YouTubeチャンネルはこちら

元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

▶ YouTubeで動画を見る

配当はインフレに勝てるか?|JTと三井住友FGの10年の配当推移を私の口座で確かめました【累進配当の会社一覧つき】

スポンサーリンク
配当はインフレに勝てるか JTと三井住友FGの口座公開 1億円への道
この記事は約11分で読めます。
スポンサーリンク

※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。

視聴者の方から質問をいただきました。「配当はインフレに勝てるのか」。配当金で暮らしていくつもりだけれど、その配当が物価の上昇に追いつくのか、という質問です。私も同じことを考えていたので、自分の口座で確かめてみました。

先に、確かめてわかったことを書きます。私が投資している会社は、配当を増やし続けている会社で揃えていました。そして直近の増配率は、インフレの2%どころではありませんでした。私が投資している商社と銀行の今期の増配率は、三菱商事が約14%、三井住友FGが約15%、三菱UFJが約14%。三井物産にいたっては115円から140円で約22%です。この記事で取り上げるJTは234円から272円で約16%、三井住友FGは157円から180円で約15%。物価の2%に対して、1桁も違う伸びです。

ただし今期の増配率は1年だけを切り取った数字です。良い年もあれば悪い年もあります。だから私は10年の平均で見ることにしています。

※本記事に登場する会社は私の保有状況の紹介であり、特定の企業への投資をお勧めするものではありません。私は投資助言業の登録をしていません。数字はIRBANK、SBI証券、各社のIR資料をもとにした2026年9月時点のもので、株価や配当予想、配当方針は変わることがあります。

スポンサーリンク

今日の結論

  • 配当には「維持・累進・増配」の3つの段階がある。私が見るのは、増配率からインフレ率を引いた残り
  • 物差しは「10年で1.22倍」。これを下回っていれば、実質では負けている
  • JTは10年で年率約7%、三井住友FGは年率約12%。どちらも今のところ勝っている。ただしJTには一度負けた年がある

いただいた質問|「維持ではなく、累進、増配も気にするようになった」

先日の「含み益234万円、売る?持つ?」の動画へのコメントです。「私もバフェットかおるさんと同じように個別株に投資しています。配当金を受け取りながら生活するつもりですが、配当金がインフレに勝てるか、企業が配当維持ではなく、累進、増配も気にするようになってしまいました」。

「配当維持ではなく、累進、増配も」。ここがいちばん大事なところだと思いました。為替より金利より、私がいちばん怖いと感じているのはインフレです。請求書が届くわけでもないのに、持っているお金の力を少しずつ削っていく。見えない税金のようなものだと思っています。

これまでの私は、配当が減らなければ安心、維持されていれば十分だと思っていました。でも今は物価が毎年2%上がる世界です。同じ金額の配当を受け取っていても、それで買えるものは毎年少しずつ減っていきます。「減らない」だけでは足りない。そう気づかされました。

配当には3つの段階があります

  • 配当維持|会社は減らさないと言っているけれど、増やすとも言っていない状態。金額が同じなら、物価が上がる2%の分だけ毎年実質で目減りする
  • 累進配当|会社が「前の年を下回らない」と約束している状態。減配のリスクを会社の側が引き受けてくれている。ただし据え置きの年はやはりその分だけ目減りする
  • 増配|約束ではなく、実際に増やし続けてきた実績。物価の2%を超えて増えた分だけ、買えるものが増える

私が大事だと思っているのは、「累進」は約束で、「増配」は実績だということです。累進配当を掲げていても据え置きの年は実質で目減りします。逆に、累進を掲げていなくても結果として大きく増配している会社もあります。JTがまさにそれです。だから私は、会社が何を宣言しているかより「増配率からインフレ率を引いて、プラスが残っているか」の1点を見ることにしました。

物差し|インフレ2%なら配当はいくら必要か

物価が毎年2%上がると、同じ暮らしに必要なお金は10年後に1.22倍、20年後に1.49倍、約35年で2倍になります(「72の法則」で36年とよく言いますが、正確に計算すると35年です)。100円の配当なら、10年後には122円必要。つまり10年で配当が1.22倍になっていなければ、実質では負けている。この線を物差しにします。

実例① JT(2914)|10年で1.98倍、でも一度負けた年がある

IRBANKの配当推移です。2015年12月期は1株118円。そこから130円、140円、150円、154円、154円。2021年に140円。そのあと188円、194円、194円と来て、2025年12月期は234円。118円から234円で、10年で1.98倍。年率にすると約7.1%です。インフレ2%の必要ラインは144円でしたから大きく上回っています。

ただし見落としたくない年があります。2021年12月期、154円から140円への減配です。減配が約9%、そこにインフレの2%を合わせると実質で約11%の目減り。この年だけ切り取ると、はっきり負けた年です。しかも期初の予想は130円で、期中に140円まで増額されたのでこの数字で済んだ、というのが実際のところです。

JTは累進配当を掲げていません。方針は「配当性向75%目安」で、利益に連動する配当です。利益が落ちれば配当も落ちる。実際に落ちました。でもその後、188円、194円、194円、234円。そして2026年12月期の予想は272円で、7月30日に242円から増額されたものです。累進の約束はなくても、利益が戻れば配当も戻る。私はJTを「約束の会社」ではなく「稼ぐ力に正直な会社」として持っています。

私の口座では、NISAで200株、取得単価3,916円です。配当が272円なら、買値に対する利回りは6.9%。年間の配当は54,400円の見込みです。株価は3,916円から6,610円で1.69倍、配当は私が買った頃の194円から272円で1.40倍。株価ほどではないけれど、配当も4割増えた。これが今のJTです。

実例② 三井住友FG(8316)|10年で3.1倍、コロナの年も減配なし

その前に1つ注意です。三井住友FGは2026年10月1日に1株を2株にする株式分割をします(基準日9月30日)。IRBANKの表はすでに分割後の株数で表示されているので、今の株数に合わせるには数字を2倍にして見ます。SBI証券の画面に出ている2027年3月期の予想1株配当180円が、今の株数での数字です。

今の株数ベースで、2016年3月期は50円。50円、56.7円、60円、63.3円、63.3円、70円、80円、90円、122円と来て、2026年3月期は157円。50円から157円で10年で3.1倍、年率約12%。必要ラインは61円でしたから、圧勝です。

そしてコロナの年。2020年3月期から2021年3月期、配当は63.3円のまま据え置きで、減配していません。大幅な減益予想の年でした。それでも三井住友FGは当時の決算説明で「前年度と同じ配当をお約束します」と言い切っています。2017年から累進的配当を掲げていたからです。「前の年を下回らない」と約束していたから、利益が揺れても配当は守られた。これが累進配当の効果だと私は受け止めています。

さらに三井住友FGは、2026年度からの新しい中期経営計画で「減配しない」から一歩踏み込み、配当性向40%に加えて「毎期増配」にコミットしています。3段階でいえば、累進から増配の約束に進んだということです。私が持っている間に、この会社は一段上がりました。

私の口座では489株、取得単価1,746円です。2027年3月期の予想180円なら、買値に対する利回りは10.3%。年間の配当は88,020円の見込みです。分割後は978株になって1株あたりの配当は90円になりますが、受け取る金額は変わりません。株価は1,746円から6,801円で3.9倍、配当は私が買った頃の80円から180円で2.25倍。株価が先に走ったので今の株価で見た利回りは2.65%まで下がりました。これから新しく買う方には物足りない数字かもしれません。でも私の買値で見れば10.3%。持っている私にとっては10%の会社です。

「株価は上がったけど、配当は?」への私の答え

私の答えは、利回りを2つに分けて見る、です。1つは「現在利回り」。今の配当を今の株価で割ったもので、新しく買う人の目線です。もう1つは「取得価格ベース利回り」。今の配当を自分の買値で割ったもので、持っている人の目線です。増配が続く限り上がり続けます。

持っている側の私が気になるのは後者です。そして「インフレに勝っているか」も、この取得価格ベース利回りが毎年2%を超えるペースで上がっているかで判断できます。

2社の判定

JT 三井住友FG
10年の増配率(年率) 約7.1% 約12%
インフレ2%を引いた残り 約+5% 約+10%
10年の倍率(必要1.22倍) 1.98倍 3.1倍
負けた年 2021年減配(実質−11%) なし(据え置きの年あり)
会社の約束 なし(配当性向75%目安) 累進→2026年度から毎期増配

どちらも今のところ勝っている。ただしJTは一度負けた年がある。これも事実として覚えておきたいところです。

私が投資している79社のうち、「約束」の言葉がある会社

「累進配当」「減配しない」「前期実績を下限」。こうした言葉を、各社の株主還元方針の原文で確かめたものです。どれも2026年9月時点で私が確認したもので、方針は変わることがあります。

  • 商社|三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事
  • 金融|三井住友FG(累進から毎期増配へ)、三井住友トラスト(今年5月に方針変更、累進は継続)、オリックス
  • 累進をはっきり書いている会社|武田薬品、キリンHD、キヤノン、日本曹達、オカムラ、長谷工、東鉄工業、日東富士製粉、朝日ネット(2026年5月から累進配当を掲げるように)
  • DOE型で「減配しない」会社|日本電技、プラネット、日本ケアサプライ、アネスト岩田、ホーチキ。DOEは配当を「その年の利益」ではなく「会社が積み上げてきた純資産」を基準に決めるやり方で、純資産は1年ごとの利益ほど揺れないので配当も揺れにくい

約束の言葉はないけれど、連続増配の実績で語れる会社

物差しにしたのは「日経連続増配株指数」。日本経済新聞社が原則10年以上連続で増配している会社から70社を選んでいる指数で、毎年6月末に入れ替えがあります。私の79社のうちこの指数に入っていたのは8社でした。ショーボンドHD、積水ハウス、上組、芙蓉リース、三菱HCキャピタル、NTT、KDDI、沖縄セルラー。「前の年を下回らない」と約束しているわけではありませんが、10年以上一度も減らさずに増やしてきた積み重ねが、株主への姿勢を語っていると私は受け止めています。

指数には入っていないけれど増配が続いている会社もあります。三菱UFJ、東京海上、MS&AD、第一生命、東ソー、SRAホールディングス。三菱UFJの方針の原文は「配当性向40%程度」「利益成長を通じた1株配当の安定的・持続的な増加」で、「累進」や「減配しない」という言葉は使っていません。実はこの6社の中には、ほかのサイトで「累進配当の会社」と紹介されているところもあります。でも会社の原文を読むと「累進」の文言は見当たりませんでした。だからこの6社を、約束ではなく実績で見ています。利益が落ちれば配当も落ちることがある、という前提で持っています。

対比として、キヤノンは2020年に減配した会社ですが、今年1月に発表した2026年からの新しい中期経営計画で累進配当を基本にすると打ち出しました。減配した会社が累進を掲げる会社に変わったわけです。方針は変わる、ということでもあります。

気になる会社があれば「株主還元方針」を一度

私が会社の方針を確かめるときにやっているのは3つだけです。会社のIRページを開く。「株主還元方針」や「配当方針」のページを探す。そこに「累進」「減配しない」「下限」という言葉があるかを見る。

今回調べていて驚いたのは、第三者のサイトで「累進」と書かれていても、会社の原文にはその言葉がないことがある、ということでした。ウォーレン・バフェットのやり方を真似して決算を自分で見ることにしている私にとって、ここは外せない一手間です。最後は会社自身の言葉で確かめるようにしています。

まとめ

  • 配当は「維持・累進・増配」の3段階。見るのは、増配率からインフレ率を引いた残り
  • 物差しは「10年で1.22倍」。これを下回れば実質では負けている
  • 自分の買値で見た利回りは、増配で上がり続ける。株価が上がってもそれは変わらない

私は株を買っているのではなく、会社を買っているつもりでいます。株価は市場が決めますが、配当はその会社の稼ぐ力と株主への姿勢が決めます。良い会社を割安なときに買って長く持つ。ウォーレン・バフェットのやり方を真似している私にとって、配当の推移は、その会社が育っているかどうかを確かめるいちばんわかりやすい記録です。コメントをくださった方、本当にありがとうございました。

あわせて読みたい関連記事

私が使っている証券口座【PR】

※このセクションには広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。当ブログ経由でお申し込みいただいても、あなたの費用が増えることはありません。

ここまで読んで「まずは1株だけ試してみようかな」と思われた方へ。私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。

迷われる場合は、「買わずに、口座だけ先に作っておく」で十分です。相場が大きく下がった日に慌てて申し込むと、開設手続きが間に合わないことがあります。

※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

免責事項

本記事は公開情報にもとづく事実の整理であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業者(投資助言・代理業)の登録を受けていません。将来の配当額の試算は、過去の増配率がそのまま継続すると仮定した数学上の計算であり、将来を予測または保証するものではありません。企業の業績悪化により減配・無配となる可能性、株価が下落し元本を割り込む可能性があります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

⚠️ 【投資免責事項】
当ブログで紹介している投資情報はあくまでも参考情報であり、特定の銘柄・投資商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。

1億円への道
スポンサーリンク
シェアして下さい。
フォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました