この記事は、忙しい仕事に就いている人や、プレッシャーとストレスに晒されている人が、甲状腺の病気になりやすいことを説明しています。
この記事を読むと、国際線のキャビンアテンダントとして働いた私が、過度のプレッシャーと摂食障害によって甲状腺の病気である甲状腺機能亢進症に苦しんだ経験がわかります。
甲状腺の病気になる7つの原因
自己免疫疾患
体の免疫システムが甲状腺を誤って攻撃し、バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患を引き起こします。
ストレス
過度のストレスは、甲状腺機能亢進症やその他の甲状腺疾患を引き起こすきっかけとなります。
遺伝
甲状腺疾患は家族内で発生する傾向があり、遺伝も原因の一つとされています。
放射線の被ばく
医療施設で働く人など放射線を普通の人より浴びることが多い職種の人は、甲状腺に放射線が当たることで、疾患のリスクが高まります。
ヨウ素の摂取不足または過剰摂取
ヨウ素は甲状腺ホルモンの生産に必要ですが、不足または過剰な摂取は甲状腺疾患を引き起こす原因となります。
妊娠と出産
妊娠と出産は女性の甲状腺機能に影響を与えることがあり、甲状腺疾患を引き起こすリスクを高めます。
喫煙
喫煙は特にバセドウ病の眼症状を悪化させる要因となります。
国際線のキャビンアテンダントが甲状腺の病気を引き起こす3つの原因
不規則な生活スタイルとストレス
国際線のキャビンアテンダントは、時差や長時間のフライトにより生活リズムが不規則になりがちなので、不規則な生活で体内時計が乱れ、ストレスホルモンが上がります。ストレスホルモンの乱高下は、甲状腺ホルモンのバランスにも影響を及ぼし、甲状腺疾患の発症リスク高めるのです。
放射線の被ばく
高高度でのフライト中、キャビンアテンダントは地上よりも高いレベルの宇宙放射線に晒されます。この被ばくは、長期間になると体の細胞にダメージを与え、特に甲状腺細胞が影響を受けやすいとされ、細胞の損傷は、甲状腺の病変や機能障害を引き起こす原因となります。
睡眠不足と体の免疫機能低下
国際線キャビンアテンダントは、不規則な勤務時間により規則正しい睡眠を取りにくいので、慢性的な睡眠不足は、体の免疫機能を低下させ、炎症を引き起こすサイトカインのレベルを上げることが知られています。免疫機能の低下と炎症の増加は、自己免疫性の甲状腺疾患、例えばバセドウ病や橋本病のリスクを高める可能性があります。
摂食障害の人が甲状腺の病気になる3つの理由
過食や拒食を繰り返すことや、過食嘔吐をすることで、甲状腺の病気につながると言われています。
- ホルモンバランスの乱れ
- 栄養素の不足
- 自己免疫反応
過食や拒食、過食嘔吐を繰り返す行為は、体内のホルモンバランスに大きな影響を及ぼし、甲状腺ホルモンのバランスが乱れるので、体の代謝や成長、体温調節などが乱れ、甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症などの甲状腺疾患を引き起こすリスクが高まります。
また、体に必要な栄養素がないことで、ヨウ素やセレンなどのミネラルが不足し、甲状腺機能低下症のリスクを高め、特にセレンの不足は甲状腺の免疫系の問題を引き起こすのです。
そして摂食障害は身体のストレスが上がり、免疫システムに影響を与えるので、身体が誤って甲状腺を攻撃してしまうことで、バセドウ病や橋本病などの疾患を引き起こすのです。
過食症、拒食症、過食嘔吐症と甲状腺の病気との関連性は、上記の理由から非常に複雑なので、予防するためには、医療専門家と密接に連携し、必要に応じて栄養補給や心理的なサポートを受けることが重要です。
バセドウ病と甲状腺機能亢進症の症状とは
バセドウ病と甲状腺機能亢進症は、甲状腺が過剰にホルモンを分泌する状態を指し、多くの共通する症状を引き起こすので、体内の代謝速度を異常に高め、さまざまな身体的および精神的な影響を及ぼします。
体重の減少
食欲が増えているにもかかわらず体重が減少します。
心拍数の増加と不整脈
心拍数が異常に速くなることがあり、不整脈を引き起こします。
発汗の増加
通常よりも多く汗をかきやすくなります。
神経過敏になり、イライラする
少しのことでイライラしたり、不安感を感じやすくなります。
疲労感の増加
代謝が高まっているにも関わらず、体が疲れやすくなるのです。
手の震え
手が震えることがあり、細かい作業をする時に顕著になります。
暑く感じる
眼球突出
バセドウ病の人に見られ、眼球が突出して見えることがあります。
月経不順
筋力が低下
特に大腿部や上腕部の筋肉が弱くなります。
これらの症状は個人差があり、全ての人に全ての症状が現れるわけではありません。
甲状腺機能亢進症は、甲状腺が過剰に活動している状態を示す一般的な用語であり、バセドウ病はその中でも特定の自己免疫疾患による一形態で、バセドウ病の場合は、眼球突出などの特有の症状が見られることが多いので、これらの症状が見られる場合は、専門医に相談することが重要で、適切な診断と治療により、症状を管理し、健康な生活を送ることが可能になります。
治療法
抗甲状腺薬
甲状腺ホルモンの過剰生産を抑えるために用いられます。
放射性ヨウ素治療
放射性ヨウ素を用いて過剰に活動している甲状腺細胞を破壊します。
甲状腺ホルモン補充療法
甲状腺ホルモンが不足している場合に、そのホルモンを補充します。
外科手術
甲状腺の一部または全てを取り除くことで、病気をコントロールします。
β遮断薬
甲状腺機能亢進症の症状を緩和するために用いることがあります。
適切な栄養とサポート
症状の管理において重要です。
甲状腺の病気にならないための方法
バランスの取れた食生活
ヨウ素が適量含まれる食事を心がけ、過剰な摂取や不足を避けましょう。野菜、果物、全粒穀物、適量の肉や魚を含むバランスの良い食事が推奨されます。
ストレス管理
定期的なリラクゼーションや趣味の時間を持つことで、ストレスを管理し、ヨガや瞑想、適度な運動はストレスを減らすのに役立ちます。
定期的な健康診断
甲状腺の病気は初期段階で発見することが重要なので、定期的な健康診断で、甲状腺の機能をチェックしましょう。
最後に
私の経験から言えることは、健康は何よりも価値のある資産だということです。
キャビンアテンダントとしてのキャリアは、健康への意識を高め、自己管理の重要性を教えてくれました。
摂食障害から派生した甲状腺の病気は、体のだるさや立ち眩みなどツライ症状がありましたが、健康を守るための貴重な教訓となりました。
甲状腺の健康を守るためには、バランスの取れた食生活、適切なストレス管理、そして定期的な健康診断が不可欠なので、これらを心がけることで、健康な体と心を維持し、どんな夢にも挑戦できる基盤を築くことができます。定期健診を怠ることなく、生活していきましょう！！
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