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こんにちは、バフェットかおるです。「資産効率が悪いと言われる高配当株に、なぜこだわるのか」というご質問をいただきました。
先に結論を書きます。私が高配当株にこだわるのは、配当金が現金で口座に振り込まれてくるからです。効率の数字では半導体の指数に負けます。それでも、元本を売らずに生活費をまかなえる仕組みのほうが、これから使う局面に入る私には合っていました。
そしてもうひとつ、最初にはっきり書いておきます。私は半導体やAIの会社を個別に買っていません。新NISAの積立投資枠でS&P500のインデックスを月2万円積み立てているので、その指数の中身として間接的に持っているだけです。自分で決算を読んで判断できない分野は買わない、と決めています。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。文中の会社名は私の保有状況や注目している会社の紹介です。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は2026年6月時点のもので変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
この記事の内容は、YouTubeの動画でもお話ししています。
- いただいたご質問:半導体ファンドは+124%なのに
- 「直近の好成績を未来に延長する」のがいちばん危ないと私が思う理由
- 私は半導体の会社を個別には買っていません
- 投資は目的で決まる:増やす局面と使う局面は別物
- 4%ルールは、70代80代の自分に使えるか
- インデックスと高配当は対立しない
- 株価が上がっても下がっても、現金が見える形で入ってくる
- 私が数字よりも配当金に救われている理由
- 経済を見なくていいのがインデックス。でも私にはそれがつまらない
- 私の配当が、世界で何をしているか
- 地味だけれど暮らしの土台を支えている会社たち
- 私の汗が世界を駆け巡って、御礼として戻ってくる
- まとめ:ご質問をくださった方へ
- あわせて読みたい関連記事
- 年に何回か、現金が入ってくる仕組みを置いておく【PR】
いただいたご質問:半導体ファンドは+124%なのに
バリュー株、高配当株に4%にこだわってらっしゃいますが、直近6か月だけで見ればS&P500は利回り+14.16%、eMAXIS日経平均は+33.29%、eMAXIS日経半導体株は+124.74%と圧倒的な差じゃないですか? もし1月に1億円全部投資していたら、日経平均インデックスなら1億2474万円、eMAXIS日経半導体株なら2億2474万円になっていたはずです。高配当株にこだわるメリットがあるなら、教えてほしいです。まだ投資を始めて4か月の素人なので、参考にしたいです
挙げていただいた数字は、事実として強烈です。私も否定しません。
「直近の好成績を未来に延長する」のがいちばん危ないと私が思う理由
その半導体指数が直近6か月で+124%ということは、逆に半年で半分になることもある、ということだと私は受け止めています。
半導体の会社は2018年・2022年にそれぞれ高値から30〜40%以上下落しています。+124%の裏には、同じだけの下落リスクがセットでついてきます。
ウォーレン・バフェットの言葉で言えば、こうです。
株式市場は、せっかちな人から忍耐強い人へお金を移動させる装置である
「今いちばん上がっているもの」を見て飛び乗りたくなる気持ちこそ、長く持つつもりの人がいちばん警戒すべき感情だと思っています。
私は半導体の会社を個別には買っていません
念のためもう一度書きます。私が半導体の話をするのは、比較の材料としてであって、自分が個別に買っているからではありません。
- 個別では買わない:値動きの大きさではなく、決算を自分で読んで来年の配当が続きそうか判断できるかどうかで決めています。私にはこの分野の判断ができません
- 指数の一部としては持っている:新NISAの積立投資枠でS&P500のインデックスを月2万円積み立てているので、その中に半導体の会社も入っています
- 過去に資産を増やしたのはインデックス:私が資産を1億円まで増やしたのはS&P500のインデックス投資でした。それも事実として書いておきます
つまり「半導体は買わない」と「インデックスは積み立てている」は、私の中では矛盾していません。自分で中身を判断する部分は高配当の会社で、判断しない部分は指数にまるごと任せている、という分け方です。
投資は目的で決まる:増やす局面と使う局面は別物
何のために投資しているのか。ここが決まらないと、どの方法が合うかも決まらないと思っています。
- 「資産を最大化したい30〜40代」なら、インデックス投資(S&P500など)が合理的です。ウォーレン・バフェット自身、妻への遺言で「資産の90%をS&P500インデックスに」と指示しています。増やす目的なら、これが正解だと私も思います
- 私が今やっているのは高配当株投資です。私自身が、老後資金に不安を持つ50代だからです
そして取り崩しの局面には、増やす局面とは別の難しさがありました。
4%ルールは、70代80代の自分に使えるか
働けない身体になって取り崩しを始めるとき、株価が絶好調ならたしかに取り崩しやすい。でも、いつ暴落するかわからない不安と向き合うことになります。大暴落のときに取り崩しを始めれば最悪ですし、最高値でも欲が出てなかなか取り崩せません。
インデックス投資の4%取り崩しルールは、70代80代になって今よりも判断する力が落ちた状態で、全資産を足し、インフレ率や税金も考えながら4%を計算し、現金と株式からそれぞれ取り崩す、という複雑な方法です。
しかも、資産が目減りしていくのを寿命とともに見ながら、「あとどれくらい生きるからもっと使っていいな」「もっと長生きしそうだから取り崩しは少なくしよう」と、自分の死を考えながら取り崩していくことになります。それなら、100歳まで長生きしても大丈夫な高配当株のほうが安心だと私は感じました。
高配当株投資の本質的なメリットは、ここだと考えています。
元本を売らずに、配当というキャッシュフローだけで生活できる。株価が上がろうが下がろうが、会社が配当を出し続ける限り、毎年お金が入ってきます。価格変動に怯えて売る必要がありません。
暴落が来ても減配しない会社を選び、増配する会社を取り入れる。それで私の老後の不安はだいぶ軽くなりました。
インデックスと高配当は対立しない
「資産形成期はインデックスで雪だるまを大きくし、取り崩し期に近づいたら高配当へ寄せていく」。私はこう整理しています。
ご質問をくださった方が20〜40代で、増やすことが目的なら、インデックス投資のほうが合理的です。私が高配当株にこだわるのは、私自身がこれから老後に入る世代だからです。これは矛盾ではなく、投資の目的とライフステージの違いだと思っています。
株価が上がっても下がっても、現金が見える形で入ってくる
含み益+124%はすごい数字です。でもあれは売って初めてお金になる利益で、画面の中の数字が大きくなっているだけ、という見方もできます。明日には半分になっているかもしれません。
私が高配当株にこだわる一番の理由は、単純です。
配当金は、現金で、私の口座に、本当に振り込まれてくるから。
株価が上がった日も、暴落した日も、私が落ち込んで一日中ベッドから出られなかった日も関係なく、年に何回か現金がチャリンと入ってきます。この「見える形で入ってくる」ということが、私にとっては半導体の含み益100%よりも、ずっと大きな意味を持っています。
私が数字よりも配当金に救われている理由
私は、自分に自信がないまま、ずっと生きてきました。
大学受験は失敗しました。第一志望にも第二志望にも届かなかった。あのときの「ダメだった」という感覚は、何十年経っても蘇ります。
JALに入って客室乗務員として約30年働きましたが、同期がどんどん昇格して後輩が上司になっていくなかで、私は昇格しませんでした。自分には何かが決定的に足りないんだと、ずっと思っていました。
家庭では母との関係もうまくいかず、結婚してからも、良い妻でも良い母でもなかった。今でも料理が本当に苦手で、家族にちゃんとした手料理を作ってあげられない自分を何度も責めました。体も丈夫ではなくて、パートに出ても2時間が限界。資格も特技もありません。
だから、毎年口座に振り込まれてくる配当金や、ブログのアドセンスの毎月1万5,000円が、私にとっては意味を持ちます。今は月7万円まで減っていますが、一時期25万円までいったとき、やればできると自分を肯定できました。
これは、インデックス投資の含み益では、私の場合どうしても得られない感覚でした。インデックス投資は株価を見ないほうがいいと言われます。実際、私が資産を1億円まで増やしたインデックス投資のときは、くも膜下出血の後遺症と大腸がんの闘病で、株価を気にする余裕がありませんでした。
経済を見なくていいのがインデックス。でも私にはそれがつまらない
インデックス投資が優れた方法であることは、私もよく分かっています。むしろ多くの人にはそれが正解だと思うので、私は人にはまず新NISAでのインデックス積立を紹介しています。実際、積立投資枠ではS&P500のインデックスを月2万円積み立てています。
でも、インデックス投資の最大のメリットは「経済ニュースを見なくていい」「政治も金利も気にしなくていい」「ただ積み立てて放っておけばいい」ことですよね。私にとっては、これがつまらないのです。
私には趣味がありません。でも、たったひとつだけ何時間でも没頭できることがあります。それが日経新聞を隅から隅まで読むことと、有価証券報告書や四季報を分析することです。
「次はどの会社を応援しようか」「この会社のPBRは割安か」「自己資本比率は健全か」「この配当は来年も続きそうか」。そうやって一社一社を調べている時間だけは、病気のことも、料理が下手なことも、昇格できなかったことも全部忘れられて、身体や頭の痛みからも一瞬解放されます。
政治が、金利が、為替が、地球の裏側の出来事が、私の持っている会社の株価を動かす。その「世界とつながっている感覚」がたまらなく面白い。体力がなくて外の世界と切り離されがちな私を、世界につなぎとめてくれています。
私の配当が、世界で何をしているか
持っている会社が世界で何をしているかを調べると、こんなことが分かってきます。
- 三菱商事はフランスの電力会社EDFと組んで、アフリカの電気の通っていない地域で、一般家庭に太陽光パネルと蓄電池を貸し出す事業をしています。電気のなかった家に灯りがともり、子どもが夜に勉強できるようになる
- 三菱商事は1997年にフィリピンのマニラで水道事業会社を立ち上げ、上下水道の整備から運転管理、海水を真水に変える淡水化まで手がけてきました
- オーストラリアでも水事業会社を運営し、現地の人々の暮らしの水を支えています
- 三井物産はインドで鶏肉事業(Sneha社)に投資し、現地の人々のタンパク源と食を支えています
- 三井物産は台湾の洋上風力発電にも取り組み、クリーンな電気づくりを進めています
- 三井物産は欧州のタンクターミナル事業を完全子会社化し、世界のエネルギー物流を支える基盤になっています
- 丸紅は米国の穀物事業を通じて、世界中に食料を運ぶ役割を担ってきました
- 丸紅や住友商事は、東南アジアでヘルスケアや食料の事業に出資しています
- 住友商事は、国内外の不動産やデジタルインフラの開発を進めています
- 伊藤忠商事は中国やアジアに深く根を張り、東南アジアの消費市場で人々の生活に必要なモノやサービスを届けています
伊藤忠商事の現場で起きていたこと
①アフリカ・マラウイのゴマ農家を丸ごと支える
日本のゴマは99%以上が輸入頼みです。伊藤忠はゴマ輸入のリーディングカンパニーとして、マラウイのチクワワ地方で、片道2〜3kmを約2時間かけて水を汲んでいた村に井戸を9基建設し、その負担を数分に減らして子どもが学校の授業に集中できるようにしました。「安く買い叩く」のではなく「産地の暮らしごと底上げする」という発想です。
②インドネシアの発電所が15万人の生活を変えた
伊藤忠が出資するインドネシアの出力2,000MWの発電事業会社は、2012年から教育・医療・インフラなどのCSR事業を続け、のべ15万人以上の地域住民に恩恵をもたらし、現地政府から「CSRと持続可能な村落開発賞」の金賞・銀賞を複数受賞しました。
③フィリピンのストリートチルドレンへの20年近い支援
伊藤忠記念財団は認定NPO法人国境なき子どもたちを通じて、2007年度からフィリピン・マニラ郊外の青少年自立支援施設「若者の家」を支援し続けています。一度きりの寄付ではなく、十数年にわたって子どもの自立を見守っているところに、この会社らしさを感じます。
地味だけれど暮らしの土台を支えている会社たち
ショーボンド(1414)──日本中の橋を守る「インフラのホームドクター」
日本の上場企業で唯一、社会基盤構造のメンテナンスを専門にしている会社です。高度成長期に造られた橋梁や高速道路の半数近くがすでに建設から50年以上経過し、2040年にはその割合が70%を超えると予測されています。ショーボンドはこれらを架け替えずにリフレッシュさせる技術で暮らしを足元から支えています。「インド/橋梁補修技術の制度化・市場展開実証事業」が経済産業省のグローバルサウス向け補助金に採択されました。
J-REIT──少額から「大家さん」になる道を開く
J-REITは多くの投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産を購入し、賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。本来なら何千万・何億も必要な不動産投資を、普通の人が少額から持てるようにした仕組みそのものが社会的な役割だと思います。私が気にしているのは、医療施設や高齢者向け施設を中心に運用するヘルスケアREITです。少子高齢社会の日本で社会的ニーズが高く、賃料・稼働率も比較的安定しています。私たち50代60代が将来お世話になる施設を、投資という形で支えていることになります。
ジャックス(8584)──人生の大きな買い物に寄り添う
消費者信用事業を通じて生活のさまざまな場面を支えるコンシューマーファイナンスの会社です。一括では手が届かない車や子どもの学費を「払える形」にするのが役目。創業の精神は「信為萬事本(信を万事の本と為す)」で、金融の根っこに信用を置く姿勢は、私の考え方とも響き合います。
住友精化(4008)──高齢化社会の尊厳を支える
主力製品の高吸水性樹脂(SAP)「アクアキープ」は自重の1000倍もの水を吸う樹脂で、紙おむつや各種衛生用品に使われ、日本・シンガポール・フランス・韓国で生産されています。ベビー向けは出生率減少で伸び悩む一方、高齢化で大人向け市場が拡大を続けています。使用済みの紙おむつから回収したSAPを再生しても従来の吸水性能を維持できる、世界初のリサイクル技術も開発しました。
東ソー(4041)──名前は地味でも生活の土台そのもの
塩ビ樹脂は農業用フィルム・水道パイプライン・食品保護フィルムなどに使われ、ウレタンは断熱材・合成皮革として生活と産業に欠かせない素材になっています。医療の現場にも深く入り込んでいて、製品には医療用ゴム手袋、歯科材料、臨床検査機器、遺伝子検査装置まで含まれます。企業理念は「化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する」。
私の汗が世界を駆け巡って、御礼として戻ってくる
私は外で立派に働けませんでした。体を壊して正社員として働けない身体になり、友達に会いたくても移動と体力の問題で会えない、パートの2時間が限界の人間になってしまいました。それでも。
若い頃、JALの機内で汗水たらして働いてためたお金。良い妻にも良い母にもなれなかった私が、それでも歯を食いしばって続けてきた投資。そのお金が、いま、私の代わりに世界中を駆け巡ってくれている。
アフリカの暗い家に灯りをともし、フィリピンの蛇口にきれいな水を流し、インドの食卓に食べ物を運び、貧しい国の人々の暮らしを少しだけ支えている。そして、その「ありがとう」が配当金という現金になって、私の口座に戻ってくる。
含み益+124%の数字は、それを私に教えてはくれません。でも配当金は、私が世界とつながって誰かの役に立っている証として、毎年手元に届きます。
まとめ:ご質問をくださった方へ
もし今お元気で、経済を見るのも面倒で、ただ効率よく資産を増やしたいのなら、インデックス投資のほうが正解だと思います。私はそれを否定する気はまったくありません。実際、私自身も積立投資枠ではインデックスを買っています。
- 直近6か月で+124%ということは、半年で半分になり得るということでもある。半導体の会社は2018年・2022年に高値から30〜40%以上下落した
- 増やす局面はインデックス、使う局面は配当。私はライフステージで使い分けている
- 4%ルールは、判断する力が落ちた70代80代の自分には難しいと感じた
- 私は半導体の会社を個別には買わず、指数の一部として持っているだけ
効率では半導体に負けるかもしれません。それでも私は、世界を応援して、その御礼を現金で受け取りながら投資を続けていきます。それが、私が高配当株にこだわる、たったひとつの理由です。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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