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結論から書きます。機械が悪い、人が悪い、という形にはしないと決めました。自動化が進んだ機械と人がどう役割を分けるのかという、考え方の総論としてまとめています。個別の事故について原因を論じることはせず、公表されている調査報告書で何が分かっていて何がまだ分かっていないのかを整理するところまでに留めます。
当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。本文の内容は2026年10月時点で私が確認した範囲のもので、調査の進行によって公表内容は変わります。
テクノロジーが万能かどうか、という問い方をやめました
もとのタイトルは「テクノロジーは万能ではない」と言い切る形でした。読み返して、この問い方そのものが窮屈だと思いました。機械にできることとできないことがあり、人にできることとできないことがある。それだけのことを、どちらが上かという形に押し込めてしまっていました。
私は以前、日本航空で客室乗務員をしていました。機内で使う機器も、乗務のあいだに何度も世代が変わりました。新しい装置が入るたびに楽になったことと、代わりに意識して確かめ直すようになったことが、両方あったという記憶があります。
自動化が進むと、何が楽になり、何が難しくなるのか
表示が整うと、必要な情報を探す手間が減ります。数字が同じ場所に同じ形で出るので、見落としが減る方向に働きます。これは確かな利点です。
一方で、情報が整っているほど、表示されていないことに気づきにくくなる、という性質も指摘されてきました。安全や人間工学の分野では、自動化に伴う注意の配り方の変化や、状況認識の維持といったテーマとして長く研究されています。これは特定の誰かの不注意という話ではなく、人と機械の組み合わせに共通する性質として扱われているものです。
個別の事故の原因について、この記事では書きません
もとの原稿には、2024年1月の羽田空港での衝突事故と、2025年4月の誘導路での接触事案について、何が原因だったかという書き方が入っていました。どちらも、見落としがあった、指示が徹底されなかった、目視確認が不十分だった可能性が高い、という形です。これは私の推測であって、調査で確定した内容ではありません。関係した方や会社の責任に踏み込む書き方にもなっていたので、すべて削除しました。
事実の経過と、公表資料の確認先については、別の記事にまとめてあります。
調査報告書では、何が公表されて、何がまだ分からないのか
日本で起きた航空事故や重大インシデントは、運輸安全委員会が調査し、報告書をウェブサイトで公開しています。流れとしては、まず事実関係の経過が出て、最終的な報告書で分析と所見がまとめられる、という順になります。調査が続いているあいだは、経過の一部が公表されていても、原因の分析は示されていない、という状態があります。
だから私が確かめるときは、2つを分けて読むようにしています。1つは、記録として残っている時刻や交信、機体の位置といった事実関係。もう1つは、委員会がその事実からどう分析したかという部分です。後者がまだ出ていない段階で原因を語ると、それは全部こちら側の想像になります。報道のまとめではなく、報告書の本文を開くと、どこまでが書かれているのかがはっきりします。
安全は一枚の壁ではない、という考え方
安全の分野には、守りを何枚も重ねておく、という考え方があります。穴のあいた板を何枚も並べたとき、たまたま穴が一列に並んだときだけ向こう側まで通ってしまう、という喩えで説明されることが多く、スイスチーズモデルという名前で知られています。もとの原稿には「チーズの穴理論」と書かれていましたが、通りの良い呼び方に直しました。
この考え方が私にとって大事なのは、誰か一人の落ち度を探す向きから離れられるところです。穴が一列に並んだ理由を一つずつ見ていくと、直せる場所が複数見つかります。人を責める話にしてしまうと、直せる場所が一つに絞られてしまいます。
機械が得意なこと、人が引き受けること
機械が得意なのは、同じ作業を同じ精度で繰り返すこと、人が見落としやすいものを拾って見せること、状態を記録に残すことです。人が引き受けているのは、表示に出ていないことを疑うこと、違和感を言葉にして相手に渡すこと、前提が崩れたときに判断を組み直すことだと思っています。
どちらかに寄せるのではなく、どこで引き継ぐかを決めておく。航空の仕組みは、長い時間をかけてそこを文書の形にしてきた分野だと感じています。
航空以外でも、同じ形を見かけます
自動運転や、文章や判断を補助する仕組みが広がっていくなかで、似たことが起きているように見えます。ただ、航空のように調査の報告書が公開され、仕組みがどう変わったかまで追える分野は、それほど多くありません。公表された記録を後から読めることそのものが、安全を支えている部分なのだと思います。
投資の記録でも、私は同じことをしています
投資のほうでも、画面に出ている数字をそのまま信じるのをやめました。私が見るのは、会社が自分で出している決算短信と有価証券報告書です。まとめサイトの表は、どの期の数字をどう計算したものかが分からないことがあります。表示されているものを疑って一次の資料まで戻る、という手順は、航空の話と同じ形だと思っています。
私は投資のやり方をウォーレン・バフェットから真似しています。決算を自分で見る、わからないものは買わない。この2つは、要するに機械の表示を鵜呑みにしないという話と同じでした。
この記事で直したところ
タイトルの「テクノロジーは万能ではない!」という断定を外しました。本文からは、個別の事故について原因を示す記述をすべて削除しています。具体的には、コックピットの表示に集中していて相手の機体が視界に入りにくかったという推測、管制の指示が徹底されなかったという記述、誘導路での目視確認が不十分だった可能性が高いという記述、そして複数の事故を並べて共通する問題を言い当てる表を削除しました。いずれも調査で確定した内容ではなく、関係した方や会社への非難になるためです。
あわせて、相手機の便名、動画への誘導と埋め込みのリンク、「チーズの穴理論」という不正確な呼び方、読者に見直しを促す結びの文を外しました。個別の事故の経過については別記事に役割を分け、本文からそちらへのリンクを置いています。
人と機械の役割分担という話を、自分の口座の明細で確かめ直すために【PR】
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表示されている数字をそのまま信じないという習慣は、投資のほうでも同じでした。私が明細や取引履歴を確かめるのに使っている口座を、参考までに置いておきます。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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