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バフェットかおるです。
結論から書きます。アメリカの最高裁は2026年2月20日、「国際緊急経済権限法(IEEPA)は大統領に関税を課す権限を与えていない」として、トランプ関税を6対3で違法と判断しました。報道の見出しで見かける「違憲」ではなく「違法」です。ただ、これで関税がなくなったわけではありませんでした。政権はすぐに通商法122条を使って全世界に一律10%の関税を出し、その122条が2026年7月24日に期限切れになると、今度は通商法301条を使った新しい関税へ切り替わっています。私の口座では、この一連のニュースで売りも買いもしていません。何が決まって、何がまだ決まっていないのかを、順に分けて書きます。
私は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。この記事は私が調べたことと自分の記録を書いたもので、特定の会社や商品の売買をすすめるものではありません。数字と制度の状況は2026年10月時点で確かめられたものです。最終的な判断はご自身でお願いします。
成立済み:最高裁は「違法」と判断した(2026年2月20日)
判決の中身は、関税そのものの善悪ではなく「大統領がその法律を使えるのか」という話でした。IEEPAは非常事態に経済的な措置をとるための法律で、最高裁は6対3で「この法律は大統領に関税を課す権限を与えていない」と判断しています。
私が最初に読んだ記事には「連邦地方裁判所が違憲と判断した」と書かれていて、別の記事には「最高裁が違憲」とありました。あとで一次情報に近い報道を確かめたところ、判断したのは最高裁で、言葉は「違法」でした。この記事ではその2点を直しています。
成立済み:通商法122条の一律10%と、7月24日からの切り替え
判決の直後、政権は通商法122条を持ち出しました。国際収支の赤字を理由に、輸入品へ上限15%までの追加関税を、議会の承認がなければ最長150日間かけられるという条文です。実際に出てきたのは全世界一律10%でした。
この122条の関税は、150日の期限どおり2026年7月24日に失効しています。そしてその直後に、通商法301条を根拠にした新しい関税の枠組みが出てきました。解説記事では、対象はおよそ60か国で、国ごとに10%と12.5%の二段構えになっているとされています。鉄鋼・アルミ・銅・木材・自動車のように232条で別に関税がかかっている品目は、こちらは従来どおり続いています。
つまり「最高裁で負けたから関税が消える」ではなく、「根拠にする法律を替えながら関税は残っている」というのが、2026年10月時点の形です。
検討段階:まだ決まっていないこと
ここから先は、私が確かめた時点でまだ動いている話です。
- 122条の一律10%関税については、2026年5月7日に米国際貿易裁判所が「国際収支の赤字を特定しておらず発動の要件を満たしていない」として違法と判断しました。ただしこれは訴えを起こした2社と一部の州に限った判断で、ほかの輸入者への関税は続いたと報じられています。政権が上訴するかどうかが焦点とされていました。
- 301条に切り替わった新しい関税が、どこまで続くのか。これも私には見通せません。
- すでに払った関税がどこまで戻るのか。範囲も時期も、まだ全部が確定していません。
関税は税金の話でもあります。輸入をしている方や、仕入れに関税が乗る商売をされている方の具体的な判断は、税理士や税関、税務署に相談していただくのが確実です。私は自分の口座の話しか書けません。
払った関税はどこまで戻るのか
米税関・国境警備局(CBP)は2026年4月20日に、IEEPAに基づいて集めた関税の返還手続きのための新しいシステムを動かし始めたと発表しています。報道では返還の対象になりうる総額は約1,660億ドル(約26兆円)とされ、任天堂や豊田通商、住友化学といった日本企業も返還を求めて訴訟を起こしています。
「日本企業の分で◯兆円が戻る」という数字もネット上で見かけましたが、私はその金額の出どころを確かめられませんでした。ですので、この記事では根拠として使いません。確かめられたのは、全体で約1,660億ドル規模という報道と、手続きが2026年4月20日に始まったという事実までです。
日本の「本丸」自動車関税は、この判決では動いていない
日本にとって金額が一番大きいのは自動車です。この自動車の関税は232条という別の枠組みで、日米の合意にもとづく15%という水準です。今回の最高裁の判断はIEEPAについてのものなので、自動車関税はここでは動いていません。
私はここが一番大事だと思っています。ニュースの見出しが「関税が違法になった」で埋まっても、日本の基幹産業にかかっている部分は別の法律で残っている。だから見出しだけで会社の値段を判断しないようにしています。
判決が出た週、相場はどう動いたか
「関税が違法になったのだから株は上がるだろう」と思いたくなる場面でした。実際には下げで反応しています。私が記録していたのは、この3点です。
- 判決の数時間後に122条の一律10%が出てきて、「結局コストは残る」と受け止められた
- 同じ時期に米国のGDPが予想より弱く、景気の減速が意識された
- FOMCの議事要旨に「利上げ」という言葉が出てきて、金利が下がる前提が崩れた
日本市場は休場で、先物での反応でした。ダウ先物が200ドル超の下落、日経平均先物が130円安、為替は1ドル154円50銭あたり。数字は当時のもので、今は変わっています。
この順番を見て私が思ったのは、「良いニュースが出ても、それが値段に効くとは限らない」ということでした。制度の勝ち負けと、会社が稼ぐ力は別の話です。
私がこの週にやったこと、やらなかったこと
やらなかったことのほうが多いです。関税のニュースで持っている会社を売ることはしませんでしたし、「違法判決で輸出企業が戻る」と考えて買い増すこともしませんでした。
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。良い企業を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で見る、わからないものは買わない。関税がどの法律に乗り換えるかは私には読めないので、これは「わからないもの」の側に置いています。やったのは、持っている会社のうち輸出比率が高いところの決算資料を開いて、関税のコストをどう説明しているかを読み直すことだけでした。
50代の私にとって、動かさないという選択は消極的なものではありません。制度のニュースで出入りを繰り返すと、手数料と税金と判断の疲れが積み上がるだけだと、過去に何度も経験しました。
日本側の動き:対米投資とレアアース
関税の話ばかりが目立ちますが、日本側も材料を出しています。報道されていたのは、米国での大型ガス火力発電所の建設に日本企業が加わること、シェールオイル輸出のインフラ整備に鉄鋼・商社が関わること、熱に強い半導体の技術を提供すること、そして南鳥島沖でのレアアースの試験採掘でした。
これらが関税の条件にどう効くのかは、まだ結果が出ていません。私は「期待で買う」材料ではなく、関係する会社の決算で売上として出てきたときに確かめるものだと考えています。
この記事で削った部分について。
以前のこの記事には、特定の指数を「最強」と呼ぶ表現、持ち続けることを読者にすすめる書き方、そして米国株が乗り越えてきた過去の危機を10個並べた長い一覧が入っていました。関税の話と直接つながらないうえ、私が登録を受けていない立場で書くには踏み込みすぎだと思ったので、削りました。数字の根拠が確かめられなかった部分も、同じ理由で外しています。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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