※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
こんにちは、バフェットかおるです。
読者の方から、こんな質問をいただきました。
「いまドルを持っています。S&P500に投資するとき、ドルのまま買うのと、一度円に戻して円で買うのとでは、どちらが良いのでしょうか。手数料や為替の面で気をつける点があれば知りたいです」
先に結論を書きます。すでにドルを持っているなら、そのままドルで米国ETF(VOOなど)を買うほうが、費用の面では無駄が少なくなります。円に戻してから円建ての投資信託を買うと、両替の手数料を払ったうえで、中身がドル資産のものを買い直すことになるからです。
ただし、円に戻して投資信託を買うほうが向いている場面もありました。分配金が自動で再投資されること、確定申告が要らないこと、NISAのつみたて投資枠が使えることです。私が調べて整理した内容を、順番に書いていきます。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。手数料や税制は2026年時点のもので、各社の条件も変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
ドルのまま買う場合と、円に戻す場合の違い
まず全体像を並べてみました。
| 比較項目 | ドルのまま購入(米国株ETF) | 円に戻して購入(投資信託) |
| 主な商品例 | VOO, IVV, SPY | eMAXIS Slim S&P500 等 |
| 為替手数料 | なし(保有ドルをそのまま使う) | あり(ドル→円への交換コスト) |
| 信託報酬 | 非常に安い(年0.03%程度) | 安い(年0.09%程度) |
| 分配金 | ドルで支払われる(再投資は手動) | 自動で内部再投資(効率が良い) |
| 税金 | 米国で10%課税(確定申告で控除可) | 国内で完結(手間なし) |
| 購入単位 | 1株単位(数万円〜) | 100円から(少額OK) |
信託報酬などをもう少し細かく見ると、こうなります。
| 比較項目 | ドルのまま VOO を購入 | 円に戻して投資信託 を購入 |
| 信託報酬(年率) | 0.03%(最安) | 0.0814% 以内 |
| 配当金の処理 | ドルで受取り(再投資は手動) | 自動で内部再投資(複利に有利) |
| 二重課税 | 確定申告で取り戻す必要あり | 手間なし(ファンド内で調整) |
| 通貨の純粋性 | 100%ドルのまま | 一度円を介する(心理的影響) |
ドルのまま米国ETFを買うと何が良いのか
いちばん大きいのは、両替を往復させずに済むことでした。ドルを円に戻し、その円で中身がドル資産の投資信託を買うのは、通貨の行って来いが起きています。為替手数料が無料の会社であっても、売値と買値の差(スプレッド)が完全にゼロでない場合はあるので、私はドルのまま持っておくほうが資産の形として自然だと受け止めました。
保有中の費用も違います。VOOの経費率は年0.03%程度で、円建ての投資信託(年0.08%前後)の半分以下でした。金額が大きくなり、保有する年数が長くなるほど、この差はじわじわ効いてきます。
もうひとつは、配当がドルで手元に入ることです。受け取ったドルをそのまま別の米国ETFに回していける、という循環を作れます。将来ドルを使う予定がある方にも、この形は合うのだろうと思います。
それでも円に戻して投資信託を買うほうが良い場面
反対に、円に戻す道が向いているのは「手間をなくしたい」ときでした。
- 分配金の税金と再投資:VOOは配当が出るたびに米国で10%課税され、残りがドルで振り込まれます。再投資するには自分で注文を出す必要があり、端数も出ます。投資信託ならファンドの中で課税を待たずに再投資されるため、複利という点では投資信託のほうが有利になるケースがあります
- 確定申告をしなくて済む:米国で引かれた10%を取り戻す外国税額控除の手続きが不要になります
- 少額から買える:ETFは1株数万円ですが、投資信託は100円から金額を指定して買えます
- NISAのつみたて投資枠が使える:米国ETFは成長投資枠でしか買えません。年間120万円のつみたて枠を埋めたいなら、円に戻して投資信託を買う必要があります
デメリットは、ドルを円に替えるときに1ドルあたり数銭から25銭程度の手数料がかかることです(住信SBIネット銀行や楽天銀行などを経由すると抑えられる場合があり、キャンペーンで0銭になることもあります)。
「円安のいま円に戻すとお得」はどうか
1ドル158円のような円安のときに、ドルを円に替えれば多くの円になります。ただ、その円でS&P500の投資信託を買うと、中身は米国株なので基準価額も円安ぶん高くなっています。高く売って高く買うことになり、資産の価値そのものは変わりません。むしろ両替の手数料の分だけ、マイナスから始まることになります。
反対に将来1ドル130円のような円高になった場合、ドルのまま持っていれば株価そのものの動きに集中できます。円建ての投資信託は、株価が上がっても円高で相殺され、目減りして見えることがあります。
| 比較ポイント | ドルのまま(VOO等) | 円に戻す(投資信託) |
| 為替コスト | 0円(保有ドルを使用) | 発生する(往復で損) |
| 購入タイミング | リアルタイムで買える | 1日1回の価格決定を待つ |
| 今の円安メリット | そのまま活かせる | 手数料で一部相殺される |
すでにドルという入口を確保しているなら、そのまま米国株という出口へ向かうのがロスが少ない。私はそう整理しました。
eMAXIS Slim S&P500は「円で買えるドル資産」
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、買うときは円建てですが、運用会社はその円をドルに替えて米国株を買い付けています。つまり箱の中身はすべてドルの資産で、価値はS&P500の値動きだけでなくドルの価値にも連動します。
目論見書に出てくる「為替ヘッジなし」は、円安・円高の影響をそのまま受けるという意味です。
| 状況 | 株価(S&P500) | 為替(ドル/円) | 投資信託の価格 |
| 円安・ドル高 | 変わらない | 150円 → 160円 | 上がる↑ |
| 円高・ドル安 | 変わらない | 150円 → 140円 | 下がる↓ |
円安になると、株価が変わっていなくても円で見た資産額は増えます。実質的にドルを持っているのと同じ効果です。だからこそ、いま持っているドルをわざわざ円に戻してこの商品を買うのは、ドルを一度円という袋に入れ直して、またドルに戻して運用するような流れになります。
ドル建ての「投資信託」は買えるのか
日本の証券会社では、eMAXIS Slimのような非上場の投資信託をドルのまま買うことはできません。国内籍のファンドは日本の法律に基づいて作られており、決済は円に限定されているためです。外国籍投資信託というカテゴリーもありますが、S&P500のような単純なインデックス投資でわざわざ選ぶ理由は、私には見つけられませんでした。手数料が高かったり、取り扱いが少なかったりするためです。
その代わりになるのが米国ETFでした。投資信託という言葉は広い意味ではETF(上場投資信託)も含みます。ドルのままS&P500に投資したい場合、米国ETFが実質的な「ドルで買える投資信託」でした。
| 特徴 | 米国ETF(VOOなど) | 国内投資信託(eMAXIS等) |
| 買付通貨 | 米ドル(そのまま使える) | 日本円のみ |
| 中身 | S&P500構成銘柄 | S&P500構成銘柄 |
| 結論 | ドル保有者にはこちらが最適 | ドルを一度円に替える必要がある |
「ドルのまま無分配」の商品がない理由
分配金を出さずに中で再投資してくれるドル建てのS&P500商品は、日本の個人が買える範囲には見つかりませんでした。米国の法律では、ETFなどは受け取った配当の90%以上を投資家に分配しなければならないルールがあるため、米国の商品は必ず分配金が出ます。一方、ファンドの中で再投資できる日本の投資信託は、円での購入に限られています。
分配金による課税や再投資の手間を避けたい場合、考えられる代替案は3つでした。
配当を出さない米国株を持つ(例:バークシャー・ハサウェイ)
S&P500そのものではありませんが、ウォーレン・バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は一度も配当を出さず、利益をすべて事業に再投資してきた会社です。ドルで買えて、配当が出ないので課税も発生しません。ただし1社への投資ですから、その分のリスクはあります。私の保有状況の紹介として書いているだけで、おすすめという意味ではありません。
米国株式・ETFの定期買付サービスを使う
SBI証券や楽天証券には、米国ETFの配当金をそのまま自動で買い増しに回す設定はありませんが、金額や株数を指定して定期的に買い付けるサービスがあります。配当が入る時期に合わせて設定しておく形です。ただし米国で10%引かれた後の金額で買うことになるので、投資信託の内部再投資ほどの効率にはなりません。
一度円に戻して投資信託を買う
分配金を出さないことを最優先にするなら、これが正攻法でした。ファンドの中で非課税のまま再投資されるので複利は効きます。その代わり、円に戻すときの為替手数料はかかります。
SBI証券と楽天証券の米国ETF手数料(2026年時点)
主な米国ETFの売買手数料を、口座の種類ごとに並べました。条件は変わるので、買う前に各社の最新の案内を確認しています。
| 銘柄(ティッカー) | SBI証券(NISA) | SBI証券(特定) | 楽天証券(NISA) | 楽天証券(特定) |
| VOO (S&P500) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| SPYD (高配当) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| HDV (高配当) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| VYM (高配当) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| AGG (総合債券) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| LQD (社債) | 無料 | 有料* | 無料 | 有料* |
LQD(社債)だけは注意が必要でした。NISA口座なら売買とも無料でも、特定口座の買付手数料無料リストには含まれていないことが多く、その場合は約定代金の0.495%(最大22ドル)がかかります。
SBI証券
NISA口座なら米国の個別株やETFの売買手数料が無料です。特定口座でも、SBIが指定する買付手数料無料の対象にVOO、VYM、SPYD、HDV、AGGなどが含まれているため、これらは手数料がかかりません。
楽天証券
同じく新NISA(成長投資枠)での米国株・ETFの取引手数料は無料です。買付手数料無料の対象リストがあり、VOOやVYM、AGGなどはカバーされています。LQDなどを特定口座で買う場合は手数料が発生します。
私が決めた手順
ここからは私自身がどうするかという話です。
- ドルの受け皿を確認する:住信SBIネット銀行や楽天銀行との連携を確認し、持っているドルを証券口座の外国株口座へ振り替えます
- 指値で注文する:ETFは投資信託と違って価格がリアルタイムで動くので、米国市場が開いている時間に、この値段なら買いたいという金額で注文を出します
- LQDを買うならNISAを優先する:特定口座だと手数料がかかる場合があるためです
金額がまとまっているなら(たとえば1万ドル以上)、両替の手数料だけで数万円になることもあるので、私はドルのまま米国ETFを買うほうを選びます。反対に数万円程度で、分配金の再投資も確定申告もしたくないのであれば、円に戻して投資信託を買うほうが気楽だと思います。
まとめ
ドルをすでに持っているなら、そのままドルで米国ETFを買うのが費用の面では素直な形でした。円に戻すのは、つみたて投資枠を使いたいときと、手間を完全になくしたいときの選択だと整理しました。
私は良い会社を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で見る、わからないものは買わない、というウォーレン・バフェットのやり方を真似しているつもりなので、為替の水準で慌てて動かすことはしないと決めています。いまが158円だから急いで替える、という判断はしませんでした。
あわせて読みたい関連記事
- 1ドル160円で買った私へ|円高になっても積立をやめなくていい理由
- 48歳から積立投資4年で1億円|S&P500に積み立てた記録
- 日経平均7,000円台から6万5,000円まで|TOPIXに積み立てた17年
バフェットかおる厳選ツール・無料配布中
- 🔍 【無料】高配当株・銘柄選びチェックリスト|銘柄選定の判断基準を完全公開
- 📈 【無料配布】高配当株ポートフォリオ管理シート|配当収入を「見える化」して資産管理
- 💰 【無料】高配当株 配当管理シート(CSV対応)|SBI証券CSVで配当金を自動管理
- 📋 バフェットかおる保有銘柄一覧|実際に保有している銘柄を全公開
50代から始めても、60代、70代で「あの時始めてよかった」と思える日が来ると、私は思っています。私は、買ったら売らないと決めました。配当金を信じて持ち続ける、というやり方です。
私はYouTubeもやっています。毎日夜9時からライブ配信をしていますので、よろしければ遊びに来てください。チャンネル登録はこちらから → https://www.youtube.com/@buffettkaoru
ドルのままでも円からでも、同じ口座で並べて見るために【PR】
※このセクションには広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。当ブログ経由でお申し込みいただいても、あなたの費用が増えることはありません。
この記事で並べた手数料の表は、どちらの口座でも米国ETFが無料で買える範囲が広がっていたことが前提になっています。私が使っているのは次の2つで、日本の会社を1株から買えるところも合わせて気に入っています。
・SBI証券|単元未満株「S株」に対応。日本株も投資信託も1つの口座でまとめられます。
▶ SBI証券の公式サイトを見る
・楽天証券のNISA|NISA口座のページです。取扱商品やポイントの条件を、ほかの会社と見比べたいときに。
▶ 楽天証券のNISAページを見る
※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


コメント