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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代・60代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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ショーボンドHD(1414)を分析|利益率23%・16期連続増配の国策高配当株をIR面談で確認

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1億円への道
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こんにちは、バフェットかおるです。2026年7月17日の朝、ショーボンドホールディングス(1414)のIRご担当者とZoomでお話しする機会をいただきました。その内容と、2026年2月提出の半期報告書、公開されている株価情報を突き合わせて、この会社を私なりに整理します。

先に結論を書きます。足元の受注の一服は需要が消えたのではなく発注の端境期であり、営業利益率23%・自己資本比率83%・無借金・16期連続増配見込みという事業の中身は毀損していない、というのが私の受け止めです。一方で、私の選定基準のうちバリュエーションの2つ(配当利回り3.75%以上、PBR2倍以下)には、2026年7月時点の株価では届いていません。そこも正直に書きます。

この記事は、私が保有している会社の保有状況と考えたことの紹介であり、買いをおすすめするものではありません。

※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。株価・指標は2026年7月17日時点の値で、今後変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

この記事の内容は、YouTubeの動画でもお話ししています。

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まず、面談そのものについて

本題の前に、ひとつだけ書かせてください。今回のIRご担当者の対応は、私がこれまで経験した中でも群を抜いて丁寧で、紳士的で、知的なものでした。

一個人投資家の質問に時間を惜しまず向き合ってくださり、事業環境の構造から自社の強み、国の政策との関係まで、一枚の絵を描くように筋道立てて説明してくださいました。難しい業界の話が、聞いているそばから腹に落ちていきます。冒頭には「YouTube、拝見しています」というお言葉までいただきました。

私は、IRの質はその会社の経営の質を映す鏡だと考えています。財務諸表には載らない「経営の品格」のようなものを、今回の面談で見た気がしました。なお、以下の内容はご説明を私が要約・再構成したもので、逐語記録ではありません。

面談で新しくわかった7つのこと

1. 受注の一服は「予算のオーバーフロー」で説明がつく

高速道路のリニューアルプロジェクトは、本来なら平準化して毎年ならして発注される計画でした。ところが資材費・労務費の上昇で追加の工事費が発生し、発注側の予算が想定を超過。その結果、予定されていた発注の一部が止まっている。これが足元の受注・売上の一服の正体だと理解しました。

前向きに言い換えると、10の仕事のうち今は8が動いていて、残りの2は消えたのではなく、財源が整い次第発注される将来の仕事として積み上がっている、という構図です。老朽化箇所は毎年増え続けるのですから、この2は待っていれば取りに行ける需要だと私は受け止めました。

2. 積み残し解消のカギは高速道路の料金改定

首都高速は2026年10月から料金水準を約10%引き上げる方針。NEXCO東日本も値上げの可否を検討中で、NEXCO3社共同での実施も視野と報じられています。会社側もこの料金改定の行方を注視しているとのことでした。維持管理の財源が確保されれば、積み残しの発注につながる可能性があります。私が今後いちばん見ていきたいイベントです。

3. 原材料高・労務費高は価格転嫁できている

ナフサなどの原材料価格や労務費の上昇について、利益への影響は限定的という趣旨のご説明でした。理由は発注者への価格転嫁が可能な体制にあるため。国として適正な価格での発注を進める方針があり、同社はこの10年ほど継続的に価格を引き上げてきたとのことです。コスト上昇を一方的にかぶるビジネスではありません。

4. 高い利益率の源泉は自社一貫体制と現場対応力

補修・補強工事は、新設と違って現場に乗り込んだら図面と違う、ということが日常的に起こる世界だそうです。他社が対応に時間を要する場面でも、長年のノウハウで臨機応変に動ける。さらに設計は自社、補修材料もグループ内で製造しているため、利益率が構造的に高くなる。後で出てくる営業利益率23%の背景が、ここで腹に落ちました。

5. 事業領域は橋梁から河川へ広がっている

橋梁の補修・補強に加えて、河川分野への取り組みを始めているとのことで、成長余地の広がりを感じました。

6. ロボット・ドローン・DXへの投資に制限を設けていない

点検・施工へのロボット導入を予定。橋の下からのアプローチや落橋防止工事など、高所・狭所での活用余地は大きく、ドローンとGPSの活用も進める方針。DX投資は制限を設けずに進めているというお話でした。

7. 約1年後に新しい中期経営計画を公表予定

10年単位の長い視点で検討しているとのことでした。国の20兆円計画(2026〜2031年)と歩調を合わせた内容になるのか、注目しています。

半期報告書の数字は、面談の説明と整合するか

2026年2月提出の半期報告書(2025年7月〜12月)を読むと、面談の内容と数字がきれいに揃っていました。

項目 前年同期 当中間期 増減
受注高 418.4億円 439.0億円 +4.9%
売上高 455.8億円 428.6億円 △6.0%
営業利益 105.7億円 100.8億円 △4.7%
中間純利益 76.0億円 72.8億円 △4.2%

注目したのは受注高の中身です。会社は、国からの工事受注が順調に伸びたこと、第1四半期に低調だった高速道路会社からの工事受注が回復したことを増加要因に挙げています。売上の減少は、過去に受注が止まっていた時期の影響が今の売上に出ているだけ。受注残高は827億円と、年間売上の約1年分の仕事がすでに手元にあります。

そして減収でも利益率は上がっています。売上総利益率は設計変更受注の増加が寄与して前年同期を上回る水準と明記されており、売上が6%減っても営業利益は4.7%減にとどまりました。IRが語った価格転嫁力と現場対応力が、ここにも表れていると受け止めています。

建設業とは思えない利益率と、要塞のような財務

2025年6月期までの長期の数字を並べると、この会社の異質さが見えてきます。

項目 2008年 2025年
売上高 414億円 907億円
営業利益 29.2億円 208億円(約7倍)
営業利益率 7.05% 22.92%
原価率 79.55% 70.78%

ROEは14.33%、ROAは11.66%。一般的なゼネコンの営業利益率が数%であることを考えると、23%という利益率は建設セクターでは別格です。補修・補強への特化、自社設計・自社材料、価格転嫁力という、IRが語ったビジネスモデルの数字としての帰結だと考えています。しかも17年間、原価率を趨勢的に下げ続けていて、一過性ではありません。

財務は2025年12月末時点でこうなっています。

  • 自己資本比率:83.2%(前期末81.4%からさらに上昇)
  • 有利子負債:実質ゼロ(貸借対照表に借入金の計上なし)
  • 現金及び現金同等物:306億円
  • 流動比率:約552%

無借金で、現金を潤沢に持ち、流動負債の5.5倍の流動資産を抱えている。金利がどう動いても、景気がどう振れても、財務面で倒れる姿が想像しにくい会社です。

私の4つの選定基準に照らすと、届いていない部分もある

私が使っている4つの基準に、2026年7月時点の数字を当てはめます。良い面だけでなく、届いていないところも書きます。

基準 現在の数値 判定
自己資本比率 50%以上 83.2% クリア
流動比率 200%以上 約552% クリア
配当利回り 3.75%以上 3.59%(予想・株価1,266円時点) わずかに未達
PBR 2倍以下 2.43倍 超過

財務健全性の2基準は文句なしですが、バリュエーションの2基準は現在の株価では届いていません。

この未達を、私はこう読んでいます。まずPBR2.43倍・利回り3.59%という水準は、市場がこの会社の質(利益率23%・ROE14%・無借金)にプレミアムを払っていることの裏返しです。基準を満たさないのは会社が悪いのではなく、価格がまだ十分に安くないだけだと受け止めました。

もうひとつ、保有している人にとっての利回りは取得単価で決まります。この会社は増配を続けているので、早く買って長く持った人ほど、取得単価ベースの利回りは年々上がっていきます。裏を返せば、買い増しの目安が数字で明確になるということでもあります。仮に予想配当45.5円のまま利回り3.75%になる株価を逆算すると約1,213円。2026年7月時点の1,266円との距離は約4%でした(これは私の計算メモであり、推奨する価格ではありません)。

16期連続増配と総還元性向93%

  • 2010年6月期から16期連続増配見込み(分割調整後:5円 → 2026年予想45.5円、約9倍)
  • 2025年6月期の総還元性向:93.3%(配当76.8億円+自社株買い50億円=総還元127億円)
  • 当中間期も自社株買い15億円を実施
  • 2026年1月1日付で1株を4株にする株式分割。会社自身が流動性の向上と投資家層の拡大を目的と明記しており、1単元が13万円弱になった
  • 中間配当も実施(2026年3月支払)

利益剰余金820億円・無借金・営業キャッシュフロー黒字という土台の上での還元なので、無理をしている還元ではないと考えています。リーマンショック級の年(2009年6月期)ですら黒字を確保していた事業の安定性が、連続増配の持続力を支えているのだと思います。

国の20兆円計画と「確定した老朽化」

国土交通省の資料によれば、建設後50年以上が経過する社会資本の割合はこう増えていきます。

対象 2023年 2030年 2040年
橋梁(全国73万橋) 37% 54% 75%
トンネル 25% 35% 52%
港湾施設 27% 44% 68%

これは景気予測でも需要予測でもなく、すでに建っているものの経過年数です。補修の需要は増えるかもしれないではなく、増えることが決まっている、と私は読みました。

国の予算も3回目の大きな枠組みに入っています。

  • 3か年緊急対策(2018年〜):7兆円
  • 5か年加速化対策(2021年〜):15兆円
  • 第1次国土強靱化実施中期計画(2026〜2031年):20兆円強

内訳は防災インフラの整備・管理5.8兆円、ライフラインの強靱化10.6兆円など。計画には道路施設の老朽化対策や道路橋梁等の耐震機能強化が明記されています。公共事業関係費は当初予算約6.1兆円に補正予算が毎年上乗せされる構造が定着しており、政権が変わっても橋を直さないという選択肢は考えにくい。国が予算を付けると決めた分野で、価格転嫁が制度的に後押しされ、技術的な参入障壁も高い。これがこの会社の立ち位置だと受け止めています。

株価ではなく価値で見る

2026年7月時点の株価は1,266円。30年のチャートを見ると、200円前後だった株価が1,600円台まで上がり、足元は調整局面にあります。著名投資家のファンドによる保有が注目されて需給面で急騰し、その反動が出ている可能性も個人的には感じています(これは私の相場観です)。

ただ、この間に事業の価値が毀損した事実は、私が見た範囲では見当たりませんでした。

  • 受注は回復に転じ(+4.9%)、受注残は売上の約1年分
  • 利益率はむしろ上昇
  • 無借金・自己資本比率83%・現金306億円
  • 16期連続増配見込み・総還元性向93%
  • 背後には、国の20兆円計画と確定した老朽化

株価は毎日動きます。需給で急騰もすれば、その反動で下げもします。けれど価値は、受注残と利益率と財務と国の予算という事実の積み重ねでしか動きません。株価が下がったときに私が見るのは板ではなく、有価証券報告書と国の計画書です。今回IRに直接確認したことで、株価の谷と事業の谷が別物であることを、自分の言葉で説明できるようになりました。ウォーレン・バフェットのやり方を真似して自分で決算を読むことを続けてきて、いちばんよかったと感じた瞬間でもあります。

まとめ

  1. 足元の一服は需要の消失ではなく、予算オーバーフローによる発注の端境期
  2. 積み残し解消のカギは高速道路各社の料金改定。首都高に続くNEXCOの動向を見ている
  3. 利益率23%・自己資本比率83%・無借金・流動比率552%という土台は健在
  4. 私の基準のうちバリュエーションの2つは未達。価格がまだ十分に安くないだけだと受け止めている
  5. 中長期の需要は国の20兆円計画と老朽化の数字が裏づけている

面談の質疑そのものを時系列でまとめたレポートは別の記事にしました。あわせて読んでいただくと、この分析の土台がわかりやすいと思います。


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