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NTT(日本電信電話・9432)の2026年3月期は、営業収益14兆4,091億円、営業利益1兆7,062億円、1株当たり年間配当は5.30円でした。2027年3月期の配当予想は5.40円です。私はこの会社を1株ずつ買い増していますが、これは私の保有状況の紹介であり、推奨ではありません。この記事では、NTT法が政府に義務づけていることと、決算で確認できた数字を分けて書きます。
筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事のNTTに関する記述は私の保有状況の紹介であり、推奨ではありません。制度については成立したものと検討段階のものを見出しで分けています。具体的な判断はご自身で資料を確かめてお決めください。本記事は2026年10月時点のものです。
NTT法が政府に義務づけていること(成立済み)
NTT法(日本電信電話株式会社等に関する法律)は、政府が常時、NTTの発行済株式総数の3分の1以上を保有していなければならないと定めています。民間の会社でありながら、株主の3分の1以上が国である、という形です。
この点は2026年10月の時点でも維持されています。2024年に成立した一部改正法では、研究成果の開示義務の撤廃や、外国人役員についての規制の緩和が行われましたが、政府の株式保有義務と外資規制はそのまま残りました。NTT法そのものの廃止は見送られています。
防衛費の財源としてNTT株の売却が議論されたこと(検討段階)
ここは決まったことではなく、議論された話です。防衛関係の予算を増やす財源として、政府が持っているNTT株を売る案が取り上げられたことがありました。元の記事は、この案をもう決まったことのように書いていたので、書き直しました。
2026年10月の時点で、政府の保有義務を撤廃する法改正が成立したことは確認できませんでした。防衛関係の予算そのものは、令和8年度で9兆353億円(前年度比3.8%増)まで積み上がっていますが、その財源にNTT株の売却が使われたかどうかまでは、私には確かめられませんでした。確かめられないことは書かないでおきます。
NTTの2026年3月期の決算で確認できた数字
会社が出した決算の数字を並べます。
- 営業収益:14兆4,091億円(前期比5.1%増)
- 営業利益:1兆7,062億円(3.4%増)
- 当期利益:1兆370億円(3.7%増)
- 1株当たり年間配当:5.30円
- 株主資本比率:20.8%(2025年度末)
2027年3月期(2026年度)の会社予想は、営業収益15兆600億円(4.5%増)、営業利益1兆7,100億円(0.2%増)、当期利益9,800億円(5.5%減)、1株当たり年間配当5.40円です。増収を見込みながら、利益は横ばいから減少という予想になっています。
配当は増える予想、利益は減る予想という組み合わせ
私がここで手を止めたのは、配当の予想が5.30円から5.40円に増えているのに、当期利益の予想は減っている、という組み合わせです。配当を増やす予想を出すのは、株主にとってはありがたい話です。ただ、利益が減る年に配当を増やすということは、利益のうち配当に回す割合が上がるということでもあります。
これが何年も続けられるかどうかは、私には分かりません。だから「増配の予想が出たから買い増す」という順番にはしないことにしました。私が見るのは、本業のもうけが何年ぶん続いているかのほうです。NTTは営業利益が1兆7,000億円台で続いていて、そこは私にとって落ち着いて見られる部分でした。
株主資本比率20.8%を、私はどう見ているか
20.8%という数字だけを見ると、製造業の会社に比べて低く見えます。ただ、通信の会社は設備に大きなお金をかけて、長い期間で回収していく業種です。借入に頼る比率が高めになるのは、業種の形でもあります。
この記事とあわせて読んでいただける防衛関連3社の記事では、三菱重工が37.3%、川崎重工が26.4%、IHIが26.9%でした。業種が違う会社の自己資本比率を同じ欄に並べて「NTTは弱い」と結論を出すのは、私はやめました。比べるなら同じ業種の会社と比べる、というだけの話です。
私がNTTを1株ずつ持っている理由(保有状況の紹介)
私がこの会社を持っている理由は三つです。どれも「当たりそうだから」ではありません。
一つめは、仕事の中身を自分の言葉で説明できるからです。通信の回線と設備を持っていて、使った人からお金を受け取る。私にはこれが分かります。わからないものは買わない、という線を自分に引いているので、ここは大事にしています。
二つめは、1株の値段が小さいことです。株式分割を重ねてきたので、単元未満株なら小さな金額から買えます。50代から始めた私には、回数を分けて買えることが続けるための条件でした。
三つめは、配当を長く続けている会社だからです。配当が増えるかどうかより、減らさずに続けているかどうかを私は見ています。
逆に、持っていて気になっている点も書いておきます。株主の3分の1以上が国である、という形は、制度が変わったときに株数の需給が大きく動く可能性があるということです。制度の見直しが議論に上がるたびに値段が動くのは、この会社を持つ以上は受け入れるしかないと考えています。
この記事から取り下げたもの
元の記事は、政府の方針を6項目に並べて断定する形で書いていました。公表資料で裏が取れなかったため、次のものを削除しました。
- 「防衛費をGDP比2%へ、現在の約1%から」という割合の対比。防衛省と財務省の資料は実額で書かれていて、この対比はそのままの形では確認できませんでした。
- 「アジア版NATO」「国家安全保障基本法の制定」「指揮系統の見直し」「核の共有の検討」を、決まった方針として並べていた部分。
- 政府がNTT株を売却することが決まった、という書き方。
- 訓示式での発言を引用の形で書いていた部分。発言の記録を確認できませんでした。
元の記事は2025年2月のもので、当時の内閣総理大臣は石破茂氏でした。2026年10月時点の内閣総理大臣は高市早苗氏です。この記事は特定の内閣の方針を論じるものではなく、公表された制度と決算の数字を読むためのものに書き直しました。
繰り返しになりますが、NTTについての記述は私の保有状況の紹介であり、推奨ではありません。買うか買わないかは、ご自身で決算資料と制度の資料を確かめてお決めください。
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