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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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日銀1%利上げ — 数字で読み解く今夜の市場

この記事は約29分で読めます。

こんばんは、バフェットかおるです。今日は歴史的な一日になりました。2026年6月16日、日銀が政策金利を0.75%から1.0%に引き上げました。31年ぶりの高水準です。

今日のいちばんのポイントはこれです。

「利上げ=円高・株安」とは限りません。

市場は“今日の利上げ”ではなく、次にどこまで上がるかを見ているんです。これを今夜、数字とデータで一緒に確認していきましょう。「朝は160円ちょうど近くまで円高に振れたけど、利上げ通過で逆に160円台前半に戻した

日銀 内田副総裁が代理で会見しました

物価上昇が、このあともっと広がるかもしれない。
だから少しずつ金利を上げます。

でも、金利1%では物価上昇にまだ追いついていません。

預金金利が1%近くになっても、物価が3%上がれば、実質的にはお金の価値は減ります。

だから今日の画像は、50代・60代にとってはこう読めます。

貯金だけでは守れない時代。
でも、銀行・保険・商社など、インフレや金利上昇に強い高配当株には追い風が吹きやすい。

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  1. 総理大臣の見解
    1. ① まだデフレ脱却が完全ではないと考えている
    2. ② 住宅ローン負担が増える
    3. ③ 中小企業が苦しくなる
    4. ④ 株価下落を心配している
    5. ⑤ 賃上げの流れを止めたくない
    6. ⑥ アベノミクスの考え方に近い
    7. ⑦ 国の借金の利払い負担が増える
  2. 投資家は?
    1. 今回の1%は高いのか?
    2. 【今日の市場 — 4つの数字】
    3. なぜ「利上げ=株安」が教科書なのに、今日は逆だったのか
    4. ではなぜ、今日はその逆になったのか。
    5. 【なぜ利上げなのに株高・円安なのか — 9つの理由】
    6. 【植田総裁の3年 — ここまでの道のり】
    7. 食品値上げのイメージ
    8. 家計への影響
    9. 住宅ローンへの影響
  3. 「利上げすると誰が得をして、誰が困るのか」
    1. 預金金利が上がる
    2.  個人向け国債の利回り上昇
    3.  銀行株が儲かる
    4. 住宅ローン
    5. 企業の借金負担
    6.  不動産価格
    7. 大事なこと
    8. 2021年
    9. 2026年
  4. 戦後の日本
    1. まず、金利を見る時の注意点
    2. 戦後日本の金利・株価・為替・景気の流れ
    3. ① 1949〜1971年:1ドル360円の固定相場、高度成長
  5. ② 1973〜1974年:石油ショック、金利9%、株価下落
  6. ③ 1975〜1978年:利下げで景気回復、株価上昇
  7. ④ 1979〜1980年:第2次石油ショック、また金利9%
  8. ⑤ 1985〜1987年:プラザ合意後の円高不況、利下げ、バブルへ
  9. ⑥ 1989〜1990年:バブル退治の利上げ、株価暴落
  10. ⑦ 1991〜1995年:バブル崩壊後、6%から0.5%へ利下げ
  11. ⑧ 1999〜2006年:ゼロ金利・量的緩和、株価は低迷から回復へ
  12. ⑨ 2006〜2007年:ゼロ金利解除、0.75%へ
  13. ⑩ 2008〜2012年:リーマンショック、利下げ、株安、超円高
  14. ⑪ 2013〜2021年:異次元緩和、マイナス金利、株高・円安
  15. ⑫ 2022〜2024年:物価高・円安・マイナス金利解除
  16. ⑬ 2025〜2026年:金利1%時代へ、でも株価は強い
  17. 金利が上がる時
  18. 金利が下がる時
  19. 為替は金利差だけでは決まらない
  20. 1973〜1974年、第1次オイルショック
    1. 生活必需品はどう上がったのか
      1. 1974年 → 1975年の価格
      2. トイレットペーパーは「値上がり」より「品切れパニック」
      3. 食パンはいくらだったのか
      4. 1979年 → 1980年
      5. サラリーマンの給料はどうなったか
    2. 当時の為替はどうだったか
    3. 1980年の第2次オイルショックの為替
      1. 当時の家計をイメージすると

総理大臣の見解

高市早苗さんは「利上げそのものに反対」というより、「まだ日本経済は十分強くないので急いで利上げすべきではない」という考え方です。 (Reuters Japan)

投資家向けにわかりやすく説明すると、理由は大きく7つあります。

① まだデフレ脱却が完全ではないと考えている

高市さんは過去に

「デフレを脱したと考えるのは早い」

という趣旨の発言をしています。 (Reuters Japan)

つまり、

  • 物価は上がっている
  • でも国民全員の給料が十分上がっているわけではない

という考えです。


② 住宅ローン負担が増える

例えば

  • 4000万円の住宅ローン
  • 35年返済

の場合、

金利が1%上がるだけで

総返済額が数百万円増えるケース

があります。

高市さんは消費を重視するので、

「住宅ローン負担増→消費減少」

を警戒しています。


③ 中小企業が苦しくなる

日本企業の99%以上は中小企業です。

例えば

  • 飲食店
  • 建設会社
  • 運送会社

などは銀行から借金して事業をしています。

金利が

0.5%→1.5%

になると

1000万円借入で

年間利息

5万円→15万円

になります。

小さい会社には大きな負担です。


④ 株価下落を心配している

利上げすると一般的には

  • 株式市場からお金が抜ける
  • 債券や預金へ移る

ため株価の重荷になります。 (MUFGバンキング)

高市さんは

経済成長を優先する考え方なので、

株価上昇を重視しています。 (行政情報ポータル)


⑤ 賃上げの流れを止めたくない

日本は30年間

ほぼ給料が増えませんでした。

例えば

  • 1997年平均年収 約467万円
  • 2023年平均年収 約460万円前後

ほぼ横ばいです。

高市さんは

まず賃上げ

その後に利上げ

という順番を重視しています。 (Reuters Japan)


⑥ アベノミクスの考え方に近い

高市さんは昔から

  • 積極財政
  • 金融緩和

を支持する「リフレ派」に近い考え方です。 (Reuters)

簡単に言うと

まず景気を良くする

その後で金利を上げる

という考えです。


⑦ 国の借金の利払い負担が増える

日本国債残高は

約1300兆円規模です。

金利が上昇すると

政府の利払い費も増えます。

そのため

急激な利上げは財政に負担を与えます。

これも高市さんが慎重な理由の一つと考えられています。 (野村証券)


投資家は?

実はバフェットもそうですが、

経済成長による利上げは悪いことではありません。

例えば1980年代後半。

政策金利は

  • 2.5%
  • 3.25%
  • 4.25%
  • 6%

まで上がりました。

それでも

日経平均は

約1万3000円から約3万9000円

まで上昇しました。

つまり

「利上げ=株安」ではない

のです。

重要なのは

✅ 景気が悪いのに利上げするのか

✅ 景気が良いから利上げするのか

です。


今回の1%は高いのか?

50代60代の方にわかりやすく言うと

1980年代

  • 預金金利 6%
  • 住宅ローン 8%

なんて時代がありました。

現在

  • 政策金利 1%
  • 普通預金 0.2〜0.5%程度

です。

実は歴史的に見ると

まだ異常な低金利です。

だから銀行株

  • 三菱UFJ
  • 三井住友FG
  • 三井住友トラスト

や保険株

  • MS&AD

などは、長期的には恩恵を受けやすいという見方があります。

金利が8%だった頃の日本—1973年から1980年


【高金利時代の日本 — 1970年代】

「物価がものすごい勢いで上がっていた時代」

象徴的なのが1973年。第1次石油危機が起きました。中東で戦争が起きて、原油価格が一気に4倍に跳ね上がった。日本はエネルギーのほとんどを輸入に頼っていますから、これは直撃です。

その結果、何が起きたか。「狂乱物価」という言葉が生まれました。1974年の消費者物価上昇率は、なんと年率23%。今、私たちが「物価が上がってつらい」と言っているのは年2〜3%の話です。それが23%。1年でモノの値段が2割以上上がる世界だったんです。トイレットペーパーが店から消えて、みんなが買いだめに走った——これがこの時代です。

そして金利。日銀は公定歩合を**9%**まで引き上げました。グラフで8%を超えている、まさにあの山です。


【なぜ8%、9%という高金利が「可能」だったのか】

なぜ今は1%でも大ニュースなのに、当時は9%が当たり前だったのか。理由は3つあります。

ひとつめ。物価が激しく上がっていたから、金利も高くて当然だった。 これがいちばん大事です。金利というのは、本来「物価の上昇率」とセットで動くものなんです。物価が年20%も上がっているのに、金利が2%だったら、お金を借りた人が得をしすぎてしまう。預金している人は損ばかり。だから物価が高い時代は、金利も高くないと釣り合わない。9%という金利は、当時の23%の物価上昇に対しては、むしろ「まだ足りない」くらいだったんです。

ふたつめ。日本経済そのものが、力強く成長していたから。 この時代、日本は高度経済成長の終盤から安定成長期に入るところ。会社はどんどん設備投資をして、給料も毎年大きく上がっていました。9%の利息を払ってでもお金を借りて、工場を建てて、それ以上に稼げる——そういう勢いが経済全体にあったんです。だから高い金利に経済が耐えられた。

みっつめ。むしろ高金利は「物価を抑えるための武器」だった。 日銀はわざと金利を高くして、加熱しすぎた経済を冷ましにいったんです。金利を上げれば、借金がしにくくなる。お金の動きがゆっくりになる。そうやって、暴れる物価を抑え込もうとした。9%という金利は、インフレ退治のためのブレーキだったわけです。


今と何が違うのか 

今の日本は、長いあいだ物価がほとんど上がらない「デフレ」の時代が続きました。だから金利もゼロ、マイナスまで下げてきた。物価が動かないなら、金利も低くていい。これも釣り合いなんですね。

そして今日、2026年。日銀がやっと1%まで金利を上げました。これは「日本にもようやく、ゆるやかに物価が上がる時代が戻ってきた」というサインなんです。

ただし——70年代のような年率23%の狂乱物価ではありません。今は年2〜3%程度の、もっと穏やかな物価上昇です。だから金利も、9%ではなく1%。時代の温度に合わせて、金利の高さも決まっているということなんですね。

ここで私たちが学べることはこうです。金利の数字そのものに、高い・低いの正解はない。大事なのは「物価とのバランス」。9%でも当時は適正、1%でも今は大きな一歩。数字の大小ではなく、その背景を読むこと。これが投資家の目線です。

1980年のもう一つの山(2回目の9%)は第2次石油危機への対応で、これも同じ「インフレ退治」の構図です。グラフの最初の高原(1973〜1980)は、この2つの石油危機がつくった山

投資家目線では、

高市さんは「景気を冷やしたくない」から利上げに慎重。

一方の日銀は

「物価上昇を放置すると国民生活がもっと苦しくなる」から利上げしたい。

つまり、

今の日本は

「景気を守るか」

「物価を抑えるか」

の綱引きをしている状態なのです。 (Reuters Japan)


【今日の市場 — 4つの数字】

まず、今日この瞬間の数字を並べます。

ひとつめ、金利。政策金利は0.75%から1.0%へ。0.25%の引き上げです。そして長期金利、新発10年国債の利回りは2.6%台で推移しています。これは約27年ぶりの高い水準なんですね。

ふたつめ、株価。日経平均が取引時間中に、史上初めて7万円台に乗せたんです。終値は6万9404円。一時7万円に乗せたあとは少し伸び悩みましたが、それでも連日の最高値更新です。

77年の歴史で初めての7万円。しかも、引っ張ったのはキオクシア、アドバンテスト、フジクラ、村田製作所——半導体とAI関連です。

日銀が利上げをした、まさにその日に、株は崩れるどころか史上初の大台に乗せた。これがいかに今の相場が強いかを物語っているんですね。

ふたつめ、株価。日経平均はなんと6万5000円台。今年、初めて65000円に乗せた水準を維持しています。利上げをしたのに、株は崩れていない。むしろ高いところにいるんです。

みっつめ、為替。ドル円は160円台前半。日銀の会合を受けてやや円安、利上げしたのに円高になっていない。

よっつめ、米国市場。こちらも追い風です。米国とイランの停戦合意を受けて、原油安が進み、インフレ警戒が和らいで、S&P500は最高値も視野に入る展開になっています。

なぜ「利上げ=株安」が教科書なのに、今日は逆だったのか

ここで、投資を勉強している方ほど「あれ、おかしいな」と思うはずなんです。だって、教科書にはこう書いてある。「金利が上がると、株は下がる」って。

まず、なぜ普通はそうなるのか。理由は大きく3つあります。

ひとつめ。借金のコストが上がるから。 会社って、銀行からお金を借りて工場を建てたり、設備を増やしたりして稼ぎますよね。金利が上がると、その利息の負担が重くなる。だから会社の利益が減りやすくなる。利益が減れば、株価も下がりやすい。これが基本です。

ふたつめ。預金や債券の魅力が増すから。 金利が低いとき、銀行に預けても利息はほとんどつきません。だから「それなら株で増やそう」とお金が株に向かう。でも金利が上がると、「預金や国債でもそこそこ増えるじゃない」となる。すると株から、より安全な預金・債券へお金が逃げていく。これで株が売られる。

みっつめ。これがちょっと専門的なんですが、“将来の利益の価値”が目減りするから。 株価って、その会社がこれから何十年も先まで稼ぐ利益を、今の価値に直して値段をつけています。金利が高いと、その「将来の利益を今の価値に割り引く計算」で、未来のぶんがどんどん小さく見積もられる。特に、まだ利益が出ていなくて“これから稼ぐ”ハイテク株やグロース株ほど、この影響を強く受けます。

——これが「利上げ=株安」の仕組みです。理屈としては、まったく正しい。

ではなぜ、今日はその逆になったのか。

答えは、この3つの「下げる力」を、それを上回る「上げる力」が打ち消したからなんです。

まず1つめの「借金コスト」。たしかに金利は上がりました。でも今日は0.25%という小さな幅で、しかも市場はとっくに織り込み済み。サプライズがないから、株を売る理由にならなかった。

2つめの「預金・債券に逃げる」。これも、日本の金利が1%になったところで、まだ低いんです。米国の金利のほうがずっと高い。だから「日本の預金に逃げよう」という動きにはなりにくい。

3つめの「将来の利益が目減りする」。ここがいちばん大事です。今日、相場を引っ張ったのはキオクシアやアドバンテストといった半導体・AI関連でした。本来この“将来の利益で買われている株”こそ、金利上昇に弱いはずなんです。

ところが今日は逆だった。なぜか。金利が上がる以上に、AIや半導体の「これから稼ぐ利益」への期待が、もっと大きく膨らんだからです。「金利でちょっと割り引かれても、それ以上にこの会社たちは儲かる」と市場が判断した。さらに、米イラン停戦で原油が下がって、世界中の株に安心感が広がった。円安も輸出企業の追い風になった。

つまり今日は——

金利という“ブレーキ”は確かに踏まれた。でも、AI期待・地政学の安心・円安という“アクセル”を、市場はもっと強く踏み込んだ。 だからブレーキを踏んでいるのに、車は前に進んだ。これが、利上げの日に史上初の7万円という、一見おかしな出来事の正体なんです。

そしてここが投資家として大事なところ。「利上げ=株安」は“いつもそうなる法則”ではなく、“そういう力が働きやすい、というクセ”にすぎない。 最後にどっちに動くかは、そのときどきの期待や世界の状況との綱引きで決まる。だから私たちは、ニュースの見出しだけで慌てて売ったりしない。長期・分散で構えて、こういう綱引きをじっくり眺めていればいい


【なぜ利上げなのに株高・円安なのか — 9つの理由】

ではここから、いちばん大事なところ。「なんで利上げしたのに株が上がって、円が安いの?」という疑問に、9つの角度から答えていきます。

ひとつめ。利上げが予想通りだった。 市場は利上げを75%以上の確率で織り込んでいました。サプライズじゃなかった。だから発表後に「悪材料出尽くし」になったんですね。

ふたつめ。幅は予想通りの0.25%だった。 市場が警戒していたのは今日の利上げ幅ではなく、“この先どんどん上げるんじゃないか”という追加利上げのペースのほうでした。今日はそこにサプライズがなかった。だから安心感が広がったんです。

みっつめ。日米の金利差はまだ大きい。 日本が1%になっても、米国の金利は高いまま。むしろ米国では利下げ観測が完全に後退して、年内の利上げ観測まで浮上している状況です。ドルを持つほうが利息を多くもらえる。だから円が買われにくいんです。

よっつめ。日銀が“急いで何回も上げる”とは見られていない。 おおむね半年ごとの段階的な利上げ、というのが市場の見方。だから株式市場は安心したんですね。

いつつめ。国債買い入れの方針が安心材料になった。 日銀は2027年1〜3月に買い入れ額を月2兆円程度まで減らし、その水準で続ける計画です。金利の急騰を防ぐ、という安心感につながりました。

むっつめ。中東リスクが和らいだ。 さっきの米イラン停戦ですね。停戦合意を受けた原油安でインフレ圧力への警戒が和らいだ。これで世界の株に買いが入って、日本株にも追い風になりました。

ななつめ。円安は輸出企業の利益を押し上げる。 トヨタ、商社、機械、半導体関連。160円という円安水準だと、海外で稼いだ利益が円換算で大きくふくらみます。

やっつめ。インフレ時代は“現金だけ”が弱く見られる。 物価が上がると、預金の価値は目減りします。だから株や不動産など、値上がりに強い資産へお金が向かう。

 

ここのつめ。銀行・保険株には利上げが追い風。 金利が上がると、銀行は貸出金利で稼ぎやすくなる。保険会社も運用利回りが改善する。だから日本株全体を下から支えたんです。


【植田総裁の3年 — ここまでの道のり】

ここで一度、振り返りましょう。植田総裁になってから、日本はどう動いてきたか。

2023年4月に植田和男氏が総裁に就任。7月には長期金利の変動許容幅を事実上1%に引き上げました。

そして2024年3月、これが大きかった。マイナス金利政策を終了。17年ぶりの利上げです。7月に0.25%、

2025年は1月に0.5%、12月に0.75%。

そして今日、2026年6月16日、1.0%に到達したわけです。

つまりマイナス金利からたった2年で、ゼロ%から1%まで来た。これは日本にとって、本当に大きな時代の転換なんですね。


【私たちの生活への影響 — 一言でいうと】

さあ、ここが視聴者のみなさんがいちばん知りたいところだと思います。「で、私の生活はどうなるの?」

一言でいうとこうです。

金利が上がると、借金している人は苦しくなります。でも、預金者・銀行・保険会社には追い風です。

具体的な数字を出しますね。住宅ローン。残高3,000万円・残り25年のローンなら、0.25%の引き上げで月々の返済額が約3,000〜4,000円増える計算になります。固定金利はすでに大幅に上昇していて、変動金利への波及タイミングが近いと言われています。変動金利の方は、今のうちにシミュレーションをしておくことをおすすめします。

一方で、預金金利は少しずつ改善。銀行の利益、保険会社の運用利回りも上向きやすい。だから私たちの高配当株、特に銀行株・保険株にとっては、これは追い風なんですね。


【今後の見通し】

中東リスクが消えた → 原油が下がる → インフレ警戒が和らぐ → FRBは利下げに戻れる

この一本道です。裏付けもはっきりしています。FRBの利下げ織り込みは原油価格と連動していて、WTIが1バレル100ドルを超えると利下げ織り込みはほぼ消える一方、80〜90ドルまで下がると年内の利下げ確率が再び高まるという関係です。だから今回、停戦で原油が下がってきたことで、止まっていた利下げの道が再び見えてきた——

カギは2つ。でもこの2つ、実は一本の糸でつながっています。

ひとつめは中東情勢。これがすべての出発点です。今回、米イランが停戦に向かって、原油価格が落ち着いてきました。原油が下がると、何が起きるか。物価の上昇圧力、インフレがやわらぐんです。

そして、ふたつめの米国のFOMCにつながります。アメリカは去年の秋から金利を下げてきましたが、途中で中東の原油高でインフレがぶり返して、利下げの足が止まっていました。「下げたいけど、原油が高いから下げられない」という状態だったんです。

ところが今、停戦で原油が下がってきた。つまり、止まっていた利下げの道が、もう一度開けてきたということなんです。アメリカが利下げに戻れば、世界中にお金が回りやすくなって、株にはさらに追い風になります。

だから整理するとこうです。中東が落ち着く → 原油が下がる → インフレがやわらぐ → アメリカが利下げに戻れる → 株高が続きやすい。 今日の日経平均7万円タッチも、この一本道の上にある出来事なんですね。

ただし、逆もまた真なりです。もし停戦が崩れて、また原油が上がれば、この道は逆回転します。インフレが再燃して、アメリカは利下げどころか動けなくなる。だからこそ、私たちは中東のニュースを、これからも一緒にしっかり見ていきましょう。


 

今日の日銀利上げは、株式市場にとって“怖い利上げ”ではなく、“予定通りの利上げ”でした。だから株は上がった。

でも、私たちの生活では住宅ローン、物価、預金金利、そして配当株に、じわじわ影響が出てきます。

つまり、これからの日本は**“貯金だけでは守れない時代”**が、さらに一歩進んだということなんです。

だからこそ、長期・分散・配当を大切にした投資が、これからますます効いてきます。一緒にコツコツ続けていきましょう。


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「日本は物価が上がっているのに、金利はまだ低い。だから日銀は1%まで利上げした」
というニュース

日銀は政策金利を0.75% → 1.0%に上げました。
上げ幅は0.25%です。これは日本では31年ぶりの高い金利水準
です。(Reuters)

でも海外と比べると、まだ低いです。

国・地域 政策金利の目安
日本 1.0%
米国 3.50〜3.75%程度
日本との差 約2.5%以上

つまり、日本が1%に上げても、まだ米ドルの方が金利が高い。
だから「円を買う」より「ドルを持つ」人が多く、円高になりにくいのです。(第一ライフ資産運用経済研究所)

食品値上げのイメージ

2025年の日本の消費者物価は、生鮮食品を除いて前年比3.1%上昇
特に食料は7.0%上昇、米類はなんと67.5%上昇でした。(ユタカトラスティ)

たとえば去年まで、

お米5kgが2,000円
だったとすると、67.5%上がると、

約3,350円

です。

これが画像の「食品 値上げ」の意味です。

家計への影響

毎月の生活費が30万円の家庭で、物価が3%上がると、

30万円 × 3% = 月9,000円の負担増
年間では10万8,000円の負担増

です。

食費が月8万円で、食料が7%上がると、

月5,600円の負担増
年間6万7,200円の負担増

になります。

住宅ローンへの影響

変動金利で3,000万円借りている人が、金利上昇の影響を受けるとします。

金利が0.25%上がると、単純計算で、

3,000万円 × 0.25% = 年7万5,000円
月6,250円ほど負担増

になります。

5,000万円なら、

年12万5,000円
月1万円超の負担増

です。

「利上げすると誰が得をして、誰が困るのか」

預金金利が上がる

例えば

1000万円を銀行に預けている人

金利0.02%

年間利息

約2,000円

税金を引くと

約1,600円


金利1%

年間利息

10万円

税引後

約8万円


つまり

預金者にとっては大歓迎です。

特に

  • 退職金2000万円
  • 老後資金3000万円

を持つ人には追い風です。


 個人向け国債の利回り上昇

例えば

1000万円を国債で運用


利回り0.3%

年間3万円


利回り1%

年間10万円


老後に

「毎年10万円のお小遣い」

が増えるイメージです。


 銀行株が儲かる

ここが投資家には重要です。

例えば

三菱UFJ

約400兆円以上の貸出残高があります。

貸出金利が

0.1%上がるだけでも

利益が数千億円増える可能性があります。

だから

銀行株は利上げで上がりやすい。


実際に

  • 三菱UFJ
  • 三井住友FG
  • 三井住友トラスト

は2024年以降大きく上昇しました。


住宅ローン

例えば

5000万円借入

残り35年


金利0.5%

月返済

約13万円


金利1.5%

月返済

約15万円


毎月

約2万円増加

年間24万円増加

になります。


企業の借金負担

例えば

借入10億円の会社


金利1%

年間利息

1000万円


金利2%

年間利息

2000万円


利益が1000万円減る。

中小企業には大打撃です。


 不動産価格

例えば

マンションを買う人が

住宅ローンを借りにくくなる。

すると

買う人が減る。

結果として

マンション価格が下がりやすい。


大事なこと

日銀が本当にやりたいことは

「物価上昇を止めること」

です。

例えば

スーパーで

2021年

卵10個

198円


2026年

350円


お米5kg

2000円

3500円


こんな状態が続くと

国民生活が苦しくなる。

だから利上げをするのです。

有利な人

✅ 預金が多い人

✅ 銀行

✅ 保険会社

✅ 個人向け国債保有者


不利な人

❌ 住宅ローン利用者

❌ 借金の多い企業

❌ 赤字企業

❌ 不動産業界の一部


になります。

今回の利上げ1%で、

私が保有しているような

  • 三菱UFJ
  • 三井住友FG
  • 三井住友トラスト
  • MS&AD
  • 東京海上

などの金融株には追い風です。

一方で、

借金が多く利益が少ない会社は苦しくなります。

だからこれからは

「金利が上がるほど強くなる会社」

「金利が上がるほど苦しくなる会社」

の差がますます広がる時代になっていくのです。

戦後の日本

景気が熱くなる → 金利を上げる → 景気を冷ます
景気が悪くなる → 金利を下げる → お金を回す

これをくり返してきました。

ただし、株価と為替はいつも同じ動きではありません。
「利上げ=必ず株安」「利上げ=必ず円高」ではないです。
その時代の景気、物価、海外金利、企業利益で変わります。

まず、金利を見る時の注意点

昔は主に公定歩合、今は無担保コール翌日物金利などを政策金利として見ます。名前は変わっていますが、意味はざっくり言うと、日銀がお金の流れを締めるか、ゆるめるかを見る数字です。日銀の公式データでは、1973年と1980年に公定歩合は9%まで上がり、1990年には6%、1995年には**0.5%**まで下がっています。(日本オリンピック委員会)


戦後日本の金利・株価・為替・景気の流れ

時代 金利 景気 株価 為替 何が起きたか
1949〜1971年 高度成長期は今より高め とても強い 長期上昇 1ドル360円固定 輸出で日本が成長
1973〜1974年 5%→9% 悪化 下落 変動相場へ 第1次石油ショック
1975〜1978年 9%→3.5% 回復 上昇 円高方向 景気を助けるため利下げ
1979〜1980年 4.25%→9% 物価高で苦しい 大崩れはせず上昇基調 円安気味 第2次石油ショック
1985〜1987年 5%→2.5% 円高不況対策 大幅上昇 急速な円高 バブルの土台
1989〜1990年 2.5%→6% 最初は好景気、後に崩壊 暴落 円は一時不安定 バブル退治
1991〜1995年 6%→0.5% 悪い 下落・低迷 円高 バブル崩壊後の救済
1999〜2006年 ほぼ0% デフレ 低迷→一部回復 円高・円安を行き来 ゼロ金利・量的緩和
2006〜2007年 0%→0.75% そこそこ回復 上昇後、反落 円安気味 ミニ利上げ
2008〜2012年 0.75%→ほぼ0% とても悪い 大幅下落後、低迷 円高 リーマンショック・超円高
2013〜2021年 0%〜マイナス0.1% デフレ脱却を目指す 大きく上昇 円安方向 アベノミクス・黒田緩和
2022〜2024年 マイナス金利→解除 物価高 上昇 大幅円安 インフレと円安
2025〜2026年 0.75%〜1%程度 物価高・賃上げ 上昇基調 円安が残る 金利正常化

内閣府は景気の山・谷を「景気基準日付」として判定しており、景気が良いか悪いかは単なる気分ではなく、複数の経済指標で確認されています。(Esri Japan)


① 1949〜1971年:1ドル360円の固定相場、高度成長

戦後しばらくは、為替は1ドル=360円に固定されていました。その後、1971年に1ドル308円の時代を経て、1973年2月から完全な変動相場制に移りました。(野村証券)

この時代は日本がどんどん工業製品を作って、海外に売っていた時代です。

例えば、当時の日本企業は、

円が安い → 輸出が強い → 会社が儲かる → 株価が上がりやすい

という流れでした。

この時代のポイントは、金利よりも、人口増加・工業化・輸出成長の力がとても大きかったことです。


② 1973〜1974年:石油ショック、金利9%、株価下落

1973年は第1次石油ショックです。
原油価格が急に上がり、物価も急上昇しました。

日銀は物価を抑えるため、公定歩合を**1973年4月の5%から、同年12月に9%**まで引き上げました。(日本オリンピック委員会)

この時は、

金利上昇
→ 企業の借金負担が増える
→ 消費も冷える
→ 株価は下がる

という、教科書通りの動きに近かったです。

為替は1973年から変動相場制に入りました。
固定の360円時代が終わり、円は市場で動くようになりました。(野村証券)


③ 1975〜1978年:利下げで景気回復、株価上昇

石油ショックで景気が悪くなったので、日銀は金利を下げました。
公定歩合は**1975年の8.5%から、1978年には3.5%**まで下がりました。(日本オリンピック委員会)

これは家計で言えば、

息が苦しい時に、少し酸素を入れる

ようなものです。

企業はお金を借りやすくなり、設備投資もしやすくなります。
この時期、株価は回復方向でした。


④ 1979〜1980年:第2次石油ショック、また金利9%

1979年から1980年にかけて、また原油価格が上がりました。
日銀は再び利上げし、公定歩合は**1980年3月に9%**まで上がりました。(日本オリンピック委員会)

ただ、この時は1973年ほど日本経済は壊れませんでした。
企業が省エネを進めていたからです。

ここが大事です。

同じ9%の金利でも、企業の体力が違うと結果が変わる。

だから「金利だけ」を見て、株を判断してはいけません。


⑤ 1985〜1987年:プラザ合意後の円高不況、利下げ、バブルへ

1985年のプラザ合意後、円高が急速に進みました。
円高になると、輸出企業は苦しくなります。

そこで日銀は景気を助けるため、金利を下げました。
公定歩合は**1985年ごろの5%から、1987年2月に2.5%**まで下がりました。(日本オリンピック委員会)

すると何が起きたか。

金利が低い
→ お金を借りやすい
→ 土地を買う
→ 株を買う
→ 資産価格が上がる

この流れで、バブルが大きくなりました。

日経平均は1980年代後半に大きく上がり、1989年に過去最高値圏へ到達しました。1989年の終値ベースの高値は38,915円87銭とされています。(AM ONE)


⑥ 1989〜1990年:バブル退治の利上げ、株価暴落

バブルが行き過ぎたため、日銀は利上げに動きました。

公定歩合は、

1987年 2.5%
→ 1989年 3.25%
→ 1990年 6%

まで上がりました。(日本オリンピック委員会)

この時は、利上げが株価に大きなダメージを与えました。

日経平均は1989年末の高値から、1990年末には23,000円台まで下落し、1992年には2万円割れまで落ち込みました。(AM ONE)

この時代の教訓はこれです。

景気が強いから利上げする場合は株価が上がることもある。
でも、バブルをつぶすための利上げは、株価にとても厳しい。


⑦ 1991〜1995年:バブル崩壊後、6%から0.5%へ利下げ

バブルが崩壊した後、日銀は急いで金利を下げました。

公定歩合は、

1990年 6%
→ 1993年 1.75%
→ 1995年 0.5%

まで下がりました。(日本オリンピック委員会)

普通なら、利下げは株価にプラスです。

でもこの時は、

  • 不動産価格の下落
  • 銀行の不良債権
  • 企業の借金
  • 消費の冷え込み

が重すぎました。

だから、金利を下げても株価はすぐには戻りませんでした。

つまり、

利下げ=すぐ株高ではない。
借金と不安が大きすぎると、利下げしても効きにくい。

これが1990年代の日本です。


⑧ 1999〜2006年:ゼロ金利・量的緩和、株価は低迷から回復へ

1999年、日銀はゼロ金利政策を導入しました。日銀の説明では、1999年2月から2000年8月まで短期金利の誘導目標を「できるだけ低め」、つまり事実上ゼロ%にしました。(日本オリンピック委員会)

さらに2001年から2006年までは量的緩和政策です。これは、金利を下げるだけでは足りないので、日銀がお金の量を増やす政策でした。(日本オリンピック委員会)

この時期の株価は、最初は弱かったです。
なぜなら、銀行の不良債権問題がまだ残っていたからです。

でも2003年ごろから、りそな銀行への公的資金注入などで金融不安が落ち着き、株価は回復し始めました。

為替は円高・円安を行き来しましたが、超低金利の日本円を借りて海外で運用する動き、いわゆる円キャリー取引も増えました。


⑨ 2006〜2007年:ゼロ金利解除、0.75%へ

景気が少し持ち直したため、日銀は量的緩和を解除し、金利を上げました。
日銀のデータでは、基準割引率は**2006年7月に0.40%、2007年2月に0.75%**へ上がっています。(日本オリンピック委員会)

この時の株価は、利上げ直後にすぐ暴落したわけではありません。
景気がそこそこ良く、世界経済も強かったからです。

しかしその後、2008年にリーマンショックが来ます。


⑩ 2008〜2012年:リーマンショック、利下げ、株安、超円高

2008年のリーマンショックで世界経済が大きく悪化しました。

日銀は金利を下げ、基準割引率は**2008年10月に0.50%、12月に0.30%**へ下がりました。(日本オリンピック委員会)

この時は、

金利を下げても株価は下がった

という時代です。

なぜなら、世界中の投資家が怖くなり、株を売ったからです。

さらに、日本は低金利なのに円高になりました。
これは不思議に見えますが、理由は「安全通貨として円が買われた」からです。

つまり為替も、

金利差だけでは決まらない。
危機の時は、安全かどうかで動く。

ということです。


⑪ 2013〜2021年:異次元緩和、マイナス金利、株高・円安

2013年、日銀は量的・質的金融緩和を始めました。日銀の説明では、操作目標を無担保コールレートからマネタリーベースに変え、国債やETFなどの買い入れも行いました。(日本オリンピック委員会)

2016年にはマイナス金利政策が導入され、日銀当座預金の一部に**-0.1%**の金利が適用されました。(日本オリンピック委員会)

この時代は、

金利を下げる
→ 円安
→ 輸出企業の利益が増える
→ 株価上昇

という流れが出ました。

ただし、預金者には厳しい時代でした。
銀行にお金を置いても、ほとんど増えませんでした。


⑫ 2022〜2024年:物価高・円安・マイナス金利解除

2022年以降、米国が大きく利上げした一方、日本は低金利を続けました。
そのため日米金利差が広がり、円安が進みました。

IMFも2024年の円安について、主な理由のひとつは日本と米国の金利差だと説明しています。(Reuters)

2024年3月、日銀はマイナス金利政策を終了しました。これは、長かった超低金利時代から正常化へ向かう大きな転換点でした。(Reuters)

株価は上がりました。
なぜなら、円安で輸出企業の利益が増え、海外投資家も日本株を買ったからです。2024年2月には日経平均が1989年の高値を上回りました。(AP News)


⑬ 2025〜2026年:金利1%時代へ、でも株価は強い

現在の日本は、物価が上がり、賃上げも進み、日銀は少しずつ金利を上げています。
報道では、2026年6月に日銀が政策金利を1%程度へ引き上げたことで、1995年以来の高水準になったとされています。(Financial Times)

普通なら、

利上げ → 株安
利上げ → 円高

となりそうですが、今回そう単純ではありません。

理由は、

  • 利上げが予想通りだった
  • 日本の金利1%は海外よりまだ低い
  • 円安で輸出企業の利益が大きい
  • 銀行・保険株には利上げが追い風
  • 物価高の時代は現金だけでは弱い
  • 海外投資家が日本株を買っている

からです。

日経平均の公式データでも、2026年6月中旬には日経平均が7万円前後で推移していることが確認できます。(日経インデックス)

金利が上がる時

景気が強いから利上げする場合は、株価は上がることがあります。
今の日本に近いのはこちらです。

でも、バブルをつぶす利上げや、物価高を無理やり止める利上げは、株価に悪いです。
1990年の日本がその代表です。

金利が下がる時

景気が悪いから利下げする場合、最初は株価が下がることがあります。
1990年代や2008年がそうです。

でも、時間がたって不安が消えると、株価は回復しやすくなります。

為替は金利差だけでは決まらない

普通は、日本の金利が上がると円高になりやすいです。
でも、米国の金利がもっと高ければ、円高になりにくいです。

また、危機の時は金利ではなく、安全通貨として円が買われることもあります。

日本の歴史を見ると、金利が上がったから必ず株が下がるわけではありません。
大事なのは、“景気が良くて上げる利上げ”なのか、“景気が悪いのに物価を止める利上げ”なのか。
今の日本は、物価高と賃上げ、円安、金融株の追い風が重なっています。
だから、金利1%でも株が上がる。
ここを見誤ると、せっかくの日本株の大きな流れを逃してしまいます。

1973〜1974年、第1次オイルショック

日銀の公定歩合は、物価高を止めるために**9%**まで上がりました。日銀の公定歩合データで、1973年末から高金利期に入っています。(日本オリンピック委員会)

この時、全国の消費者物価指数は、

消費者物価指数
1973年 38.6
1974年 47.5
1975年 53.1

つまり、1973年から1974年だけで、物価は約23%上昇しました。
100万円の生活費が、翌年には123万円必要になるくらいの衝撃です。(日本オリンピック委員会)


生活必需品はどう上がったのか

ここでは、具体的な小売価格が確認できる町田市の小売物価データを使います。全国平均ではなく、町田市の例です。ただ、当時の生活感を伝えるにはかなり分かりやすい数字です。

1974年 → 1975年の価格

品目 1974年平均 1975年平均 変化
うるち米・内地米1等中 1kg 255円 336円 +81円、約32%上昇
標準価格米 1kg 173円 223円 +50円、約29%上昇
灯油 18L 547円 629円 +82円、約15%上昇
牛乳 200cc 58円 67円 +9円、約16%上昇
砂糖 1kg 217円 286円 +69円、約32%上昇
バター 225g 225円 284円 +59円、約26%上昇
マヨネーズ 500g 258円 323円 +65円、約25%上昇
トイレットペーパー4個入 233円 181円 一時パニック後に下落

町田市の表では、うるち米は1974年平均255円/kgから1975年平均336円/kg、標準価格米は173円/kgから223円/kg、トイレットペーパー4個入は1974年平均233円から1975年平均181円と記録されています。


トイレットペーパーは「値上がり」より「品切れパニック」

トイレットペーパーは、数字だけ見ると1975年平均は下がっています。
でもこれは、1974年の価格がすでにパニックで高くなっていたからです。

1973年10月の第1次オイルショック後、日本では「紙がなくなる」という不安が広がり、トイレットペーパーや洗剤の買いだめが起きました。資源エネルギー庁も、1973年晩秋に全国のスーパー店頭からトイレットペーパーや洗剤が消えたと説明しています。(エネ国ポータル)

つまり、当時のトイレットペーパーは、

安い・高いの前に、店にない。
ある店では高くても買う。

という状態でした。


食パンはいくらだったのか

第1次オイルショック直後の町田市データでは、食パンの1974年平均が「…」となっていて、平均比較ができません。
ただし、1975年の町田市データでは、食パンは100gあたり22円前後で推移しています。1975年1月は24円、12月は22円です。

比較しやすいのは、第2次オイルショックのころです。

1979年 → 1980年

品目 1979年平均 1980年平均 変化
食パン 100g 31円 33円 +2円、約6%上昇
トイレットペーパー4個入 169円 203円 +34円、約20%上昇
灯油18L 844円 1,456円 +612円、約73%上昇
プロパンガス5㎥ 1,756円 2,411円 +655円、約37%上昇
鶏卵1パック 293円 353円 +60円、約20%上昇
小麦粉1kg 157円 177円 +20円、約13%上昇

町田市データでは、1980年の食パンは1979年の31円/100gから33円/100g、トイレットペーパーは169円から203円、灯油は844円から1,456円に上がっています。

灯油の上がり方がすごいですね。
これが「オイルショック」の怖さです。


サラリーマンの給料はどうなったか

ここも大事です。

国税庁の民間給与実態統計調査は、昭和24年分から毎年実施されている給与の統計です。(国税庁)

その統計をもとにしたまとめでは、

民間平均給与
1973年・昭和48年 146万円
1974年・昭和49年 182万円

1973年の平均給与146万円が、1974年には182万円へ上がりました。
上昇率は**約24.5%**です。(INTERNET Watch)

つまり、当時は、

物価も上がった。
でも給料も大きく上がった。

ここが今と大きく違います。

今は物価が上がっても、年金や給料がそこまで一気に増えない。
だから今のインフレのほうが、50代・60代の生活にはじわじわ苦しいのです。


当時の為替はどうだったか

1973年2月に、日本は固定相場制から変動相場制へ移りました。
それまでは長く1ドル=360円、その後スミソニアン体制で1ドル=308円、1973年2月から変動相場制です。(トウシル 楽天証券の投資情報メディア)

第1次オイルショックのころは、円高になったあと、再び円安方向に動きました。

年・時期 ドル円の目安
1971年まで 1ドル=360円
1971〜1973年 1ドル=308円
1973年3月ごろ 254円台半ば
1975年12月ごろ 306円台後半

三井住友DSアセットの資料では、1973年3月にドル円は254円台半ばまで円高になったあと、第1次石油危機などで1975年12月には306円台後半に戻ったと説明されています。(SMD-AM株式会社)

つまり当時は、

物価高
金利上昇
でも円高ではなく、円安方向に戻る場面もあった

ということです。


1980年の第2次オイルショックの為替

第2次オイルショックのころは、円安が進みました。

日銀の時系列データでは、1980年1月のドル円は月中平均で237.73円、1980年3月は248.61円となっています。(日本銀行統計検索)

つまり、

1980年初め 1ドル約238円
→ 1980年3月 1ドル約249円

円安です。

なぜか。

日本も金利を上げたけれど、海外、とくにアメリカも高金利だったからです。
だから「日本が利上げしたら必ず円高」ではありません。


当時の家計をイメージすると

1974年のサラリーマン家庭で、年収が146万円から182万円に上がったとします。

増えた給料は、

36万円

です。

でも、生活費も一気に上がりました。

例えば、米を月10kg買う家庭なら、

1974年
255円 × 10kg = 2,550円

1975年
336円 × 10kg = 3,360円

米だけで月810円増
年間では9,720円増

今の感覚だと小さく見えますが、当時の年収は今よりずっと低いので、家計には重い負担です。

1970年代の金利9%時代は、ただ金利が高かっただけではありません。
米、牛乳、砂糖、灯油、トイレットペーパーまで、生活に必要なものが一気に上がった時代でした。
ただし当時は、給料も1973年146万円から1974年182万円へ、約24%上がりました。
今と違うのはここです。
今は物価が上がっても、給料や年金が同じスピードで増えにくい。
だからこそ、貯金だけではお金の価値が守れない時代になっているのです。

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