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60代・70代でNISAを使うなら、積み立てより先に見ておきたいのは制度の形と口座の設定だと私は考えています。配当の受け取り方をひとつ選び間違えるだけで、NISAなのに税金が引かれてしまうことがあるからです。この記事では、2026年10月時点で決まっている制度の内容と、私が口座まわりで確認したことをまとめました。
筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点のものです。税金や社会保険料の扱いは、収入や家族構成によって結論が変わります。具体的な判断は、お住まいの地域の税理士や税務署、市区町村の窓口にご相談ください。
すでに決まっていること:NISAの枠と、2026年12月からのiDeCo
2024年から始まった新しいNISAは、年間で使える枠がつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の合計360万円です。一生のうちに非課税で持てる上限は1,800万円で、そのうち成長投資枠として使えるのは1,200万円までになっています。非課税で持てる期間に期限はありません。売った分の枠は、翌年以降にまた使えます。
iDeCoについては、2026年12月1日から加入できる年齢が70歳未満まで広がることが決まっています。あわせて、拠出できる上限額も区分ごとに引き上げられます。これは法律として成立し、施行日も決まっているところです。
ただ、iDeCoは原則として60歳より前には引き出せない仕組みで、加入や受け取りの条件も細かく分かれています。私自身は、60代から新しく始めるなら、まずNISAの枠を使い切るほうが分かりやすいと考えています。
まだ決まっていないこと:高齢者向けのNISAの話
65歳以上を対象に、毎月分配型の投資信託も非課税で持てるようにする、という案が報じられたことがあります。ただ、これは金融庁の要望や検討の段階にとどまっていて、2026年10月時点で成立した制度ではありません。
私は、こうした「検討段階」の話を前提に今の配分を決めないようにしています。決まってから動いても間に合うことが多いからです。
つみたて投資枠と成長投資枠を、私はこう分けた
名前のせいで「つみたて投資枠は長く積み立てる人のもの」と思われがちですが、どちらの枠も非課税で持てる期間に期限はありません。違うのは、買える商品の範囲と年間の上限額です。
私の場合、生活費の足しになるお金が欲しかったので、配当が出る日本の会社を買える成長投資枠を先に使っています。つみたて投資枠のほうは、全世界株のインデックスファンドを少額で、残しておく分として入れています。どちらかに全部寄せるのではなく、役割で分けました。
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。良い企業を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で読む、わからないものは買わない。枠の名前に合わせて買い方を変えるのではなく、買い方を決めてから枠を割り振る、という順番にしています。
配当の受け取り方を間違えると、NISAでも税金が引かれる
ここがいちばん見落としやすいところでした。NISA口座で持っている日本株の配当を非課税で受け取るには、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしておく必要があります。
郵便局や銀行の窓口で受け取る方式や、指定の口座に振り込んでもらう方式のままだと、NISA口座の株であっても配当には税金が引かれます。証券会社の口座画面で設定を一度確認するだけの話ですが、知らないと毎年取りこぼします。
この設定は証券会社ごとではなく、本人の口座全体にかかる仕組みになっています。複数の証券会社を使っている場合も、どこか1社で変えれば全体に反映されます。
課税口座を併用している理由
NISAには、税金がかからない代わりの弱点もあります。損が出ても、ほかの利益と相殺(損益通算)できませんし、翌年以降に繰り越すこともできません。
もうひとつ、国内株の配当には配当控除という仕組みがありますが、これは確定申告で総合課税を選んだときに使えるもので、NISAの非課税とは別の話です。2023年分(令和6年度の住民税)からは、所得税と住民税で違う課税方式を選ぶことができなくなりました。
そして、配当を総合課税で申告すると、その分が所得に入ります。国民健康保険料や後期高齢者医療の保険料は所得をもとに決まるので、税金が少し戻っても保険料が増えて差し引きで損をすることがあります。私はここが自分では判断しきれなかったので、税務署と市の窓口で両方聞きました。有利不利は人によって逆になります。
NISAは相続できない、という点は家族に伝えておいた
NISA口座は本人だけのものなので、亡くなったときに中身をそのまま配偶者や子どものNISA口座へ移すことはできません。亡くなった日の値段で課税口座へ払い出され、そこから先は相続財産として扱われます。
亡くなった日までの値上がり分には税金がかからない形になりますが、そのあとの値動きは課税の対象です。手続きには時間がかかるので、私はどの証券会社にどんな口座があるかを一覧にして、家族に渡す場所を決めておきました。
相続税がかかるかどうかは財産の全体で決まります。ここは私の手に余るので、具体的な判断は税理士や税務署に相談することにしています。
口座をどこに置くか、私が見たのは3点だけ
ひとつ目は、1株(単元未満株)から買えるかどうか。100株単位しか買えないと、1社あたりの金額が大きくなりすぎて分散しにくくなります。
ふたつ目は、取り扱っている商品。つみたて投資枠で買いたいファンドが置いてあるか、成長投資枠で買いたい会社が扱われているかを先に見ました。
三つ目は、画面の分かりやすさです。この年代になると、月に何度も触るものではありません。久しぶりに開いても迷わない画面かどうかは、手数料の細かい差より大事だと私は感じています。
60代から始めるなら、順番はこうしている
私の順番は、口座をつくる、配当の受け取り方を株式数比例配分方式にする、成長投資枠で少額から買ってみる、慣れたらつみたて投資枠も使う、という4段階です。
どの枠をいくら使うかより、どんな割合でお金を置いておくかのほうが結果に効いてきます。配分の考え方については別の記事にまとめました。
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配当の受け取り方の設定も、1株から買えるかどうかも、口座の画面を一度開けば確かめられます。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
・SBI証券|単元未満株「S株」に対応。日本株も投資信託も1つの口座でまとめられます。
▶ SBI証券の公式サイトを見る
・楽天証券のNISA|NISA口座のページです。取扱商品や手数料、ポイントの条件を、ほかの会社と見比べたいときに。
▶ 楽天証券のNISAページを見る
※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
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