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有名な個人投資家が大きな金額を動かしたというニュースが流れると、私も以前は「同じものを買ったほうがいいのだろうか」と気になっていました。でも、その人が何をいくら買ったのかは外からは確かめられませんし、仮に本当だとしても、資産の規模も収入の形も私とは違います。私は追いかけるのをやめて、S&P500と全世界株式(オルカン)という2つの指数について、自分で確かめられることだけを見て決めることにしました。この記事では、その2つの違いと、私がどこを開いて確かめているかを書きます。
※本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点で公開しているものです。制度・手数料・画面の名称は変更されることがあるため、必ず各社および公的機関の最新の案内をご確認ください。税金や制度の具体的な判断は、税理士や税務署にご相談ください。
有名な個人投資家の売買を追いかけるのをやめた
個人投資家の名前と金額がニュースになると、その人が買ったものが正解のように見えてしまいます。私もその気持ちになったことがあります。けれど、少し立ち止まって考えたときに、自分には確かめられないことが多すぎると気づきました。
まず、本当にいくら買ったのかを私は確認できません。報じられた数字が合っているかどうかも、その人の資産全体の中でそれが何割にあたるのかも、外からは分かりません。次に、その人がいつ売るのかも分かりません。買ったという話だけが流れて、売ったという話は流れないことがあります。最後に、その人と私では前提が違います。相場で収入を得ている人と、勤めの収入で暮らしてきた私では、下がったときに耐えられる幅も、待てる年数も違います。
だから私は、人の売買を追いかけるのをやめました。代わりにしたのは、自分で開いて読める資料だけを根拠にすることです。指数の説明書き、投資信託の交付目論見書、月次のレポート。この3つはどれも誰でも無料で見られますし、書いてある中身は推測ではありません。
これは、ウォーレン・バフェットのやり方を真似しようと思ったときに教わったことでもありました。わからないものは買わない、自分で決算を見る。誰かの売買を真似ることは、そのどちらにも当てはまらないと私は考えました。
S&P500とオルカンは、何が違うのか
どちらも「インデックス」とまとめて呼ばれますが、対象にしている範囲が違います。私が自分のノートに書き出したのは次の点でした。
| 見るところ | S&P500に連動する商品 | 全世界株式(オルカン)に連動する商品 |
|---|---|---|
| 対象の範囲 | 米国の代表的な大型の会社 | 先進国と新興国を含む世界の会社 |
| 国の広がり | 米国だけ | 複数の国にまたがる |
| 為替 | 主に米ドル | 複数の通貨が混ざる |
| 連動させる指数 | 米国の株価指数 | 世界の株式を対象にした指数 |
| 確かめる場所 | どちらも交付目論見書の「投資対象」と、月次レポートの構成比 | |
注意しておきたいのは、「全世界」と書いてあっても世界の国に均等に分かれているわけではないことです。時価総額の大きさに応じて比重が決まる作りの指数が多いので、結果として米国の比重がいちばん大きくなります。つまり、オルカンを選んだからといって米国から離れられるわけではありません。
その比重が今いくらなのかは、月によって変わります。だから私は、記事やSNSで見た数字を覚えるのをやめて、自分が持っている商品の月次レポートを開いて、その時点の国別構成比を見るようにしました。レポートは運用会社のサイトか、証券会社の商品ページから開けます。
交付目論見書と月次レポートの、どこを見ているか
同じ指数に連動する商品でも、中身は一つではありません。私が開いて確かめている順番を書いておきます。
- 交付目論見書の「商品分類」と「投資対象」|どの指数に連動させるのか、現物の株を買うのか、別のファンドを通じて投資するのかが書かれています。
- 「手続・手数料等」の欄|購入時にかかるもの、保有している間にかかるもの、売るときにかかるもの。信託報酬以外にもかかる費用があるので、ここは全部見ます。
- 月次レポートの国別・業種別の構成比|今どの国とどの業種にどれだけ寄っているか。想像していたのと違うことがよくありました。
- 月次レポートの組入上位|上位の会社がどこで、全体の何割を占めているか。上位に偏っているほど、その数社の動きが全体を左右します。
- 運用報告書の費用の実額|目論見書は「上限」が書かれていることがあるので、実際にかかった額は運用報告書で確かめます。
この5つを書き出す作業は、慣れるまでは時間がかかります。ただ一度やっておくと、次にニュースで数字を見たときに、自分の持ち物と照らして考えられるようになりました。
暴落したときに買うかどうかは、暴落の前に決めておく
「暴落で買う」という言葉は気持ちよく響きますが、実際に下がっている最中に判断するのは難しいと私は思っています。下がっている理由がニュースでは分からないことも多いですし、画面を開くたびに数字が変わります。
そこで私がしたのは、下がる前に書いておくことです。何を書いたかというと、たとえば次のようなことです。
- 下がったときに、いくらまでなら買い足せるのか。その金額は生活に手をつけずに出せるのか。
- 買い足すとしたら、その資金は今どこに置いてあるのか。
- どれくらい下がったら、自分は不安で判断を誤るのか。
- 何も買わないという選択も自分には許されているか。
この4つを紙に書いておくと、下がったときに新しく考える必要がなくなります。私は、下がった局面で「何%下がったら買う」といった数字の決まりを人に勧めることはしません。その数字に根拠を示せないからです。ただ、自分の中で先に決めておくこと自体は、誰にとっても邪魔にはならないと思っています。
そして、下がった局面で買えるかどうかは、下がる前にどれだけ余裕を残していたかで決まってしまいます。全部を投資に回していると、下がったときに動かせるものが何もありません。私は、動かせる現金を先に置いておくほうを優先しました。
新NISAでこの2つを持つときに確かめること
制度の話は、すでに決まっていることと、これから変わるかもしれないことを分けて見ることにしています。
すでに決まっていることとして、新しいNISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、枠の中で得た利益や分配金には課税されない仕組みになっています。年間に投資できる金額と、生涯で持てる上限も決まっています。具体的な金額と細かい条件は、金融庁のNISA特設サイトで確認できます。私は、記事に書かれた数字を覚えるのではなく、ここを開き直すようにしています。
これから変わるかもしれないこととして、制度の拡充や対象商品の見直しは、毎年の税制改正の議論の中で出てきます。報道の段階と、法律として決まった段階は別のものなので、私は「検討されている」という話を前提に自分の積立を組み替えないようにしています。
そのうえで、自分の確認作業として必要なのは次の2つでした。1つは、買おうとしている商品がどちらの枠の対象になっているか。これは証券会社の取扱商品の一覧ページに載っています。もう1つは、その一覧が最後に更新された日付です。対象商品は追加や除外があるので、古いページを見ていると条件が違っていることがあります。
税金の具体的な扱いや、自分の場合にどうなるかという判断は、税理士や税務署に確認するようにしています。
指数に連動する商品の、弱いところも書いておく
よくできた仕組みだと私が思う一方で、弱いところもあります。両方書いておかないと、自分で選んだことにならないと思うからです。
1つ目は、中身を自分で選べないことです。指数に入っている会社は、指数の作り手が決めた基準で入れ替わります。私は自分で決算を見て会社を選ぶのが好きなので、ここは物足りなさを感じました。
2つ目は、上位に偏ることです。時価総額で比重が決まる作りだと、大きくなった会社の比重がさらに大きくなります。分散したつもりでも、上位の数社に結果が左右されることがあります。これは月次レポートの組入上位の割合を見れば分かります。
3つ目は、配当の受け取り方です。分配金を出さずに中で再投資する形の商品だと、持っている間に現金が入ってきません。私のように配当を受け取ることを支えにしている持ち方だと、ここは性格が合わない部分でした。分配の方針は目論見書に書かれています。
4つ目は、下がるときは一緒に下がることです。世界中に分けてあっても、世界中が同時に下がる局面はありました。分散は、全体が下がらない保証ではありません。
私がこの2つをどう位置づけたか
私の投資の中心は、配当を出してくれる会社を自分で選んで長く持つことです。それは、ウォーレン・バフェットのやり方を自分の手の届く範囲で真似しようとしたらこうなった、という形でもあります。
そのうえで、指数に連動する商品は「自分が調べきれない範囲を預ける場所」だと位置づけました。世界の会社を1社ずつ見ることは私にはできません。そこは仕組みに任せて、自分で見られる範囲は自分で見る。この線の引き方にしたら、誰かが何億円を動かしたというニュースを見ても、自分の積立を変える理由にはならなくなりました。
どちらを選ぶかという答えは、この記事には書いていません。米国だけでよいと考えるか、世界に広げたいと考えるかは、その人がこれから何年持つつもりなのか、ほかに何を持っているのかによって変わる話だからです。私にできるのは、どこを開けば自分で比べられるかを並べておくことだけだと思っています。
この記事で直したところ
・この記事は、もともと本文が途中で切れていて、見出しの1行目以降が保存されていない状態でした。タイトルを手がかりに、全面的に書き起こしています。
・タイトルと本文にあった実在の個人投資家のお名前を削除しました。本文にあった「2024年11月に全世界株式へ2億円」「2025年4月にS&P500へ1億円」「人生で初めて」「これまでは個別株中心だった」といった記述も、すべて削除しました。実在の個人の売買・保有・金額についてこちらで裏を取れておらず、未確認のまま書くべき内容ではないためです。
・あわせて「暴落時に買う資産として選んだ」という説明も削除しました。本人の意図についての記述を確認できないためです。
・「こんにちは!」「みんな気になる話題」「迫っていきましょう」といった動画の語り口と呼びかけを削除しました。
・本文全体が<strong>で囲まれて段落がない状態だったので、普通の段落に組み直しました。
・記事の末尾に二重に入っていた無料配布の案内を1つに整理しました。
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この記事に書いた確認作業は、どれも自分の口座の商品ページを開かないと始まりません。交付目論見書も月次レポートも、取扱商品の一覧から辿るのがいちばん早い道でした。私が自分でそのページを開いているのが、次の2社です。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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