先日のライブ配信のあと、こんなコメントをいただきました。
「株価が値上がりしても、株式を持っていない人、持っていても元本100万円以下の人が大多数だと思います。感覚的には、100万円以上の株式を持っているのは日本国民の1割もいないと思います。」
すごく大事な視点だと思いました。
「日経平均6万円!」「過去最高!」とニュースで騒いでも、自分のお財布は1円も増えていない。むしろ食料品が値上がりして生活は苦しくなっている。そう感じている方のほうが、実は多数派なのです。
今日はこの視聴者さんのコメントに、最新の公的データを使って、すべて数字でお答えします。そして後半では、なぜ「持っている人」と「持っていない人」の差が、これからどんどん広がっていくのか。フランスの経済学者ピケティが提唱した「r>g(アール大なりジー)」という不等式を、説明します。
この記事を読み終わったとき、きっと「明日からの投資の覚悟」が変わるはずです。
1. そもそも日本人は何割が投資をしているのか
結論
2024年度末時点で、有価証券(株や投資信託、債券など)を持っている日本人は、推計で約2,495万人です。
日本の総人口は約1億2,343万人(2024年10月時点)ですから、割合にすると約20.2%です。
つまり、日本人の5人に1人しか投資をしていません。逆に言うと、5人に4人(約80%)は、株も投資信託も債券も、なにひとつ持っていないのです。
「自分の周りはみんなNISAをやっている」と感じている方は、すでに投資家コミュニティの中にいる人です。日本全体で見ると、投資をしている人のほうが圧倒的に少数派なのです。
個人株主だけに絞るともっと少ない
「株(個別株や上場ETF)を持っている人」だけに絞って見てみましょう。
証券保管振替機構の名寄せ集計によると、2024年度末の個人株主数は1,599万人。これは延べ人数ではなく、同じ人がたくさんの銘柄を持っていても1人とカウントした、純粋な「株を持っている人の数」です。
日本の総人口に対する割合は約12.9%。株を持っている日本人は、およそ8人に1人です。
視聴者さんの「感覚的には100万円以上の株式保有は日本国民の1割もいないと思います」というコメント、これは数字で見ると驚くほど正確でした。
2. 5年前、10年前と比べてどう変わったか
「最近は投資する人が増えたって聞くけど、本当?」という疑問にもお答えします。
個人株主数(名寄せ・実人数ベース)の推移
- 2014年度末ごろ:約990万人(総人口の約7.8%)
- 2019年度末:約1,375万人(約10.9%)
- 2023年度末:約1,525万人(約12.3%)
- 2024年度末:約1,599万人(約12.9%)
10年前と比べると、株を持っている人は約600万人増えました。新NISAが始まった2024年は、特に20代から40代の若い世代の増加が目立ちます。20歳以上40歳未満の株主が、初めて200万人を超えました。
NISA口座の急増
新NISAが始まる直前の2023年12月末のNISA口座数は約1,428万口座。それが、2025年6月末には約1,920万口座まで増えました。1年半で約492万口座も増えたのです。
確実に投資人口は増えています。でも、それでも日本全体で見れば、まだ少数派なのです。
3. 「貯蓄ゼロ」の世帯は驚くほど多い
ここからが、本当に伝えたい話です。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査2024年」によると、運用や将来に備えた金融資産(株、投信、定期預金、保険など)をまったく持っていない世帯の割合は、以下のとおりです。
- 単身世帯(一人暮らし):32.8%が金融資産ゼロ
- 二人以上世帯(家族世帯):24.0%が金融資産ゼロ
つまり、一人暮らしの人の3人に1人は、貯金がないのです。家族世帯でも、4軒に1軒は貯金がありません。
もっと衝撃的な数字:50代の単身世帯
年代別で見ると、もっと厳しい現実が見えます。
50代の単身世帯のうち、40.2%が金融資産非保有(貯金ゼロ)です。
あと10年で老後を迎える50代の単身者の、5人に2人が、退職金以外に1円の備えもないのです。
これがいまの日本の現実です。「日経平均6万円突破!」のニュースは、この人たちにとって、まったくの他人事です。
4. 日本人の金融資産は、どれくらいの金額帯に分布しているのか
「お金を持っている人は、どれくらい持っているの?」
日本証券業協会「2024年度 個人投資家の証券投資に関する意識調査」より、すでに有価証券を保有している人(投資家)5,000人の金融資産分布を見てみます。
| 金融資産の合計額 | 割合 |
|---|---|
| 10万円未満 | 4.3% |
| 10万円〜50万円未満 | 4.0% |
| 50万円〜100万円未満 | 6.1% |
| 100万円〜300万円未満 | 12.4% |
| 300万円〜500万円未満 | 11.8% |
| 500万円〜1000万円未満 | 15.8% |
| 1000万円〜3000万円未満 | 25.8% |
| 3000万円〜5000万円未満 | 9.3% |
| 5000万円以上 | 10.6% |
ここが重要です。これは「すでに投資をしている人」だけの中での分布です。日本人全体ではありません。
この5,000人の投資家の中ですら、金融資産100万円未満の人が14.4%(4.3+4.0+6.1)もいます。投資家のうち約7人に1人は、いまだに100万円貯まっていないのです。
逆に、1000万円以上の金融資産を持っている人は45.7%(1000〜3000万円が25.8%、3000〜5000万円が9.3%、5000万円以上が10.6%の合計)。投資家の中では約半数が1000万円以上を持っています。
日本人全体に置き換えると?
ここで計算してみましょう。
- 有価証券を保有している日本人:約2,495万人(総人口の20.2%)
- そのうち1000万円以上の金融資産がある人:約45.7%
- これを掛け合わせると → 約1,140万人
つまり、1000万円以上の金融資産を持っている日本人は、推計で総人口の約9.2%。およそ11人に1人です。
視聴者さんがおっしゃった「100万円以上の株式保有は日本国民の1割もいない」という感覚、これは「1000万円以上」で考えると、ほぼピッタリ正解です。
5. 個人金融資産2,286兆円の「分配」を見てください
日本銀行の資金循環統計によると、2025年9月末時点の個人金融資産残高は2,286兆円。過去最高を更新しました。
2,286兆円。想像もできない金額ですよね。
では、その内訳はどうなっているか。
- 現金・預金:約49.1%(およそ1,122兆円)
- 保険・年金・定型保証:約25%前後
- 投資信託:約6%前後
- 株式等:約14%前後
- その他
個人金融資産2,286兆円のうち、約半分の1,122兆円が現金・預金として眠っています。
これは「日本人は投資が嫌い」という話ではありません。そもそも投資できるお金がない人が大多数で、お金がある一部の層も、その多くを預金で持っているという話です。
そして、株や投資信託を持っている一部の人だけが、2024年からの株価上昇の恩恵を、丸ごと受け取ったのです。
6. なぜ格差は広がり続けるのか:r>g(アール大なりジー)の話
ここからが、今日いちばん大事な話です。
フランスの経済学者トマ・ピケティが、『21世紀の資本』という本で証明しました。
r > g
- r = return(リターン)。資本収益率。株や債券、不動産など、資産を持っている人が、その資産から得られる利益の割合
- g = growth(グロース)。経済成長率。つまり、働いて得られる給料の伸び率
ピケティは200年以上のデータを分析して、歴史的に、資産のリターン(r)は、給料の伸び(g)を常に上回ってきたと証明しました。
歴史的な平均で見ると、おおよそ次のような数字になります。
- r(資産のリターン):年4〜5%
- g(経済成長率・賃金上昇率):年1〜2%
具体的な数字で見てみましょう
2人の人を比べます。
Aさん(資産を持っている人):1000万円を株式で運用
年5%のリターンで、毎年50万円が自動的に増えます。何もしなくても。
Bさん(資産を持っていない人):年収500万円の会社員
給料が年1〜2%上がるとして、年収が510万円になります。1年で増えるのは10万円。
1年でこの差です。資産を持っている人は、寝ているだけで、働いている人の5倍のスピードで豊かになっていくのです。
これを30年続けたら…
30年後、複利で計算すると恐ろしい差になります。
Aさん(1000万円を年5%で30年運用)
1000万円 × 1.05の30乗 = 約4,322万円
1000万円が、何もしないで4,322万円に。3,300万円以上の含み益です。
Bさん(年収500万円が年1%ずつ上がって30年)
30年後の年収は約674万円。30年間の累計増加分は、せいぜい2,500万円程度。しかも、この給料はそのまま生活費に消えていきます。
Aさんは「ストック(資産)」が増え続け、Bさんは「フロー(給料)」を稼いでは使い切る。
この差は、時間が経てば経つほど、絶対に縮まりません。広がる一方です。これがピケティの「r>g」の正体です。
7. 「複利」という最強の武器
r>gの恐ろしさは、「複利」が効くことです。
100万円を年5%で運用すると、1年目は5万円増えて105万円になります。2年目はこの105万円に対して5%なので、5万2,500円増えて110万2,500円。3年目はさらにその110万2,500円に対して5%…。
これを続けると、何年で2倍になるか
答えは「72の法則」で簡単に分かります。72を利回りで割るだけ。
- 年5%で運用 → 72÷5 = 約14.4年で2倍
- 年7%で運用 → 72÷7 = 約10.3年で2倍
- 年10%で運用 → 72÷10 = 約7.2年で2倍
働いて貯めた100万円も、寝かせたまま運用するだけで、14年後には200万円に、28年後には400万円になっているのです。
これが「資産を持つ者」だけに与えられた、最強の武器です。
8. 持っていない人は、どうすればいいのか
「自分は資産がない側だ。もう手遅れだ」
そんなことはありません。
大事なのは、今日、この瞬間から「持つ側」に回ることです。
新NISAで月1万円からでも始める
新NISAは、年間360万円まで、生涯1,800万円まで、運用益が一切非課税の制度です。
月1万円を年5%で30年間積み立てたら、いくらになるか。
- 投資した元本:1万円 × 12ヶ月 × 30年 = 360万円
- 30年後の評価額:約832万円
- 含み益:約472万円(税金ゼロ)
月1万円です。1日約330円。コンビニのコーヒー1杯分です。それを30年続けるだけで、800万円以上になるのです。
iDeCoで節税しながら積み立てる
会社員なら月2万3,000円まで、iDeCoで積み立てができます。掛金は全額が所得控除になるので、所得税と住民税が安くなります。
年収500万円の人が月2万円iDeCoに積み立てると、年間の節税額は約4万8,000円。これだけで、すでに毎年20%のリターンが確定したようなものです。
まとめ
私自身、48歳で投資を始めました。それまではJALの客室乗務員として、必死に働いて貯金しかしていませんでした。投資のことなんて、なにひとつ知りませんでした。
JALが破綻したとき、自社株を持っていた同僚が全員、紙くずになったのを目の当たりにしました。集中投資の怖さも、お金の知識がないことの怖さも、両方を経験しました。
48歳から勉強を始めて、いまでは年間500万円以上の配当金を受け取れるようになりました。74銘柄に分散していますから、1つ2つの会社が悪くなっても、生活が破綻することはありません。
大事なのは、「知ること」と「始めること」です。
あなたは、もう「知らない側」ではありません。
あとは、始めるかどうかだけです。
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