私たちの老後資金の柱「年金」についてです。実は私、児童手当をもらいそこねたことがあるんです。赤ちゃんが生まれたら、戸籍と連動して自動的に振り込まれるものだと思い込んでいました。でも違ったんです。「申請しないと、1円ももらえない」。それを後から知って、驚きました。日本のお金の制度は、ほとんどがこの「申請しないともらえない」仕組みです。そして今日お話しする年金も、まったく同じで 知らないまま放置すると、本来もらえるはずのお金が、静かに消えていきます。「もらえるはずのお金を、自分から取りにいかないと誰もおしえてくれないんです 毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」、の数字を見て「少ないな」と感じたことはありませんか。あの金額を100%信じていると、将来損をしてしまう可能性があるんです そこで今日は、「50歳以上は必見。ねんきん定期便に載らない隠れ年金4選」を解説します ねんきん定期便書に載っている金額のほかに、自分で気づいて申請しない限り1円ももらえない「隠れ年金」が存在します。国のほうから「あなたは対象ですよ」とは、まず教えてくれません。私たちが知らないまま放置すれば、本来受け取れたはずの大切なお金を、黙って手放すことになります。今日の動画を最後まで見れば、その心配はなくなります。
まずは定期便の読み方から。ここが分かると、なぜ「載らない年金」が存在するのかが見えてきます。ねんきん定期便は、毎年の誕生月に日本年金機構から届く、私たちの年金記録の書類です。通常は青いハガキですが、節目の35歳・45歳・59歳の方には、より詳しい封書で届きます。ここで大事なのが、「50歳未満」と「50歳以上」で中身がまったく違うという点です。50歳未満の方は、これまでの加入実績だけで計算した、現時点での金額。50歳以上の方は、今の給料のまま60歳まで払い続けたと仮定した、将来の見込み額です。では実際にみていきましょう これが実際のねんきん定期便です。今、画面に出ているのが「表面」です。字が細かくて、正直どこを見ればいいのか分からない、のが正直なところです。でも、見るべきところはたった4か所だけです。今から順番に、赤で囲みながらお見せしていきます。ここだけ押さえれば大丈夫です。
〔画面:Image 5(左上のグラフが赤枠+(a)の矢印で囲まれたもの)に切り替え〕
まず、いちばん最初に見てほしいのが、この左上のグラフです。赤で囲んだ、棒グラフが3本並んでいるところです いちばん左の低い棒。これが「65歳から受け取れる年金の見込み額」です。まずはここが、私たちの年金の基本の金額になります。 そして、その右にある2本の棒。ここが大事なんです。棒の上に「42%増」「最大84%増」と書いてありますよ。
〔画面:「42%増」「84%増」の文字をズーム〕
これは何かというと、年金を受け取り始める時期を、65歳より後ろにずらした場合の金額です。これを「繰下げ受給」と言います。真ん中の棒は70歳まで待った場合で、65歳のときと比べて42%増える。いちばん右の棒は75歳まで待った場合で、なんと最大84%も増えるんです。
② 右上の表 ― Bの部分
次に見てほしいのが、右上のこの表です。赤で囲んだ「最近の月別状況です」と書かれた部分ですね。〔画面:表の見出し「国民年金 納付状況」「厚生年金保険」あたりをズーム〕
ここには、直近1年間、私たちが年金保険料をきちんと納めているか、その状況と金額が月ごとに書かれています。チェックしてほしいのは、毎月ちゃんと払っているはずなのに「未納」になっていないか、という点です。もし身に覚えのない「未納」があったら、それは私たちのミスではなく、記録のもれや誤りかもしれません。そのまま放置すると、将来もらえる年金が減ってしまいます。おかしいなと思ったら、すぐにお近くの年金事務所へ問い合わせてください。実は、これは私の父の話なんですが 父は18歳から23歳まで、5年間、航空自衛隊にいました。当時はきちんと年金を払っていたんですが、その5年分の記録が、あとの記録と紐づかないまま「宙に浮いて」しまっていたんです 結果、父は65歳から年金を受け取り始めて、79歳で亡くなる直前までの14年間、一度も、その自衛隊時代の分を受け取れませんでした。昔は自衛隊の共済年金と、その後の厚生年金が、別々に管理されていたんです その2つを紐づけるときに、父の5年間だけが取り残されてしまっていたんです。私はこのことを、父が亡くなる直前に知りました。過去5年分までは遡って請求できましたが、失った年金はずべては取り戻せませんでした。
③ 左下の欄 ― Cの部分
〔画面:Image 3(左下の「1. これまでの保険料納付額」が赤枠+(c)の矢印で囲まれたもの)に切り替え〕
3つ目は、左下にある「1. これまでの保険料納付額(累計額)」という欄です。赤で囲んだところですね。〔画面:表の中の「国民年金保険料」「厚生年金保険料」「(1)と(2)の合計」をズーム〕
ここには、私たちが今まで払ってきた年金保険料の合計額が書かれています。「けっこう払ってきたなあ」と実感できる部分です。ただし、ここで1つ、多くの方が知らない大事なポイントがあります。この「厚生年金保険料」の金額、実は私たちの負担分「だけ」しか書かれていないんです。
〔画面:表の下の「※厚生年金保険料は…折半して負担」の注意書きをズーム〕
厚生年金は、私たちと会社が半分ずつ、折半で払っています。つまり、ここに書いてある金額と同じだけ、会社も私たちのために払ってくれています。実際には、この表示のおよそ2倍を納めてきた、ということなんです。会社員・公務員として働いてきた方は、それだけ手厚く積み立ててきた、ということになります。
④ 裏面の欄 ― Dの部分
〔画面:Image 2(裏面の「2. これまでの年金加入期間」が赤枠で囲まれたもの)に切り替え〕
そして最後、4つ目。これはハガキを裏返した「裏面」にあります。「2. これまでの年金加入期間」という欄ですね。赤で囲んだところです。
〔画面:見出しの「(老齢年金の受け取りには、原則として120月以上の受給資格期間が必要です)」をズーム〕
ここには、私たちが今まで何か月、年金に加入してきたかが書かれています。国民年金と厚生年金、両方の期間が載っています。ここでいちばん大事なのが、この加入期間の合計です。ここが「120か月」、つまり10年以上ないと、そもそも65歳から年金を受け取る資格がもらえないんです。
〔画面:右端の「受給資格期間」の欄をズーム〕
転職を繰り返した方、結婚や子育てで一時的に払っていなかった時期がある方、未納分をあとから払ったつもりの方。こういう方は、この期間がちゃんとカウントされているか、必ず確認してください。ここが自分の記憶より短かったら、「隠れ年金」に直結してきます。
これで4か所の確認は終わりです。この4つだけ押さえておけば、ねんきん定期便はもう怖くありません。さて、ここまでで「表に書いてあること」は分かりました。でも本当に怖いのは、この定期便に「書かれていない」お金なんです。ここからが本題です。
これだけ細かく書いてあるのに、なぜ「載らない年金」があるのか。理由は、日本の年金制度が「申請主義」だからです。国はデータを持っていても、本人が「これをもらいます」と手を挙げない限り払ってくれません。しかも今から紹介する4つは、家族構成の変化や昔の勤め先の履歴など、国が自動で判別しきれない情報が絡みます。だから載せたくても載せられない。
「待っていても向こうから来ない」から取りにいきましょう。
2. 4つの隠れ年金
隠れ年金① 加給年金 ― 年金版の家族手当
1つ目は「加給年金」です。
厚生年金に20年以上加入している人が65歳になった時点で、生計を維持している65歳未満の配偶者や子どもがいる場合に、厚生年金に上乗せされる年金です。いわば「年金版の家族手当」ですね。国民年金だけのフリーランスや個人事業主の方には、この制度はありません。
主な条件は2つ。本人の厚生年金加入が20年以上あること。そして65歳の時点で、生計を維持している65歳未満の配偶者などがいること。
金額は配偶者加算に特別加算が上乗せされ、1943年4月2日以降生まれの方の場合で、年額およそ41万5,900円になります(金額は年度で改定されるので、最新の数字は日本年金機構でご確認ください)。
たとえば5歳年下の奥さんがいれば、奥さんが65歳になるまでの5年間で合計およそ207万円。10歳年下なら、10年間で合計およそ415万円もの上乗せです。
注意点。配偶者が65歳になると、この加給年金は止まります。そして、もらい損ねていた場合、遡って請求できるのは過去5年分まで。ここが怖いところです。歳の差のあるご夫婦は、必ず確認してください。
隠れ年金② 振替加算 ― 一生涯続く上乗せ
2つ目は「振替加算」です。
「加給年金は奥さんが65歳になったら終わりなの?」とがっかりした方、大丈夫です。形を変えて引き継がれます。
夫の加給年金が終わると、今度は奥さん自身の年金に「振替加算」として一生涯プラスされます。夫側の家族手当が、妻側の口座へバトンタッチされるイメージですね。
主な対象は、生年月日が1926年4月2日から1966年4月1日までで、ご自身の厚生年金などの期間が20年未満の配偶者です。金額は生年月日で変わり、若い世代ほど下がっていきます。ただ金額が小さくても「一生涯」もらえるお金です。配当と同じで、細く長く続くものは侮れません。対象年齢のご夫婦は、妻側の年金に記載があるか確認しておきましょう。
隠れ年金③ 私的年金 ― 厚生年金基金のもらい忘れ
3つ目は、いわゆる年金の「3階部分」に隠れている「厚生年金基金」です。
昔、多くの企業が導入していた企業年金の一種で、国の厚生年金の一部を企業が預かって運用し、独自の上乗せ給付をしていた、当時とても人気の制度でした。
しかし運用環境の悪化などで2014年に法改正され、今は新規に作れず、過去の基金も解散や他制度への移行が進みました。「過去の制度」になってしまったからこそ、加入していた事実を知らないまま、もらい忘れている方が相当数いると言われています。
「数か月しか勤めていない会社だから関係ない」「結婚で苗字が変わった」「何度も引っ越して案内が届かない」。こうした理由で放置されているケースが本当に多いんです。
金額は当時の給与や加入期間で人それぞれですが、中には毎年十数万円以上を受け取り損ねている方もいます。これが一生涯続くとなれば、トータルの差は大きいです。
確認方法は2つ。1つは「企業年金連合会」のホームページで、自分の記録が預けられていないか検索する方法。もう1つは、ねんきんネットや年金事務所で「被保険者記録照会回答票」を取り寄せ、「厚生年金基金加入期間」の記載がないか確認する方法です。過去に会社員だった時期がある方は、一度調べる価値が絶対にあります。
隠れ年金④ 持ち主不明年金 ― 消えた年金問題
最後の4つ目は「持ち主不明年金」です。
かつて日本中を騒がせた「消えた年金問題」を覚えていますか。2007年に発覚したこの問題、実は今なお、誰のものか分からず宙に浮いたままの記録が数多く残っていると言われています。私たちの年金が、その中に埋もれている可能性もあるのです。私の父の自衛隊時代の年金がまさにこのことです
原因は、1997年に「基礎年金番号」へ統合された際、手書き時代の氏名の読み間違い、漢字のミス、結婚による改姓、転職時の不備などで、同じ人の記録だと紐づけられなかったこと。特に1996年12月以前に会社員などの経験がある、現在40代以上の方は要注意です。
実際に、途切れていた若い頃の記録が統合されて年金額が大きく増えた例や、旧姓時代の記録が見つかって支給額が数倍になった例も報告されています。国の管理ミスとはいえ、自分で動かないと返ってきません。これも「売らずに、取りにいくことが大事です
確認方法は2つ。1つは、ねんきんネットにログインし、「その他の便利機能」にある「持ち主不明記録検索」を使う方法。間違いやすい漢字のパターンや、女性の方は旧姓でも検索してみてください。もう1つは、ねんきんネットや定期便の加入月数を見て、自分の記憶より明らかに短い場合は、すぐ年金事務所に相談することです
以上、ねんきん定期便に載らない4つの隠れ年金を解説しました。
まずは今すぐ、お手元の定期便かねんきんネットを開いて、該当するものがないか確かめてみましょう
まず年金という足元をしっかり固め 取りこぼしをなくす。そのうえで、余ったお金を企業に投資して資産にも働いてもらう。この二段構えができると、長生きすればするほどお金が減っていく不安から、少しずつ解放されていきます。
もし「年金の次は、配当という2本目の柱も作ってみたい」と思われた方へ。私が実際に使っている証券会社を、概要欄にまとめておきました。ネット証券は口座の開設も維持も無料で、100円から始められるところがほとんどです。いきなり大きな金額を入れる必要はまったくありません。まずは口座を作って、画面を眺めてみるだけでも、お金への向き合い方が変わってきます。焦って買う必要はありません。年金と同じで、正しく知って、自分のペースで一歩を踏み出すことが、いちばん大切です。
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そして最後にもう一度だけ。今日この動画を見たら、まずは「行動」してください。お手元のねんきん定期便を開く。ねんきんネットにログインしてみる。それだけで、老後が変わるかもしれません。「自分のお金は自分で守りたい」という方は、ぜひチャンネル登録と高評価をお願いします

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