※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、いわゆるオルカンについて、私が公表資料で確かめた結論を先に書きます。この投資信託が連動をめざしているのはMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)で、信託報酬は年0.05775パーセント(税込)です。1本で先進国と新興国の株式に分散できる仕組みで、私は投資を始めた時期にこれと同じ考え方の商品を使いました。
一方で、以前この記事に書いていた「平均利回り9.52パーセント」「5年で2000万円が4700万円になる」という数字は取り下げました。前者は出所が確かめられず、後者は円換算済みの投資信託の成績にさらに円安分を掛けていて、計算そのものが誤っていました。将来の利回りを決め打ちした試算は、この記事には置かないことにします。
※この記事は私が公表資料を読んで整理した記録で、投資や税務の助言ではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の会社や商品の売買を勧めるものではありません。数字は2026年10月時点のもので、信託報酬や指数の内容は見直しで変わります。購入の前には必ず最新の交付目論見書をご確認ください。
オルカンは何に投資している投資信託か
正式な名称はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)で、運用しているのは三菱UFJアセットマネジメントです。連動の目標はMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)で、先進国と新興国の大型株・中型株を対象にした指数です。
この指数には小型株やフロンティア市場は含まれません。「全世界」という言葉から受ける印象より対象は絞られていて、世界の株式市場の時価総額の全部を買っているわけではない、という理解の仕方を私はしています。
構成している国の数や会社の数は、指数の定期的な見直しで入れ替わります。私は月次レポートの数字をそのときどきで見るようにして、記事に固定の数は書かないことにしました。
信託報酬と、私がコストを見る順番
信託報酬は年0.05775パーセント(税込)です。内訳は委託会社、販売会社、受託会社がそれぞれ年0.01925パーセントずつという形になっています。
以前この記事には「年0.0968パーセント(税込)」と書いてありました。これは当時の数値で、その後の引き下げで今の水準になっています。eMAXIS Slimは業界最低水準の運用コストをめざし続けると掲げているシリーズなので、この数字は今後も動く前提で見るのが正しいと思います。
実際に負担する費用には、信託報酬のほかに売買委託手数料や保管費用などが含まれます。これらを含めた実質的なコストは運用報告書に載るので、私は年に一度そこを見るようにしています。
オルカンとS&P500連動型は同じものではない
以前この記事に「オルカンもS&P500のインデックスファンドも、グラフを見ると同じ推移で中身は変わらないので同じです」と書いていました。これは言い過ぎでした。
連動する指数が違うので、中身は別のものです。S&P500はアメリカの大型株だけを対象にした指数で、オルカンの指数は先進国と新興国の両方を含みます。オルカンの中でもアメリカの比率が大きいため、結果として値動きが似た期間が長く続くことはありますが、「同じ」ではありません。
アメリカの比率は指数の計算のしかた(各国の株式市場の時価総額に応じた比率)で決まります。アメリカの市場が大きい間は比率も大きく、それが変われば比率も変わります。だからオルカンは「アメリカに賭けない商品」ではなく「アメリカの比率を自分で決めない商品」だと私は受け取っています。
どちらを選ぶかは、アメリカ以外の国の成長分も受け取りたいかどうかの好みの差だと思います。私自身は、始めた時期にはS&P500に連動する商品を選び、そのあと考え方を変えました。どちらが正解という話ではありません。
知っておきたい弱点
株式だけなので下がるときは一緒に下がる
国と業種を広く分けていても、投資しているのは株式だけです。世界全体が同時に売られる局面では、分散の効きは小さくなります。「分散しているから下がらない」ではなく「一つの国や一つの会社の失敗で終わらない」というのが、分散でできることの範囲だと考えています。
為替の影響を受ける
投資先の大半は外国の株式なので、円高になれば円で見た価値は下がり、円安になれば上がります。基準価額は円換算されたあとの数字なので、為替の影響はすでに入っています。だから「円安だから基準価額をさらに割り増す」という計算は成り立ちません。以前の版でそこを間違えていました。
下がった期間をどう過ごすか
過去に大きな下落があったことは事実ですが、下落率の具体的な数字は出所を確かめられなかったので書きません。回復までの年数についても「必ず回復する」と書くことはできないと考えています。
私がしているのは、下がった局面で何をするかを先に決めておくことだけです。生活費を別に確保しておいて、投資に回したお金は使う予定のないお金にしておく。そうしておくと、下がった年に売らずに済みました。これは私の決め方で、同じにしなくていいと思います。
新NISAでの使い方
オルカンは、新NISAのつみたて投資枠でも成長投資枠でも買えます。非課税で投資できる枠は、つみたて投資枠が年120万円、成長投資枠が年240万円で、合わせて年360万円です。生涯の非課税保有限度額は1800万円で、このうち成長投資枠として使えるのは1200万円までです。
売却した分の枠は、翌年以降にまた使えるようになります。この点は旧NISAと違うところで、途中で資金が必要になる可能性がある人には効いてくる仕組みだと思います。
50代の私がこの枠をどう使うかを考えたときに迷ったのは、積立で時間をかけるか、まとまった額を入れるかという点でした。答えは人それぞれですが、私は「何年後にこのお金を使う予定があるか」を先に決めてから配分を考える順番にしました。使う予定が決まっていないお金だけを株式に回すという線引きです。
私がオルカンを勧める書き方をしない理由
この記事の以前の版には、特定の書籍と証券会社を勧める文章が本文に入っていました。広告であることの表記もないまま商品を名指しで勧める形だったので、削除しました。
私がウォーレン・バフェットのやり方から真似しているのは、良い会社を割安なときに買って長く持つこと、決算を自分で見ること、わからないものは買わないことの3つです。投資信託はその中身を自分で選べない代わりに、分散と手間を買っている商品だと理解しています。両方を持っている今の私からすると、どちらが優れているという比べ方自体があまり意味を持ちません。
だからこの記事でできるのは、商品の仕組みと費用と弱点を公表資料どおりに書くことまでです。買うかどうかは、読んだ人がご自身の資金の予定に合わせて決めることだと考えています。
買う前に私が確かめていること
交付目論見書で、投資対象、ベンチマーク、信託報酬、購入時手数料と信託財産留保額の有無を見ます。オルカンは購入時手数料がかからない商品として販売されていますが、これは販売会社ごとの扱いなので、口座を持っている会社の商品ページで確かめるのが確実です。
月次レポートで、組入上位の国と業種の比率を見ます。自分が思っていた配分と違っていたら、買い方を変えるか、別の商品を足すかを考えます。
年に一度、運用報告書で実質的な費用と、指数との乖離(トラッキングの状況)を見ます。インデックスファンドは指数にどれだけ近く動けたかが出来の良さなので、ここを見る習慣をつけました。
参考資料:
– 三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」交付目論見書・月次レポート・運用報告書
– 楽天証券 ファンド詳細ページ(信託報酬 年0.05775パーセント・税込、内訳および連動対象指数の記載)
– MSCI「MSCI ACWI Index」の指数概要
– 金融庁「NISAを知る」(つみたて投資枠・成長投資枠の年間投資枠および非課税保有限度額)
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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