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こんにちは、バフェットかおるです。
先に結論を書きます。毎年の誕生月に届く「ねんきん定期便」に印刷された金額は、私たちが受け取れる年金の全額ではありません。加給年金、振替加算、厚生年金基金、持ち主不明の記録。この4つは、自分で気づいて申請しない限り1円も振り込まれないお金です。
日本の年金は申請主義で、国のほうから「あなたは対象ですよ」と教えてくれることは、まずありません。私自身、児童手当をもらいそこねたことがあります。赤ちゃんが生まれたら戸籍と連動して自動的に振り込まれるものだと思い込んでいました。申請しないと1円ももらえないと後から知って、驚きました。年金も同じ仕組みです。
この記事では、まずねんきん定期便で見るべき4か所を整理し、そのうえで定期便に載らない4つの年金と、それぞれの確認先をまとめました。制度の内容や金額は年度ごとに改定されるので、最新の数字は日本年金機構でご確認ください。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は2026年時点のもので変わります。年金の手続きや受給の判断は、日本年金機構・年金事務所の最新の案内をご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
ねんきん定期便は50歳未満と50歳以上で中身が違う
ねんきん定期便は、毎年の誕生月に日本年金機構から届く、自分の年金記録の書類です。通常は青いハガキですが、節目の35歳・45歳・59歳の方には、より詳しい封書で届きます。
ここで大事なのが、「50歳未満」と「50歳以上」で中身がまったく違うという点です。50歳未満の方は、これまでの加入実績だけで計算した現時点での金額。50歳以上の方は、今の給料のまま60歳まで払い続けたと仮定した将来の見込み額です。同じ書類なのに、意味が違います。
定期便で見るのは4か所だけ
字が細かくて、どこを見ればいいのか分からない書類です。ただ、見るべきところは4か所だけでした。
① 左上のグラフ|繰下げ受給で42%・最大84%増える
いちばん左の低い棒が「65歳から受け取れる年金の見込み額」です。これが基本の金額になります。
その右にある2本の棒には「42%増」「最大84%増」と書かれています。これは受け取り始める時期を65歳より後ろにずらした場合の金額で、「繰下げ受給」と言います。真ん中の棒は70歳まで待った場合で65歳と比べて42%増、いちばん右は75歳まで待った場合で最大84%増です。
② 右上の表|身に覚えのない「未納」がないか
「最近の月別状況です」と書かれた部分には、直近1年間の納付状況と金額が月ごとに載っています。見てほしいのは、毎月ちゃんと払っているはずなのに「未納」になっていないか、という点です。
身に覚えのない未納があれば、それは本人のミスではなく記録のもれや誤りかもしれません。放置すると将来の年金が減ります。おかしいと思ったら年金事務所へ問い合わせるのが早いです。
これは私の父の話です。父は18歳から23歳まで、5年間、航空自衛隊にいました。当時きちんと年金を払っていたのですが、その5年分の記録が、あとの記録と紐づかないまま宙に浮いてしまっていました。当時は自衛隊の共済年金とその後の厚生年金が別々に管理されていて、2つを紐づけるときに父の5年間だけが取り残されたのです。
結果、父は65歳から受け取り始めて79歳で亡くなる直前までの14年間、一度もその分を受け取れませんでした。私がこれを知ったのは、父が亡くなる直前です。遡って請求できたのは過去5年分までで、失った年金をすべては取り戻せませんでした。
③ 左下の欄|厚生年金保険料は表示の約2倍を納めている
「1. これまでの保険料納付額(累計額)」の欄には、これまで払ってきた保険料の合計が載っています。ここで多くの方が知らないポイントがあります。この「厚生年金保険料」の金額は、自分の負担分だけしか書かれていません。
厚生年金は本人と会社が折半で払っています。つまり、ここに書かれた金額と同じだけ、会社も納めているということです。実際には表示のおよそ2倍を納めてきた計算になります。会社員・公務員として働いてきた方は、それだけ手厚く積み立ててきたことになります。
④ 裏面の加入期間|120か月なければ受給資格がない
裏面の「2. これまでの年金加入期間」には、これまで何か月年金に加入してきたかが、国民年金と厚生年金の両方について書かれています。
いちばん大事なのが加入期間の合計です。ここが120か月、つまり10年以上ないと、そもそも65歳から年金を受け取る資格が得られません。転職を繰り返した方、結婚や子育てで一時的に払っていなかった時期がある方、未納分をあとから払ったつもりの方は、期間がちゃんとカウントされているか確認しておきたいところです。自分の記憶より短ければ、それは次に書く「載らない年金」に直結します。
なぜ「載らない年金」があるのか|日本の年金は申請主義
これだけ細かく印刷されているのに、なぜ載らない年金があるのか。理由は、日本の年金制度が申請主義だからです。国はデータを持っていても、本人が「これをもらいます」と手を挙げない限り払ってくれません。
しかもこれから紹介する4つは、家族構成の変化や昔の勤め先の履歴など、国が自動で判別しきれない情報が絡みます。載せたくても載せられない、という性質のものです。待っていても向こうから来ないお金だと、私は受け止めています。
隠れ年金① 加給年金|年金版の家族手当
1つ目は「加給年金」です。厚生年金に20年以上加入している人が65歳になった時点で、生計を維持している65歳未満の配偶者や子どもがいる場合に、厚生年金に上乗せされる年金です。いわば年金版の家族手当で、金額は配偶者加算に特別加算が上乗せされます。国民年金だけのフリーランスや個人事業主の方には、この制度はありません。
配偶者加給の金額は、1943年4月2日以降生まれの方の場合で年額およそ41万5,900円です(金額は年度で改定されるので、最新の数字は日本年金機構でご確認ください)。
たとえば5歳年下の配偶者がいれば、配偶者が65歳になるまでの5年間で合計およそ207万円。10歳年下なら10年間で合計およそ415万円の上乗せになります。
注意点は2つです。配偶者が65歳になると加給年金は止まります。そして、もらい損ねていた場合に遡って請求できるのは過去5年分までです。歳の差のあるご夫婦は、ここを確認しておく価値があると思います。
隠れ年金② 振替加算|配偶者の年金に一生涯の上乗せ
2つ目は「振替加算」です。加給年金は配偶者が65歳になったら終わりですが、そこで消えるのではなく、形を変えて引き継がれます。
夫の加給年金が終わると、今度は妻自身の年金に「振替加算」として一生涯プラスされます。夫側の家族手当が妻側の口座へバトンタッチされるイメージです。
主な対象は、生年月日が1926年4月2日から1966年4月1日までで、ご自身の厚生年金などの期間が20年未満の配偶者です。金額は生年月日で変わり、若い世代ほど下がっていきます。
金額が小さくても一生涯もらえるお金です。配当と同じで、細く長く続くものは侮れないと私は思っています。対象年齢のご夫婦は、妻側の年金に記載があるか確認しておきたいところです。
隠れ年金③ 厚生年金基金|3階部分のもらい忘れ
3つ目は、年金の「3階部分」に隠れている「厚生年金基金」です。
昔、多くの企業が導入していた企業年金の一種で、国の厚生年金の一部を企業が預かって運用し、独自の上乗せ給付をしていた、当時とても人気の制度でした。
しかし運用環境の悪化などで2014年に法改正され、今は新規に作れず、過去の基金も解散や他制度への移行が進みました。過去の制度になってしまったからこそ、加入していた事実を知らないまま、もらい忘れている方が相当数いると言われています。
「数か月しか勤めていない会社だから関係ない」「結婚で苗字が変わった」「何度も引っ越して案内が届かない」。こうした理由で放置されているケースが多いそうです。
金額は当時の給与や加入期間で人それぞれですが、中には毎年十数万円以上を受け取り損ねている方もいると言われています。これが一生涯続くとなれば、トータルの差は小さくありません。
確認方法は2つあります。1つは「企業年金連合会」のホームページで、自分の記録が預けられていないか検索する方法。もう1つは、ねんきんネットや年金事務所で「被保険者記録照会回答票」を取り寄せ、「厚生年金基金加入期間」の記載がないか確認する方法です。過去に会社員だった時期がある方は、一度調べる価値があると思います。
隠れ年金④ 持ち主不明年金|消えた年金問題は終わっていない
4つ目は「持ち主不明年金」です。2007年に発覚した「消えた年金問題」は、今なお誰のものか分からず宙に浮いたままの記録が数多く残っていると言われています。私の父の自衛隊時代の記録は、まさにこれでした。
原因は、1997年に基礎年金番号へ統合された際、手書き時代の氏名の読み間違い、漢字のミス、結婚による改姓、転職時の不備などで、同じ人の記録だと紐づけられなかったことです。特に1996年12月以前に会社員などの経験がある、現在40代以上の方は確認しておきたいところです。
実際に、途切れていた若い頃の記録が統合されて年金額が大きく増えた例や、旧姓時代の記録が見つかって支給額が数倍になった例も報告されています。国の管理ミスとはいえ、自分で動かないと返ってきません。
確認方法は2つです。1つは、ねんきんネットにログインし、「その他の便利機能」にある「持ち主不明記録検索」を使う方法。間違いやすい漢字のパターンや、女性の方は旧姓でも検索してみるといいそうです。もう1つは、ねんきんネットや定期便の加入月数を見て、自分の記憶より明らかに短い場合に年金事務所へ相談することです。
4つの隠れ年金と確認先の一覧
| 制度 | 主な対象 | 金額の目安 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 加給年金 | 厚生年金20年以上+65歳未満の配偶者・子がいる人 | 配偶者分は年額およそ41万5,900円(1943年4月2日以降生まれ) | 年金事務所・ねんきんネット |
| 振替加算 | 1926年4月2日〜1966年4月1日生まれで自身の厚生年金期間が20年未満の配偶者 | 生年月日で変動。一生涯続く | 年金事務所・妻側の年金の記載 |
| 厚生年金基金 | 過去に厚生年金基金のある会社で働いた人 | 人それぞれ。年十数万円以上の例も | 企業年金連合会・被保険者記録照会回答票 |
| 持ち主不明年金 | 1996年12月以前に会社員経験がある人、改姓・転職が多い人 | 記録次第 | ねんきんネットの持ち主不明記録検索 |
遡って請求できるのは原則5年分までです。気づくのが早いほど、取り戻せる金額は大きくなります。
年金という土台を固めたうえで、配当という2本目の柱
まず年金という足元を固めて、取りこぼしをなくす。そのうえで、余ったお金を企業に投資して資産にも働いてもらう。この二段構えができると、長生きすればするほどお金が減っていく不安から、少しずつ解放されていくと私は考えています。
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。良い企業を割安なときに買って、決算を自分で見て、わからないものは買わない。そして買ったら売らないと決めました。配当金を信じて持ち続ける、というやり方です。
まとめ
- ねんきん定期便は50歳未満と50歳以上で意味が違う。見るのは左上のグラフ・右上の月別状況・左下の納付額・裏面の加入期間の4か所
- 加入期間の合計が120か月なければ、そもそも受給資格がない
- 定期便に載らない年金は、加給年金・振替加算・厚生年金基金・持ち主不明年金の4つ
- 日本の年金は申請主義。遡れるのは原則5年分まで
- 年金の取りこぼしをなくしてから、配当という2本目の柱を考える
お手元の定期便かねんきんネットを開いて、該当するものがないか確かめてみるところからだと思います。
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年金の取りこぼしを確認し終えたら、次は自分の手で増やせる部分です。私は配当金という2本目の柱をここで作りました。年金と違って自分の判断で始められるかわりに、置き場所は自分で選ぶ必要があります。私が使っているのは次の2つで、どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありませんでした。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。
この記事の話は、動画でもお話ししています。


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