「また税制改正?」とため息をついているあなたへ
こんにちは、バフェットかおるです。
メンバーさんからこんな質問をいただきました。
「かおるさん、今年もまた基礎控除が変わるみたいですね。ニュースで『178万円の壁』って言ってるけど、結局わたしたち庶民の手取りはどうなるんですか? 難しくてよくわかりません」
そうですよね。テレビや新聞で「基礎控除が104万円に!」「178万円の壁が誕生!」と賑やかに報じられているものの、いざ自分の家計にどう影響するのかと聞かれると、ほとんどの人がきょとんとしてしまうのではないでしょうか。
しかも今回の改正は、
- 会社員のあなた
- パートで働く主婦のあなた
- アルバイトの大学生のお子さんを持つあなた
- 年金で暮らすご両親
それぞれで影響の出方がまったく違います。
この記事では、令和8年度(2026年度)税制改正による基礎控除引き上げの仕組みを、噛み砕いてお伝えします。さらに、よくニュースでは語られない「本当のメリットとデメリット」、そして「ネットや専門家がどう評価しているか」まで、一切忖度せずに本音で書きます。
最後までお読みいただければ、ご自身の年末調整や来年の働き方をどう設計すべきか、はっきりとした地図が手に入るはずです。
それでは、いきましょう。
第1章|そもそも「基礎控除」って何
税金は「もうかったお金」にかかる
まず大前提のお話です。
あなたが1年間お仕事で稼いだお金、たとえば400万円あったとします。この400万円ぜんぶに税金がかかるわけではありません。
国は「生きていくのに最低限必要なお金には税金をかけませんよ」というルールを作っています。それが「控除(こうじょ)」と呼ばれるものです。控除とは、ざっくり言えば「税金の計算から差し引いてくれる金額」のことです。
基礎控除=「みんな全員もらえる割引券」
数ある控除のなかで、所得のあるすべての人が受け取れるのが「基礎控除」です。
イメージとしては、こう考えてください。
「税金を計算するときに、誰もが自動的にもらえる割引券」
その割引券の金額が、これまでずっと48万円でした。それが令和7年度の改正で58万円になり、今回の令和8年度改正でさらに62万円〜最大104万円に引き上げられた、というのが今回のニュースの正体です。
給与所得控除=「会社員の必要経費の割引券」
もうひとつ重要なのが「給与所得控除」です。
自営業の人はパソコンや交通費などを経費として差し引けますが、会社員にはそれができません。そこで「会社員も働くために服を買ったり、本を読んだりしているよね」と国がまとめて差し引いてくれるのが給与所得控除です。
この給与所得控除には「最低保障額」というものがあり、これまで65万円でした。今回の改正で、令和8・9年は74万円、令和10年以降は69万円に引き上げられました。
つまり「壁」とは何か
「年収の壁」とは、要するに**「ここまで稼いでも所得税がかかりませんよ」というボーダーライン**のことです。
計算式はとてもシンプルです。
基礎控除 + 給与所得控除=所得税がかかり始めるライン
- 2024年まで:48万円+55万円=103万円の壁
- 2025年:58万円+65万円=123万円+特例37万円=160万円の壁
- 2026年(令和8年):104万円+74万円=178万円の壁
これが「103万円の壁→160万円の壁→178万円の壁」と段階的に上がってきた経緯です。実に30年ぶりの大幅見直しでした。
第2章|令和8年度改正の中身を表で整理します
基礎控除:所得によって階段状に変わります
ここが今回の改正の一番ややこしい部分です。所得の階層によって控除額が違う仕組みになりました。
| 合計所得金額 | 給与年収換算 | 令和8・9年の基礎控除 | 令和10年以降 | 改正前(令和7年) |
|---|---|---|---|---|
| 132万円以下 | 約206万円以下 | 104万円 | 99万円 | 95万円 |
| 132万円超〜336万円以下 | 約206万〜475万円 | 104万円 | 62万円 | 88万円 |
| 336万円超〜489万円以下 | 約475万〜665万円 | 104万円 | 62万円 | 68万円 |
| 489万円超〜655万円以下 | 約665万〜850万円 | 67万円 | 62万円 | 63万円 |
| 655万円超〜2,350万円以下 | 約850万〜2,545万円 | 62万円 | 62万円 | 58万円 |
| 2,350万円超 | 2,545万円超 | 改正なし | 改正なし | 改正なし |
ポイントを3つに整理します。
ポイント①:低〜中所得者層に手厚い
年収665万円以下の方は基礎控除が一気に最大104万円まで膨らみます。これは恒久ではなく、令和8・9年だけの2年間限定の上乗せ特例ですが、効果はかなり大きいです。
ポイント②:令和10年以降は控除額が下がります
特例期間が終わると、低所得層は104万円→99万円へ、中所得層は104万円→62万円へと控除額が大きく下がります。つまり、**「2年間だけのご祝儀」**という性格が強いのです。ここは絶対に押さえておいてください。
ポイント③:高所得者(年収2,545万円超)はゼロ回答
合計所得2,350万円を超える層は、基礎控除の改正対象から外されました。「お金持ちにはビタ一文おまけしませんよ」という政治的メッセージです。
給与所得控除の最低保障額もアップ
| 改正後(令和8・9年) | 改正後(令和10年〜) | 改正前 | |
|---|---|---|---|
| 給与年収190万円以下 | 74万円 | 収入×30%+8万円(最低69万円) | 65万円 |
年収の低いパート・アルバイトの方の控除が、特例で74万円まで引き上げられます。
扶養親族の所得要件も連動して引き上げ
ここも重要な改正ポイントです。
| 区分 | 改正後(給与年収換算) | 改正前 |
|---|---|---|
| 扶養親族・同一生計配偶者 | 所得62万円以下(年収136万円以下) | 58万円以下(123万円以下) |
| 特定親族(19歳〜22歳の学生など) | 所得62万円超123万円以下(年収136万〜197万円) | 58万円超123万円以下(123万〜188万円) |
| 配偶者特別控除の対象配偶者 | 所得62万円超133万円以下(年収136万〜207万円) | 58万円超133万円以下(123万〜201万円) |
| 勤労学生控除 | 所得89万円以下(年収163万円以下) | 85万円以下(150万円以下) |
つまり、お子さんやパート主婦の「働きすぎたら扶養から外れちゃう」というラインも、合わせて引き上げられたということです。
第3章|あなたはいくら減税される?年収別シミュレーション
ここからが、みなさんが一番知りたい「で、結局いくら手取りが増えるの?」というお話です。
国民民主党や報道機関が公表している試算をもとに、ざっくりまとめます。
| 年収 | 改正後の年間減税額(目安) |
|---|---|
| 200万円 | 約2万7,000円 |
| 400万円 | 約2万8,000円 |
| 600万円 | 約5万6,000円 |
| 800万円 | 約3万8,000円 |
| 1,000万円 | 約2万円前後 |
「年収500万〜600万円台の方が一番恩恵を受ける」という、ちょっと珍しい形になっています。これは、低所得層は元々課税所得がほぼゼロなので減税の余地が少なく、高所得層は基礎控除の上乗せ対象から外されているためです。
具体例:年収600万円・会社員のAさんの場合
- 年間減税額:約5万6,000円
- 月額換算:約4,700円
「月に4,700円も増える!」と思うか、「月にたった4,700円か…」と思うかは、人それぞれですね。ランチ3〜4回分といったところでしょうか。
具体例:年収103万円のパート主婦Bさんの場合
- 元々所得税はゼロなので、所得税の減税額は基本ゼロ
- ただし「扶養から外れずに働ける上限」が150万円→163万円(学生は別表)、配偶者は123万円→136万円へ拡大
- つまり**「働ける時間を増やせる」というメリット**が大きい
ここが今回の改正の本当の主役です。「減税」よりも「働き方の選択肢が広がる」ことに価値があるのです。
第4章|立場別メリット・デメリット
① 普通の会社員(年収400万〜700万円層)
メリット
- 年間3万〜6万円の手取りアップ
- 物価高による実質賃金の目減りに対する、ささやかな対策になる
- 通勤手当の非課税限度額も引き上げ(特に片道65km以上の遠距離通勤者)
デメリット
- 令和10年以降は特例分が消えるため、減税額が大幅に縮小
- 物価上昇の幅に比べると減税額が圧倒的に小さい
- 一方で、社会保険料は年々上がり続けている
月5,000円減税してもらっても、お米代がそれ以上に上がっていたら焼け石に水です。「減税された分を、生活費の補填ではなく投資に回す」発想を持てるかどうかが、5年後・10年後の家計を分けます。
② 扶養されているパート主婦(年収100万〜160万円層)
メリット
- 扶養の壁が123万円→136万円に拡大(配偶者控除)
- 「年収の壁を気にせず、もう少し働ける」という選択肢
- ご主人の配偶者控除が満額(38万円)受けられる範囲が広がる
デメリット
- 「130万円の社会保険の壁」は手付かずで残っている
- 年収130万円を超えると社会保険料(年間20万〜30万円)が発生し、手取りが逆に減る逆転現象は健在
- 結局「働き控え問題」の根っこは解決していない
税金の壁だけが上がっても、社会保険の壁が130万円のままでは「働き損ゾーン」は消えません。本気で働きたいなら、いっそ「社会保険に加入して年収170万円以上を目指す」と腹をくくった方が、長い目で見たら年金額も増えてお得です。
③ アルバイトの学生(19〜22歳)
メリット
- 特定親族(19〜22歳)の年収上限が188万円→197万円に拡大
- 親の特定扶養控除(63万円)を受けられる範囲が広がり、親の節税額が増える
- 勤労学生控除の対象も年収150万円→163万円に拡大
デメリット
- 学生本人の収入が増えれば、社会保険の問題(106万円・130万円)に直面する可能性
- 一定額を超えると、結局親の扶養から外れて世帯全体の税金が増える
「親の扶養を外れないぎりぎりで稼ぐのが正解」とよく言われますが、それは目先の話です。学生時代に手取りを稼ぐことより、少額でもNISAで高配当株を買い始めることの方が、生涯の経済的自由度に与える影響は圧倒的に大きいです。
④ 年金で暮らす方(65歳以上)
メリット
- 公的年金等の基礎的控除額が引き上げ(令和9年から月額18万円が最低保障)
- 源泉徴収不要の年金額が209万円→214万円に拡大
- 確定申告不要で済む方が増える
デメリット
- 改正反映は令和9年1月から(少し先)
- 公的年金等控除の本体部分には大きな変更なし
年金生活者にとって最大のリスクは「年金が増えないのに、物価だけが上がる」ことです。基礎控除が少し増えたところで、根本的な解決にはなりません。高配当株からのキャッシュフローが、年金の足りない部分を埋めてくれる——これが「自分年金」という発想です。
⑤ フリーランス・個人事業主
メリット
- 基礎控除の引き上げ(最大104万円)はそのまま適用
- 家内労働者等の必要経費の最低保障額が65万円→69万円に引き上げ
デメリット
- 給与所得控除の改正は対象外(給与をもらっていないため)
- 結局、社会保険料(国民健康保険・国民年金)の負担は何も軽減されない
第5章|物価スライド制という「新しい仕組み」が始まりました
ここから少し踏み込んだ話をします。
今回の改正で、見落とされがちですが極めて重要な制度変更が同時に行われました。それが「物価スライド制」の導入です。
物価スライド制とは
「物価上昇に合わせて、基礎控除や給与所得控除を2年ごとに自動的に引き上げる仕組み」
これは画期的です。なぜなら、これまで基礎控除は30年以上ほとんど据え置きだったからです。物価がどれだけ上がっても、税金の計算に使う「割引券の金額」は変わらず、**実質的な増税(=ステルス増税)**がじわじわ進んできました。
今回の改正で、ようやく「物価が上がったら、控除も自動的に上がる」というルールが入りました。
ただし、注意点があります。
- 物価指数を見て2年ごとに見直す(つまり機動的ではない)
- 物価が上がっても、引き上げ幅は控えめになる可能性が高い
- そもそも実質賃金が下がり続けているなかで、物価追従だけでは追いつかない
つまり、「ステルス増税を完全に止める仕組み」ではなく、「ステルス増税のスピードを少し緩める仕組み」だと理解しておくのが正確です。
第6章|ネット上の声と専門家の意見
ネット上の代表的な反応
SNSやニュースのコメント欄では、以下のような声が目立ちます。
肯定派の声
- 「30年ぶりの大幅改正は評価したい」
- 「手取りが少しでも増えるならありがたい」
- 「扶養の壁が広がるのは助かる」
否定派の声
- 「月5,000円の減税で生活が楽になるはずがない」
- 「結局2年間だけ。期間限定の選挙対策」
- 「社会保険料は上がり続けているのに、所得税だけちょこっと下げてもね」
- 「178万円の壁って言うけど、結局130万円の社会保険の壁が残ってるから意味ない」
専門家の意見
第一生命経済研究所・星野卓也氏の指摘
「年収の壁対策としての効果は、社会保険の壁の見直しを伴わない限り、抜本的なものにはならない」と分析しています。要は「税金の壁だけ動かしても、根本問題は解決しない」ということです。
日本総研・藤本一輝氏の試算
「基礎控除を75万円引き上げても、新たに生み出される労働力は30万人分にとどまり、年収の壁による労働力喪失(120万人分)の4分の1しか取り戻せない」と試算しています。
野村総合研究所・木内登英氏の指摘
「年収665万円を超える中高所得層の減税額は意図的に抑えられた」と分析。さらに「6千億円超に膨らんだ税収減の財源論が置き去り」になっており、将来的な増税圧力につながる可能性を指摘しています。
税理士法人ATOの見解
「減税の影響は微々たるもの」「中所得者層は2年間だけ15万〜40万円の控除増だが、令和9年分以後は10万円だけ。減税効果は限定的」と評価しています。
「やらないよりはマシ。でも、家計を救う規模では決してない」
これが私の率直な評価です。
月5,000円の減税は、確かにありがたい。でも、お米が10kg5,000円になり、電気代が月3,000円上がり、保険料が毎年上がっていく現実の前では、この程度の減税は焼け石に水です。
私たちが本気で経済的自由を手にしたいなら、政治家の「ご祝儀減税」に一喜一憂するのではなく、自分自身でキャッシュフローを生み出す仕組みを作るしかありません。
その答えのひとつが、私が6年以上やってきた「高配当株からの配当収入=自分年金」という戦略です。
第7章|庶民である私たちが本当にすべきこと
ステップ1:今回の改正分を「投資に回す」
月5,000円減税されたなら、その5,000円を生活費に溶かさず、そのままNISAで高配当株に積み立てること。
5,000円×12ヶ月=6万円 配当利回り4%の高配当株を6万円買えば、年間2,400円の配当収入。 これを20年続ければ、元本120万円・配当合計約50万円という「減税が生んだ自分年金」が完成します。
ステップ2:扶養や社会保険の壁を「戦略的に」設計する
奥様やお子さんが働いている家庭は、今回の改正を機に「いくらまで働くのが最適か」を再計算してください。
- 配偶者控除を満額取るなら年収136万円以内
- 社会保険に加入して長期的に年金を増やすなら年収170万円以上
- 学生のお子さんは年収163万円が新たな指標
中途半端な年収(130万〜150万円)が一番損するのは、相変わらず変わっていません。
ステップ3:ステルス増税に負けない「資産防衛」を始める
物価スライド制が入ったとはいえ、税負担と社会保険料負担はこれからも増え続けます。
- 高配当株:インフレに強く、現金を生む
- 不動産:実物資産としてインフレヘッジ
- NISA・iDeCo:非課税枠を最大限活用
「政府の減税を待つ」のではなく、「自分で稼ぐ仕組みを作る」。これがすべての答えです。
まとめ|今日から動き出しましょう
長い記事を最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。
今回の基礎控除引き上げは、確かに30年ぶりの大改正であり、評価すべき点もあります。しかし同時に、
- 2年間限定の特例が大半
- 社会保険の壁は手付かず
- 減税額は物価高に追いついていない
という現実も、しっかり受け止める必要があります。
私たちにできることは、制度の変化に振り回されるのではなく、その変化を利用して自分の資産を守り育てることです。
毎晩9時、私はYouTubeのライブ配信で、こうした制度改正や日経新聞の解説、高配当株の銘柄分析を、視聴者のみなさんと一緒に学んでいます。メンバーシップでは、Zoomでの個別相談や占い鑑定も承っています。
バフェットかおるYouTubeチャンネル「もう政治家任せの人生は終わりにしたい」 「自分の力で年金を作りたい」 「物価高に負けない家計を築きたい」
そんなあなたを、私は全力で応援します。
今日があなたにとって、バフェットかおるのメンバーシップに入る日です。
それでは、また毎晩9時にお会いしましょう。
バフェットかおる
【関連リンク】
- 国税庁:令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について
- バフェットかおる公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@buffettkaoru
- バフェットかおる公式ショップ:https://buffett-kaoru.stores.jp/
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