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楽天とSBIが出している2本の米国高配当株ファンドを、2026年10月時点の数字で並べ直しました。結論から書くと、設定当初にあったコストの差は、ほぼ消えています。実質的な負担は楽天側が年0.1238%程度、SBI側が年0.1227%程度で、差は0.0011ポイントです。残っている違いは決算月と純資産規模、そして年1回決算型があるかどうかくらいでした。以下は私が調べた記録で、私の検討状況の紹介であり、特定のファンドや証券会社を推奨するものではありません。
筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。本記事は2026年10月時点のものです。手数料や運用状況、制度は変わりますので、ご自身で交付目論見書と運用会社の公式サイトをご確認ください。
2本はどちらも「本家SCHDを買うだけ」です
先に中身の話です。2本とも、アメリカに上場している高配当株ETF「シュワブUSディビデンドエクイティETF(SCHD)」を買い付けるファンドです。日本の投資家から見ると、楽天やSBIが間に入って、円で本家SCHDに投資できるようにしてくれている、という形になります。
本家SCHDは2011年10月20日に運用が始まったETFで、10年以上続けて配当を出している大きなアメリカの会社を100社ほど選んで持つ、という考え方です。中身は2本で同じですから、選ぶときに違うのは「器」の条件だけ、ということになります。
なお、本家SCHDの純資産額や分配金利回りは、2026年10月時点で運用会社の公式な数字を確認できませんでした。以前の版では「約10兆円」「約3.4〜3.5%」と書いていましたが、出どころを確かめられないので、この記事では使いません。
2026年10月時点の比較表
次の表は私が公開情報で確認した記録で、どちらかの購入をおすすめするものではありません。
| 項目 | 楽天・SCHD | SBI・S・米国高配当株式(年4回決算型) |
| 正式名称 | 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型) | SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型) |
| 設定日 | 2024年9月18日 | 2024年12月20日 |
| 実質的な負担(税込) | 年0.1238%程度 | 年0.1227%程度 |
| 決算日 | 2月・5月・8月・11月の各25日 | 3月・6月・9月・12月(2025年に月末近くへ変更) |
| 純資産総額 | 2,714億6,800万円 | 2,389億5,500万円 |
| 基準価額 | 13,584円 | 12,685円 |
| 年1回決算型 | 確認できず | 2025年8月に追加設定 |
純資産総額と基準価額は、いずれも2026年10月16日時点で確認した数字です。基準価額の差は設定日が3か月違うことから来ているので、これで良い悪いを判断することはできません。
コストの差は0.0011ポイントになりました
以前の版で、私は「楽天は年0.192%、SBIは年0.1238%だからSBIの方が安い」と書いていました。2024年末の時点ではそのとおりでしたが、2025年に両社が続けて引き下げたため、状況が変わっています。
| 2025年3月27日 | 楽天側が引き下げと名称変更を発表(実質 年0.192%程度から年0.1238%程度へ) |
| 2025年5月20日 | SBI側の引き下げ適用(実質 年0.1238%程度から年0.1227%程度へ) |
| 2025年5月23日 | 楽天側の引き下げ適用。愛称が「楽天・SCHD」になる |
いまの差は年0.0011ポイントです。100万円を1年持ったときの差額は11円ほどになります。コストでどちらかを選ぶ理由は、もうほとんどありません。
ひとつ注意しておきたいのは、「信託報酬」と「実質的な負担」を混ぜて比べないことです。SBI側の信託報酬は年0.0627%ですが、投資先のSCHD自体に年0.06%程度かかるので、合わせた負担は年0.1227%程度になります。信託報酬だけを並べると、片方だけ安く見えてしまいます。
決算月の違いと、「毎月配当」の考え方
楽天・SCHDの決算日は2月・5月・8月・11月の各25日です。SBI側は設定当初が3月・6月・9月・12月の各19日でしたが、2025年8月13日のお知らせで見直され、実績では2026年3月30日、6月29日、9月28日と、各四半期の末近くに移っています。
決算月がずれているので、2本持てば年8回、入金の機会があります。VYMやHDVなど他の米国ETFと組み合わせれば、毎月どこかで入金がある形も作れます。
私もこの「毎月どこかで入る」感じは、気持ちが続きやすくて嫌いではありません。ただ、受け取る時期をずらしても、年間に受け取る総額は増えません。手取りが増える話ではないので、私はこれを商品を選ぶ理由にはしていません。
分配金の実績を並べてみました
どちらも1万口あたりの金額です。
| 楽天・SCHD | 2025年11月25日 85円/2026年2月25日 90円/2026年5月25日 90円/2026年8月25日 95円 |
| SBI・S・米国高配当株式 | 2025年12月29日 90円/2026年3月30日 95円/2026年6月29日 90円/2026年9月28日 95円 |
直近4回の合計は、楽天側が360円、SBI側が370円です。それぞれの基準価額で単純に割ると約2.6%と約2.9%になりますが、これは過去に出た実績を割っただけの数字で、これからも同じ割合で出るという意味ではありません。
実際、SBI側の初回(2025年3月19日)の分配金は0円でした。運用が始まってすぐの決算だったからです。分配金は決算のたびに運用会社が決めるもので、約束されたものではありません。投資先の会社が減配すれば減りますし、円高に振れれば円で受け取る額は目減りします。
私は、こうしたファンドを見るときに「利回り何パーセントだから月いくらもらえる」という計算を先にしないようにしています。その計算をすると、どうしても減る可能性のほうを見なくなってしまうからです。
NISAでも、米国で引かれる10%は戻ってきません
以前の版で私は、2本とも「二重課税調整済みの分配金がもらえるので税金がお得」と書いていました。ここは説明が足りませんでした。
国内の投資信託には、投資先の外国で引かれた税金を日本の税金から差し引く「二重課税調整」の仕組みがあります。ただしこれは、日本の税金がかかる口座での話です。NISA口座は日本の税金がゼロですから、差し引く元がありません。
SBI証券の説明にも「NISA口座で保有している銘柄の配当金については、日本の税金が非課税ですので、外国税額控除の適用外です」と書かれています。アメリカの株式の配当は現地で10%引かれますので、NISAで持っていてもその10%は引かれたままです。これは2本とも同じ条件なので、どちらを選ぶかの判断材料にはなりません。ただ、「NISAなら丸ごと手元に入る」と思い込んだままだと、受け取る額の見込みが狂います。
これは制度の一般的な説明です。ご自身の申告や口座の扱いについての具体的な判断は、税理士や税務署、使っている証券会社にご確認ください。
乗り換えを考えるときに私が気にすること
すでに片方を持っている方から「安い方に乗り換えた方がいいですか」と聞かれることがあります。私は自分では動かしません。
理由は2つあります。ひとつは、コスト差が年0.0011ポイントしかないことです。もうひとつは、課税口座で含み益が出ている場合、売った時点で譲渡益に税金がかかることです。11円の差を取りにいくために税金を先に払うのは、私には合いません。
NISA口座の場合は、売ってもその年の非課税枠が戻るわけではなく、翌年にならないと枠が復活しません。枠を使い直すことになる点も、私は気にしています。税金の扱いはご自身の口座の状況によりますので、具体的な判断は税理士や税務署にご相談ください。
SCHDについて書いた3本の役割
同じ商品について3本あると分かりにくいので、役割を分けて書いています。この記事は2本を並べて比べる記事です。
私がいま考えていること
私の投資は、ウォーレン・バフェットのやり方を真似しています。良い会社を割安なときに買って、決算を自分で見ながら長く持つ。わからないものは買わない。それだけです。
その基準で見ると、こうしたファンドは「中身を自分では選べない」ものです。ですから私は、自分で調べた会社を中心に持ちつつ、米国の高配当株をまとめて持てる手段としてこの2本を検討対象に入れている、という距離感でいます。
この2年を見て良かったと思うのは、会社同士が競い合って、私たちの負担が実際に下がったことです。年0.192%が年0.1238%になったのは、小さな話ではありません。
ここまで書いたことは、私が調べた記録と検討状況の紹介であり、特定のファンドや証券会社の利用を推奨するものではありません。最終的な判断は、交付目論見書を読んだうえで、ご自身でお願いします。
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この記事で並べた信託報酬や決算日、分配金の実績は、どれも口座の中の商品ページと交付目論見書で自分で確かめられる数字です。私が2本を見比べるのに使っているのは、次の2つの口座です。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
・SBI証券|単元未満株「S株」に対応。日本株も投資信託も1つの口座でまとめられます。
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・楽天証券のNISA|NISA口座のページです。取扱商品や手数料、ポイントの条件を、ほかの会社と見比べたいときに。
▶ 楽天証券のNISAページを見る
※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
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