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先に結論を書きます。私は「預金に置いておけば安全」という考え方をやめましたが、「現金を持つのをやめた」のではありません。生活に必要な分と、数年分の予備は現金のまま置いて、その先の分だけを企業に投資するほうへ移しました。物の値段が上がる局面では、預金の金額は減らなくても買える量が減ります。そこだけを自分の問題として受け取り、残りは手を付けなかった、という記録です。
※本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。記事中の数字は2025年10月時点のものです。また、私自身の持ち方について触れている箇所は、私の保有状況の紹介であり、推奨ではありません。
「預金に置いておけば安全」を、私がやめた理由
私が子どものころから聞いてきたのは、お金は銀行に預けておくのがいちばん確かだ、という話でした。実際、物の値段がほとんど動かなかった時期には、預金の金額が減らないことがそのまま安全でした。私もそう思っていました。
考え直したのは、買い物の金額が自分の体感として変わってきたときです。同じ買い物をしているのに、月の合計が前より増えている。預金の残高は減っていないのに、できることが減っている。これは、残高では見えない減り方だと気づきました。
だから私は、預金が危ないと考えたのではなく、預金の残高だけを見ていると自分の状態が分からなくなる、と考えました。今は残高と一緒に、毎月出ていく生活費のほうも並べて見ています。
年2%の値上がりが10年続いたら、という仮の計算
自分が納得するために、一度だけ計算をしてみました。物の値段が毎年2%ずつ上がる状態が10年続いたとすると、値段は10年で約1.22倍になります。裏返すと、同じ100万円で買える量は約82%に減る、という計算になります。
ただ、この2%という前提は私が仮に置いた数字で、将来そうなると言っているわけではありません。上がる年もあれば、ほとんど動かない年も、下がる年もあります。私がこの計算から持ち帰ったのは、将来の予想ではなく「10年という長さが入ると、金額が同じでも中身が変わる」という感覚だけです。
もとの記事には、インフレは目に見えない税金だ、という言い方が書かれていました。たしかに伝わりやすい表現ですが、税金とは仕組みが違うものなので、私は言い換えました。税金は決まった率で引かれますが、物の値段の上がり方は、何を買っているかによって人ごとに違います。私は食費と光熱費が重いので、そこが上がった年は、平均の数字よりきつく感じます。
それでも私が現金を手元に残している理由
もとの記事には、現金をほとんど持っていないという方の話が出ていました。その部分は外しました。どなたのどの時点の配分なのかを私の側で確かめられず、他人の資産配分をそのまま並べると、同じようにすればいいという読み方になってしまうからです。
私自身は、現金を減らしていません。理由は、現金が増えるからではなく、現金がないと持っている株を売らなければならなくなるからです。私は買ったら売らないと決めているので、売らずに済む状態を作るほうにお金を回しています。急な医療費や、家の修理が出たときに、株を売らずに払えること。これが私にとっての安全です。
いくら残すかは、人によって全く違う話になります。私は毎月の生活費を書き出して、それを基準に自分で決めました。何か月分が正しいという一般的な答えは、私には出せません。
身近に使っているものから会社を見る、という入り口
もとの記事で、私が残したいと思ったのはここでした。自分や家族が実際に使っているサービスや商品の会社を、まず見てみるという入り口です。知らない分野の会社を名前だけで買うより、こちらのほうが私には続けられました。
ただ、好きだから買う、応援したいから買う、というところで止めないようにしています。私がやっているのは、気になった会社の名前を書き留めて、あとで決算短信と有価証券報告書を開くという手順です。売上がどこから来ているのか、利益が出ているのか、借入がどれくらいあるのか。使っていて気に入っているのに、数字を見てやめた会社もあります。
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似しているつもりなので、良い会社を割安なときに買って長く持つ、という形から外れないかどうかを、そこで一度確認します。身近さは会社を見つける入り口で、買う理由そのものではない、と自分の中で分けました。
なお、もとの記事には、ある方がどの会社を買ったかという具体例と、その方のご家族の生活の様子が書かれていました。他人の保有状況であり、ご家族が特定されうる記述でもあるので、どちらも外しています。
「わからないものは買わない」を、自分の言葉で決めておく
わからないものに手を出さない、という話はよく出てきます。私も同じようにしていますが、問題は「わかる」の線がどこかという点です。曖昧にしておくと、少し調べただけで分かった気になります。
そこで私は、自分の中の線を言葉にしました。その会社が何を売って、誰からお金をもらっているかを、自分の言葉で3行書けるか。書けなければ買わない。この1つだけです。3行書けないのに買ったときは、値段が下がったときに持っていられませんでした。
もとの記事には、こうすべきという形の項目が5つ並んでいました。それは私が決めることではないので、私自身の決めごとに書き換えています。
50代で始めた私が、順番として決めたこと
最初にやったのは、投資の話ではなく、毎月の生活費を1円単位ではなく千円単位で書き出すことでした。これがないと、どこまでが余っているお金なのか決められませんでした。
次に、手元に残す現金の額を先に決めました。残りが投資に回せる分です。先に投資の額を決めてしまうと、現金のほうが足りなくなりました。
そのあとで、一度に全部入れないようにしました。これは相場を読んでいるのではなく、一度に入れると値段が下がった日に自分が耐えられないと分かったからです。耐えられる速さで入れる、というだけの話です。
50代から始めたので、私には長い時間があるとは言いにくいところがあります。それでも、受け取った配当を記録していくと、年が変わるごとに合計が増えていくのが分かります。私はそこを見ています。これが正しい順番だという話ではなく、私がこの順番にしたという記録です。
この記事から削除した箇所と、その理由
・対談に出ていたお二人の資産配分や、実績として挙げられていた金額と件数。ご本人の数字で確かめられず、実在の方の資産や収入にあたる記述なので外しました。
・そのお二人が買ったとされる会社の実名と、ご家族の生活の様子。他人の保有状況であり、ご家族が特定されうる内容なので外しました。誰の判断だったかという点も、はっきりさせておきます。それはご本人の判断であって私のものではなく、同じやり方の再現性を保証するものでもありません。
・「インデックスの投資が一番優秀」という結論。どの期間のどの比較でそう言えるのかが示されておらず、特定の商品を推す形になるので外しました。
・「現金の価値は下がっていくでしょう」という先行きの断定。私には言い当てられないので、仮の計算という形に直しました。
・江戸時代の身分の話と、生き死にに触れた言い回し。記事の主題と関係がなく、言い方として適切でなかったので外しました。
・書籍の紹介2件と参考資料の一覧。通販サイトの画面の一部がそのまま貼り込まれていて表示も崩れており、私が中身を確かめたうえで紹介しているものでもないので外しました。
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手元に残す現金と、長く持つつもりの分を同じ場所に置いていると、私はつい崩してしまいます。置き場所を物理的に分けてから、生活費を株で払わずに済むようになりました。私が口座を2つ使っているのは、そのための仕切りです。
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