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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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トヨタに投資しない理由

この記事は約11分で読めます。

トヨタ自動車(7203)について、画像と半期報告書の数字をもとに、高配当株として分析。


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トヨタ自動車(7203)を高配当株として分析

トヨタは日本でいちばん大きな自動車メーカー。車を作って、世界中で売っている会社。今の株のねだんは1株 2,855円くらい(2026年6月4日)。

時価総額(会社まるごとの値段)は 約58.7兆円。日本でダントツの1番。


高配当株として

「高配当株」は、株を持っているだけでお金(配当金)をたくさんくれる会社のこと。バフェットかおるの基準(利回り3%以上など)と比べてみる。

配当利回りは約3.5%(予想)。でも、トヨタはとてもいい会社

ここがすごいポイント。トヨタは配当金を どんどん増やしてきた。「配当推移」を見ると…

  • 2020年3月:1株 44円
  • 2023年3月:1株 60円
  • 2025年3月:1株 90円
  • 2026年3月(予想):1株 95円
  • 2027年3月(予想):1株 100円

たった数年で、もらえるお金が2倍以上に増えている。これを増配といい、高配当株えらびではいちばん大事なところ。お金をくれる量が毎年増えていく会社は、とっても優秀。

しかも PBR(株のお買い得度)は0.93倍。1倍より下だから「会社の中身よりも株が安く売られている=お買い得」っていうサイン。

かおる基準 トヨタの数字 合格?
配当利回り 3.75%以上 約3% 🔴
PBR 2倍以下 0.93倍 🔴
自己資本比率 50%以上 38.1%

利回りと自己資本比率は基準に届かないけど、これは自動車会社や銀行みたいに「お金を貸す事業(ローン)」も大きくやっている会社だから、自己資本比率は低めに出やすい。一概に悪いとは言えないよ。


最新の決算(半期報告書)

これは2025年4月〜9月の半年分の成績

売上はふえた、でももうけは少しへった

  • 売上(営業収益):24兆6,307億円(前の年より+5.8%、ふえた!)
  • 営業利益(本業のもうけ):2兆56億円(前の年より−18.6%、へった…)
  • 最終的なもうけ:1兆7,734億円(前の年より−7.0%、へった…)

車はたくさん売れた(478万台、前より5%多い)のに、もうけは減ったの。もうけが減った理由

  1. 円高の影響?少しだけ:海外で稼いだお金を日本円にすると目べりして、3,900億円もマイナス
  2. アメリカで赤字:北米地域が678億円の損になった(前は黒字だったのに)
  3. いろんな費用がふえた:人件費や物のねだん上がりで1兆750億円のマイナス

トヨタの「良いところ」

  1. お金をどんどん増やして配当をくれる(44円→100円へ)。高配当株として最高クラス。
  2. 手元のお金がめちゃくちゃ多い。現金が約12.7兆円もある(画像参照)。困ったときも安心。
  3. 会社の体が年々大きくなっている。総資産は106兆円、純資産も41兆円まで成長。
  4. 株が安く売られている(PBR0.93倍)。お買い得なタイミング。
  5. 自社株買いもやっていて、株主を大事にする会社だよ。

トヨタの「悪いところ・心配なところ」

  1. 円高に弱い。円が高くなるともうけがすぐ減っちゃう。
  2. アメリカで赤字になった。関税(かんぜい)や費用の問題が心配。
  3. 借金(有利子負債)も多い。ただしローン事業のためなので普通の会社とは事情がちがう

今後の見通し

会社は、来年(2027年3月)の予想を

  • 売上:51兆2,000億円(過去さいこう!)
  • 配当:1株100円(また増配の予想!)

もうけ(利益)は当面、円高や費用増でちょっとガマンの時期。でも、配当はこれからも増やしていく方向だから、「すぐに値上がりでもうけたい人」より「コツコツ配当をもらいながら長く持ちたい人」に向いている企業

視聴者さんの質問①への回答

質問:商社は配当利回り2.3%なのに、トヨタのほうが利回りも高くて連続増配もしてる。どうして商社にこだわってトヨタに投資しないの?

たしかにパッと見の数字だけだと「トヨタのほうがよくない?」って思う。ちゃんとした理由がある。


「利回りが高い=いい株」ではない

利回りは「株のねだんに対して、配当が何%か」だよね。じつは利回りは、株のねだんが安いと、勝手に高くなる

たとえば、人気がなくて株が下がっている会社は、利回りだけは高く見える。逆に、人気があって株が高い会社は、利回りが低く見える。つまり利回りの高い・低いだけで「いい・悪い」は決められないん。

商社の利回りが今2.3%と低いのは、ウォーレン・バフェットが買ったあとに株がぐーんと上がった バフェットが買ったときは「ばかばかしいほど安い」とご本人が言うくらい安かった。だから今の利回りが低くても、バフェットさんは安いときに買えているから。

トヨタに投資しない、いちばんの理由

ウォーレン・バフェットの場合(バフェットかおるはウォーレン・バフェット流を徹底しています)自動車業界そのものをあまり好きじゃない。これはご本人がはっきり言っている。

バフェットさんと相棒のマンガーさんは、自動車業界はあまりにも厳しいと長年感じてきた、と株主総会で語っている。理由はこう。自動車業界が消えることはないけれど、5〜10年後には車の構造や市場の形が確実に今とは違っているだろう、と。

つまり、車の世界は 変化が速すぎて、未来が読みにくいってこと。ガソリン車から電気自動車(EV)に変わったり、ライバルも世界中にいっぱいいる。

自動車業界に新しく出てきた会社20社

トヨタやホンダみたいな「昔からの自動車会社」とは別に、最近どんどん新しい会社が車づくりに参入しているの。テック企業(IT企業)や、できたばかりのEV専門の会社が中心だよ。これを見ると、バフェットさんが「自動車業界は変化が速すぎる」と言う意味がよくわかるんだ。

アメリカの会社

1. テスラ(Tesla) 言わずと知れたEVの王様。イーロン・マスクさんの会社で、世界中のEVブームを作った会社だよ。

2. リヴィアン(Rivian) 2009年にできた会社。電気のピックアップトラックやSUVが得意。トラックとして大量に荷物が運べる設計なのに、セダンに負けない加速力が特ちょうだよ。

3. ルーシッド(Lucid Motors) 高級感のあるデザインのラグジュアリーセダン「Lucid Air」を作る会社。テスラ出身の人がたくさん移ってきているのもおもしろいポイント。

4. フィスカー(Fisker) デザインにこだわるEVメーカー。ただし経営は苦しい時期もあった会社だよ。

5. ニコラ(Nikola) 水素やEVのトラックを作ろうとしている会社。

6. ローズタウン(Lordstown Motors) 昔のGMの工場を買い取ってEVトラックを作ろうとした会社。

中国の会社(ここがすごく増えている)

7. BYD(ビーワイディー) 今いちばん勢いがある中国のEV会社。元は電池の会社だよ。2026年の夏には軽自動車のEV「RACCO」を日本で発売する予定で、日本にも攻めてきているんだ。

8. NIO(ニオ/蔚来汽車) 2014年にできた「中国版テスラ」と呼ばれる会社。電池をまるごと交換する方式が世界で唯一の特ちょうで、ステーションに行けば3分で充電済みの電池に交換できるんだよ。

9. 小鵬汽車(シャオペン/Xpeng) 2014年に広州で設立された会社。自動運転の技術に力を入れていて、フォルクスワーゲンとも車を共同開発しているよ。

10. 理想汽車(リ・オート/Li Auto) NIO・小鵬とあわせて「新興EV造車三兄弟」と呼ばれる3社のひとつ。

11. 零跑汽車(リープモーター/Leapmotor) ヨーロッパの大手ステランティスと合弁会社を作って世界に出ようとしている会社。

12. シャオミ(Xiaomi/小米) もともとスマホの会社なのに、車づくりに参入してきた。スマホとの連携が強みだよ。

13. 合衆新能源(Hozon/NETA) タイ、インドネシア、マレーシアに海外工場を開いて東南アジアに広げている会社。

14. 奇瑞汽車(チェリー/Chery) 若者向けの「iCAR」ブランドを立ち上げて新型EVを発売している会社。

15. 威馬汽車(ウェルトマイスター/WM Motor) 検索エンジン大手の百度(バイドゥ)と提携して、自動運転プラットフォーム「Apollo」で車を共同開発した会社。

日本・テック系の会社

16. ソニー・ホンダモビリティ ソニーとホンダが手を組んで作った会社。「AFEELA(アフィーラ)」というEVを開発中。家電・ゲームの会社が車を作る時代になったんだね。2026年3月にはアメリカのカリフォルニアで動きがあったよ。

17. アップル(Apple)※参考 iPhoneのアップルも長く車(アップルカー)を研究していたんだ。今は計画を見直したけど、「テック企業が車に来る時代」の象徴的な存在だよ。

ヨーロッパなどの新しい会社

18. ポールスター(Polestar) ボルボから生まれたEV専門ブランド。

19. バイトン(Byton) 電動SUVをアメリカで発売予定としていた中国系の会社。

20. カルマ(Karma Automotive) 中国の万向集団のグループで、4ドアのスポーツカーを販売している会社。

ここにあげた会社の多くは 2014年以降にできたばかりの新しい会社なんだ。たった10年ちょっとで、これだけのライバルが世界中から出てきた。

しかも特ちょうがバラバラ。電池を交換する会社、スマホ会社が作る車、トラック専門、高級セダン専門…。昔は「ガソリンエンジンをうまく作れる会社」が強かったけど、今は 誰が勝つのか本当に読みにくくなっている

これがまさに、バフェットが言う「5〜10年後には車の構造や市場の形が確実に今とは違っている」という世界。だからバフェットは、ライバルがこんなに多くて未来が読めない自動車業界より、何でも手がけて安定している商社を選んだ。

トヨタは今のところこの戦いをうまく戦っている強い会社だけど、「これだけ多くのライバルと戦い続けないといけない大変な業界」。

「電気自動車は大成功するかもしれないが、膨大なコストとリスクがかかる。自分は膨大なコストやリスクが好きではない」と言っている

だからバフェットは、GMもフォードも、自動車メーカーの株はほとんど買わない


自動車は「コモディティ型ビジネス」

バフェットがいちばんきらいなのが「コモディティ型企業」というタイプ。これは 他社とちがいを出しにくくて、最後は安売り競争になるビジネス。

専門家によると、コモディティ型の代表例は航空会社、鉄鋼、石油、紙、そして自動車なんだ。こういう会社は利益率が低く、ライバルが多く、景気の影響を受けやすいという弱点がある。

実際、トヨタの今回の決算でも、車は前より5%多く売れたのに、もうけ(営業利益)は18.6%も減った 円高や費用増ですぐ利益がブレてしまう。これがまさに「景気や為替に左右されやすい」自動車業界の特ちょう。


なんで商社なの?

商社は、車みたいに1つの製品で勝負していない。資源、エネルギー、食料、小売りなど、**何でもやっている「よろずや」**だから、ひとつがダメでも別のところでカバーできる。

バフェットは「理解できるビジネスにしか投資しない」という考えで、商社は過去に何度も「不要論」が出るたびに進化して乗り越えてきた強さを評価している。だから今後50年は売らないとまで言っている。


トヨタを特別に推さない理由

景気敏感株

世の中には2種類の会社があるんだ。

ひとつは、景気がよくても悪くても、売上があまり変わらない会社。たとえば電気・ガス・水道、食べ物、日用品、薬みたいに「景気が悪くても、みんな使うのをやめないもの」を売っている会社。これを「ディフェンシブ株」

もうひとつが「景気敏感株」。これは 世の中の景気がいいとすごくもうかって、景気が悪くなるとガクッともうけが減る会社のこと。景気の波に「敏感」に反応するから、こう呼ぶ

代表的なのが、車(自動車)、鉄鋼、化学、機械、海運、そして航空会社や運輸会社。


どうして車(トヨタ)は景気敏感株なの?

景気が悪くてお給料が減ったら、あなたは何を最後までガマンする? お米やトイレットペーパーは買い続けるよね。でも「新しい車」は「もう少し今の車に乗ろうかな」って後回しになる。

車は値段が高い「ぜいたく品」だから、景気が悪くなると、みんな買うのをガマンする。だから自動車会社のもうけは、景気の波でグワングワン揺れる。

実際、トヨタの過去の成績を見ると、リーマンショックがあった2009年3月は **赤字(マイナス4,400億円の損)**になっている。あんなに大きくて強いトヨタでも、景気が悪くなると赤字になることがある。これが景気敏感株のこわいところ。

高配当株えらびのときに、こういう「景気の波に揺さぶられる会社」をとても慎重にみる。

航空会社(ANAやJALなど)。コロナのとき、飛行機にだれも乗らなくなって、大赤字になった。航空株は景気敏感株の代表で、「いいときはいいけど、悪いときはとんでもなく悪くなる」。

高配当株でいちばん大事にしているのは「配当を減らさない、できれば増やし続けてくれる会社」。でも景気敏感株は、景気が悪くなると配当をバサッと減らしたり(減配)、ゼロにしたり(無配)することがある。老後に、これがいちばん困る。

トヨタも、もうけが景気で大きく揺れる会社だから、「航空株や運輸株と同じグループ=景気の波に弱い株」という見方ができる。


トヨタは今の決算でも「景気敏感さ」が出ている

今回のトヨタの半期決算を見てみよう。

車は前の年より5%多く売れた(478万台)のに、本業のもうけ(営業利益)は 18.6%も減った 理由は円高や、いろんな費用が上がったから

「たくさん売れたのにもうけは減る」――これがまさに景気敏感株の特ちょう。会社の努力だけじゃどうにもならない、為替や景気という「外からの波」にもうけが左右されてしまう。

  1. 世の中には「景気に強い守りの株」と「景気に揺さぶられる景気敏感株」がある。
  2. 車・鉄鋼・機械・航空・運輸は、景気敏感株の代表
  3. 景気敏感株は、景気が悪くなると配当を減らしたり赤字になったりする(トヨタも2009年は赤字)。
  4. 「配当を減らさない会社」を大事にするから、航空株や運輸株と同じく、景気敏感なトヨタも慎重に見ている。
  5. でも、分散して持てば景気敏感株の弱点はカバーできる

トヨタが悪い会社という話じゃない とてもいい会社。ただ「景気の波に揺れやすい株だから、1社だけにかけるのはこわい」という意味

  1. 利回りが低い=悪い、ではない。商社は株が上がったから利回りが下がっただけで、安いときに買えたバフェットさんは羨ましい。
  2. バフェットさんは自動車業界が苦手。変化が速くて未来が読めず、安売り競争になりやすいから。
  3. トヨタは円高や費用ですぐ利益がブレる(今回も車は売れたのに利益18.6%減)。
  4. 商社は「よろずや」で安定感があるから、バフェットは50年持つと言うほどほれ込んでいる。

トヨタが悪い会社という意味じゃない。トヨタはとてもいい高配当株。

ただ相性のポイントがちがうというだけ

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