※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
日経平均が5万5,000円前後まで来ているのに、暮らしが楽になった実感がない。2026年3月、私が一番よく聞かれたのはこのことでした。
先に結論を書きます。物価が2%上がると、金利がほぼつかない預金の価値は、何もしていないのに2%分減ります。同時に、1,000兆円を超える国の借金は、返す側から見れば軽くなります。税率を上げなくても、国にお金が移っていく。これが「インフレ税」と呼ばれる理由です。私は50代で、ここに気づいてから、現金で持つ額と、物価に合わせて動く資産の割合を決め直しました。
この記事には資産の種類や商品名が出てきますが、私の保有状況と考えの紹介であり、推奨ではありません。
私は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。この記事は私個人の記録と考えで、投資の勧誘や助言ではありません。記事中の数字と相場の状況は2026年3月6日から7日時点で私が確認したものです。税金や社会保険の具体的な取り扱いは、税理士や税務署、年金事務所にご確認ください。
インフレ税とは何か|預金が目減りするしくみ
インフレは「モノの値段が上がること」です。裏返すと「お金の価値が下がること」でもあります。リンゴで考えると、こうなります。
- 今:100円でリンゴが1個買えます。
- 1年後(物価が2%上がった場合):リンゴは102円になります。
- 一方、銀行に預けた100円は、金利がほぼつかないので100円のままです。
- 結果:同じ100円を持っていても、リンゴは買えません。
税金を取られたわけではないのに、買える量が減っています。この、気づきにくい目減りのことを「インフレ税」と呼ぶことがあります。
国の借金が軽くなるという、もう一つの面
なぜ「税」という言葉が使われるのか。ここがこの話の本体だと私は思っています。
日本政府は1,000兆円を超える国債を抱えています。物価が上がってお金の価値が下がると、借りている側から見れば、返す負担は実質的に軽くなります。得をするのは借りている国、価値が減るのは預けている側です。
直接税率を上げれば議論になりますが、物価上昇なら「世界の情勢のせいだ」と説明できます。私はこれを、誰かが悪意でやっていると言いたいのではありません。ただ、現金のまま置いておくことは中立な選択ではない、ということは知っておきたいと思いました。
ブラケット・クリープ|法律を変えずに税率が上がる
これは成立済みの制度の話です。日本の所得税は累進課税で、所得が増えるほど税率が上がります。物価が上がって給料も名目上は上がると、暮らしの中身は変わっていないのに、より高い税率の区分に入ってしまうことがあります。
これを「ブラケット・クリープ」と呼びます。法律を一文字も変えなくても、実質的な負担が増えるという意味で、私はここがいちばん見えにくい部分だと感じました。自分がどの区分にいるのか、控除がどうなっているのかは、源泉徴収票や確定申告の書類で確かめられます。具体的な計算や自分の場合の扱いは、税理士や税務署に相談するのが確実です。
2026年3月時点の日本の数字
確認できた範囲の数字
- 日経平均株価:5万5,000円前後。2月末の高値からは少し下げた水準です。
- TOPIX:約3,700pt。2月末の高値から小幅な調整です。
- 東証REIT指数に連動するETF:株価の上がり方に比べると出遅れた水準が続いています。金利の上昇が意識されているためだと言われています。
- 実質賃金:数年続いてマイナスでしたが、春季労使交渉の回答が高い水準で出ており、プラスに転じるかが注目されています。
もとの原稿にはTOPIXの終値を小数点まで、REITのETFの終値を1円単位まで書いていましたが、どの時点のどの資料から取った数字か私が確かめられなかったため、概算に直しました。GDP成長率の改定値見込みと、春季労使交渉の回答率(5.5%前後)も、出どころを確かめられなかったので数字としては使いません。
検討段階のこと
2026年2月の衆議院選挙の結果を受けて、補正予算の議論が進んでいると報じられています。消費税の時限的な減税や、防衛・エネルギー分野への投資が話に出ていますが、どれも決まったものではありません。決まっていないことを前提に自分の家計を動かすのは、私はしないことにしました。獲得議席数は、出どころを確かめられなかったので書きません。
国債の増発が進めば長期金利が上がる、という指摘もあります。金利が上がれば住宅ローンの変動金利や、持っている債券の価格に影響します。ここは決まってから考えます。
2026年3月時点の海外の数字
海外については、私が見ていたのは次のあたりです。どれも報道で見た内容で、私が一次資料まで当たったものではありません。
- 米国株:S&P 500は年初からほぼ横ばいでした。一方で日本や欧州、新興国が比較的しっかりしていて、地域を分けて持っていた意味を感じた局面でした。
- 金:中東情勢を背景に、ドル建ての価格が最高値圏で推移していました。
- 米国債券:金利が高い状態が続き、AGGのような総合債券のETFの分配金利回りは4%弱あたりでした。
- ビットコイン:ピークからの下落後も値動きが大きく、「デジタルゴールド」というより値動きの大きい資産として見られていました。
- VIX(恐怖指数):3月6日時点で30近くまで上がっていました。市場がリスクを取りにくくなっている状態です。
AIについては、生成AIが従来型のソフトウェア事業を置き換えるのではないかという懸念から、関連する会社が売られる場面がありました。3月に入ってからは「すべてが置き換わる」というより、AIを前提に作り直した会社とそうでない会社の差が出てきた段階、という整理が増えていました。AI投資の総額として挙げられていた金額は、出どころを確かめられなかったので書きません。
米国の関税については裁判の結果が報じられていましたが、内容を私が確認できていないため、この記事では判断の根拠にしていません。
株価は高いのに生活が楽にならないのはなぜか
順番の問題だと私は考えています。お金が余ってくると、まず上がるのは株や不動産です。次に、値上げが浸透して会社の利益が増えます。私たちの給料が追いつくのは、いちばん最後です。
だから、株価が最高値だというニュースと、スーパーで感じる重さが同時に存在します。どちらかが間違っているわけではなく、時間差があるだけです。実質賃金がようやくプラスに向かうかというのは、数年前に始まった物価高に生活が追いつこうとしている段階、という意味だと受け取っています。
物価に合わせて価値が動く資産と、動かない資産
インフレに対して強いとされるのは「物価が上がると一緒に価値が上がるもの」です。私が整理した表です。それぞれの性格の説明で、買うことをおすすめするものではありません。
| 資産 | 物価と一緒に動く理由 |
| 会社の株(株式ETFを含む) | 会社は物価に合わせて値上げができます。売上が増えれば利益も増え、配当も増える余地があります。 |
| 不動産・REIT | 物価が上がれば家賃も上がります。建物という現物そのものに価値があります。 |
| 金 | 紙のお金の価値が下がる局面で、世界共通の価値として意識されます。値動きの理由は私には説明しきれないので、私は持っていません。 |
| 原油や穀物などの商品 | 物価が上がる原因そのものです。値動きが大きく、私は手を出していません。 |
| 自分が稼ぐ力 | 世の中の単価が上がれば、自分の仕事の値段も上げられます。これは誰にも取られません。 |
| 現金・預金 | 金額は変わりませんが、買える量は物価の分だけ減ります。 |
もとの原稿には、この整理を数式で「実質所得=名目所得÷物価水準」と書いた部分がありました。式のまま貼ると読みにくいので、日本語の文に直しています。意味は単純で、物価が上がった分より収入が増えなければ、暮らしは楽にならない、ということです。
50代の私が決めたこと
私がやっているのは次の四つです。これは私の決め方で、どなたにも当てはまるとは思っていません。
- 現金は金額で決める:比率ではなく、生活費の何年分かで持ちます。残りは物価と一緒に動くほうに置きます。
- 積立はやめない:新NISAのつみたて投資枠で、世界に分散する投資信託を毎月決まった額だけ買います。相場がどうであっても金額は変えません。
- 日本の高配当の会社は、自分で決算を読んでから:株価が上がって、私の基準に合う会社は以前よりかなり少なくなりました。少ないなら少ないままで、無理に数を増やしません。
- 債券のETFは分配金のために持つ:値上がりを狙うのではなく、受け取る現金のために持っています。価格が戻ることを前提にはしていません。
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。良い会社を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で見る、わからないものは買わない。インフレの話も、結局は「値上げができる会社を持っているか」という一点に戻ってくると思っています。
この記事から外したもの
- 個別の会社名を挙げた期待投資の話:もとの原稿には、総合商社やメガバンクの社名を挙げて「さらに利益を生むと確信しています」「長期保有に最適だと判断しています」と書いた部分がありました。登録を受けていない私が会社ごとの投資判断を書くことになるため削りました。
- 商品別の利回りの数字:米国の高配当ETFの利回りや、債券の利回りを「3.8%〜5.5%超」「4%〜5%を確実に受け取る」と書いていた部分も外しました。利回りは日々変わり、確実に受け取れるものではありません。
- 「最強」「唯一の方法」「勝ち抜く」といった言い方:言い切れる根拠を私は持っていません。
- 著作権法第32条をもとに引用の正しさを証明する、という節:記事の中身と関係がなく、法律の判断を私が示す話でもないので、まるごと削りました。出典は下に明記します。
あらためて書いておきますが、この記事に出てくる資産や商品は私の保有状況と考えの紹介であり、推奨ではありません。投資には元本割れの可能性があります。最終的な判断はご自身でお願いします。
この記事は、リベラルアーツ大学・両学長の動画「第268回 【超重要】株式投資に役立つ2月の投資トピック総まとめ【インデックス・高配当】【株式投資編】」を見たうえで、2026年3月7日時点のデータに置き換えて私の感想を書いたものです。参照元:第268回 【超重要】株式投資に役立つ2月の投資トピック総まとめ【インデックス・高配当】【株式投資編】(リベラルアーツ大学 両学長)
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インフレ税の話がこわいのは、何もしないことが選択になってしまうところです。私は、現金で置く額を決めたうえで、残りを配当と分配金が入る形に少しずつ移してきました。1株から買えると、動かす金額を自分で決められます。私が使っている口座は次の2つです。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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