【日経平均6万円待ったなし!?】押し目なしの株価上昇に潜む罠が?/テクニカル上の調整リスクも/AI投資への懸念でソフトウェア関連株に逆風も?/今狙うべきセクターは

日本株が驚異的な強さを見せていますね。「そろそろ下がるかも」「押し目(安くなったタイミング)で買いたい」と思っているうちに、するすると上がってしまう……。そんな状況に戸惑ってしまいます

今回は、エコノミストのエミン・ユルマズさんの見解をもとに、「なぜ今、日本株がこれほど強いのか」、そして**「なぜ押し目待ちに押し目なしと言われるのか」**を、初心者の方にもわかりやすく丁寧に紐解いていきます。


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1. 米国株から日本株へ?「脱アメリカ」の動き

まず知っておくべきは、世界のお金の流れが大きく変わっているということです。エミンさんはこれを**「セル・アメリカ、バイ・ジャパン(米国を売り、日本を買う)」**というトレードが起きていると指摘しています。

米国株の「頭が重い」理由

これまで世界最強だった米国株ですが、現在は不安要素が目立っています。

  • AIによる既存ビジネスの脅威: AIの進化により、これまで稼ぎ頭だった「SaaS(ソフトウェア・サービス)」企業の価値が下がる懸念が出ています。「AIで代用できるなら、高いソフトは不要では?」という不安です。

  • 景気後退のサイン: 米国の雇用統計は数字上は悪くないものの、中身を見るとホワイトカラーのリストラが進んでおり、消費者の心理(センチメント)も悪化しています。

  • 資金の避難: お金が成長株(ハイテク)からディフェンシブ株(生活必需品など)へ移っており、投資家が守りの姿勢に入っています。

実際、トランプ政権以降のパフォーマンスを比較すると、米国株(S&P500やナスダック)が約18%の上昇なのに対し、日本株は約40%も上昇しています。

「本当にそんなに上がったの?」と驚かれるのも無理はありません。具体的な数値と、エミンさんが指摘する「40%上昇」を実現した成長の軌跡(タイムライン)を紐解いてみましょう。


1. 指数の具体的な動き(推移)

各指数の推移を概算で比較すると、以下のようになります。

指数 2025年1月(就任時) 2026年2月(現在) 上昇率
日経平均株価 約41,400円 約58,000円 約40%
S&P 500 約5,080 pt 約6,000 pt 約18%
ナスダック 約16,500 pt 約19,500 pt 約18%

ポイント: 日本株は、米国株の約2.2倍のスピードで上昇した計算になります。


2. 成長の軌跡:なぜ日本だけが独走したのか?

エミンさんの見解に基づくと、この40%上昇は以下の4つのフェーズを経て達成されました。

【第1期】「脱アメリカ」マネーの胎動(2025年前半)

トランプ政権発足後、米国の関税政策やインフレ懸念により、投資家が「米国一極集中」のリスクを感じ始めました。そこで、割安で企業統治(ガバナンス)が改善していた日本株が、消去法ではなく積極的な投資先として選ばれ始めました。これが「Sell America, Buy Japan(米国を売り、日本を買う)」の始まりです。

【第2期】AI・SaaSへの疑念(2025年中盤〜後半)

米国株を牽引してきたビッグテックやSaaS(ソフトウェア)企業に対し、「AIが既存のソフトを駆逐してしまうのではないか」「AI投資の元が取れるのか」という疑念が広まりました。これによりナスダックの上値が重くなり、資金がさらに日本へ流れました。

【第3期】日本国内の「選挙・国策」ブースト(2026年1月)

今年1月の解散選挙(または総選挙)の発表が大きなきっかけとなりました。

  • 選挙後の窓開け: 選挙発表直後、3日間連続で大きく値を上げ(窓開け)、市場の期待感が爆発しました。

  • 国策への期待: 防衛、サイバーセキュリティ、エネルギーといった「国策分野」への投資が具体化したことで、一気に5万円台を突き抜けました。

【第4期】「押し目待ちに押し目なし」の狂乱(現在)

現在、日経平均は5万8,000円手前まで到達しています。

「高すぎるから一旦下がるだろう」と待っている投資家が多いため、少しでも下がるとすぐに買いが入ります。これが**「押し目(安値)を作らせない」**強い上昇トレンドを生み、短期間で40%という驚異的な数字を叩き出したのです。


3. 今、起きていること:「スタンダード市場」への波及

この上昇の決定打となっているのが、大型株だけでなく東証スタンダード市場(中堅企業など)までお金が回っていることです。

「日経平均だけが高い」のではなく、日本企業全体の価値が底上げされている状態であり、これがエミンさんの言う**「6万円は通過点」**という強気な見通しの根拠となっています。


2. 日本株が「最強」である3つの根拠

エミンさんが日本株の上昇に自信を持つ根拠は、主に以下の3点です。

① 市場全体にお金が回っている

日経平均(大型株)だけでなく、**「東証スタンダード市場」**などの銘柄にもお金が流れ込んでいます。これは「一部の有名な会社だけが上がっている」のではなく、「日本という市場全体」が評価され、割安な株が物色されている証拠です。

② 圧倒的なモメンタム(勢い)

現在、日経平均には強い勢いがあります。ボリンジャーバンド(統計的に価格が収まりやすい範囲を示す指標)を突き抜けるほどの勢いがあり、多少の調整(足踏み)があっても、すぐに買いが入る状態です。

③ 「押し目待ちに押し目なし」の心理

多くの投資家が「安くなったら買おう」と待っていますが、強い相場ではその「安い瞬間」が来ません。待っている間にさらに上がってしまうため、結局高いところで買わざるを得なくなる、あるいは買えないまま上昇を見送ることになります。


3. 日経平均6万円突破のシナリオ

エミンさんは、日経平均がこのまま6万円の大台を突破する可能性が十分にあると考えています。

  • 現在の位置: すでに5万8,000円手前まで来ており、6万円まではあとわずか。

  • 材料: 特定のニュースというよりは、前述した「脱アメリカ」の流れと「日本株への再評価」という大きなうねりがエンジンになっています。


4. 初心者が注目すべき投資戦略

「今から日経平均を買うのは怖い」という方へ、エミンさんが提言する戦略は以下の通りです。

狙い目は「スタンダード市場」の割安株

プライム市場の大型株が買われすぎている一方で、スタンダード市場にはまだ「お宝」が眠っています。

  • PBR(株価純資産倍率)1倍割れ: 会社の資産価値に対して株価が安すぎる銘柄。

  • 国策に関連するセクター: 防衛、サイバーセキュリティ、エネルギーなどは国が力を入れている分野であり、長期的な成長が期待できます。

  • 注目セクター: 鉄鋼、化学、機械などは、まだ割安感が残っている面白い分野です。


今は「日本株のターン」

エミンさんの見解をまとめると、**「米国株の不透明感から逃げた世界のお金が、消去法ではなく、積極的な理由で日本に集まっている」**ということです。

「押し目(安値)を待つ」のも一つの戦略ですが、あまりに勢いが強いため、少額からでも「まずは乗ってみる」という考え方が必要な局面かもしれません。

エミンさんからのアドバイス:

「押し目待ちに押し目なし。日本株にはまだ勢いがある。スタンダード市場の割安株や国策銘柄を探してみるのが面白いでしょう。」


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