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高齢期の資産運用という言葉を、私は長いあいだひとまとめに考えていました。60歳と85歳では、お金の使い方も自分で管理できる範囲もまったく違うのに、同じ話として読んでいたのです。いまは3つの段階に分けて考えています。働き方と受け取り方を決める時期、増やす口座から使う口座へ流れを切り替える時期、そして自分で管理しきれなくなる前に仕組みを簡単にしておく時期です。段階ごとに決めることは変わりますが、段階が変わっても変えない決めごとを3つだけ持っておくと、私は迷いが減りました。この記事では、その分け方と決めごとを私の言葉で書いています。
※本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。記事中の数字は2025年10月時点のものです。税金や制度の具体的な判断は、税理士や税務署にご相談ください。
この記事の内容は、YouTubeの動画でもお話ししています。
高齢期をひとまとめにせず、3つの段階に分けてみた
年齢で区切ると人によって合わなくなるので、私は「何を決める時期か」で分けています。
| 段階 | 私がこの時期に決めること |
|---|---|
| 準備の段階 | いつまで働くか、年金をいつから受け取るか、毎月の不足額はいくらか |
| 切り替えの段階 | 積み立てを止めるか、どの箱から先に使うか、入ってくるお金の流れをどう作るか |
| 簡単にする段階 | 口座をいくつに減らすか、代理の手続きをどうしておくか、家族に何を渡しておくか |
この表を作ってから、記事や動画で見かける話が自分のどの段階に向けられたものなのかを見分けられるようになりました。私はいま50代で、準備の段階にいます。
準備の段階:働き方と年金の受け取り方を自分の数字にする
この段階で私がやったのは、商品を選ぶことではなく、入ってくるお金の見込みを確定させることでした。ねんきんネットか「ねんきん定期便」で自分の年金の見込み額を確認し、繰下げ受給にした場合の増額率も制度の説明ページで確かめました。繰下げは1か月あたり0.7%増える仕組みで、これは法令で決まっている数字なので誰が調べても同じです。
いつまで働くかは、お金だけの話ではありませんでした。私は元客室乗務員で、体を使う仕事の先に何を続けるかを考える時期がありました。収入が続くかどうかは、投資の中身よりも家計に効きます。だから私はこの段階で、投資の勉強より先に、働き方の見通しを紙に書きました。
そのうえで、企業に投資する分は使う時期が遠いお金だけにしています。良い会社を割安なときに買って長く持つというウォーレン・バフェットのやり方を真似しているので、持っている期間が短いとそもそも成り立ちません。準備の段階にいるうちは、その期間をまだ確保できるというのが、私にとっての強みでした。
切り替えの段階:増やす口座から使う口座へ、流れを変える
この段階でいちばん迷ったのは、積み立てをいつ止めるかでした。答えはまだ出していません。ただ、決めておいたことがあります。売る順番を相場で決めないということです。
私は、当座の生活費を置く普通預金の箱と、数年のうちに使う予定があるお金の箱と、使う時期が遠い投資の箱の3つに分けています。切り替えの段階に入ったら、普通預金の箱が減ってきたときに補充する、という順番だけを守るつもりです。相場が下がった日に投資の箱から売らずに済むようにしておくための順番で、何%取り崩すのが正しいという話ではありません。
配当金や分配金は、この箱の補充を自動でやってくれる形に近いので、私は高配当株を持っています。ただ、配当は会社の方針であって約束ではありません。減ることも、無配になることもあります。だから配当を生活費の前提にはしていません。
簡単にする段階:自分で管理しきれなくなる前に用意しておく
これはお金を増やす話ではなく、手続きの話です。私が調べておいたのは次の3つでした。
1つめは、口座の数を減らしておくこと。証券会社も銀行も、数が多いほど自分でも家族でも把握が難しくなります。
2つめは、判断が難しくなったときの代わりの手続きです。金融機関には代理人を届け出ておける仕組みがあり、公的には成年後見制度があります。任意後見は元気なうちに自分で代理人を決めておく形で、法定後見は家庭裁判所が選ぶ形です。どちらを使うかは家族の状況で変わるので、私はここで勧め方を書きません。制度の説明は法務省や各家庭裁判所のサイトで公開されています。
3つめは、何をどこに持っているかの一覧を作っておくことです。私は、金融機関名と口座の種類、連絡先だけを書いた紙を1枚にまとめています。残高は書きません。書くとすぐ古くなるからです。
この段階の準備は、私にとっては遠い話ではありませんでした。先に用意しておけば、その分だけいまの判断を落ち着いてできると感じています。
段階が変わっても変えない3つの決めごと
段階ごとに決めることは変わりますが、私が変えないと決めているのは次の3つです。
1つめ、自分で中身を説明できないものは買わない。何に投資する商品なのか、どこの会社が何をして稼いでいるのか。自分の言葉で言えないものは、私にはまだわからないものという扱いにしています。
2つめ、費用を年率の数字で自分の目で確かめる。投資信託なら交付目論見書の「手続・手数料等」の欄に、購入時手数料と信託報酬(運用管理費用)が年率で書かれています。運用報告書には1万口あたりの費用明細があり、実際にいくら引かれたかを金額で確認できます。営業資料ではなく、この2つを見ます。
3つめ、使う時期でお金の置き場所を分ける。年齢で株式の比率を下げるという決め方は、私はしていません。年齢ではなく、そのお金をいつ使う予定かで決めています。これは私の決め方であって、年代別の配分が正しいかどうかを論じるものではありません。
毎月お金が入る商品を勧められたとき、私が開く2か所
定期的にお金が入る形は、使う段階に入った人にとって気持ちが楽になる仕組みだと思います。私もそこは否定しません。ただ、商品によっては、入ってくるお金の一部が自分の元本の払い戻しであることがあります。これは制度として決まった仕組みで、隠されているわけではありません。
私が開くのは2か所です。1つは交付目論見書の分配方針の欄。もう1つは運用報告書の分配金の明細で、「元本払戻金(特別分配金)」という言葉が出てくるかどうかを見ます。これは課税されない代わりに、自分の投資した元本が戻ってきているという意味です。
この2か所を見てから判断すれば、毎月入ってくる形がよいか悪いかではなく、自分がその中身を納得できるかどうかで決められます。私は、こういう確かめ方を身につけるほうが、どの商品が正解かを教わるより長く使えると思っています。
この記事で直したところ
・特定の経済評論家の方の講演内容を解説する形で書かれていた記事でしたが、発言内容と出典をこちらで確認できなかったため、引用と要約をすべて削除し、私自身の考え方として書き直しました。
・「FPに頼らず自分で資産を守る覚悟が大事」「無料相談やセミナーに参加してはいけない」という記述を削除しました。特定の職業の方への裏付けのない非難になっていたためです。代わりに、相談する前後に自分で一次資料を確かめる手順を書きました。
・「1回あたり5万円の手数料がかかることも」「高齢者の支出は50代の約7掛け」「高齢期でも10〜15年は十分な運用期間」といった数字を削除しました。出典を確認できなかったためです。
・「インデックスファンドと個人向け国債で低コスト運用」「95歳まで生きると想定して20年で割る」「1年分を普通預金に入れる」といった具体的な行動の指示を削除しました。当ブログは投資助言の登録を受けていないためです。
・記事の主題と関係のないレンタルサーバーの広告と、外部のAIサービスへの誘導リンクを削除しました。
・動画の語り出し(「みなさん、こんにちは」)と、本文がほぼ全文strongタグで囲まれていた形を、通常の段落に組み直しました。
使う段階に入る前に、口座の中身と費用の欄を自分で開いておく【PR】
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交付目論見書の費用の欄や運用報告書は、口座の管理画面から自分で開けます。段階が変わる前に、いま自分が何をいくらの費用で持っているのかを一度見ておくと、次に何を決めればいいのかがはっきりしました。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
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