※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
先に結論を書きます。JALが鹿児島大学と日本エアコミューター(JAC)と一緒に進めているパイロット育成の取り組みは「SKYCAMP」という名前で、2020年10月に結ばれた連携協力協定から始まっています。第I期の1期生2人は、2026年5月にJACの副操縦士に任命されました。
この記事を書く前に、私は「訓練費用が1人あたりいくら下がったのか」という金額を探しました。けれども三者の公表資料と報道のなかに、その数字を見つけられませんでした。ですから金額は書きません。書けるのは、公表されている仕組みと時間の流れだけです。この記事は私が公表資料を読んだ記録で、特定の会社の株を推奨するものではありません。
筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点のものです。
SKYCAMPは2020年10月の協定から始まっています
鹿児島大学が公表している資料によると、鹿児島大学・JAL・JACの三者は2020年10月5日に、パイロット人材を生み出すことを目的とした連携協力協定を結んでいます。その後2021年3月16日には、教育や研究、地域貢献、学生のキャリア支援などを含む包括連携協定も結ばれました。
私がこの流れを読んで最初に思ったのは、会社が人を採るのではなく、人が育つ手前のところに会社が入っていったのだな、ということでした。地方の大学に通っている学生が、そのまま地域の路線を飛ぶ道につながる。そういう形の作り方なのだと受け取りました。
1期生の2人が2026年5月に副操縦士になりました
航空専門メディアの報道によると、SKYCAMPの1期生2人は2020年度から2024年度の第I期に参加した学生で、約3年間の基礎課程を経てライセンスを取得し、2025年2月にJACに入社しました。その後およそ1年の副操縦士昇格訓練を受け、2026年5月15日に辞令が交付されています。初フライトは5月20日の鹿児島-屋久島線と鹿児島-奄美線だったと報じられました。
協定が2020年10月、副操縦士になったのが2026年5月。ここまでで5年半以上かかっています。この年数のほうが、私にはどんな金額よりも印象に残りました。
第II期で訓練先が崇城大学から豪州アデレードに移ったと報じられています
同じ報道によると、三者は2025年3月に、2025年度からの5年間を第II期とする共同宣言書に署名しています。第II期では訓練先を崇城大学からJALグループの豪州アデレードの施設に変更し、5期生からライセンス取得を目指すとされています。
訓練の場が国内から海外に移るのに、なぜ「地域密着型」と呼べるのか。私は少し考えました。たぶん地域に密着しているのは訓練の場所ではなく、入口と出口なのだと思います。入口は鹿児島の大学で、出口は鹿児島を拠点に離島を結ぶ路線です。途中の訓練をどこでやるかは、そのときに一番うまくできる場所を選んでいるのでしょう。
「ナパでの訓練と比べて」という比較は成り立ちません
この記事の前の版で、私はナパ(アメリカ・カリフォルニア州)での訓練との費用比較を書いていました。これは正しくありませんでした。訂正します。
航空専門メディアの記事によると、JALのナパの訓練所は1971年11月に開設され、2010年8月の最後の訓練をもって閉じています。訓練機のうち4機は航空大学校の仙台分校に移されました。その後の自社養成の実機訓練はアメリカのアリゾナ州フェニックスに移り、2014年8月に最初の訓練生を迎えています。
つまりナパの訓練所は、鹿児島大学との協定が結ばれた2020年の時点で、すでに10年前に閉じていました。SKYCAMPの第II期で変わったのは、崇城大学からアデレードへという部分です。ナパと比べる土台そのものがありませんでした。
訓練費用の金額を、私は書けませんでした
前の版には1人あたりの訓練費用として、いくつかの金額が並んでいました。今回それを全部外しました。鹿児島大学のプレスリリース、JALとJACの発表、航空専門メディアの記事を見ていきましたが、どこにも金額は書かれていませんでした。
出どころのわからない金額を、根拠があるように見える表の形で置いてしまっていたのは、私の落ち度です。数字は、出どころを示せるものだけを書くことにしました。書けないときは、書かないほうがいいと思っています。
元客室乗務員の私が、ここで書けること
私は長いあいだJALで国際線の客室乗務員をしていました。ただ、客室乗務員とパイロットは採用も訓練もまったく別の道筋です。在職中に社内で知った事柄は書きませんので、この記事で私が書けるのは、公表されている資料を読んだ範囲までになります。
そのうえで一つだけ、感覚として残っていることがあります。離島を結ぶ路線は、天候でも機材でも乗務員でも、どれか一つが欠けると飛ばなくなります。そこを飛ぶ人を6年近くかけて育てている、という話の重さは、なんとなく想像がつきました。
この話を、企業に投資する側の目でどう受け取ったか
私はウォーレン・バフェットのやり方を真似して、長く持てる会社を探しています。その目でこの取り組みを見ると、気になったのは「人を育てるのに何年かかる事業なのか」という点でした。
協定から副操縦士まで5年半以上。ここを短くする方法は、たぶんありません。ということは、乗務員が足りなくなってから慌てて集めることもできない事業だということになります。そういう事業は、良いときも悪いときも同じ速さでしか動けません。
これを良いことと見るか、重いと見るかは、人によって違うと思います。私の場合は、そういう時間のかかり方をする会社を見るときは、数年単位で何が起きたかを並べてから考えるようにしています。今回のように公表資料を時系列で並べてみたのは、そのためでした。
繰り返しになりますが、この記事は私が公表資料を読んだ記録です。特定の会社の株を買うことを勧めるものではありません。
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人を育てるのに6年近くかかる話を読んだあと、私は自分の口座のほうを見直しました。何年単位でしか動かない話を追いかけるなら、こちらも何年も置いておける場所が先に要ると思ったからです。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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