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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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ジャックスはリーマンショックで何を失い、どう立て直したか|高配当株の耐久力を調べた記録

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1億円への道
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※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。

こんにちは、バフェットかおるです。

先に結論を書きます。有価証券報告書をさかのぼって数字を追うと、ジャックスを苦しめた本当の原因はリーマンショックではありませんでした。いちばん大きな赤字はリーマン破綻の半年前に出ていて、その正体は過払い金の引当金でした。

そして会社はその翌期に黒字へ戻し、本格的な成長軌道に戻るまでには10年以上かかっています。私はこの記録を、いまの減益見通しをどう受け止めるかの物差しとして読み返しています。

この記事はジャックス(8584)という一社の過去を、公開されている資料から整理したものです。私が口座で持っている会社ですが、保有状況と私の受け止めの紹介であって、買うことをおすすめするものではありません。

※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は有価証券報告書などの公開資料に基づくもので、時点によって変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

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いちばん大きな赤字は、リーマンショックの半年前だった

ジャックスの当期純利益をさかのぼると、最も大きな赤字は2008年3月期の約98億円の最終赤字です。

リーマン・ブラザーズが破綻したのは2008年9月。つまりこの大赤字は、リーマンショックより半年も前に起きていました。私はここで、自分の記憶と決算書がずれていたことに気づきました。

原因はリーマンではなく、グレーゾーン金利と過払い金だった

当時の信販・消費者金融の業界を直撃したのは、リーマンショックではなく「グレーゾーン金利問題」と「過払い金返還」でした。

2006年の最高裁判決と貸金業法の改正により、それまで合法とされていた高めの金利が違法とされ、業界全体が過去にさかのぼって利息を返さなければならなくなりました。その引当金、つまり将来の返還に備えた費用の計上が、2008年3月期の98億円赤字の正体です。

世間は「リーマンショックでジャックスが赤字になった」と記憶していますが、資料を開くと別のことが書いてありました。

翌期にはもう黒字へ戻した:1,241億円の借金圧縮

私がこの会社の底力を感じたのは、ここです。98億円の赤字を出した翌期、2009年3月期には当期純利益約26億円の黒字へ転換しています。営業利益も前期のマイナス80億円からプラス53億円へ戻りました。しかも、それはリーマンショックのまっただ中、2008年9月から2009年3月のことです。

立て直しの中身は、キャッシュフローに表れていました。世界中の金融機関が貸し渋るなかで、ジャックスは2009年3月期に有利子負債の返済を含む財務活動で約1,241億円を流出させています。借金を一気に圧縮して身軽になった、ということです。

同時に営業キャッシュフローは948億円のプラスで、本業はしっかりお金を生んでいました。危機のときにこそ財務をスリムにする。これが立て直しの第一歩だったと私は受け止めています。

回復は一直線ではなかった:売上が4年連続で減った

ただ、ここから先はきれいな話ではありませんでした。2012年3月期あたりまで、営業収益は1,420億円、1,271億円、1,162億円、1,074億円と4年連続で減り続けています。過払い金問題と景気の低迷で、事業を縮めざるを得なかった時期です。

利益も2010年3月期にいったん回復したあと、2011年3月期には経常利益が再び約55億円へ半減しました。

大赤字、翌期に黒字転換、でも数年は売上が縮み、利益も上下する。この会社が歩いたのは、そういう数年がかりの回復過程でした。

本当に数字が上向いたのは2012年3月期から

はっきり上向くのは2012年3月期です。経常利益が133億円まで戻り、その後は2013年に118億円、2014年に122億円と、安定して100億円台を出せる会社になっていきました。

立て直しの柱は3つだった

  • 過払い金返還のピークを越えたこと。過去の負の遺産を吐き出し終えて、ようやく利益が本業の実力を映すようになりました。
  • MUFG(三菱UFJ)グループとの連携を深め、調達基盤を固めたこと。金融業の生命線である「安くお金を借りる力」を強くしました。
  • 過払い金リスクの少ない事業へ軸足を移したこと。オートローンや住宅ローン保証など、より健全な分野へ事業構造そのものを作り変えました。

グレーゾーン金利で痛い目を見た高金利の貸付から離れていった。私はこの作り変えを、いちばん大きな決断だったと見ています。

10年かけて、リーマン前を超える過去最高益へ

その成果は、ずっと後の数字に出ています。2022年3月期には経常利益268億円、純利益183億円と、リーマン前の水準をはるかに超える過去最高益を更新しました。

立て直しから本格的な成長軌道に乗るまで、10年以上かかったことになります。

「株価が6分の1になった」をどう考えるか

株価については、PBRのデータが手がかりになりました。ジャックスのPBRは2010年以降だけ見ても0.23倍から0.99倍という幅で動いてきました。いちばん低い0.23倍まで売られた局面は、解散価値の4分の1以下という値段です。

「6分の1」という記憶は、リーマン前後の高値から底値までの下落として、おおむね実感に合う数字だと私は思います。

会社が98億円の赤字を出したとき、株価はそれ以上に売られます。でも翌期に黒字へ戻し、10年かけて過去最高益まで戻したとき、株価も時価総額も回復しました。この記事を書いている時点で、ジャックスの時価総額は1,800億円を超えています。

底値で投げ売りをするか、「赤字の中身は過払い金という一過性のもので、本業のキャッシュフローは黒字だ」と資料から読み取るか。同じ一社でも、その後の結果は正反対になったと私は受け止めています。

この歴史から、いまの減益見通しをどう読んだか

2026年に入ってからのジャックスは、来期の減益見通しが嫌気されて売られました。私は過去の記録と重ねて、次のように読みました。

  • 市場はすでに減益を織り込んでいる。減益見通しが出たあとのPBRは0.62倍で、会社の解散価値の6割ほどの値段になっていました。
  • 売上そのものは過去最高を更新し続けている。利益が一時的に減っているだけで、事業が縮んでいるわけではない。2008年のときと同じく、私はここを分けて見ることにしました。
  • 配当を出す体力が数字で確認できる。配当性向は約35%で、利益の3分の1ほどしか配当に回していません。実際に年間配当は190円から200円へ増える予定です。
  • MUFGという調達の後ろ盾がある。信販会社の生命線は安くお金を調達できるかどうかで、ここは2009年の立て直しのときにも効いた部分です。

もちろん、過去にできたことが次もできるとは限りません。私はこれを「同じ構図で読める材料がある」という程度に受け止めて、持ち続けることを選びました。

この会社とサンゲツを、私がウォーレン・バフェットのやり方を真似してどう選んだのかは、ジャックスとサンゲツの配当性向とリスクを一次情報で確かめた記事にまとめました。サンゲツの直近の決算については2026年3月期決算補足説明資料を読み直した記事があります。

私がこの一社から受け取った3つのこと

  • ニュースの印象と決算書の事実は違う。大赤字はリーマンの半年前で、原因は過払い金でした。
  • 赤字の中身を見分ける。2008年3月期の98億円は本業が傾いた赤字ではなく、制度変更による一過性の引当金でした。だから翌期にすぐ戻れました。
  • 立て直しには10年かかる。翌期に黒字転換はしても、成長軌道へ戻るには10年以上かかりました。会社を長く持つというのは、この時間の長さと付き合うことだと思っています。

まとめ

ジャックスの2008年から2022年までの記録を追って、私がいちばん強く思ったのは、下がった日に見るべきものは株価ではなく「赤字や減益の中身」だということでした。

ウォーレン・バフェットのやり方を真似したいと思って始めた投資ですが、決算を自分で見る、わからないものは買わない、というところだけは私にも真似できます。この一社の過去を読み直す作業は、その練習になりました。

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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。

⚠️ 【投資免責事項】
当ブログで紹介している投資情報はあくまでも参考情報であり、特定の銘柄・投資商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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