📰 2026年4月11日 日経新聞 記事まとめ

① アンソロピックの新AI 米当局と銀行、緊急会合 金融サイバーリスク懸念

AI企業「アンソロピック」が新しいAIモデル「クロード・ミトス」を試験公開しました。このAIはシステムの未知の欠陥(脆弱性)を見つける能力が非常に高く、主要なOS(基本ソフト)やウェブブラウザで「何千もの深刻な脆弱性」をすでに発見しています。

これを受けてベッセント米財務長官が、ゴールドマン・サックスなど大手銀行のCEOたちと緊急会合を開きました。FRBのパウエル議長も参加。銀行側からはゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOモルガン・スタンレーのテッド・ピックCEOなど主要6行のうちJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEO以外の全銀行トップが出席しました。

アンソロピック自身も安全確認のため、公開先をアップル・エヌビディアなどの大手テクノロジー企業やJPモルガンなど大手金融機関に限定しています。

💡投資家目線:AI×金融セキュリティリスクが現実の政策課題になってきました。エヌビディア・アップル・JPモルガンが早期アクセス先に選ばれた点は注目です。


② レトルトカレー本格展開 ニトリ、販売店舗拡大

ニトリがグループ会社の島忠やニトリ店舗で展開していた「お、ねだん以上。のレトルトカレー」シリーズの取扱店舗を全国231店舗に広げると発表しました。

このシリーズは2026年2月末時点で累計販売数約15万個を突破。もともとニトリグループが運営していたレストラン「みんなのグリル」の看板メニュー「スパイシービーフカレー」が商品化のきっかけで、フレンチシェフが監修しています。全4種類、全商品300円で販売。

💡投資家目線:ニトリHD(9843)の非家具事業への多角化の一例。PB(プライベートブランド)食品の好調は内需関連銘柄として注目ポイントです。


③ 米、インサイダーに警告 イラン攻撃で政府職員に 不自然な取引相次ぐ

米政府が職員に対し、予測市場や先物市場でのインサイダー取引をしないよう警告を出しました。3月24日付で全職員にメールで通達しています。

イランへの攻撃情報を事前に知った上での不自然な取引が相次いで報告されており、予測市場大手のカルシ( 経済や政治などの現実の出来事(イベント)を取引対象とする米国の予測市場プラットフォーム。)やポリマーケット(さまざまなトピックにわたって将来のイベントに賭けること)などが舞台になっています。

3月23日にトランプ大統領がSNSでイランの発電所への攻撃延期を発表する15分前に、原油先物取引が急増していたことも明らかになっています。ブロックチェーン分析会社バブルマップスによると、ポリマーケットの6つの口座で不正取引が疑われ、2月28日の攻撃開始24時間前までに入金があり、100万ドル(約1億6000万円)の利益を得たとされています。そのうち3つの口座は4月7日の一時停戦発表の日にも60万ドルの利益を上げたとのこと。

3月26日には超党派の上院議員が、政府職員・議員が公務で得た非公開情報を予測市場で利益を得ることを禁じる法案を提出しました。

💡投資家目線:地政学リスクと予測市場の規制強化の動きです。原油先物への影響も引き続き注目です。


④ 米、消費者景況感が最低 4月、1952年以降で イラン攻撃で物価に不安

ミシガン大が10日発表した4月の消費者態度指数(速報値)は47.6で、前月から5.7ポイント低下しました。米国とイスラエルのイラン攻撃によるインフレ懸念により、統計開始の1952年以降で最低となりました。

ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(52.0)を大幅に下回り、「現在の景況」は50.1で5.7ポイント低下、「今後の見通し」は46.1で5.6ポイント低下しています。

調査責任者は「年齢・所得・政党を問わず、あらゆる人口統計的グループで景況感が低下している」と指摘し、多くの消費者が経済悪化の原因をイラン紛争だとしています。

1年先の予想インフレ率は4.8%(前月から1ポイント上昇)、5年先の予想は3.4%(前月から0.2ポイント上昇)。

💡投資家目線:消費者心理の悪化は個人消費の先行指標です。米国株・特に消費関連セクターへの下押し圧力が続く可能性があります。


⑤ アルトマンCEO自宅に火炎瓶

米サンフランシスコ警察などによると、10日未明に市内にある米オープンAIのサム・アルトマンCEOの自宅に火炎瓶を投げ込んだ疑いで、20歳の男が逮捕されました。けが人はいないとのことです。後輩の弁護士みたい

💡投資家目線:AI業界への社会的反発が過激化している象徴的な事件です。オープンAIは未上場ですが、AI関連株全体の心理的な影響に注意が必要です。


⑥ 台湾3月輸出、62%増で過去最高

台湾の財政部が10日発表した貿易統計によると、3月の輸出額は801億ドル(約12兆7000億円)でした。前年同月比で62%増となり、単月として過去最高を更新しました。米国向けを中心にAI用サーバーなどの輸出が大きく伸びています。

💡投資家目線:TSMC(台湾積体電路製造)など半導体・AI関連の需要の強さを示す数字です。関連銘柄への追い風となる材料です。


⑦ 米消費者物価、3月3.3%上昇 伸び率拡大 イラン攻撃でガソリン高

米労働省が10日発表した3月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比3.3%上昇。2月の2.4%から急拡大し、約2年ぶりの大きさとなりました。イラン攻撃に伴うガソリン高が物価を押し上げました。

全米自動車協会(AAA)によると、米国のレギュラーガソリン価格は3月末に1ガロン(約4リットル)あたり4ドルを超え、イラン攻撃前と比べて4割跳ね上がっています。

食品・エネルギーを除くコア指数は前年同月比2.6%上昇(2月の2.5%から拡大)。

なおトランプ大統領は7日夜、イランへの大規模攻撃を2週間停止すると表明。完全な停戦とともにホルムズ海峡の通航が正常化すれば、原油高が落ち着く可能性もあります。

💡投資家目線:インフレ再燃でFRBの利下げ観測が後退する可能性があります。金利が下がりにくくなることは、特に不動産・グロース株に逆風です。


⑧ 商船三井社長、通航料「答えられない」 供給網再編に対応

**商船三井(MOL)**はホルムズ海峡の事実上の封鎖後、関連船舶3隻を通航させました。田村城太郎社長は10日、日経新聞の取材に対し、ホルムズ海峡の通航料について「答えられない」と明言を避けました。

主なコメントは以下の通りです:

  • 「安全確保が最優先で個別の船の情報は答えられない」
  • 「国際法を順守するのが当社の立場」
  • 「2週間の暫定合意の状況で新たにペルシャ湾内に船を送り込むことは難しい」
  • 「資源エネルギー分野でも、国はサプライチェーン(供給網)を変える検討が必要だ。より高くても分散して調達するという考えが入ってくるだろう」
  • 「中期経営計画には中東情勢の影響はほとんど織り込んでいない。2027年3月期の業績は、4月末をめどにホルムズ海峡をめぐる状況が収束するという前提で立てている」

💡投資家目線:商船三井(9104)の業績見通しの前提が崩れるかどうかが焦点。ホルムズ情勢が4月末以降も続く場合、業績下振れリスクが浮上します。配当投資家として注目の銘柄です。


⑨ 成田拡張へ強制収用説明 空港会社、地元自治体に

**成田国際空港会社(NAA)**は10日、整備予定の新滑走路をめぐり、強制力をもって土地を取得する「土地収用制度」を活用する方針を地元自治体に説明しました。

対象は用地取得が難航している3本目の新たな「C滑走路」(3500メートル)。NAA藤井直樹社長が千葉県成田市内で開いた協議会で説明しました。

熊谷俊人千葉県知事は「土地収用制度の活用も検討せざるを得ないという状況は受け止める」とコメント。2029年度には先行してB滑走路(現行2500メートル→3500メートルへ1000メートル延伸)の供用を予定しています。

💡投資家目線:空港インフラ整備は長期の建設・不動産関連銘柄への材料になりえます。


⑩ 仮想通貨を金融商品に 金商法改正案を閣議決定

政府は10日の閣議で、金融商品取引法の改正案を閣議決定しました。暗号資産(仮想通貨)を金融商品として初めて規制し、未公開情報をもとに売買するインサイダー取引などを禁止します。

💡投資家目線:仮想通貨市場の制度化が進むことで、機関投資家の参入障壁が下がる可能性があります。一方で規制強化による短期的な売り圧力にも注意が必要です。③の米国インサイダー問題とも関連する動きです。


⑪ ネトフリが新動画AI リアルに編集迅速 民放・映画は警戒

**米ネットフリックス(Netflix)**が新しい動画AI「void-model(ボイドモデル)」を公開しました。

このAIの特徴は映像編集の革命的な能力です。不要な人物などを取り除くだけでなく、因果関係や物理法則をAIが読み解いて「その人がいなければどうなっていたか」まで判断して修正します。例えば2台の車が衝突する映像から1台を削除すると、AIが「事故そのものが起こりえない」と判断し、1台の車が走り去る映像を自動でつくります。

2025年のSF作品「エテルナウタ」ではビルの崩壊シーンにAIを活用。**テッド・サランドス共同最高経営責任者(CEO)**は「ワークフローが従来から10倍速くなり、費用的に不可能なものがつくれるようになった」と語っています。

スポーツ放送権の獲得も積極化。日本では150億円と言われる野球の国際大会**ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)**の日本における独占配信権で話題になりました。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、アメフトNFLの配信権獲得をクリスマス期の2試合からサンクスギビング(感謝祭)期、シーズン開幕期を含む4試合に拡大する方針を報じました。

全米放送事業者協会(NAB)は3月27日、放送業界の規制を監督する**米連邦通信委員会(FCC)**に規制の見直しを求める書簡を提出。放送会社が厳しい規制に縛られる一方、ネットフリックスなど配信企業はほぼ規制されておらず「著しく不公平な競争条件が生じている」と訴えています。

S&Pグローバルによれば、米国のテレビ・ストリーミングのスポーツ放映権料は30年までに371億ドル(約5.9兆円)と20年比で77%増加する見込み。

💡投資家目線:ネットフリックスのAI活用によるコスト削減と独自コンテンツ強化は、競合他社との差別化を加速させます。スポーツ放映権費用の膨張は放送会社への逆風ですが、ネットフリックスにとっては広告・サブスク会員増加の強力な武器になります。


⑫ スペースX、8000億円赤字 昨年、AI投資拡大が原因

米ネットメディア「ジ・インフォメーション」が9日、米宇宙会社スペースXの最終損益が2025年に50億ドル(約8000億円)弱の赤字だったと報じました。

スペースXはイーロン・マスク氏が設立したAI企業「米xAI(エックスエーアイ)」を2026年2月に買収しており、今回の25年業績はxAIを合算したものです。全社の売上高はロケットや衛星などの宇宙事業が大半を占め、185億ドル強でした。

xAIはAI開発のためデータセンターや半導体への設備投資に130億ドル近くを投じ、宇宙事業の設備投資額を5割上回りました。スペースX全体の設備投資は200億ドルを超え、マスク氏が率いる電気自動車(EV)の米テスラの25年12月期実績の2倍以上になります。

スペースXは6月にも新規株式公開(IPO)を目指しており、業績は投資家にとって重要な指標になります。最大750億ドルを調達する計画が報じられています。4月下旬から投資家向け説明を段階的に始めます。

💡投資家目線:xAI買収によるAI投資コストが赤字の主因です。IPOを控えた時期に赤字報道は心理的に悪材料ですが、宇宙事業(スターリンク等)の収益力は別途評価が必要です。IPOの動向は要注目です。


⑬ 先端半導体に収益集中 市場売上高の5割 TSMC、いち早く適応

2026年にはAI向けの先端半導体が半導体市場全体の売上高の5割を占めるようになりました。

デロイトによると半導体の世界市場は26年に前年比26%増の9750億ドル(約155兆円)となる見通し。うちAI半導体は5000億ドルと全体の半分を占めます。ただし出荷数量ではAI半導体は約2000万個で市場全体の**0.2%**にすぎず、チップ1個あたりの単価が数百万円するものも多い「高単価・少量」の構造です。

TSMC(台湾積体電路製造)はAI半導体の製造を回路幅3〜5ナノ(ナノは10億分の1)メートル級の最先端技術で担っています。

TSMCは旧世代ラインを整理縮小する一方、台湾北部の新竹市の「ファブ2」(1990年完成、直径150ミリメートルウエハー)を2027年までに生産停止する方針を報じました。25年12月期末は3〜5ナノ品だけで全体の6割を占め、26年は最先端2ナノ品の収益貢献が始まり先端品比率がさらに高まる見通しです。

旧世代品の収益が細れば、先端品への巨額投資資金を先端品で賄う必要があり、「先端品で成功できなければ、次の先端投資ができない」構造になっています。これはTSMCへの一極集中が一層強まることを意味します。一方で韓国サムスン電子米インテルには逆風となります。

💡投資家目線:AI半導体の収益集中は明確なトレンドです。TSMC・エヌビディアの優位性が際立つ一方、サムスン・インテルへの逆風が続きます。


⑭ TSMC、売上高最高 1〜3月35%増 AI向け需要旺盛

TSMC(台湾積体電路製造)が10日発表した2026年1〜3月期売上高(速報値ベース)は1兆1341億台湾ドル(約5兆6800億円)でした。前年同期から約35%増となり、四半期として過去最高を更新しました。

米エヌビディア向けなどの先端半導体が好調で、1月に示した業績予測の上限(会社想定為替レートで1兆1312億台湾ドル)を上回りました。前年同期比の成長率は25年10〜12月(20%)から大きく伸びました。

3月単月の売上高は前年同月比45%増の4151億9100万台湾ドルで、単月としても過去最高でした。

TSMCの魏哲家・董事長(会長)兼CEOは1月に「生産能力は非常にタイト」と話し、26年の設備投資を過去最大だった前年から37%積み増す計画を示していました。

TSMCは26年1〜3月期の決算発表を16日に予定しています。エネルギー価格が高騰する中、電力を大量に使うAIデータセンターへの投資が計画通りに進むかを懸念する声もあります。

💡投資家目線:TSMCの35%増収・過去最高は、AI需要の根強さを確認する強力な決算です。4月16日の正式決算発表が次の注目点です。


⑮ 富豪ソフトクリーム(香港) 本土からの客「訪問の証」(アジア発ヒット)

(朝刊14面)

香港で「富豪雪●(こめへんに荒)(富豪ソフトクリーム)」が観光客に人気です。観光地などをワゴン車が巡回して販売。価格は**1個13香港ドル(約260円)**と安く、4月に入り蒸し暑さが増す中、涼を取るのにぴったりと人気です。

1970年代から販売されており、現在は約14台のワゴン車が稼働しています。中国版インスタグラム「小紅書(RED)」でも多数の関連投稿が見られ、中国本土からの来訪者が「香港を訪れた証」として購入するのが流行しているようです。

💡投資家目線:インバウンド需要と地域文化の再評価というテーマを示す話題。香港・中国本土間の経済・社会統合の動きとその裏返しとして、香港らしい文化が見直されている点が興味深い背景です。


⑯ 安川電、AIロボ収益化急ぐ 今期 4期ぶり営業増益 貢献

安川電機は10日、2027年2月期の連結営業利益(国際会計基準)が前期比27%増の600億円になりそうだと発表しました。これまで投資してきたAIロボット事業の収益貢献を見込んでおり、4期ぶりの営業増益に転じます。

安川電機の小川昌寛社長は「AIロボットで新たな顧客を取り込んでおり今期から利益に貢献し始める」と述べました。

同社のAIロボットは米エヌビディアの画像処理半導体(GPU)を業界で先駆けて標準搭載した産業用ロボット「モートマン・ネクスト」シリーズが中心。ロボットや機械を自律的に制御する「フィジカルAI」を活用できます。2023年に発売してこれまでに200台以上を納入。トンネル掘削現場の爆薬の挿入やきゅうりの収穫など工場の外にもロボットの活用範囲を広げています。

米ウィスコンシン州に約**1億8000万ドル(約290億円)**を投じて建設中の工場でも現地生産する方針です。

27年2月期の売上収益は前期比7%増の5800億円、純利益は33%増の470億円と2期ぶりの最終増益を見込みます。純利益は事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、458億円)を上回りました。

半導体製造装置などに組み込むサーボモーターを含むモーションコントロール事業は売上収益が19%増の2800億円に拡大する見込みです。

フィジカルAIは競合のファナックが25年に米エヌビディアとの提携を発表するなど追随する動きもあります。

残る不透明感は中東情勢です。小笠原浩会長は「今のところ受注には影響は現れていない」としつつ、インフラ費用の値上がりなどの影響を見込んでいます。

💡投資家目線:安川電機(6506)はAIロボット×エヌビディアGPUという組み合わせで4期ぶり増益。純利益がコンセンサス予想を上回っており、決算サプライズとして注目の一社です。


⑰ LINEヤフー 「LINE」などスターリンク対応

LINEヤフーは10日、対話アプリ「LINE(ライン)」など9つのアプリをスマートフォンと衛星の直接通信サービスに対応させると発表しました。**米スペースXの衛星通信網「スターリンク」**経由で通信圏外のエリアでも使えるようになります。13日から順次対応させます。

対応アプリはLINEのほか、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN(ヤフージャパン)」、天気・防災・メール・地図情報の配信など計9つのアプリです。

💡投資家目線:LINEヤフー(4689)とスペースXのスターリンクの連携は、通信インフラとしての衛星通信の実用化が進んでいることを示します。災害時対応や山間部・離島での利便性向上が期待されます。


⑱ ファミマ、4.3%賃上げ ベア4年連続 初任給27万円に(賃上げ2026)

ファミリーマートは2026年の春季労使交渉で定期昇給(定昇)とベースアップ(ベア)を合わせて平均4.3%賃上げを実施することを決めました。ベアは4年連続。10日までに労働組合と妥結し、対象は組合員の約4300人。ベアと定昇を合わせた引き上げ額は1万6117円

4月に入社した新入社員の初任給も引き上げ。大卒者で都内に住む場合、従来より1万円高い27万円とします。ファミマは25年度にも初任給を1万5000円引き上げています。

25年度に事業利益が1000億円に到達したことを受け、全社員に特別一時金として6万円を支払うことも決定。

ファミマはおにぎりやチキン総菜「ファミチキ」などの販売が好調で、26年2月期の連結決算(国際会計基準)の事業利益が前期比18%増の1002億円と過去最高でした。

💡投資家目線:ファミリーマートの親会社である**伊藤忠商事(8001)**は非上場のファミマの業績が連結に効いてきます。賃上げ継続は人件費増加要因ですが、それを上回る増益体制を維持できているかが注目ポイントです。


⑲ ファストリ、時価総額3位、市場、海外事業の成長評価

10日の東京株式市場でファーストリテイリング(ユニクロの親会社)の株価が大幅高となり、前日比8090円(12%)高の7万5540円まで上昇。2月に記録した上場来高値を更新しました。終値での時価総額は24兆円を上回り、日本企業では東京証券取引所の時価総額ランキングでトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループに次ぐ3位に浮上しました。

株価上昇のきっかけは9日に発表した好決算と増配です。2026年8月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比11%増の4800億円になる見通しとし、従来予想(4%増の4500億円)を300億円上回りました。上方修正は1月に続き今期2度目で、事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、4657億円)も上回りました。

26年8月期の年間配当は640円(前期は500円)とし、従来予想から100円積み増しました。

海外ユニクロ事業は2ケタの売上収益成長が続いており、欧州事業で5000億円、北米事業で3000億円の目標は27年8月期から今期に1年前倒しで達成できる見込みです。

ファストリの時価総額順位は10年末には43位でしたが、中国での販売拡大をテコに15年末に17位に躍進。19年8月期に海外ユニクロ事業の営業利益が国内ユニクロ事業を逆転し、20年末は6位に。20年現ユニクロ社長の溝越大介氏が北米事業が直接に成功とし、欧米でもけん引するようになりました。

野村証券の山岡久紡アナリストはリポートで「欧米を中心に海外でのライフウエアの浸透が一段と進んでいると確認できる非常に良好な上期決算だった」と評価。UBS証券の風早隆弘シニアアナリストは「マクロ環境が不透明で業績予想を出せない会社が出てきてもおかしくない状況だ。今期2度目の上方修正まで出来た点は高く評価できる」と述べました。

欧米では1年以内のリピート購入比率が22年8月期の約4割から足元で約6割まで上昇しています。

💡投資家目線:ファーストリテイリング(9983)が日本株の時価総額3位(トヨタ・三菱UFJに次ぐ)に躍進。年間配当640円・2度目の上方修正は典型的な強気サイン。海外での収益加速が続く限り、上値余地がある銘柄です。


⑳ 良品計画、純利益22%増、今期、上方修正 海外で美容品好調

良品計画(無印良品)は10日、2026年8月期の連結純利益が従来予想を90億円上回り、前期比22%増の620億円になる見通しだと発表しました。3年連続の最高益となります。海外で美容品を中心に販売が好調に推移しています。

純利益の計画は事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、597億円)を上回りました。今期の年間配当は従来予想より4円積み増しの32円(前期は株式分割考慮後で25円)としました。

売上高にあたる営業収益は前期比13%増の8870億円、営業利益は21%増の890億円を見込みます。営業利益は期初に公表した27年8月期の目標と同額で、1年前倒しでの計画達成を見込みます。

海外事業が業績をけん引。海外事業の通期営業収益見通しを従来予想から340億円上積みし3840億円としました。一方で国内事業はサイバー攻撃による2カ月弱の電子商取引(EC)停止が響き、営業収益見通しを70億円下方修正し5030億円としました。

海外事業の営業収益上方修正額の7割超が東アジア事業です。特に中国大陸が好調で、通期の既存店(EC含む)増収率を5ポイント増の**9%**としました。「発酵導入美容液」など日本企画商品に加え、「米ぬか発酵ヘアケアシリーズ」など地元企業の美容品も好調です。

南東アジア・オセアニア事業も米国事業も好調で、通期営業収益目標をそれぞれ55億円、35億円引き上げました。25年11月末にタイとベトナムに1000坪級の旗艦店を開き、好調に滑り出しています。26年秋にはパリに旗艦店の出店を予定しており、さらなるブランド認知の拡大を図ります。

国内事業はやや苦戦。物流を委託するアスクルへのサイバー攻撃を受け、25年10月から2カ月弱ほどECサイトが停止し、通期の既存店(EC含む)増収率を1ポイント引き下げて**1%としました。足元3月は会員向けセールが奏功して前年同月比3.7%**伸びました。

通期の営業利益率は**10%**の見通しとし、従来予想から0.8ポイント引き上げました。為替が想定より円安水準で推移し、海外事業の収益が膨らむほか、工場との直接取引の拡大など生産の内製化による原価低減も奏功。

JPモルガン証券の村田大郎シニアアナリストは「環境に優しく無駄を省いて合理性を徹底するブランドコンセプトが、将来への不安が高まる世界で支持を広げている」と分析。また「中東情勢の影響が長期化しない前提では、株価上昇のカギは業績だ。月次業績や決算で投資家の非常に高い期待値を上回り続けられるか、正念場にある」と話しました。

株価は足元で回復傾向。10日の終値は3750円と年初来で35%上昇しています。予想PER(株価収益率)は37倍台と業種別日経平均小売り(26倍台)を上回ります。

💡投資家目線:良品計画(7453)は3年連続最高益・配当増額・2度目の上方修正と三拍子揃った決算。海外(特に中国・東南アジア)の成長が国内EC停止の影響を大幅に補っています。株価はPER37倍と割高感はありますが、成長の質が高い点が評価されています。

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