
赤沢経産相がサウジ・UAEを訪問した
高市首相の親書を携えて、赤沢経産相がサウジアラビアとUAEを訪問しました。既存の共同備蓄800万バレルの迅速な補充を含む5つの提案を行い、前向きに具体化することで合意を取り付けたと報じられています。
日本政府が民間任せにせず直接動いている、ということです。中東にビジネスを持つ商社にとっては追い風の方向だと私は読みました。ただ、政府が動いたから買い場だとまでは、私には言えません。合意が実際の取引や業績として出てくるのを、決算で確かめてからにしたいと思っています。
円が20分で2円動いた日と、為替介入の「見えない天井」
5月6日の午後1時半前、わずか20分で2円以上の円高が進みました。これが為替介入への警戒感の正体です。
4月30日夜の介入で5円動いたあと、157円台に戻ったら再介入があるという、当局の見えない天井が市場に意識されていました。
円安は輸出する会社には追い風ですが、輸入物価・電気代・食費が跳ね上がり、老後の生活費を直撃します。補正予算と円安への警戒を扱った記事と合わせると、政府が介入してもすぐ戻る、補正予算が増える、金利が上がる、保有している会社に影響が出る、という流れが一本の線でつながって見えました。
5月14〜15日の米中首脳会談に向けた動き
イランと中国の外相が紛争後初の会談を行った
中東紛争が起きる前、中国はイラン産原油の80%超を買っていた最大の顧客でした。今回の外相会談で中国は「イランの親友」だと宣言し、米国がホルムズ海峡の開放を中国に働きかけるという複雑な外交が動き始めました。
5月14〜15日のトランプ・習首脳会談(北京)では、ホルムズ・台湾・貿易が一括して議題になる見通しです。
日中関係が悪化し、訪日中国人は54.6%減
高市首相の台湾答弁をきっかけに、訪日中国人が前年同期比54.6%減という数字が出ました。さらに中国政府は1月から、レアアースなど軍民両用品目の輸出規制を強化しています。
外交青書では、中国の位置づけが「最も重要な2国間関係」から「重要な隣国」に後退しました。
レアアースは電子部品・磁石・EV部品に欠かせない素材です。製造業の会社の調達コストに直接つながる話だと私は受け止めました。
台湾問題も議題になる見通し
ロイターによれば、首脳会談で台湾問題が議題になるとルビオ長官が述べています。この日のニュースのほとんどが、この会談に向かって収束している構図でした。
会談がうまくいけば日本株が上がって円高に向かい、決裂すれば日本株が下がって円安が続く。そういう見立てが紹介されていました。
私はどちらになるかを当てられません。なので、どちらになっても配当という現金が入ってくる形にしておくことにしています。それが私にできる備えでした。
株の最低投資額が20年で半分以下になっていた
バブル期192万円から、いまは平均21万円
バブル期に192万円だった最低投資額が、いまは平均21万円まで下がりました。株式分割が13年ぶりの高い水準(276件)に増えています。ソフトバンクGが1→4分割、フジクラが1→6分割、7月に花王、9月にスギHDも2分割の予定です。
東証が最低投資額50万円未満を要請し、個人株主が2倍になったというデータも出ています。
これは私にとって、この日いちばん大きいニュースでした。高すぎて買えなかった会社が、新NISAの年240万円の枠と組み合わせれば手の届く範囲に入ってきています。私が1株ずつ買い増していくやり方も、この流れの上に成り立っているものでした。
日本の最低投資額は米国の約6倍だった
日本の最低投資額は米国の実質6倍という国際比較のデータも出ていました。2025年度に50万円以上だった値がさ株121件が分割に踏み切り、東証は上場企業に50万円未満を要請し続けています。
まだ米国より高いけれど、下がる方向に動いている。私はそう受け止めました。
原油高が、飛行機のチケットと車の値段まで変えていた
ANAは安い運賃の事前座席指定を廃止した
ANAの「シンプル」運賃では、オンラインチェックイン時(出発24時間前)に空いている席を指定する仕組みになり、アップグレードもできなくなりました。上級会員でも、シンプル運賃なら例外なく事前の座席指定はできません。
安い運賃だと、座席は24時間前まで選べない。窓側がいい、通路側がいいと言えなくなります。
なぜこうなったのか。私は原油高が理由だと見ています。ホルムズ海峡の封鎖が、飛行機のチケットの仕組みまで変えてしまったということです。航空会社が座席指定の扱いを変えるのは、経営が追い詰められているサインだと、私は元の勤め先を見てきた経験から感じました。
現場の客室乗務員や地上スタッフには事前にほとんど知らされず、発表と同時にお客様への説明を求められます。ANAのデスクに電話が殺到して20〜30分つながらなかったという話も出ていました。現場がいちばん大変なのは、いつの時代も変わらないなと思いました。
こうした仕組みを決めているのは誰か
私が現役のころの知識で書くと、こういう運賃の仕組みは次の部門が関わって決まります。
- レベニューマネジメント部門(収益管理)… 何円の席を何席売れば最も利益が出るかを計算する部門です。AIと大量のデータで需要予測・価格設定・座席配分を最適化します
- マーケティング・商品企画部門… 「シンプル・スタンダード・フレックス」という名前をつけたり、どのサービスをどの運賃に含めるかを決めます。上位の運賃を選びたくなる設計を考える部門です
- アライアンス・システム部門… スターアライアンスなど国際的な航空連合のルールに合わせる調整をします。海外では最安運賃に座席指定がないのが普通なので、その標準に寄せていく判断もここが絡みます
JALは特典航空券のマイルを変動制にした
JALの変更は、特典航空券の必要マイル数が、日程や予約時点の空席状況に応じて変動する仕組みになったというものです。
マイナスの面を書くと、長年マイルを貯めてきたお客様が、JALカードを解約して還元率の高い他社カードに移る可能性があります。特に50代60代の、長くマイルを貯めてきたお客様が離れるリスクがいちばん大きいのではないかと私は思いました。
プラスの面もあります。繁忙期でも追加のマイルを払えば乗れるという設計は、これまで空席なしで諦めていたお客様を取り込める可能性があります。マイルをたくさん持っている方には、ありがたい変更かもしれません。
稲盛さんが再建のときに守ろうとしたのは、お客様第一という考え方でした。短期の収益の回復と、長期のブランドへの信頼。どちらを取るかという、経営の難しいところだと思います。私はJALで働いていたので、このニュースは数字の話として読めませんでした。
ANAは安い運賃だと座席を選べない、JALは何年も貯めたマイルがGWには2〜3倍必要になる。どちらも根っこは同じで、原油高で経営が苦しくなった航空会社が、静かに利用者の負担を増やしている形です。ホルムズ海峡の封鎖から原油高、飛行機代の上昇、帰省や旅行の費用の増加、そして老後の生活設計の見直しへと、つながっていきます。
アルミは2割高、樹脂は3割高になっていた
アルミが1トン72万円(2月末比で2割高)、樹脂が1キロ80〜90円(3割超の上昇)です。ナフサ不足が1年続けば自動車価格は10〜15万円上がる、という専門家の見方も紹介されていました。
中東の戦争からナフサ不足、樹脂の高騰、車が高くなる、消費が冷える。この連鎖です。
私が持っているリケンテクノスやバルカー、ブリヂストンといった素材・ゴムの会社は、値上げを転嫁できれば業績が上振れる可能性があります。ただ、転嫁できるかどうかは会社ごとに違います。そこは決算を読んで確かめるしかないと思っています。
産業の地図が動いていると感じた4本
中国のロボット企業が世界シェアのトップ6を占めていた
中国のロボット企業ユニツリーが、ウサイン・ボルトより速いロボットを公開しました。2016年設立のスタートアップですが、いまや世界シェアのトップ6を占める中国勢の一角です。
「中国製造2025」という産業政策がGDPを2倍近くに押し上げた、という話とあわせて紹介されていました。キヤノン・アマダ・IDECといった日本の製造業の会社を持っている私としては、競争の環境が変わってきていることを頭に入れておこうと思いました。
塩野義が8800億円の投資を継続する
JTの医薬事業、鳥居薬品、ALS治療薬、英ヴィーブへの追加出資と、大型の買収が続いています。HIVの注射薬を毎日から月1回に変える開発が完成すれば、3000億円規模の安定した収益の土台になる可能性があるとされていました。
日経新聞の記事では、前に使えた金額が使えなくなるなら成長していない、という社長の言葉が紹介されていました。会社の側から見た成長の定義として、私には印象に残りました。
私は50代で、これから医療にかかるお金は増えていくと思っています。医薬品の会社を持っている意味を、自分の側からも考え直す記事でした。
みずほがAIで法人口座を即日開設へ
みずほがAIで書類審査を自動化し、法人口座を即日で開設する計画を発表しました。銀行でAIの活用が進めば、審査のコストが下がって利益率が上がるという流れになります。
金利の上昇局面と重なれば、三菱UFJ・三井住友FG・三井住友トラストといった会社の業績にはプラスに働くと私は見ています。低金利の時代に我慢して持ち続けた銀行の株に、ようやく追い風が吹いてきたのかもしれません。ただ、これは私の見方で、そうなると決まっている話ではありません。
ホンダが北米のEV工場を全面凍結した
ホンダが北米のEVから全面的に撤退し、HV(ハイブリッド)に全力でシフトしました。2024年にEV化は不可逆だと言っていた会社が、2年で向きを変えたことになります。日産の欧州での1割削減と合わせると、日本の自動車産業の転換点という感じがします。
一方で、HVのタイヤの需要が増えるブリヂストンのように、思いがけない形で追い風を受ける会社もあります。
私はJALの破綻を経験しました。大きな会社だから安泰ということはない。だから1社に集中させずに分けて持つ、というのが私のやり方になりました。このニュースは、その考え方の新しい実例だと受け止めています。
まとめ:2026年5月6日時点で私が受け止めたこと
- ホルムズ海峡の封鎖は続いていて、日本の原油の9割超が通る航路が止まっている。保有する商社には追い風、自分の生活費には逆風が同時に来ている
- 円は20分で2円動いた。157円台に戻れば再介入という見えない天井が意識されている
- 5月14〜15日の米中首脳会談に、この日のニュースのほとんどが収束していた
- 株の最低投資額は20年で半分以下の平均21万円に。株式分割は13年ぶりの高水準の276件
- ANAは安い運賃の事前座席指定を廃止、JALはマイルを変動制に。ホンダは北米EVを凍結した
私がこの日に決めたのは、何も売らないということだけでした。会談の結果を当てようとすると、私はたいてい外します。それよりも、どちらに転んでも配当という現金が入る形を保っておくほうが、自分には合っていました。
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