先に結論を書きます。「50代で高配当株を始めた人の9割は3年以内に売ってしまう」という言い方をよく見かけますが、この9割という数字の出どころを、私は確かめられませんでした。ですからここでは数字としては扱いません。
ただ、実感としては近いものがあります。私が配信を始めた2022年ごろから、上がっても下がっても持ち続けている方は、決して多くないと感じています。「同じ会社に投資したけれど含み損に耐えられません」という声も届きます。
では、財務の安定した良い会社を、なぜ手放してしまうのか。私が見聞きしてきた理由を5つに整理して、最後に売らずに済んだ私なりの3つのコツを書きます。数字は2026年7月時点のものです。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は2026年7月時点のもので変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
この記事の内容は、YouTubeの動画でもお話ししています。
私の立ち位置
私は元JALの国際線CAを約30年やっていました。倒産やリストラを経験し、病気で働けない体になって、48歳から投資を始めました。月14万円の厚生年金だけでは足りないと知って、怖くなったからです。
年収400万円、退職金は企業年金と合わせて500万円でした。遅い年齢からでも、インデックス投資と高配当株を組み合わせてコツコツ続けた結果、資産は1.6億円、年間の配当金は約545万円になりました。今は日米合わせて約85社に分散しています。これは私の保有状況の紹介です。
理由1:暴落が来て怖くなって売ってしまう
一番多いのがこれだと感じています。2026年3月から4月にかけて、中東ショックで日経平均は約14%下がりました。私のポートフォリオは3%ほどの下げでした。
配当を出し続けられる体力のある会社は、株価も底堅い傾向がある、と私は受け止めています。それでも始めたばかりの方は「もっと下がるのでは」と思って手放してしまう。気持ちは痛いほどわかります。JALの株が紙切れになったとき、私も同じ気持ちでした。
私は「暴落は来るもの」と最初から思っておくことにしました。来るとわかっていれば、来たときに慌てずに済みます。
理由2:思ったより配当金が少なくてがっかりする
例えば100万円を配当利回り4%の会社に投じたとします。年間の配当金は4万円、税引き後でおよそ3万2千円、月に直すと2,667円です。
「これだけ?」と感じるのは自然だと思います。でもこれが当たり前でした。私の年間配当が545万円になっているのは、1.6億円近い元本があるからです。最初から大きな配当は出ません。
種銭は労働で作る。コツコツ入金して、持つ会社を増やして、時間をかける。3年で結果を求めること自体に無理があった、と私は思っています。
理由3:SNSの情報に振り回される
「この会社はもうダメだ」「高配当はオワコン」「成長株のほうがいい」。こうした声は毎日流れてきます。
始めたばかりだと、自分の判断基準がまだ固まっていません。だから誰かが「売れ」と言うと揺れてしまう。揺れないために必要なのは、自分の基準だと思います。
私はブロガーのコビト株さん、リベラルアーツ大学の両学長、そしてウォーレン・バフェットの考え方を真似しています。私が会社を見るときの数字はこちらです。
| 項目 | 私の基準 |
|---|---|
| 配当利回り | 3%以上 |
| PBR | 2倍以下 |
| 自己資本比率 | 40%以上 |
| 流動比率 | 200%以上 |
このほかにも10の基準を決めて、決算は自分で見るようにしています。大事なのは、私の基準をそのまま使うことではなく、自分の基準を持つことだと考えています。
理由4:含み損に耐えられない
買った瞬間から株価が下がる。よくあることです。ただ、私の持ち方では、含み損はそこまで重要ではありません。
私が受け取っているのは配当金です。増配してきた会社を選ぶことで、配当が毎年育ち、長い目で見れば会社の価値も上がっていくことを期待しています。短期で株価が下がっても、配当が減らなければ私の目的は崩れません。
むしろ株価が下がると配当利回りは上がるので、私にとっては買い増しの場面になります。含み損は紙の上の数字で、配当金は実際に入ってくるお金。この違いが腹に落ちてから、含み損が怖くなくなりました。
私が持っているのは、三菱UFJ、東京海上、伊藤忠など、財務の基盤がしっかりした会社が中心です。これも私の保有状況の紹介であって、推奨ではありません。
理由5:配当金の目標額を決めていない
実はこれが一番根深いと感じています。「なんとなく老後が不安だから」「NISAが話題だから」という始め方だと、少しのことで心が折れてしまいます。
目標があると景色が変わりました。配当利回り4%で計算すると、必要な元本はこうなります。
| ほしい配当金 | 必要な元本の目安 |
|---|---|
| 月3万円 | 約900万円 |
| 月10万円 | 約3,000万円 |
| 月43万円(今の私) | 約1億3,000万円 |
具体的な数字が見えると、今どこにいて、あとどれくらいかがわかります。ゴールが見えていると、途中で降りずに済みました。
売らずに済んだ3つのコツ
- 「暴落は来るもの」と最初から覚悟しておく
- 自分だけの投資基準を4つ持つ
- 具体的な配当金の目標額を決める
この3つがあれば、3年どころか10年、20年と持ち続けられると私は考えています。私は48歳から始めて、今ここにいます。遅すぎるということはなかった、というのが私の実感です。
私は、買ったら売らないと決めました。配当を信じて持ち続ける。50代から始めても、60代、70代で「あのとき始めてよかった」と思える日が来ると思っています。
まとめ
- 「9割が3年以内に売る」という数字の出典は確認できませんでした。ただ、持ち続ける人が少ないのは実感としてあります
- 手放す理由は、暴落の恐怖、配当額へのがっかり、SNS、含み損、目標のなさの5つ
- 売らずに済むには、覚悟・自分の基準・目標額の3つが効きました
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50代から始めても、60代、70代で「あの時始めてよかった」と思える日が来ると、私は思っています。私は、買ったら売らないと決めました。配当金を信じて持ち続ける、というやり方です。
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