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こんにちは、バフェットかおるです。
楽待チャンネルで、経済アナリストの大川さんと杉村太蔵さんの対談を見ました。「SaaSの死」騒動、日経平均10万円、AI関連の競争激化という、今いちばん気になっている話が並んでいて、私はメモを取りながら最後まで聞きました。
先に、私が受け取ったことを書きます。同じ相場を見ていても、片方は「日本株は10年で10万円」と強気で、もう片方は「AI・ハイテクは勝ち負けの選別が激しくなる」と冷静でした。この二つは矛盾していなくて、どちらも同じことを言っているように私には聞こえました。全体は上がるかもしれないが、どの会社を持つかで結果が分かれる、ということです。
以下は、対談で語られていた内容の私なりの整理と、それを聞いて私が考えたことです。
※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字や見通しは2026年時点で語られたもので変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
OpenAIは儲かるのか:語られていた3つの懸念
大川さんが、AIブームの中心にいるOpenAIについて、ビジネスとして続くのかという観点から挙げていたのが次の3点でした。
1. 収益化のめどが立っていない
証券会社のレポートでは、2030年まで大幅な赤字が続く見通しだそうです。しかも黒字化の前提が「世界の成人の4割が課金する」といった水準で、現実からかなり遠いと指摘されていました。
2. AI投資の循環が崩れるリスク
今のAI関連の資金の流れは、こういう循環で成り立っていると説明されていました。
- OpenAIが儲かる
- → データセンターが増える(Oracleなど)
- → 半導体が売れる(NVIDIA)
出発点のOpenAIが儲からなければ、この循環そのものが壊れる。ここが私にはいちばん怖いところでした。
3. Googleへのシェア流出
ChatGPTのシェアが、GoogleのGeminiや中国のDeepSeekに奪われ続けているという話です。iPhoneがGeminiを採用する動きもあり、仕事で使う場面でも一般に広まる場面でも、今後さらにGoogleが優勢になる可能性が高いと見ていました。
私はこれを聞いて、「今いちばん話題の会社」と「10年後も稼いでいる会社」は違うことがある、と改めて思いました。わからないものは買わない、というのが私の持ち場です。
「SaaSの死」は過剰反応だという見方
「SaaS(月額で使うソフトのサービス)はもう終わりではないか」という議論が広がり、関連する会社の株が大きく売られました。理由は、AIが自分でソフトを作れるようになれば、会計ソフトや人事ソフトにお金を払う必要がなくなるのではないか、という懸念です。特にプログラミングや単純なアプリ開発といった下流の工程は、AIに置き換わると見られています。
これに対する大川さんの見方は「過剰反応」でした。
- 上流の工程はまだ人が必要:NECや富士通、野村総合研究所といった大手が担う業務全体の設計や複雑な要件定義は、AIだけで完結できる水準にはない
- 汎用的な判断が苦手:AIは文章作成や計算といった特定の仕事には強いが、事業全体を見て最適なシステムを組み合わせる判断はまだ苦手
- 結論:影響はあるにせよ、市場は反応しすぎている。大手のシステム開発会社の価値はすぐには消えない
私はこの話を、「話題で売られた会社の決算を、自分で読んでみる価値がある」という意味に受け取りました。
日経平均10万円の根拠、40年周期説
杉村さんは「今後10年で日経平均は10万円に行ってもおかしくない」と話していました。その根拠として紹介されていたのが、慶應義塾大学の島田先生が提唱する「日本経済栄枯盛衰40年周期説」です。
| 期間 | 局面 | できごと |
| 1865年〜1905年 | 上昇 | 幕末の混乱から近代化し、日露戦争まで |
| 1905年〜1945年 | 衰退 | 戦争に向かい、敗戦まで |
| 1945年〜1985年 | 上昇 | 復興、高度経済成長、プラザ合意まで |
| 1985年〜2025年 | 停滞 | バブル崩壊、失われた30年、デフレ |
| 2025年〜 | 上昇(予測) | 停滞の40年が終わり、次の上昇に入るという見方 |
人口減少はふつうに考えれば重いことですが、AIによる生産性の向上とは相性がよく、行政のスリム化が進む機会にもなるという話でした。
40年周期説が当たるかどうかは、私にはわかりません。ただ「今は停滞の終わりかもしれない」という見方を頭の片隅に置いておくと、下がった日に慌てにくくなるとは思いました。
賃上げのためのM&Aと、増えている黒字リストラ
「骨太の方針」に掲げられた賃上げの戦略について、二人が議論していた部分です。
- M&Aによる新陳代謝:賃上げできない会社は合併や買収で退場してもらう。人手不足の今なら、職を失っても再就職ができ、生産性が高く給料の高い会社へ人が移ることで国全体の賃金が上がる、という考え方
- 黒字リストラの増加:東京商工リサーチのデータでは、黒字なのに早期退職を募る会社が急増している。AIの導入や体を絞った経営への転換を急いでいる証拠であり、一時的に雇用が悪くなっても、結果として効率は良くなるという分析
働く側から見ると厳しい話です。私は元客室乗務員で、会社の構造が変わる場面を見てきたので、ここは複雑な気持ちで聞きました。ただ投資家として見ると、体を絞った会社は稼ぐ力が上がりやすいというのも事実だと思います。
レアアースを中国が独占できている理由
対談の中で、私がいちばん知らなかったのがこの話でした。
- レアアースの精錬の過程では、放射性物質を含む汚染物質が大量に出て、人体への健康被害のリスクもある
- 先進国では、環境を守り作業する人を守るための対策費用が莫大になり、採算が合わない
- 中国は政策としてその対策費用を負わずに済むため、安く大量に作れて、世界シェアを握れている
そして各国は中国を批判しながらも、「自国で汚染を出したくないので、代わりに掘ってくれて助かっている」という面がある、という指摘でした。
ニュースで「中国がレアアースを止めた」と聞くたびに、私はそれを供給の話としてしか見ていませんでした。その裏にこういう構造があると知って、見方が変わりました。
米国と中国の、資本主義の形の違い
- アメリカ:民間の投資家が厳しく選別する。赤字が続けば退場になる
- 中国:国策に沿っていれば、赤字の会社にも政府が巨額の資金を入れる。技術で劣っていても、数を打って1社でも成功すればいいという戦い方ができる
中国はかつての日本の官民一体のやり方を研究して取り入れている、という話もありました。杉村さんは、日本も補助金を出すだけでなく、政府が直接の発注者になってスタートアップを育てるほうがいいと話していました。
日本のイノベーションがNASDAQに流れている
大川さんが憂いていたのは、日本の有望なスタートアップが東証を見限り、最初からアメリカを目指している現状です。
- 最初から本社をアメリカに移し、NASDAQ上場を目指す起業家が増えている
- 理由は資金調達力の差。日本では数億円から数十億円だが、アメリカなら数百億円から数千億円規模の資金が集まる
- 結果として、日本で生まれた成長が、アメリカの会社の成長として実り、日本に富が残らない
これは投資をしている側からすると、少し寂しい話です。日本の会社に投資している私としては、東証で育つ会社を応援したい気持ちがあります。
対談を聞いて私が決めたこと
大川さんが投資家に向けて話していたのは、こういうことでした。
- ハイテクや市場全体が乱高下しても、その会社の成長の筋道が崩れていなければ売らない
- 「決算が少し悪い」程度の短期のニュースで慌てて売らない
私のやり方と同じでした。私はウォーレン・バフェットのやり方を真似して、良い会社を割安なときに買って長く持つ、決算は自分で見る、わからないものは買わない、という3つを守っています。
この対談を聞いて私が決めたのは、次の2つです。
- AIの話題で急に売られた会社は、話題ではなく決算を見てから判断する
- 循環の出発点(OpenAIが儲かるか)がまだ答えの出ていないものには、私は大きく張らない
まとめ
- OpenAIは2030年まで赤字見通しで、黒字化の前提が現実から遠いという指摘があった
- AI関連の資金の循環は、出発点が崩れると全体が崩れる構造になっている
- 「SaaSの死」は過剰反応で、上流の工程を担う会社の価値はすぐには消えない、という見方
- 40年周期説では2025年で停滞が終わり、次の上昇に入るとされている
- 強気の見方と慎重な見方は矛盾しない。全体が上がっても、どの会社を持つかで結果が分かれる
私は、当てにいく投資はしません。決算を読んで、10年後も残っていると思える会社を、安いときに少しずつ買っていきます。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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