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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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ジャックスがリーマンショックでどんな打撃を受け、どう立て直したか

この記事は約9分で読めます。

有価証券報告書のデータを追うと、ジャックスを苦しめた本当の原因は、実はリーマンショックそのものではありません。順番に見ていきます。

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① いつ赤字だったのか ── 「リーマン前」に最大の赤字

ジャックスの当期純利益を見ると、最も大きな赤字は2008年3月期で、約98億円の最終赤字です。リーマン・ブラザーズが破綻したのは2008年9月。つまりジャックスの大赤字は、リーマンショックより半年も前に起きていたのです。

ここが世間のイメージと違うポイントです。当時の信販・消費者金融業界を直撃したのは、リーマンショックではなく**「グレーゾーン金利問題」と「過払い金返還」**でした。2006年の最高裁判決と貸金業法改正により、それまで合法とされていた高めの金利が違法とされ、業界全体が過去にさかのぼって利息を返さなければならなくなった。その引当金(将来の返還に備えた費用)の計上が、2008年3月期の98億円赤字の正体です。

② どうやって黒字に戻したか ── 翌期にすぐ黒字転換

ここがジャックスの底力です。98億円の赤字を出した翌期、2009年3月期には早くも当期純利益約26億円の黒字に転換しています。営業利益も前期のマイナス80億円から、プラス53億円へV字回復。リーマンショックのまっただ中(2008年9月〜2009年3月)に、です。

その立て直しの中身が、有報のキャッシュフローに表れています。リーマンショックで世界中の金融機関が「お金を貸し渋る」中、ジャックスは2009年3月期に有利子負債の返済を含む財務活動で約1,241億円を流出させています。つまり借金を一気に圧縮し、身軽になった。同時に営業キャッシュフローは948億円のプラスで、本業はしっかりお金を生んでいました。「危機のときこそ財務をスリムにする」── これが立て直しの第一歩でした。

③ もう一つの試練 ── 2011年3月期にもう一度つまずく

ただ、回復は一直線ではありませんでした。2012年3月期あたりまで、営業収益(売上)は1,420億円→1,271億円→1,162億円→1,074億円と4年連続で減り続けています。過払い金問題と景気低迷で、事業を縮小せざるを得なかった時期です。利益も、2010年3月期にいったん回復したあと、2011年3月期には経常利益が再び約55億円へ半減しています。

つまりジャックスは「リーマン直前の大赤字 → 翌期に黒字転換 → でも数年は売上が縮小し、利益も上下した」という、数年がかりの長い回復過程を歩んだのです。

④ 本当の意味で立ち直ったのはいつか ── 2012年以降の地道な再建

数字がはっきり上向くのは2012年3月期からです。経常利益が133億円まで戻り、その後は2013年118億円、2014年122億円と、安定して100億円台を出せる会社になっていきました。

この立て直しの柱は3つでした。第一に、過払い金返還のピークを越えたこと。過去の負の遺産を吐き出し終え、ようやく利益が本業の実力を反映するようになりました。第二に、MUFG(三菱UFJ)グループとの連携を深め、調達基盤を固めたこと。金融業の生命線である「安くお金を借りる力」を強化しました。第三に、オートローン(自動車関連の信販)や住宅ローン保証など、過払い金リスクの少ない事業へ軸足を移したことです。グレーゾーン金利で痛い目を見た高金利の貸付業から、より健全な分野へ事業構造そのものを作り変えました。

その成果が、ずっと後の数字に出ています。2022年3月期には経常利益268億円、純利益183億円と、リーマン前の水準をはるかに超える過去最高益を更新しました。立て直しから本格的な成長軌道に乗るまで、10年以上かかったことになります。

⑤ 「株価6分の1」をどう考えるか

株価については、PBRのデータが手がかりになります。ジャックスのPBRは2010年以降だけ見ても0.23倍〜0.99倍という幅で動いてきました。一番低い0.23倍まで売られた局面では、解散価値の4分の1以下という極端な安値でした。「6分の1」という記憶は、リーマン前後の高値から底値までの下落として、おおむね実感に合う数字だと思います。

ただ、ここで思い出していただきたいのが、前にお話しした「株価は減益を先に織り込む」という話です。会社が98億円の赤字を出したとき、株価はそれ以上に売られます。でも、翌期に黒字転換し、10年かけて過去最高益まで戻したとき、株価も時価総額もしっかり回復しました。今のジャックスの時価総額は1,800億円超。底値で「もうダメだ」と投げ売りした人と、「赤字の中身は過払い金という一過性のもの。本業のキャッシュフローは黒字」と有報を読めた人とで、その後の結果は正反対になりました。

世間は「リーマンショックでジャックスが赤字」と記憶していますが、有報を開けば、大赤字はリーマンの半年前で、原因は過払い金だと分かります。ニュースの印象と、決算書の事実は違う。

もうひとつは「赤字の”中身”を見分ける」。2008年3月期の98億円赤字は、本業が傾いた赤字ではなく、過去の制度変更による一過性の引当金でした。だからこそ翌期にすぐ黒字へ戻れた。今のジャックスが「減益見通し」で売られているのも、これと同じ構図で読めます。

そして「立て直しには10年かかる」という現実。ジャックスは翌期に黒字転換しましたが、本当に成長軌道へ戻るまでには10年以上かかりました。高配当株を10年20年持つというのは、こういう長い回復の時間軸を覚悟して付き合う、ということでもあります。


念のため、これは過去の事実の整理であって、売買を推奨するものではありません。最終的なご判断はかおるさんの基準でお願いします。


ジャックス(8584)

根拠1:今が「悪材料が出尽くした底値圏」だという見立て

ジャックスの今期は減益見通しですが、PBRは0.62倍。これは「会社の解散価値の6割の値段で株が買える」状態です。市場はすでに減益を株価に織り込んでいます。バフェットがゴールドマンに投資したのは2008年9月、まさにリーマン破綻直後の金融不安のど真ん中でした。金融市場が暴落する中での孤独な逆張りは「鋼のメンタル」のなせる業と評されています。「みんなが不安なときこそ、冷静に数字を見て買う」

根拠2:MUFGという「潰れない後ろ盾」がある安心感

信販会社の生命線は「いかに安くお金を調達できるか」です。ジャックスはMUFG傘下で、財務基盤・信用力で大きな優位を持っています。これはJALとの決定的な違いです。JALは政府の支えがあっても一度は破綻しました。ジャックスは日本最大の金融グループが後ろにいる。「業績の波はあっても、会社そのものが消えるリスクは極めて低い

根拠3:減益でも「売上は過去最高を更新し続けている」事実

ここが一番伝えたいポイントです。ジャックスの第3四半期累計売上高は連続で過去最高を更新しています。利益が一時的に減っているだけで、事業そのものは縮小していません。リーマンショックのとき、多くの優良企業が一時的に赤字や減益に沈みましたが、その後しっかり回復しました。「減益=会社が傾いている」ではない。これを区別できるかどうかが、有価証券報告書を読める投資家とそうでない人の差です。

根拠4:配当を出す「体力」が数字で確認できる

ジャックスの配当性向は約35%。利益の3分の1しか配当に回していません。つまり減益でも配当を払う余力は十分にあり、実際に今期も190円→200円へ増配予定です。減益のニュースだけ見て不安になる人は、この「配当性向」という数字を見ていません。かおるさんの基準で財務を一枚ずつ確認すれば、「配当が止まる会社ではない」と判断できる ── これは決算短信や有報を実際に開いたからこそ言えることです。

根拠5:「決算見通しが悪いだけで不安がる」のは社会の過剰反応

「モラルハザード」JALは破綻に至るまで何年もROEがマイナスでも、多くの株主は声を上げませんでした。一方ジャックスは、たった一期の減益見通しが出ただけで「オワコン」扱いされる。この温度差はおかしい。バフェットがゴールドマンに投資したのも、ユナイテッドヘルスに投資したのも、まさに市場が過剰に悲観したタイミングでした。バフェットの大規模投資は「この逆風は一時的であり、長期的な事業価値は揺るがない」という強力なシグナルになったと評価されています。短期の悲観に流されず、有報という一次情報で会社の実力を測る


サンゲツ(8130)── 視聴者に語れる5つの根拠

根拠1:そもそも業績が「増収増益」で絶好調

ジャックスとは対照的に、サンゲツは中間決算で売上988.92億円(前年同期比5.3%増)、営業利益81.85億円(同10.9%増)の増収増益です。逆張りどころか、業績が伸びている会社をしっかり買い増しした。「悪材料で買う」のがバフェット流の一面なら、「good companyを納得して持ち続ける」のもバフェット流のもう一つの本質です。

根拠2:自己資本比率63%という「鉄壁の財務」

サンゲツの自己資本比率は中間決算時点で63.2%。借金が少なく自己資本が分厚い、典型的な「財務が頑丈な会社」です。かおるさんの投資基準「自己資本比率50%以上」を余裕でクリアしています。JAL破綻の教訓は「財務の弱い会社は外部ショックで倒れる」ことでした。サンゲツはその逆。ショックが来ても耐えられる体力がある会社を選んでいる

根拠3:11期連続増配という「揺るがない実績」

サンゲツは2025年3月期で11期連続の増配を達成しています。リーマンショックもコロナショックも経験した期間を含めて、配当を減らさず増やし続けてきた。これは「たまたま」ではなく、会社の文化です。バフェットが好む企業の典型的な特徴 ── 安定して株主に報いる姿勢 ── をサンゲツは体現しています。

根拠4:会社が「配当の下限」を約束している

サンゲツの資本政策では「1株当たり年間配当金は130円を下限に、安定的な増配を目指す」と明記されています。「下限を決めている」というのは、会社が株主に対して「ここから下げません」と約束しているということです。今期予想は155円。下限の130円まで25円の余裕があります。これは有報・IR資料を実際に読まないと出てこない情報で、「数字の裏付けがある安心」

根拠5:壁紙・床材で国内シェア首位という「事業の堀」

バフェットが繰り返し言うのは「分かりやすい、誰もが使う事業を持つ会社」です。コカ・コーラを何十年も持ち続けたのと同じ発想です。サンゲツは壁紙・床材という、誰もが必ず使う住宅・建築の必需品でシェア首位。景気で多少の波はあっても、人が住む限り需要が消えない事業です。バフェットがユナイテッドヘルスやニューコアといった従来型の安定事業に投資したのと同じ目線で、「派手ではないが消えない事業」を選んでいる

ニュースの見出しではなく、有価証券報告書という一次情報で判断

バフェットがゴールドマンに投資できたのも、ユナイテッドヘルスを皆が恐れる中で買えたのも、市場のムードに流されず、その会社の財務と事業の実力を自分の目で確かめていたからです。UNHの13F開示は、バークシャーが当時の市場価格でリスクと見返りが魅力的だと考えていたことを示しています。「皆が不安だから売る」ではなく「数字を読んだから買える」。

JALのモラルハザード「何年も赤字でも誰も声を上げなかったJAL」と「一期の減益見通しで叩かれるジャックス」── この非対称性こそ、なぜ自分で有報を読む力が必要

最後に「これは私個人が余剰資金で行った自己判断であり、投資は最終的にご自身の責任で」

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