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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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3メガ損保の2026年3月期決算|最高益でも株価が下がった理由と私の保有状況

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1億円への道
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先に結論を書きます。2026年5月20日、3メガ損保(東京海上ホールディングス・MS&ADインシュアランスグループホールディングス・SOMPOホールディングス)は3社そろって過去最高益を出しました。それなのに、同じ日に3社そろって株価が下がりました。

理由を自分で決算資料に当たって並べてみると、会社の稼ぐ力が落ちたからではなく、期待の高さと会計基準の切り替え、それに株主還元の見え方が重なった結果だと私は受け止めました。この記事はその確認作業の記録です。

私は東京海上とMS&ADを保有しています。あくまで私の保有状況の紹介であり、これらの会社を買うことをおすすめするものではありません。数字はすべて2026年5月20日時点の開示と株価です。

※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は2026年5月20日時点のもので変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

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そもそも損害保険会社は何で稼いでいるのか

損害保険は、たくさんの人から少しずつ保険料を集めておいて、事故や災害に遭った人に保険金を払う仕組みです。集めた保険料と払った保険金の差、それに集めたお金を運用して得られる利益が、会社の稼ぎになります。

東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、SOMPOホールディングスの3社が国内の大手で、まとめて3メガ損保と呼ばれています。事業の中身が自分にも想像できる業種なので、私が決算を読み続けている数少ない分野のひとつです。

3社そろって過去最高益だった

会社 1年間の利益
東京海上ホールディングス 約1兆2,000億円
MS&ADインシュアランスグループ 約7,873億円
SOMPOホールディングス 約5,183億円(前年の約2倍)

3社を合わせると純利益は2兆円を超えます。3社とも、これまでで一番多く稼いだ年でした。

最高益なのに株価が下がった4つの理由

理由① 期待を超える決算ではなかった

株価は、決算が良いか悪いかではなく、市場が事前に思っていた水準を超えたかどうかで動く場面が多いと私は感じています。最高益であっても、期待がそれ以上に高ければ、発表と同時に売られます。

この日の3社は、まさにその形でした。数字は過去最高でも、期待を超える内容とは受け取られなかった、ということだと思います。

理由② 会計のものさしがIFRSに変わった

東京海上とMS&ADは、会計基準を日本基準(JGAAP)から国際会計基準(IFRS)に切り替えました。ものさしが変わると、同じ会社の同じ実態でも、前の年と数字が並べて比べられなくなります。

実際に両社の来期の経常利益は、前年比でおよそ13%の減益に見える形になりました。会社の中身が弱くなったわけではなく、測り方が変わったための見え方です。ここを機械的に減益と受け取って売った動きがあったようだと、私は理解しました。

理由③ 株主還元の中身が期待より小さく見えた

東京海上は4,000億円の自己株式取得を発表しました。会社が自分の株を買い戻すと、1株あたりの価値が上がるので、株主への還元策のひとつです。

ただ、このうち2,874億円はバークシャー・ハサウェイへの第三者割当に対応する分で、市場で買い戻される実質は1,126億円という見方が出ました。期待していた規模より小さいと受け取った人が売った、という指摘です。

理由④ 決算前まで上がっていた分の利益確定売り

3メガ損保の株価は、この時期までかなり長く上がり続けていました。決算をきっかけに、ここまでの利益を確定しようという売りが一度に出たのだと思います。

とくにSOMPOは、第3四半期の時点で通期の会社予想を超える利益に達していて、良い材料が決算前にかなり織り込まれていました。当日の下落率が一番大きかったのは、この会社です。

各社の決算サマリー(2026年3月期)

東京海上ホールディングス(8766)

数字の核

  • 修正純利益(JGAAP・実績):1兆2,048億円(前年比▲1%)
  • 修正純利益(IFRS新定義):8,815億円
  • 政策保有株式の売却が計画を超えて進捗

良かった点

  • 海外事業が前年比+455億円(北米PHLYが過去最高益)
  • 政策保有株式の売却が計画を上回るペースで進んでいる
  • バークシャー・ハサウェイが出資している会社として国際的に評価されている
  • 増配を長く続けており、15期連続で増配している

気になった点

  • 豪州事業の訴訟リザーブ積み増しが利益を圧迫した
  • 修正ROEは11.7%で、会社の目標には届かなかった
  • 2025年度の実績は前年比で微減益
  • 会計基準とKPIの定義変更が重なり、前年と比べにくい期になった

MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)

数字の核

  • 経常収益:7兆6,530億円(+14.9%)
  • 経常利益:1兆1,202億円(+20.6%)
  • 親会社株主帰属当期純利益:7,873億円(+13.8%)
  • 1株当たり純利益:528.87円
  • 1株当たり配当:145円 → 160円(15円増配)、2027年3月期予想は170円
  • 配当性向:30.3%
  • 2027年3月期予想(IFRS):純利益4,250億円

良かった点

  • 海外保険子会社のセグメント利益が2,618億円(+774億円)と大きく伸びた
  • ROEが18.0%と高い
  • 三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保の2027年4月合併に合意
  • 自己株式の消却を実施し、資本効率が改善した

気になった点

  • 三井住友海上あいおい生命が519億円の純損失(前年比815億円の悪化)
  • 三井ダイレクト損保は19億円の純損失
  • 2027年3月期予想4,250億円はIFRSベースで、前年との連続性が見えにくい
  • 来期予想の経常利益が▲13.24%(会計基準変更の影響)

SOMPOホールディングス(8630)

数字の核(4〜12月累計)

  • 保険収益:3兆9,862億円(+3.6%)
  • 税引前四半期利益:6,778億円(+118.8%)
  • 親会社所有者帰属四半期利益:5,183億円(+106.6%=2倍超)
  • 1株当たり利益:564.40円
  • 通期の会社予想は5,800億円で据え置き(第3四半期累計で既に5,183億円)
  • 1株当たり配当:132円 → 150円予想(18円増配)

良かった点

  • 純利益が前年同期比で2倍を超えて伸びた
  • 海外保険事業の利益が大きく増えた
  • 介護事業も好調(前年同期比+25億円)
  • 自己株式を取得・消却済み(50,727,779株 → 31,639,195株)
  • 資産運用損益が前年同期比+1,654億円

気になった点

  • この日の株価が一時マイナス9%を超え、3社で最も売られた
  • 通期予想5,800億円に対し第3四半期累計で5,183億円と、期待が高くなりすぎていた
  • 介護事業という他社にない独自のリスクがある
  • 海外保険でスペシャルティ分野への依存度が高く、保険料サイクルの変化を受けやすい

2026年5月20日の株価の動き

会社 当日の下落率 来期の経常利益予想の変化率
SOMPOホールディングス(8630) ▲9.05% -
東京海上ホールディングス(8766) ▲3.44% ▲13.01%
MS&ADインシュアランスグループ(8725) ▲0.93% ▲13.24%

3社がそろって決算のマイナス・インパクトで売られるという、めずらしい一日でした。

市場で出ていた強気と弱気の見方(2026年5月時点)

どちらの言い分も、私が判断を急がないために読んでおいたものです。

強気の見方

  • 3社合計の純利益2兆円超は過去最高で、保険業は構造的に強い
  • 政策保有株の売却が加速し、長期では株主還元が厚くなる
  • 東京海上の15期連続増配は累進配当として評価できる
  • SOMPOの利益2倍は驚きで、上場来高値も狙えるのではないか
  • MS&ADの2社合併は中長期で相乗効果が大きい

弱気の見方

  • IFRS移行で来期予想が見かけ上の減益になり、説明が複雑すぎる
  • 東京海上の自己株式取得4,000億円は、バークシャー対応分2,874億円を除くと物足りない
  • SOMPOは決算前に買われすぎで、出尽くし感がある
  • 保険料調整行為や情報漏洩の問題によるガバナンス懸念が完全には解消していない
  • 金利上昇で保有債券の含み損リスクがある

業界の追い風と向かい風(2026年5月時点の見方)

先行きを言い当てるつもりはありませんが、当時どんな材料が挙げられていたかは残しておきます。

追い風として挙げられていたもの

  1. 政策保有株の売却が進み、自社株買いと増配の拡大が続く
  2. 国内損保の保険料引き上げ効果が2026〜2027年に本格的に出てくる
  3. 円安が続けば海外の利益が上積みされる
  4. 累進配当の姿勢(とくに東京海上は15期、MS&ADとSOMPOも増配の流れ)

向かい風として挙げられていたもの

  1. IFRS移行で会計が複雑になり、決算を読む難易度が上がる
  2. 北米の商業用不動産ローンの引当リスク(東京海上・SOMPO)
  3. 自然災害の振れ幅
  4. 米国金利やスプレッドの変動の影響

私の保有状況(推奨ではありません)

私が口座に持っているのは、MS&AD(8725)と東京海上(8766)の2社です。この日の下落は会計基準の切り替えによる戸惑いが中心だと受け止めたので、売らずにそのまま持ち続けました。これは私の保有状況の紹介であり、買うことをおすすめするものではありません。

SOMPO(8630)は持っていません。利益が2倍という数字には驚きましたが、この日の下落は期待が先に高くなりすぎた反動だと見えたので、私は自分が納得できる配当利回りになるまで様子を見ることにしました。

株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。1,000円で30円の配当なら利回り3%ですが、900円まで下がれば3.3%になります。この計算があるので、私は下げている日をそれほど怖く思わなくなりました。

IFRSとJGAAPの違いを、私はこう整理しました

会計基準が変わると、利益の数字そのものが変わります。私が混乱しないように書き留めたのは、次の3点だけです。

見るところ 基準が変わると 私の扱い
利益の金額 定義が変わるので前年と直接比べられない 前年比のパーセントは一度無視する
保険収益・経常収益 計上のタイミングが変わることがある 金額の大小より、数年の方向を見る
配当・自己株式取得 基準とは関係なく実際に出るお金 ここを一番の手がかりにする

東京海上の修正純利益は、JGAAPの実績で1兆2,048億円、IFRSの新定義では8,815億円と表示されます。同じ1年の同じ会社で、これだけ違う数字が並びます。数字が減ったのではなく、ものさしが違うだけだと確認できたので、私はここで売る判断はしませんでした。

配当や自己株式取得は、会計基準がどちらでも実際に会社から出ていくお金です。だから私は、基準の切り替え期には還元の実額を手がかりにすることにしました。

私が損保の決算で毎回見ている項目

専門的な分析はできないので、見る場所を決めて毎回同じところだけ確かめています。

  • 保険料と保険金の差が安定して黒字か(本業で稼げているか)
  • 海外事業の利益が伸びているか、伸びている理由が説明されているか
  • 政策保有株式の売却がどこまで進んだか(還元の原資になる)
  • 1株当たり配当の推移と、何期続けて増配しているか
  • 配当性向が無理のない水準か(今回のMS&ADは30.3%)
  • 自然災害や訴訟など、一過性の損失がどれくらい出たか

今回の3社は、この並びで見るかぎり本業も海外も伸びていて、政策保有株の売却も進み、配当も増えていました。株価が下がった日に確かめたかったのはここだけです。

下がった日に私がしたこと、しなかったこと

したことは、3社の決算短信と説明資料を開いて、上の項目を書き写すことだけです。数字を自分の手で書き写すと、下落率の大きさに引っぱられずに済みます。

しなかったことは、値動きの理由をその日のうちに言い切ることと、下がったからといって慌てて買い増すことです。私は買う前に、自分が納得できる配当利回りの水準を決めています。その水準に来ていなければ、何もしません。

売らないと決めているので、下がった日の選択肢は「何もしない」か「1株だけ買う」のどちらかしかありません。選択肢が少ないほうが、私には続けやすいと感じています。

まとめ

  • 2026年5月20日、3メガ損保は3社そろって過去最高益を出しながら、そろって株価が下がった
  • 理由は期待を超えなかったこと、IFRS移行による見かけ上の減益、還元の中身、利益確定売りの4つ
  • 3社合計の純利益は2兆円超で、増配の姿勢も続いている
  • 私はMS&ADと東京海上を保有していて、この日は何も売っていない(保有状況の紹介です)
  • 会計のものさしが変わった期は、前年との比較を鵜呑みにせず、開示の注記まで読むようにしている

決算の数字が動いたのか、測り方が動いたのか。ここを分けて読むだけで、慌てて売る回数はずいぶん減りました。

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それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。

⚠️ 【投資免責事項】
当ブログで紹介している投資情報はあくまでも参考情報であり、特定の銘柄・投資商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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