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ANAホールディングス(9202)と日本航空(9201)を比べるとき、私はROE(自己資本利益率)と自己資本比率を最初に見ます。ただ、航空会社の場合、この2つの数字は年によって大きく振れるので、1年分だけを比べても会社の力は分かりません。コロナ禍の赤字で自己資本が大きく減ったあとは、ROEが高く見えやすいという癖もあります。元の記事は2023年9月時点の数字を並べて「ANAは効率、JALは安定」とまとめていましたが、いま読み返すと数字が古く、他業種の会社との比べ方も乱暴でした。ここでは数字の読み方に絞って書き直しました。
この記事は、私が日本航空の株を持ち、その後手放した経緯と、公表資料を読んで考えた記録の紹介であり、ANAホールディングス・日本航空の株式の売買を推奨するものではありません。現在、私はどちらの株も保有していません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておりません。記載の内容は2026年10月時点のものです。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。
ROEと自己資本比率は、何を表しているか
ROEは、株主から預かったお金(自己資本)に対して、1年でどれだけの利益を上げたかを表す数字です。自己資本比率は、会社の資産のうち、返す必要のない自己資本がどれだけを占めるかを表す数字で、借金への頼りぐあいの裏返しです。
ROEは「稼ぐ力」、自己資本比率は「打たれ強さ」を見るもの、と私は覚えています。ただ、どちらも1つだけでは片寄った見方になります。
航空会社の数字が振れやすい理由
航空会社は、燃料価格、為替、景気、感染症、紛争といった外の出来事の影響を強く受けます。旅客が大きく減った年には、売上が落ちても、飛行機や人にかかる費用はすぐには減らせません。そのため、利益が一気に赤字に転じることがあります。
コロナ禍では、日本の大手2社も大きな赤字を出しました。ANAホールディングスは2021年3月期に約4,046億円、日本航空は約2,866億円の最終赤字でした。この赤字で自己資本が減り、その後に増資や劣後ローンなどで資本を補うことになりました。
赤字のあとはROEが高く見えやすい
ROEは、利益を自己資本で割った数字です。大きな赤字で自己資本が減ったあと、利益が戻ってくると、分母が小さいぶんROEが高く出やすくなります。数字だけを見ると「効率の良い会社」に見えても、実は自己資本が薄くなっているだけ、ということがあります。
そのため私は、ROEを見るときは必ず自己資本比率と並べて見ます。ROEが高く、自己資本比率も高ければ安心材料ですが、ROEが高く自己資本比率が低いなら、借入れに頼って数字が大きく出ている可能性を考えます。
他の業種の会社とは比べない
元の記事では、航空会社の数字を、おもちゃの会社や鉄道会社と並べていました。でも、飛行機という大きな資産を持つ航空会社と、工場をあまり持たない会社とでは、自己資本比率の水準がそもそも違います。
比べるなら、同じ業種の会社どうしか、同じ会社の過去の年どうしにするのが、私には分かりやすいと感じています。
有価証券報告書のどこを見るか
- 「主要な経営指標等の推移」で、5年分の自己資本比率と自己資本利益率を並べる
- コロナ禍の前と後で、自己資本比率がどこまで戻っているかを見る
- 「事業等のリスク」で、燃料・為替・感染症などの書き方を読む
- 配当の方針と、実際の配当の推移を見る
数字は毎年変わるので、この記事には最新の値を書かず、確かめる
私が日本航空の株を手放した理由
私は客室乗務員の仕事を離れたあと、日本航空の株を買いました。長く働いた会社を、今度は株主として応援したいという気持ちがありました。
けれども、株主総会に出席して、会社の説明や質疑のやりとりを聞いたときに、期待していたものとの違いを感じ、気持ちが離れてしまいました。
それに加えて、改めて考えたのが次の2つです。
- 航空会社は景気や外の出来事で業績が大きく動く、景気に敏感な会社であること
- 配当は会社の方針であって約束ではなく、コロナ禍のように業績が崩れれば無配になりうること
私が資産づくりで大切にしているのは、配当を長く受け取り続けられる会社を持つことです。その基準に照らして、日本航空の株は手放すことに決めました。
思い入れと投資の判断は分けて考える
私が真似しているウォーレン・バフェットのやり方は、わかる会社を、割安なときに買って長く持つことです。ウォーレン・バフェット自身も、コロナ禍の2020年に米国の航空会社の株を手放しています。
働いていた会社には今も思い入れがあります。それでも、思い入れと投資の判断は分けて考えるようにしています。持つかどうかは、10年分の数字と配当の方針を自分で確かめてから決める。それが、日本航空の株を手放して学んだ私の決め方です。
この記事は私の過去の保有と売却の記録の紹介であり、推奨ではありません。現在、私はANAホールディングス・日本航空のどちらの株も保有していません。
ら決める。それが私の決め方です。
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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。


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