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2026年3月、イランへの攻撃が報じられたあと、日本の防衛関連やエネルギー関連の会社の株が動きました。「中東のお金が日本株に向かっている」という話もあちこちで見かけました。この記事は、その流れを私がどう受け止めたかの記録です。結論から書くと、相場がこれからどう動くかは私にはわかりませんし、当てる必要もないと考えています。私がやっているのは、決算を自分で読んで、1株ずつ買い足す範囲に金額を抑えておくことだけです。
当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておりません。本文中の数字は2026年3月時点のもので、相場の先行きを予想するものではありません。会社名が出てきますが、私がどこを見ていたかの紹介であり、買うことをすすめるものではありません。
「予測できた」という書き方をやめた理由
最初に、この記事から外したことを書いておきます。元の原稿には「内部情報を持つ人が先に動いた予兆があったから、攻撃は予測できた」という趣旨の説明が入っていました。これは外しました。
理由は単純で、誰かが非公開の情報で動いたという話を、私は確かめられないからです。株価が先に動いたことと、内部情報で誰かが売買したことは、まったく別の話です。前者は記録として残りますが、後者は推測にすぎません。根拠のない断定を自分のブログに残したくないので、この部分は削りました。
そのうえで、確かめられる範囲の話として残したのは「ニュースが出る前から、防衛やエネルギーの株が上がっていた」という事実の方です。地政学の緊張が高まると、原油価格の上昇と防衛予算の増額が同時に意識されて、関連する会社に買いが入りやすくなります。これは今回に限らず、過去にも何度も起きてきたことです。市場は、確定したニュースより先に「そうなるかもしれない」で動く。それだけのことだと私は理解しています。
2026年3月に報じられたこと、私が確かめられた範囲
報じられた作戦は、指導部を直接狙う形のもので、無人機(ドローン)と通信の妨害を組み合わせたやり方だったと説明されていました。元の原稿には作戦名や細かい手順まで書かれていましたが、私は一次情報を確かめられていません。確かめられないことを詳しく書くのは避けて、ここでは「従来の戦争とは形が違う攻撃だったと報じられた」という範囲にとどめます。
投資をする側として私が気にしたのは、どちらが勝つかではなく、次の二つだけでした。原油が上がるのか。そしてホルムズ海峡が閉じるのか。この二つは日本で暮らす私の生活費にも、持っている会社の利益にも直接ひびきます。戦況の細かい話は、私には判断材料になりませんでした。
「戦争のルールが変わった」と言われていること
今回の件で繰り返し語られていたのは、戦い方そのものが変わったという見方です。安い無人機で高価な装備を無力化できるようになり、「どれだけ兵力を集めたか」より「どれだけ安く相手の急所を突けるか」の勝負になってきた、という話でした。
この見方が正しいかどうかを判断する力は私にはありません。ただ、お金の流れとして考えると、防衛費の中身が大きな兵器から無人機や通信、監視の技術へ移っていくなら、恩恵を受ける会社も変わるということになります。私はそこだけを覚えておくことにしました。
もう一つ気にしていたのはホルムズ海峡です。ここが止まると原油と液化天然ガスの流れが詰まり、日本の電気代やガソリン代に跳ね返ります。株の話の前に、生活費の話として見ていました。
中東のお金が日本株を買っている、という話
サウジアラビアの政府系ファンド(PIF)が日本のゲーム会社の大株主になっていることは、以前から公表されている話です。任天堂やカプコン、コーエーテクモといった会社の名前が挙がります。中東の国が石油だけに頼らない国づくりを進めるなかで、娯楽やコンテンツ、AI、脱炭素の技術を持つ会社に出資している、という大きな流れ自体は確かなことだと思います。
ただ、元の原稿には「2026年時点の保有比率ランキング」として会社ごとに何%という細かい数字や、「直近1か月で数千億円が流入した」という金額が並んでいました。これらは出どころを確かめられなかったので、この記事では全部外しました。国や巨大なファンドの売買を、個人がリアルタイムで正確に追うことはできません。「中東のお金が入ってきているらしい」という理由で株を買うのは、私にはできない買い方です。
買うかどうかを決めるのは、その会社が自分で稼げているかどうか。株主が誰であるかは、決算を読んだあとの材料だと考えています。
朝鮮特需と比べる、という見方
「2026年は朝鮮特需の再来だ」という言い方も見かけました。1950年から1953年の朝鮮戦争のとき、日本経済に何が起きたかを私の手元で確かめた範囲で書きます。
- 米軍からの発注(武器の修理、トラック、繊維、セメントなど)で、年間8億ドル規模の外貨が流れ込みました。当時の輸出総額の4割ほどに当たる金額です。
- 実質成長率は1950年に10%台、1951年も10%台と、どん底からのV字回復になりました。
- 日経平均は1950年6月の85円程度から、1953年2月には450円を超えました。3年足らずで約5倍です。
- 為替は1ドル360円の固定相場。円が安く固定されていたので、ドルで支払われる発注はそのまま企業の利益になりました。
- 卸売物価は1年で5割ほど上がりました。
数字だけ見ると景気のいい話ですが、最後の一行を自分の生活に当てはめると意味が変わります。1年で物価が5割上がるというのは、175円のガソリンが260円になり、1万円の電気代が1万5千円になるということです。当時それで暮らしが回ったのは、物価より賃金と企業の利益の伸びが大きかったからでした。
そして、いまと当時には決定的な違いがあります。当時の日本は人口が増えていて、固定相場に守られ、産業が復興の途中でした。いまは人口が減り、為替は自由に動きます。特需だけを取り出して「また同じことが起きる」とは、私には言えません。私が朝鮮特需から受け取ったのは、インフレが来たときに強いのは借金が軽くて値上げができる会社だ、という一点だけです。
インフレに強い会社を、私はどこで見分けているか
有事の話を追いかけるより、私にできるのは財務を見ることでした。見ているのは三つです。
- 借金が重くないか。金利が上がる局面で、借入の多い会社は利払いに利益を削られます。
- 値上げができるか。仕入れが上がったぶんを売値に乗せられない会社は、インフレで利益が薄くなります。
- 配当を続けられる余裕があるか。利益のほとんどを配当に回している会社は、一度つまずくと減配します。
この三つで見ると、残るのは地味な会社ばかりです。資源や供給網を持つ商社、金利が上がると利ざやが広がる銀行、物の値段が上がると保険料も上がる損害保険。名前の挙がっていた防衛関連や半導体関連の会社については、期待で動いている部分が大きく、私はまだ決算を読み切れていません。だから持っていません。
防衛に関わる会社へ投資することへの、私の迷い
ここは自分の話です。私は防衛に関わる会社の株を持つことについて、いまも迷いがあります。
私の父は、戦争で親を亡くした戦災孤児でした。苦労した話を聞いて育ったので、戦争でお金を増やすという考え方に素直にうなずけません。それでも投資をやめたところで、世界の紛争が止まるわけではありません。むしろ私が資産を失えば、母に良いケアを届けることもできなくなります。
いまの私の折り合いの付け方は、二つです。一つは、投資を自分の思想の表明として使わないこと。「世界がどうあるべきか」ではなく「世界がどう動いているか」を見るのが、私が真似しているウォーレン・バフェットのやり方だと理解しています。もう一つは、受け取った配当の使い道で自分の筋を通すこと。父と母が奪われた時間を、少しでも穏やかなものに替えるために使う。そう決めてから、気持ちが落ち着きました。
反戦の気持ちを持ったまま、現実を冷静に見る。この二つを同時に持っておくのは楽ではありませんが、私はそうしています。
結局、私がやっていること
大きな話をひととおり読んだあと、私がやっているのは次のことだけです。決算と有価証券報告書を自分で開く。借金と値上げ力と配当の余裕を見る。買うと決めたら、下がった日に1株ずつ足す。わからないものは買わない。
地政学のニュースは、読むと何かしなければいけない気持ちになります。でも、慌てて動いた日の判断は、あとから見るとだいたい雑でした。だから私は、ニュースの大きさと自分が動かす金額を、切り離しておくことにしています。
ここに書いたのは私の受け止め方と見ている場所の紹介で、特定の会社の売買をすすめるものではありません。数字は2026年3月時点のもので、相場の先行きについて何かを約束するものでもありません。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。
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